「あなたのストレス解消法は何ですか?」と聞かれたとき、私は大抵、「ストレスは解消しません」と答えてしまいます。「解消しない」というより、手っ取り早くストレスから逃れようとはしない、ストレスをチャンスとして生かそうという思いです。ですので、今回のブログは、一般的な「ストレス解消法」をお求めの方には、ご期待に沿えないかと思います。
何かで気を紛らわして、時が解決してくれるのを待つ。あまり深く考えないで流すのがいい。そうできるのが強い人なのだと思われがちです。けれど、それは単なる「躁転」かもしれません。自分をハイに持っていってその時を凌いでいます。でも、心にはしこりが残ったままだったり、また同じようなことが繰り返されたりしがちです。考えて対処することを怠っている人は、残念ながら、病気や事故、災害など想定外の大きなことが起こったとき、とても弱いです。
だから、せっかくのこのストレス状況を有効に活用して、ちょっと新しい自分になれる方が、後々楽です。
人間関係、多忙、将来への不安、自分の能力や適性、コロナの閉塞感…。難しいことがいっぱいでこんがらがっていることも多いですが、一つ一つよく検討して、抜けるための方策を具体的に探ることが大切です。立ち向かうのがいいこともあるし、「逃げるが勝ち」のこともあります。行動を変えるのはエネルギーも勇気もいりますが、誰かと一緒に取り組めたら心強いです。
または逆説的ですが、「ストレスとともに居る」というのもお勧めです。鬱っぽい気分に抗わずに沈んでみるのです。静かなところで目を閉じて、自分の内面に注意を向けてみましょう。あるいは、風に揺れる木々や流れる雲を追いながら。波の音を聞きながら。お風呂の中でボーっとしながら。畑仕事をしながら。音楽を聴きながら。私は何に疲れているんだろう。いったいどうしたいんだろう。
淋しさや切なさや憤りや、いろんな気持ちが浮かんできます。浮かんでくる気持ちを、ただ見ます。否定せずに受け入れて、ああこれが今の自分なんだと慈しみ、小川に笹舟を流すように、その悲しみを見送ります。ひとしきり泣けたら、何か洗われたような、原点に戻れたような気がするかもしれません。
私はよく深い呼吸をしながら、頭を鎮めて体の感じを味わいます。
例えば、このお腹の重さは何なんだろう。どんな自分がここにいるんだろう。そうするとハッと気づくことがあります。罪悪感にさいなまれていたけれど、本当は腹が立ってるんだ!とか。ピッタリくると、胃が楽になります。
朝起きて、何かが喉に引っかかっている感じがする。このゴツゴツは何なんだ?と探求していて、ああ自由になりたい!と気づいた瞬間、喉がスッとして、風邪っぽさが消えたこともあります。
事態は何も解決していないのに、軽くなるので不思議です。
凄まじいストレスにさらされて何年も心身を病むこともあります。大切な時間やエネルギーを奪われて、悔しく虚しい思いをしていらっしゃることでしょう。
でも、私は「魂」までは奪われていない、と信じます。ここまで生き延びてきた自分を誇りに思い、もうしばらくストレスと付き合ってみましょう。そして、自分のことを許せますように。埋もれていた「魂」に水をやるように。
ストレスを解消するというより、むしろストレスと一体化することで、ストレスの方が本来の自分を教えてくれるかもしれません。きっとこれからの人生の大切な道しるべを示してくれます。
心理面接室TAO 藤坂圭子
HP: http://tao-okayama.com
何かで気を紛らわして、時が解決してくれるのを待つ。あまり深く考えないで流すのがいい。そうできるのが強い人なのだと思われがちです。けれど、それは単なる「躁転」かもしれません。自分をハイに持っていってその時を凌いでいます。でも、心にはしこりが残ったままだったり、また同じようなことが繰り返されたりしがちです。考えて対処することを怠っている人は、残念ながら、病気や事故、災害など想定外の大きなことが起こったとき、とても弱いです。
だから、せっかくのこのストレス状況を有効に活用して、ちょっと新しい自分になれる方が、後々楽です。
人間関係、多忙、将来への不安、自分の能力や適性、コロナの閉塞感…。難しいことがいっぱいでこんがらがっていることも多いですが、一つ一つよく検討して、抜けるための方策を具体的に探ることが大切です。立ち向かうのがいいこともあるし、「逃げるが勝ち」のこともあります。行動を変えるのはエネルギーも勇気もいりますが、誰かと一緒に取り組めたら心強いです。
または逆説的ですが、「ストレスとともに居る」というのもお勧めです。鬱っぽい気分に抗わずに沈んでみるのです。静かなところで目を閉じて、自分の内面に注意を向けてみましょう。あるいは、風に揺れる木々や流れる雲を追いながら。波の音を聞きながら。お風呂の中でボーっとしながら。畑仕事をしながら。音楽を聴きながら。私は何に疲れているんだろう。いったいどうしたいんだろう。
淋しさや切なさや憤りや、いろんな気持ちが浮かんできます。浮かんでくる気持ちを、ただ見ます。否定せずに受け入れて、ああこれが今の自分なんだと慈しみ、小川に笹舟を流すように、その悲しみを見送ります。ひとしきり泣けたら、何か洗われたような、原点に戻れたような気がするかもしれません。
私はよく深い呼吸をしながら、頭を鎮めて体の感じを味わいます。
例えば、このお腹の重さは何なんだろう。どんな自分がここにいるんだろう。そうするとハッと気づくことがあります。罪悪感にさいなまれていたけれど、本当は腹が立ってるんだ!とか。ピッタリくると、胃が楽になります。
朝起きて、何かが喉に引っかかっている感じがする。このゴツゴツは何なんだ?と探求していて、ああ自由になりたい!と気づいた瞬間、喉がスッとして、風邪っぽさが消えたこともあります。
事態は何も解決していないのに、軽くなるので不思議です。
凄まじいストレスにさらされて何年も心身を病むこともあります。大切な時間やエネルギーを奪われて、悔しく虚しい思いをしていらっしゃることでしょう。
でも、私は「魂」までは奪われていない、と信じます。ここまで生き延びてきた自分を誇りに思い、もうしばらくストレスと付き合ってみましょう。そして、自分のことを許せますように。埋もれていた「魂」に水をやるように。
ストレスを解消するというより、むしろストレスと一体化することで、ストレスの方が本来の自分を教えてくれるかもしれません。きっとこれからの人生の大切な道しるべを示してくれます。
心理面接室TAO 藤坂圭子
HP: http://tao-okayama.com