2017/06/10

北アルプス国際芸術祭へ行ってきた(1) 源流エリア・ダムエリア

北アルプス国際芸術祭へ行ってきた(1)  1

・北アルプス国際芸術祭へ行ってきた(2) 木崎湖・東山エリア
・北アルプス国際芸術祭へ行ってきた(3) 大町温泉郷・市街地エリア


北アルプス国際芸術祭
・開催日時:2017年6月4日-7月30日
・当日券:一般 2,500円ほか
・公式サイト:http://shinano-omachi.jp/
・公式Facebook:https://ja-jp.facebook.com/omachi2017/
  ※イベント等の最新情報はこちらも要チェック。
・エリア内交通情報:周遊バス・乗合タクシー

【感想総括】
 ・コンサート、イベント、食を除いて34作品。車があれば土日の2日間でさっと行ける丁度良い規模。
 ・東京方面からは、金曜日の夜に長野または松本1泊、土曜日に大町温泉郷1泊の2泊2日で、
  レンタカー利用ならば土日でほぼコンプリート可能。
 ・東山エリアを除けば高低差は少なく、信濃大町駅内の観光案内所のレンタル電動アシスト自転車で
  回ることは可能。
 ・芸術祭の周遊バス・乗合タクシーのみの利用では本数が少ないため、回りきるには3日はかかりそう。
  車を運転しない人が2日間で回りたければ、公式バスツアーに参加するのが現実的。
 ・市街地エリアの10作品の目安は2時間。
 ・地域の見どころを押さえた作品のロケーション、1棟、数棟、集落丸ごとのダイナミックな規模の作品
  といった、地方の芸術祭の醍醐味を味わえる良く練られた構成。
 ・体感するタイプの作品が多く、普通の絵・写真・映像だけの作品は無く、ほとんど新作。
 ・雪を頂いた北アルプスの山並み、エメラルドグリーンの清流、轟轟と雪解け水が溢れんばかりの水路、
  植えられたばかりの早苗。作品を巡る道中の風景が美しい。
 ・眺望が命の場所が多い。晴れた日推奨。
 ・はしごや急な階段、足場の悪い屋外の会場もあるので、女性はスカートは×。
 ・大町市は天気、気温の変化が大きい。朝晩は相当冷える。長袖のパーカーなど調整のし易い服装で。
 ・靴を脱ぐ会場が多いので、着脱のし易いスリッポン式のスニーカーが便利。
 ・大町温泉郷や駅前にはコンビニ、スーパーは無し。買い物は九日町のセブンイレブンかフレスポ大町で。

【行程(非推奨)】
 ・1日目(6/3) 長野駅-信濃大町まで急行バスで移動。電動アシスト自転車で源流エリア、ダムエリア、
   木崎湖の屋外展示を巡る。大町温泉郷(黒部ビューホテル)泊
 ・2日目(6/4) コスト度外視でタクシー貸切、東山エリア、木崎湖、ダムエリア、源流エリアを巡り、
   大町温泉郷で降車。大町温泉郷から市街地エリアへの移動は路線バス。松本からあずさで帰宅。

【感想・紹介記事】
・美術手帳:アルプスの水と緑に囲まれたアート。36組が参加する「北アルプス国際芸術祭」が開幕
・朝日新聞デジタル:芸術祭、まちに新たな息吹 長野・大町で「北アルプス国際」初開催
・熊山准のおブログ:【6/4-7/30】北アルプス国際芸術祭2017の下見だよ
・長野ウラドオリ:大町市で開催「北アルプス国際芸術祭2017」初日レポ。郊外エリアを中心に作品紹介。
・Art Diary高橋 亮:北アルプス国際芸術祭

北アルプス国際芸術祭へ行ってきた(1)  2

近年、乱立と言われる「芸術祭」。
芸術祭好きでさえも食傷気味で、ノーマークだった「北アルプス国際芸術祭」。
調べてみると展示エリアは比較的小ぶりで、東山エリア以外はレンタサイクルでも行けそう。
宿も大町温泉郷ならばバストイレ付の部屋で、朝食のみの比較的安いプランもある。
・・・ということで、梅雨入り前の土日にさくっと行ってきた。

