昨年、太極拳の師範の資格を取得しました。太極拳は奥が深く、まだ指導できるようなレベルではありませんが、身が引き締まる思いです。先生からも、師範からがスタートと言われています。
太極拳に出会ったのは、2003年。臨床心理の夜間大学院での無理がたたり、まともに歩けないほど体がボロボロになっていました。旅行はおろか散歩もできず、暗澹たる気分でいたとき、ふと、ゆっくり動く健康太極拳の映像を目にし、これならできるかもと始めたのでした。
数ヶ月でこわばりが緩み、普通に動けるようになりました。それで一旦は太極拳を止めたのです。けれど、3年後くらいにまた舞い戻りました。もっと体が楽になりたい、それにはやはり太極拳。それに、あの静かで穏やかな時間も懐かしくなったのです。
太極拳は、目線、足の運び、重心のかけ方、陰陽を分けるなどなど、注意事項がたくさんですが、一番大切なのは力を抜くことだと思っています。ゆっくり動きながら、首肩、背中腰、手足指先など、力が入っていないか全身チェックしています。すると、あら、こんなところにも力が、と気づくことがしばしば。
先日も、股関節に無意識に力が入っているせいで足を下ろす位置がずれ、バランスを崩していたのだと気づきました。力を抜くと動きがスムーズになって、安定してきました。
2時間のお稽古が終わると、少々のコリや頭痛胃痛などは収まっています。力が抜けて、いつのまにか体の「芯」が立っているという感じで、気持ちがいいです。
同じく趣味で続けているフルートも、やはり大事なのは力を抜くこと。先生からは「おへその下に力を込めて、あとはふにゃふにゃで」と言われます。ふにゃふにゃと言われてもと、???でした。体が柔らかい子どもは、こんなことを意識しなくてもすぐ上手になりますが、私のように体がガチガチになってから始めた人は、吹けば吹くほど力が入ってしまいます。が、最近になってやっとちょっと分かってきた気がします。音が前よりもマシになったと思います。
「おへその下」 ー体の中心ー には、「丹田」というツボがあります。ここを充実させて力を抜くことが大切で、そうでなければ単なる腑抜けです。「気を丹田に収める」「丹田から動く」。これが身に付くと、何事も上達しやすいようです。
スポーツにしろ芸事にしろ、達人の方のパフォーマンスは、見事に力が抜けていますね。それでいて、背筋首筋はスッとしていて、見えない体幹の確かさまで伝わってきます。大きな息遣いと自然な身体のうねり。そして、強くて美しい。
人生もきっとそう。無駄な力は抜いた方がいい。評価されなければ、役に立たなければ、前向きでいなければ、あの人に変わってもらわねば…、と力を入れて生きるのはしんどいです。でも、いくら力を抜こう、気にすまいと思っても難しい。自分の「芯」がないと、世間の中で力を抜いて生きるのは恐怖だからです。
だから、「力を抜く」を心掛けるとともに、自分の「芯」を作りましょう。自分の感情、意思、判断、希望をしっかり持ちましょう。持っていいのです。
カウンセリングで長年の苦しみから抜けた方はよく、「不思議な感じ」と言われます。「何かよく分からないけど、前と違う。体が軽い」。そして、「自分軸ができたみたい」とも。
自分の人生なのだから、大切なのは自分自身です。「自分軸」を持って、力を抜いて、しなやかに楽しく生きていきたいものです。
太極拳に出会ったのは、2003年。臨床心理の夜間大学院での無理がたたり、まともに歩けないほど体がボロボロになっていました。旅行はおろか散歩もできず、暗澹たる気分でいたとき、ふと、ゆっくり動く健康太極拳の映像を目にし、これならできるかもと始めたのでした。
数ヶ月でこわばりが緩み、普通に動けるようになりました。それで一旦は太極拳を止めたのです。けれど、3年後くらいにまた舞い戻りました。もっと体が楽になりたい、それにはやはり太極拳。それに、あの静かで穏やかな時間も懐かしくなったのです。
太極拳は、目線、足の運び、重心のかけ方、陰陽を分けるなどなど、注意事項がたくさんですが、一番大切なのは力を抜くことだと思っています。ゆっくり動きながら、首肩、背中腰、手足指先など、力が入っていないか全身チェックしています。すると、あら、こんなところにも力が、と気づくことがしばしば。
先日も、股関節に無意識に力が入っているせいで足を下ろす位置がずれ、バランスを崩していたのだと気づきました。力を抜くと動きがスムーズになって、安定してきました。
2時間のお稽古が終わると、少々のコリや頭痛胃痛などは収まっています。力が抜けて、いつのまにか体の「芯」が立っているという感じで、気持ちがいいです。
同じく趣味で続けているフルートも、やはり大事なのは力を抜くこと。先生からは「おへその下に力を込めて、あとはふにゃふにゃで」と言われます。ふにゃふにゃと言われてもと、???でした。体が柔らかい子どもは、こんなことを意識しなくてもすぐ上手になりますが、私のように体がガチガチになってから始めた人は、吹けば吹くほど力が入ってしまいます。が、最近になってやっとちょっと分かってきた気がします。音が前よりもマシになったと思います。
「おへその下」 ー体の中心ー には、「丹田」というツボがあります。ここを充実させて力を抜くことが大切で、そうでなければ単なる腑抜けです。「気を丹田に収める」「丹田から動く」。これが身に付くと、何事も上達しやすいようです。
スポーツにしろ芸事にしろ、達人の方のパフォーマンスは、見事に力が抜けていますね。それでいて、背筋首筋はスッとしていて、見えない体幹の確かさまで伝わってきます。大きな息遣いと自然な身体のうねり。そして、強くて美しい。
人生もきっとそう。無駄な力は抜いた方がいい。評価されなければ、役に立たなければ、前向きでいなければ、あの人に変わってもらわねば…、と力を入れて生きるのはしんどいです。でも、いくら力を抜こう、気にすまいと思っても難しい。自分の「芯」がないと、世間の中で力を抜いて生きるのは恐怖だからです。
だから、「力を抜く」を心掛けるとともに、自分の「芯」を作りましょう。自分の感情、意思、判断、希望をしっかり持ちましょう。持っていいのです。
カウンセリングで長年の苦しみから抜けた方はよく、「不思議な感じ」と言われます。「何かよく分からないけど、前と違う。体が軽い」。そして、「自分軸ができたみたい」とも。
自分の人生なのだから、大切なのは自分自身です。「自分軸」を持って、力を抜いて、しなやかに楽しく生きていきたいものです。
心理面接室TAO 藤坂圭子
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