自分の「性格」を変えたいと思っていらっしゃる方は多いでしょう。でも、「性格」って簡単に変えられるものではないし、無理して変えても違和感に苦しむことになりがちです。そして、「やっぱり私は性格が悪い」という結論に落ち込んでしまう…。
でも私は、「性格」をある程度自分にしっくりくるように変えることは可能だと思っています。
そもそも「性格」とは何かということですが、「性格」「人格」「パーソナリティ」などいろんな言い方があり、実にたくさんの研究がなされています。それを細かに紹介することは避けますが、私なりに、「性格」と「気質」に分けて考えたいと思います。
いわゆる「持って生まれた性格」は「気質」。その「気質」に成育環境が影響して形成された、その人独自の感じ方・考え方や行動のパターンを「性格」とします。
「気質」は先天的なもので、内向的・外向的・負けず嫌い・神経質・協調的・穏やか・活発etc.様々あり、双子でさえ違うのですから、どうしようもないところがあります。
けれど、「性格」は育ちの中で環境に適応するために、さまざまに色付けされます。人が変えたいと思ういわゆるネガティブな「性格」の面は、たいてい「自分を守る」ために出来上がっていることが多いように思います。
人目を気にする性格をどうにかしたい人。小さいころ、ずいぶん親の顔色をうかがいながら生活しなければならなかったのではないでしょうか。ちょっとのことで怒られるのが日常茶飯事だとしたら、前もって予防線を張って人の気配に敏感になるのは当然です。自分自身にもっと集中できたら伸び伸び生きられたのに、そうさせてもらえなかったのです。
恋人や友だちを独占したく、嫉妬深い自分が嫌いな人。本当はただ大事にされたいのでは。人は「母子一体感」の安心感に十分に浸って初めて心が安定します。それが得られなかったとしたら、ずーっと求めるのは当然です。自分が自分になるためのあがきなのです。
完璧主義やプライドの高さに苦しんでいる人。厳しい環境の中で、いい子・優等生でいることでかろうじて自分を保ってきたのではないでしょうか。心の深いところで、こうでないと忘れられてしまうという恐怖があったとしたら、簡単にいい子をやめることなんてできません。傲慢なのではなくて本当は小心で繊細なのです。
ちょっとのことで腹が立つ人。これまで頻繁に自由を奪われてきたのかもしれません。何も悪気はないのに、ただ楽しみたいだけなのに、邪魔されたり叱られたりばかりだと、うんざりです。大人になってからも些細なことで、またか!お前もか!と腹が立つ。本当は自分の権利を正当に認めさせたいだけなのに。
あなたは生まれつき「性格が悪い」のではなく、そうやって自分を守ろうとしてきたのです。自分が悪いわけではない、よくここまで生きてきた、と労っていいのです。
「性格」は固定的なものではありません。自分を守る必要がなくなれば、本来の自分らしさに戻れます。だから、難しいですが、まず自分を許してほしいです。自分のことを嫌なヤツだと思い込んで、絶望しないでください。
自分にそぐわないキャラを目指すより、自分が求めているものに素直でいて、無理のない新しいパターンを探りましょう。また、心の力を抜いて「縁」や「運」にも委ね、これから新しく出会う人や場所の中で、新しい自分を作っていきましょう。
2022年がみなさまにとっていい転機の年となるよう、祈っています。
心理面接室TAO 藤坂圭子
HP:http://tao-okayama.com
でも私は、「性格」をある程度自分にしっくりくるように変えることは可能だと思っています。
そもそも「性格」とは何かということですが、「性格」「人格」「パーソナリティ」などいろんな言い方があり、実にたくさんの研究がなされています。それを細かに紹介することは避けますが、私なりに、「性格」と「気質」に分けて考えたいと思います。
いわゆる「持って生まれた性格」は「気質」。その「気質」に成育環境が影響して形成された、その人独自の感じ方・考え方や行動のパターンを「性格」とします。
「気質」は先天的なもので、内向的・外向的・負けず嫌い・神経質・協調的・穏やか・活発etc.様々あり、双子でさえ違うのですから、どうしようもないところがあります。
けれど、「性格」は育ちの中で環境に適応するために、さまざまに色付けされます。人が変えたいと思ういわゆるネガティブな「性格」の面は、たいてい「自分を守る」ために出来上がっていることが多いように思います。
人目を気にする性格をどうにかしたい人。小さいころ、ずいぶん親の顔色をうかがいながら生活しなければならなかったのではないでしょうか。ちょっとのことで怒られるのが日常茶飯事だとしたら、前もって予防線を張って人の気配に敏感になるのは当然です。自分自身にもっと集中できたら伸び伸び生きられたのに、そうさせてもらえなかったのです。
恋人や友だちを独占したく、嫉妬深い自分が嫌いな人。本当はただ大事にされたいのでは。人は「母子一体感」の安心感に十分に浸って初めて心が安定します。それが得られなかったとしたら、ずーっと求めるのは当然です。自分が自分になるためのあがきなのです。
完璧主義やプライドの高さに苦しんでいる人。厳しい環境の中で、いい子・優等生でいることでかろうじて自分を保ってきたのではないでしょうか。心の深いところで、こうでないと忘れられてしまうという恐怖があったとしたら、簡単にいい子をやめることなんてできません。傲慢なのではなくて本当は小心で繊細なのです。
ちょっとのことで腹が立つ人。これまで頻繁に自由を奪われてきたのかもしれません。何も悪気はないのに、ただ楽しみたいだけなのに、邪魔されたり叱られたりばかりだと、うんざりです。大人になってからも些細なことで、またか!お前もか!と腹が立つ。本当は自分の権利を正当に認めさせたいだけなのに。
あなたは生まれつき「性格が悪い」のではなく、そうやって自分を守ろうとしてきたのです。自分が悪いわけではない、よくここまで生きてきた、と労っていいのです。
「性格」は固定的なものではありません。自分を守る必要がなくなれば、本来の自分らしさに戻れます。だから、難しいですが、まず自分を許してほしいです。自分のことを嫌なヤツだと思い込んで、絶望しないでください。
自分にそぐわないキャラを目指すより、自分が求めているものに素直でいて、無理のない新しいパターンを探りましょう。また、心の力を抜いて「縁」や「運」にも委ね、これから新しく出会う人や場所の中で、新しい自分を作っていきましょう。
2022年がみなさまにとっていい転機の年となるよう、祈っています。
心理面接室TAO 藤坂圭子
HP:http://tao-okayama.com