2014/05/03

養老渓谷駅ハイキング 粟又の滝

1/養老渓谷駅ハイキング 粟又の滝

養老渓谷旅館組合 ハイキングマップ ←コースの距離がkmで表示され、分かり易い地図(PDFファイルが開きます)

紅葉の季節は、せめて1回くらいは紅葉の名所でじっくりと撮影をしたくなる。
2012年はたまたま金曜日に滋賀へ出張した道すがら、京都に寄ることができたが、
2013年は気がつけば、いつの間にか関東南部も紅葉の季節になっていた。
関東地方で最後に紅葉が見られる名所として注目されつつある、養老渓谷に初めて行ってみた。
“養老渓谷” とは、温泉郷、大福山、梅ヶ瀬、紅葉谷の総称なのだそうだ。

車を持っていない(必要ない)ので必然的に公共交通を利用することになるが、
久留里線と小湊鐵道は、中学生の頃から時刻表の路線図を眺めながら、
いつかは乗ってみたいと思っていたので、
小湊鐵道に乗ることで積年の願いの一つが叶えられたw

2013年11月末、入手したばかりのM.ZD12-40mmを携えて、最終列車で養老渓谷へ。
最終列車といっても五井発19:45頃という、どえらい早い時刻w
20:45頃、養老渓谷駅到着。
駅舎は地域のボランティアにより、イルミネーションが施されていた。
列車から降りた乗客は自分1人だったというのに、車で来ている撮り鉄が3人いた。

2/養老渓谷駅ハイキング 粟又の滝

この日の宿は養老渓谷温泉郷の「天龍荘」。
楽天トラベルかじゃらんで予約可能、トイレと洗面が室内にあって、1人素泊まりというと、
この宿くらいしか選択肢はないかと思われる。
建物・設備・調度品は昭和の香りがするが、客室も共用の浴室も掃除が良く行き届いていて清潔だった。

3/養老渓谷駅ハイキング 粟又の滝

翌朝早朝6:30、粟又の滝まで徒歩で向かう。
その前に、気になっていた中瀬遊歩道方面の「二階建てトンネル」に向かう。
「天龍荘」からは目と鼻の先だ。

養老渓谷温泉郷側の扁額には「向山トンネル」とある。
コンクリート吹付の坑壁は素掘り感満載で、照明の明かりが凹凸を強調する。
やけに縦長で天井が高いなと思っていると…。

4/養老渓谷駅ハイキング 粟又の滝

千葉県らしく、ピーナッツのような坑断面だ。
早朝というのに車も自転車もハイカーも時折通り、交通量はそれなりに有る。

5/養老渓谷駅ハイキング 粟又の滝

道路は下がり、旧坑口が塞がれもせず、ぱっくりと口を開けている。
旧坑口の様子は、うっかり藪に分け入って山ビルに献血することも無く、
廃道サイト「山さ行がねが」隧道レポート 大多喜町の共栄隧道で見ることができる。

歩行者交通が主だった頃は、上の坑口まで上っていたが、
車道と接続させるため、後の時代に下に掘り下げたものと思われる。

中瀬遊歩道側の扁額は「共栄トンネル」とある。同じ1本のトンネルなのに名前が違う。
「向山トンネル」と「共栄トンネル」の竣工は昭和45年3月。
「向山トンネル」が旧道で、掘り下げた道路の出口である「共栄トンネル」が、昭和45年に新設されたのだろう。

旧道の高さには、防空壕として使われていたという横穴があった。
すなわち、旧道は戦前から存在していたということだ。

6/養老渓谷駅ハイキング 粟又の滝

「共栄トンネル」を出ると、直ぐそこは中瀬遊歩道。
滔々とゆったりと流れる養老川と、目に鮮やかな紅葉。
このまま進みたい気を抑えて、Uターンして粟又の滝へと向かう。

7/養老渓谷駅ハイキング 粟又の滝

千葉県は高山がないというだけで、平坦ということではない。
地形は変化に富み、道路の下はこんなに深い渓谷。
渓谷には緑の中に、赤や黄色に色づいた紅葉の巨木が点在する。

8/養老渓谷駅ハイキング 粟又の滝

千葉は温暖、というのもこの地域に当てはまらない。
内陸の朝の冷え込みは厳しく、11月末には写真のように霜は降りるし、庭先の睡蓮鉢に薄氷も張っていた。

9/養老渓谷駅ハイキング 粟又の滝

7時頃、まだ朝靄が谷に立ち込めている。

10/養老渓谷駅ハイキング 粟又の滝

朝靄の向こうに紅葉が点々と。この冷え込みが紅葉を鮮やかにするのだろう。
明らかに都心部の紅葉よりも鮮やかだ。

11/養老渓谷駅ハイキング 粟又の滝

水月寺のあたりで粟又の滝遊歩道方面へ向かうと、「幻の滝」の道標が。
「幻の滝」は「ガーデン滝の郷」の私有地内にあり、「環境整備費」なる名目の100円を支払う。
この入場料については色々言われているが、100円ではとても採算がとれてないと思うし、
気軽に良好なビューポイントにたどり着けて、空いた環境でゆっくりすることができるのだから、
目くじら立てることは無いんじゃないかなぁ。

