肘鉄グループ仮本部 (旧タピオカ鍋blog)

sweaccoの工作などの記録。
・自作アナログシンセ
・マイコンいじり

etc.

「たまこラブストーリー」ひなこの歌の秘密について

急にポスト!

Twitterでは盛大にさらけ出していますが、「たまこまーけっと」「たまこラブストーリー」にどはまりしていまして、
いろいろ情報を集めたり知り合いも増えていたりしていまして。

その諸々あって、たまこラブストーリーを13回ほど劇場で観ていたんですが。
先日10/10に京都であった、たまこラブストーリーBD/DVD発売記念のスタッフ舞台挨拶・トークショーのなかで
『たまこラブストーリーの中に出てくる「ひなこが歌っている歌」に秘密があるよ、秘密と言うほどのものでもないけれど』
というような「ヒント」が出されたんです。
その後でTwitterを眺めていたら、音楽を作ってらした山口優さんも



なんてことをおっしゃっていたので、これは考えてやろうと思って、暇を見つけてはぼんやり考えていました。

そこでついさっき「これじゃないか?」という説が浮かび、PCを駆使してそれらしい確認が取れたので、ここに書いておきます。

この「ひなこの歌」、サントラCDでは「豆大さんへ」となっており、音楽室のピアノで「きらきら星」を弾きながら歌っているものです。
しかし、これが音程を外した、オンチな歌なんです。
(たまこまーけっと作中でも、後に夫となった豆大さんが「あいつオンチだったからなあ」と嘆くくらい。)
ところが、このオンチな歌がカセットから再生されて、残念だけどほほえましい気持ちになった後の場面で流れてくるピアノのみの曲(サントラでは「たまこへ」という題名がついています)。
メロディはその音程のままなのに、バックのコード進行がうまい具合にそこにあってくる。
あまりの展開のうまさに、ここで鳥肌が立ってしまって何度か涙が出たものです。

これに対して、舞台挨拶でヒントとして出されたのが「下手に歌わないでください、とディレクションした」ということでした。
ん? あのオンチな歌を下手に歌わないで、とはどうしたことだ?

そこでこの件について考えてみて、ふと思い浮かんだんですが、これは『逆なのではないか?』と。
「後のピアノ曲が本当の曲で、歌だけ後できらきら星に乗っけたんじゃないか?」という説でした。
恐らく、ひなこ役の日笠陽子さんには「この曲にこのメロディで歌ってください」とピアノ曲「たまこへ」を聴かせて歌ってもらい、それをそのまま「きらきら星=豆大さんへ」に載せたとしたらしっくり来そうだ、と思いました。

というような仮説を検証するため、Audacityに上記の2曲を並べて置いて同時再生してみました。何の気なしにやってみたところ、音程もテンポも綺麗に合っているじゃないですか。
「豆大さんへ」の方はピアノを弾き弾き歌っている設定なので1フレーズごとに少し間があいていますが、これはもちろん編集で切った貼ったしたのでしょう。

「下手に歌わないで」というのは、「たまこへ」のメロディを素直に歌ってください、という意味でしょうね。
これ考えついたのどなたなんでしょう? こんな粋でかっこいい演出やられたら感動しないわけにはいかないです。
(もしくは舞台挨拶で「下手に歌ってとは言わなかった」というのを私が聞き間違いかもしれません。)

ちょっとだけ「本当か?」と不安も残りますが、これけっこう確証は高めだと思います。
こうなると断然、「たまこへ」にひなこさんの歌を載せたバージョンを聴きたくなってきましたよ!
まだ承認はされてないみたいですが、たまこまーけっと・たまこラブストーリー関連の音楽の企画をやりたい、と
ポニーキャニオンの中村さんが舞台挨拶でおっしゃっていました。
そこに載ってきたりするのか!? と楽しみな今日この頃であります。

(10/13追記)
山口さんからお墨付きがいただけました! ありがとうございます!



「たまこへ」にあわせて歌ったとしたら、オンチなんてとても思えない綺麗な歌になるんだろうな、と想像します。
そして1枚のレコードってなんなんだろう……
ひとまず音楽に詳しくないので、作中の架空のレコードをさらってみよう。
どなたか心当たりがあれば教えてください……。

(さらに追記)
うわ、BDのスタッフコメンタリーを聴いてたらこれについて触れられてる。お話的にはそうなのか。。

Maker Faire Tokyo 2012に出展します!

nanorgan_kit

 突然ですが、2012年12月1日、2日に開催されるMaker Faire Tokyo 2012に出展します。

 と言ってもタピオカ鍋名義ではなく、「肘鉄グループのsweaccoさん」として出ます。名前を使い分けていたのをガッチャンコしたので、若干意識の混濁が見られますが。
 そんでもって【7Fbの交流サロン02「beatnic.jp」】さんのところで共同出展するので、肘鉄グループで探しても見つかりません。しかも後から合流したためパンフにも載ってないという。ややこし。