開会日の前日ならば屋外展示は見られるだろうと、開会前の6/3から作品巡りをスタート。
信濃大町駅内の観光案内所で、予約していた電動レンタル自転車を借り、
北アルプスを眺めながら、ゆるゆるとポタリング開始。
目指すは、仏崎観音寺のジェームズ・タップスコット《Arc ZERO》。

石造の太鼓橋にかけられた丸い輪から、一定間隔をおいて霧が噴出している。
木漏れ日が差し込み、神秘度が増す。

北アルプス国際芸術祭へ行ってきた(1)  3

霧が途切れて橋の上に立つと、水路から溢れんばかりに、雪解け水が轟々と流れる。
うっかり水路に落ちたら助からんだろう、と直感的に思うくらい恐ろしいほどの勢い。

北アルプス国際芸術祭へ行ってきた(1)  4

風下から霧の輪を眺めると、霧が拡散して景色に白いベールがかかったように見える。
風上とはまた違った眺め。

北アルプス国際芸術祭へ行ってきた(1)  5

仏崎観音寺の本堂の屋根形状がやたらと複雑で、職人泣かせか?

北アルプス国際芸術祭へ行ってきた(1)  6

本堂の影に隠れるように、龍と子供の木彫りが。
アニメ日本昔ばなしのオープニングの龍と子供の元ネタの一つ、
大町に伝わる「犀龍と泉小太郎」伝説をモチーフとして、大町ダム勤務の職員が、
余暇を利用して制作したもの、とのこと。
なぜ龍の子供が人間の姿してるんだよ、という野暮な突っ込みはしないでおこう。

北アルプス国際芸術祭へ行ってきた(1)  7

泉小太郎のお顔は、何故かオネエ系。

北アルプス国際芸術祭へ行ってきた(1)  8

次の作品に向かう途中の道端で。緑に映える紫のアヤメ。

北アルプス国際芸術祭へ行ってきた(1)  9

アヤメに初夏の気配を感じる一方、タンポポが咲き乱れ春真っ最中の場所も。
見惚れる景色がそこかしこに。自転車から降りてばかりで、なかなか進まない。

北アルプス国際芸術祭へ行ってきた(1)  10

平田五郎《水面の風景―水の中の光〜山間のモノリス》。
3つの水盤を巡る、ホタルの里の散策路。
この作品と遠藤利克《Trieb ―雨為る森―》は、来場者貸し出し用のクマ避けの鈴が入口に常備。
大町ダム側の山沿いでは、ツキノワグマが良く出没するとのこと。 

北アルプス国際芸術祭へ行ってきた(1)  11

透き通った水が、岩の間からじわじわと染み出ている新設の水盤。
水盤付近の地面は、まだ締まっておらず柔らかい。
背景の水田と山の景色が美しい場所。

北アルプス国際芸術祭へ行ってきた(1)  12

順路に従い森の中へ入っていくと、新設のハスの花の水盤。
開催日前日のためか、まだ横に資材が積み上げられている。

北アルプス国際芸術祭へ行ってきた(1)  13

ハスの花の淵から、清水が静かに流れる。

北アルプス国際芸術祭へ行ってきた(1)  14

2014年の作品「山間のモノリス」は、いい感じに経年変化しており自然と同化しつつある。
モノリスの上部から、水が滾々と湧いている。

北アルプス国際芸術祭へ行ってきた(1)  15

水田の脇を流れる農業用水路も、満々と水をたたえて飛沫が上がるほど激しく流れる。

北アルプス国際芸術祭へ行ってきた(1)  16

遠藤利克《Trieb ―雨為る森―》。
森の中にすっくと立ちあがる杉木立から、15本の滝が落ちる。
風向きによってはびしょびしょに濡れる箇所もあり。

北アルプス国際芸術祭へ行ってきた(1)  17

滝の水は、森の中を流れる湧水と合流。

北アルプス国際芸術祭へ行ってきた(1)  18

写真だと分かりにくいが、滝の水量は多く、ジャージャーと流れ落ちる感じ。

北アルプス国際芸術祭へ行ってきた(1)  19

単調な森の散策路もエキサイティングに。

北アルプス国際芸術祭へ行ってきた(1)  20

大町ダム方面へ向かい、大町エネルギー博物館の淺井裕介≪土の泉≫へ。
壁いっぱいをキャンバスにした大作の壁画。
大町付近で採取した、様々な色あいの土を絵具にしている。
会期前なので、いい場所に車が駐車してしまっているのが残念。

北アルプス国際芸術祭へ行ってきた(1)  21

激しい筆運びで生じたスパッタリングを種に見立てて、芽が生えている。

北アルプス国際芸術祭へ行ってきた(1)  22

これも「犀龍と泉小太郎」の龍と小太郎なのだろうか?