ここでは5本の滝があるが、メインはこの一の滝こと「小沢又の滝」。
残念ながら水量不足気味だった。

12/養老渓谷駅ハイキング 粟又の滝

滝を流れた水は、敷地内に川の流れをつくる。典型的なナメ床で、苔が生えて滑りやすい。
川底と一体化した岩の水溜りに、杉木立が映っていた。

13/養老渓谷駅ハイキング 粟又の滝

苔と水の成分で岩の色はイマイチだが、段々になった川底。人工的に造った庭園であるかのようだ。

14/養老渓谷駅ハイキング 粟又の滝

一の滝こと「小沢又の滝」。
滝の下へは、この手作り感満載な遊歩道で降りられる。滑るので歩き易い靴が必須。

15/養老渓谷駅ハイキング 粟又の滝

「二の滝」を木々の合間から垣間見る。「小沢又の滝」とは対照的に細くて高い滝だ。

16/養老渓谷駅ハイキング 粟又の滝

「小沢又の滝」と「二の滝」のツーショット。
紅葉と滝などベタ過ぎる組み合わせだが、ここまで好条件で撮れる場所は養老渓谷では他に無い。
欲を言えば、遊歩道の手すりを黒か茶色など、自然の中で目立たない色にして欲しかった。

17/養老渓谷駅ハイキング 粟又の滝

小沢又の滝を見終えて、粟又の滝遊歩道へ。
そそりたった侵食崖に、紅葉が点々とへばり付いているという独特な景観。
紅葉本体よりも、川面に映った姿のほうが色鮮やかに見えるから不思議だ。

18/養老渓谷駅ハイキング 粟又の滝

川底は苔やヨウ素?で黒くなってしまっているので、写真写りがよろしくないのが残念。
PLフィルターで映り込みの量を調整し、川底と反射する紅葉が半々で写るようにした。

19/養老渓谷駅ハイキング 粟又の滝

反射光を除去するとこんな感じ。絵としてはイマイチ。
水は澄んでおり、ナメ床には甌穴があり面白い形状で、あまり綺麗ではないが見ている分には面白い。
甌穴に堆積している落ち葉が綺麗だ。

20/養老渓谷駅ハイキング 粟又の滝

粟又の滝遊歩道沿いの紅葉は、肌色の侵食崖の中腹にへばりつくように点在している。
木の生える柔らかい地質であるから、自然災害で遊歩道が通行止めになることもしばしば。
今年の大雪の影響で遊歩道沿いの崖が崩落し、
5/6現在、小沢又の滝〜粟又の滝間の通り抜けができなくなっている。
(参照:養老渓谷観光協会 「粟又の滝遊歩道の一部通行止めについて」

21/養老渓谷駅ハイキング 粟又の滝

赤、黄、緑の多彩な色が青空に映える。

22/養老渓谷駅ハイキング 粟又の滝

紅葉も青空も、実物よりも川面に映る姿のほうが色鮮やかだ。

23/養老渓谷駅ハイキング 粟又の滝

紅葉と黄葉の競演。この蔓植物がわしゃっと絡んでいるのが房総風。

24/養老渓谷駅ハイキング 粟又の滝

立派な紅葉の大木が、遊歩道に覆いかぶさる。

25/養老渓谷駅ハイキング 粟又の滝

粟又の滝遊歩道沿いには、いくつかの滝がある。
その中で形が面白いのは、この「万代の滝」。これも水量が少なくて残念。

26/養老渓谷駅ハイキング 粟又の滝

万代の滝と養老川の合流地点。岩の摂理が段々になっており、人工的に石が積まれているようだ。

27/養老渓谷駅ハイキング 粟又の滝

崖の中腹の紅葉を眺めているうちに…

28/養老渓谷駅ハイキング 粟又の滝

粟又の滝に到着。滝というよりもウォータースライダーのようだ。水量が少ない。
しかも車で来た人達がうじゃうじゃ…。
滝に光が差す、午前中の早い時間に到着したかったのであるが、
あちらこちらへ寄り道している間に、午後になってしまっていた。

29/養老渓谷駅ハイキング 粟又の滝

滝を横から。いかになだらかであるかが分かるかと思う。

30/養老渓谷駅ハイキング 粟又の滝

滝を遡り上流側を写す。
ここから上流に行っても人工的な石積みとなるので、写真に撮るまでもないと引き返す。

31/養老渓谷駅ハイキング 粟又の滝

滝見苑側の出口。怪しげな木彫りの像がランダムに置かれている。
素晴らしい観光名所だと思うのだが、この炸裂したB級スポット感が房総クオリティ。

紅葉の季節のバスは、渋滞が酷いため時刻表があてにならない。
粟又の滝バス停で1時間以上待ち、時間のロス。
14時過ぎに養老渓谷駅に到着し、梅が瀬渓谷へと向かった。

32/養老渓谷駅ハイキング 粟又の滝

大急ぎで梅が瀬渓谷の日高邸まで行ってUターン。
16時台の列車を逃してしまったので、1時間半ほど待つことになった。
近くの売店で菓子パンを買い、駅のホームで袋を開けたら、ガサガサという音に反応し、
ダンボール箱から茶虎で毛足の長い駅猫が飛び出してきた。卑しい奴w

小湊鉄道は11月末から12月末まで一日一往復、イルミネーション列車を運行している。
18:37の列車はイルミネーション仕様であった。1時間半待った甲斐はあったか?
2両編成のうち、1両はイルミネーション仕様、1両はノーマル仕様。
駅舎のイルミネーションといい、列車内の飾りつけといい、
手作り感あふれ、ローカル線のゆる〜い時間軸に良く調和していた。
tapioca_blog at 12:10│紅葉