11月2日、おかげさまで「心理面接室TAO~『私の人生を生きる』~」は、開室4周年を迎えることができました。5年目に突入です!

 毎日クライエントさんからいろいろなお話を伺う中で、最近とみに思うのは、やはり、「生きるのは苦しい」ということです。
 生きづらさの背景には、育った家庭の不安定さや暴力、社会から押し付けられた偏見や「きれいごと」、挫かれた自尊心、世の中や人間に対する不信感などが見られます。幼いころから負った大小数々の「傷つき」が、手当をされないまま、心の深いところで生傷のように疼いていたりもします。
 人の心が健全に育つのは簡単なことではないのだと、つくづく教えられます。
 
 そうした、自分の責任ではないところで背負わされた課題に、もうたくさん!と悲鳴を上げるのは当然で、心が健康な証拠です。そして、カウンセリングの門を叩かれたのでしょう。
 けれど、洗脳のように仕組まれた感じ方、考え方や生き方は、ちょっとやそっとでは変わりません。慢性的な生活習慣病などの体質改善もとても根気がいりますが、「心の癖」の改善も、腰を据えてじっくり取り組む必要があります。

 TAOでは初回面接の際に、今後の見通しなどをお伝えしていますが、最低数年は掛かりますよとお伝えすることもあります。それでも、続けて来られる方は変わっていかれます。中には、初めから「10年仕事」と覚悟して、一緒に取り組んでいるケースもあります。もつれたまま凝り固まった苦しみは傾聴だけではほぐれないので、イメージやドリームワーク、精神分析など、いろいろな交えながら、クライエントさんとの共同作業です、
 カウンセリングを受けるのは楽ではないと言う方もいらっしゃいます。その通りです。カウンセリング場面で言い合いになることもあります。それもとても有意義なことで、そんな紆余曲折を経ながら、少しずつ「自由」を取り戻し、「私の人生」を歩み始められます。あるとき、ポーンと劇的に抜けていくこともあります。人間ってすごい!と思います。
  
 カウンセリングなど必要のない人が「強い」のかと言うと、そうでもありません。誰でも自分の中に未処理の部分、影の部分を抱えています。それを切り離して、「自分には悩みがない」と豪語する人ほど、人の「悩みの種」になっていることが多いです。人の心の痛みが分からない人は、いずれは寂しさと直面せざるを得ません。
 自分への思いやりが、他者への思いやりにつながり、それがまた自分に返ってきます。「は天下の回り物」です。
 
 私自身、ここまでの人生を振り返ると本当に苦しかった。でも、人に甘えながらも苦しみ抜いたからこそ、今の幸せがあります。
 「生きるのは苦しい」。けれど、その苦しみが「人生の味」だし、真の「幸せ」につながる。言い古されたような言葉ですが、今はそれを実感することができます。TAOを開室してよかったです。
 この思いを、これからもTAOに来てくださる方々と分かち合いたいと思います。
 まだまだ力不足な私ですが、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

                         心理面接室TAO 藤坂圭子
                         HP:http://tao-okayama.com