北アルプス国際芸術祭へ行ってきた(1)  23

灯油タンクに土の採取場所の解説。

北アルプス国際芸術祭へ行ってきた(1)  24

心笑館(ここえかん)の2作品。
ここは屋内展示なので、開催日の6/4に。
一つは1階全体に展開する、岡村桂三郎《龍の棲家》。
順路がずっと作品に囲まれており、大変な労作かと。
大町付近にいる鹿は、この絵のようにカモシカが主なのであるが、近年はキョンも進出しているとの説も。

北アルプス国際芸術祭へ行ってきた(1)  25

栗田宏一《土の道・いのちの道》。
日本海側の海岸線に、バリエーションに富んだ色あいの土が並べられている。

北アルプス国際芸術祭へ行ってきた(1)  26

大町ダムへ上る前に、ダムの真正面が拝める吊橋へ。
新しい綺麗な吊り橋から、放水の様子が眺められる。
人間様より山の仲間達の利用頻度が高いと見え、橋の上には干からびたウ〇コがパラパラと。
こんなところで用足すなよw

北アルプス国際芸術祭へ行ってきた(1)  27

雪解け水が豊富な時期のためか、ドドドーっと放水中。

北アルプス国際芸術祭へ行ってきた(1)  28

放水のアップ。斜め横に放出している。

北アルプス国際芸術祭へ行ってきた(1)  29

大町ダムの高さは107m。
横から眺めてマッシヴ萌え〜。
黒部ダムは遠くても、ここなら信濃大町駅から比較的気軽に行ける。

北アルプス国際芸術祭へ行ってきた(1)  30

ダムの堰体上部から眺める。放水の方向は斜め45°。
絵具を流したような鮮やかなエメラルドグリーンの高瀬川が、市街地へ向かって伸びる。

北アルプス国際芸術祭へ行ってきた(1)  31

エメラルドグリーンに虹色が添えられる。

北アルプス国際芸術祭へ行ってきた(1)  32

ダムから眺めた龍神湖。
この独特なエメラルドグリーンは、国土交通省北陸地方整備局HP:大町ダムなんでもQ&Aによれば、花崗岩由来の粘土化した長石と、コロイド化した硫黄(葛温泉あるしな)が混じった水だからとのこと。
空の青、山の緑、北アルプスの山頂の雪の白、エメラルドグリーンの湖水の色彩との競演は、
この2日間の旅程の中で、鷹狩山からの眺望と並ぶくらい印象的であった。

北アルプス国際芸術祭へ行ってきた(1)  33

ダムの上からの眺めに満足してしまったが、一応芸術祭の作品へ。
パトリック・トゥットフオコ《龍(たつ)》。
これも「犀龍と泉小太郎」伝説をモチーフとして、龍の目を視覚化したとのことだが、どう見ても人間の目。
泉小太郎の目なのだろうか?

北アルプス国際芸術祭へ行ってきた(1)  34

ダムの上からはひたすらダウンヒル。源汲地区までほとんどペダルを踏まずに到達。
川俣正《源汲・林間テラス》。
廃棄物処理施設に隣接した林の中に設置された、立体的なボードウォーク。
翌日のオープニングコンサートのリハーサル中だった。

北アルプス国際芸術祭へ行ってきた(1)  35

源汲地区から木崎湖へ向かう。
何気ないあぜ道も山並みと水鏡が美しく、東山エリア以外はサイクリングに打ってつけのコースだった。


・北アルプス国際芸術祭へ行ってきた(2) 木崎湖・東山エリア
・北アルプス国際芸術祭へ行ってきた(3) 大町温泉郷・市街地エリア
tapioca_blog at 19:33│芸術祭