「対象関係論と精神病理Ⅴ」を、下記の要領で実施します。
 今回は、「羨望(せんぼう)」を中心にお伝えします。「羨望」は前回取り上げる予定だったのですが、できるだけ不消化に終わらないようにゆっくり進めているので、今回に持ち越しになりました。

 「対象関係論」は、フロイト派だったメラニー・クライン(児童精神分析医、1982~1960)が創始した、精神分析の理論です。訳の分からないままこの世に生まれ落ちた赤ん坊の心がどのようにまとまっていくかを、クライン自身の子どもの観察や、豊富なプレイセラピー(遊戯療法)の臨床経験から理論化したものです。

 前回まで、主に「対象関係論」の骨子 ー「妄想ー分裂ポジション」から「抑うつポジション」への移行ー についてお伝えしてきました。
 「妄想ー分裂ポジション」は生後4~6ヶ月くらいまでの心の構えで、まだ不安や恐怖に左右され、自分のことも他者のこともバラバラにしか認知できない状態です。それ以降2歳くらいまでの「抑うつポジション」を経て、人は不安や恐怖をある程度抱えられ、自分のことも他者のこともトータルに認知できるようになります。そして、罪悪感や悲しみ、感謝、思いやりと言った人間らしい感情を獲得していきます。

 さて、今回のテーマの「羨望」ですが、辞書的には「羨み(うらやみ)」ですが、「対象関係論」での定義はもっとシビアで、「良いものを破壊したくなる衝動」です。
 自分をいじめたり支配したりする「悪いもの」を攻撃したくなるのは自然な感情と言えましょう。が、「羨望」では、自分にとって「良いもの」が許せず、破壊したくなるのです。自分を世話してくれる優しい人を、わざと困らせたり怒らせたりします。「嫉妬」とも違うし、気を引くためのポーズでもありません。
 親切を受け取れず、「恩を仇で返す」ような屈折した行動は、どうして起こるのでしょうか? そのメカニズムについて、詳しくお伝えします。

 「対象関係論」には、人間の心模様や行動、人間関係のカラクリを理解するためのヒントがいっぱいです。日常生活にも生かしていただければと思います。
 Ⅰ~Ⅳにご参加いただけなかった方も、丁寧に復習をしながら進めていきますので、どうぞお気軽にいらしてください。


                  記

◆日 時    8/18(日)13:00~16:00(時間に注意してください)
◆場 所  心理面接室TAO(岡山市中区森下町4-12 *HPで地図をご確認ください)
◆対 象  心理学・カウンセリングや人間関係・コミュニケーションに関心のある方    
      自己理解を深めたい方   (経験や専門性は不問です)
◆講 師  藤坂圭子(心理面接室TAO主宰)
◆定 員  10人程度 
◆参加費  3,000円+税 当日ご持参ください。
◆駐車場  お申込み先着1台のみ可とします。
◆お申込み 以下の内容を、郵便またはE-mailでお送りください
       ①お名前(ふりがな)   ②お電話番号   
       ③メールアドレス(PCから送信可能なアドレスをお願いします)   
       ④参加動機  ⑤駐車場ご希望の有無         
           住所 〒703-8237 岡山市中区森下町4-12 
             E-mail cocoshin2139@tao-okayama.com

                                                                             心理面接室TAO 藤坂圭子