 展示内容としては、
・無限音階オルガン"nanorgan"の展示、キット頒布(50個弱)
・残り物お弁当箱系シンセ+電子パーカッションの「Obentribe(オベントライブ)」展示
・アイウエオで歌うMIDI音源「PSoCALOID」展示
といったかんじです。

 今回初めてキットの頒布というやつに挑戦してみているのですが、開発、製造、袋詰めなどなど予想以上に大変でした。部品点数40個で50袋作ると2000部品ですよ奥さん。(何度も確認した上でですが)不具合が出ないことを祈りつつ、皆さんのお手にとっていただける事も祈りつつ、楽しんで行きたいと思います。
 それでは当日、皆様のお越しをお待ちしています!

参考(共同出展の方々)
 Maker Faire Tokyo 2012のサイト - オライリージャパンのMake:のサイト。
 beatnic.jp - takedaさんによるアナログシンセのガレージメーカー。
 でんは ちゃんねる denha's channel - マーブルマシンやLEDバッジでおなじみ、なおさんのサイト。
 NIGHT-PAGER - 金属加工をしたりペーパークラフトのシンセを扱っていたりする会社の中の人。

無限音階オルガン音源"nanorgan"

nanorgan2

 さて、長いことブログを更新していなかった間に、こんなものを作ってました。これは何かというと、タクトスイッチが12個並んだ、よくあるタイプの電子ピアノみたいなやつです。

 ただそこらの電子ピアノとは違います。12個の鍵盤でドレミファソラシ……と弾いたあとに続けて下からドレミとやると、なんとなく1オクターブ上につながったように聴こえるというシロモノ。ソファミレドと降りてきても、また上から降りなおすとつながって聴こえます。
 これさえあれば「鍵盤が足りない」なんてことは起こるべくもなく、何オクターブある曲でも弾ける! というより、オクターブなんていう概念はもういらない!!



 ……で、どういう仕組みでこんなことになるのかが気になると思うのですが、タイトルに書いた「無限音階」というのがキーワードになっています。
 無限音階(シェパードトーン)というのは、低い音から高い音に少しずつ「ブーーーー」と上がっていく音、これが延々いつまでも上がっていくように聴こえるけれど、上がりきって聴こえないところまでいつまでたってもたどり着かない。そういう音です。

 これは耳の錯覚を利用したもので、たとえばドの高さの音を鳴らすときに、1オクターブ下のド、2オクターブ下のド、3オクターブ4オクターブ……と同じドの音を一緒に鳴らします。同じように、1オクターブ上、2オクターブ上……も鳴らします。
 レの時には全部のレが一緒に鳴って、ミもファも同じように全部鳴ります。すると、ソラシと上がって上のドが鳴ったときに、全部のドが1オクターブずれて鳴るので、下のドを鳴らしたのと同じ音になる、というわけです。
 そんなの重ねて大丈夫なの? と思うかもしれませんが、ちゃんとドレミに聴こえます。音を重ねる加算方式で、オルガンみたいな音がします。
 実際には一番低いところが出てきて一番高いところが消えるのが分かってしまうので、CRフィルタを使って聴こえないようにごまかしたら出来上がりです。

 実際に弾いてみると「なんだこりゃ」ととても不思議な感じがします。先日のMake: Ogaki Meeting 2012でこれの前身である「やる気のないMIDI音源」を展示したのですが、音楽好きで楽器を弾く方がみんな怪訝な顔をしながら「面白い面白いけど変なの」と弾いていたのが何よりうれしいものでした。
 ちなみに「やる気のないMIDI音源」は単音でしたが、"nanorgan"でMIDIの処理をなくしてマイコンの容量ぎちぎちに詰め込んだら無理やり4和音出るようになりました。

 電気的には、AVRマイコンATtiny2313が20MHzで動いていて、鍵盤状のスイッチを押すと、ウェーブテーブル方式でPWM出力から音の波形を出します。それをCRフィルタでなまらせて、後に控えるアンプIC NJM386で増幅してスピーカー出力する、といった感じ。

 この"nanorgan"、11/10に開催される「第12回アナログシンセビルダーズサミット」に展示します。
 また、12月のMaker Faire Tokyo 2012で"nanorgan"のキットを頒布しようと計画中です。いろいろ改造のしやすい形を目指しているので、もし興味があればお越しくださると嬉しいです。

ではでは

はっ、夢か……

四条烏丸_s

 Make: Ogaki Meeting 2012、楽しかったなあ……。

 ってあれ!? 前のエントリにはMake: Ogaki Meeting 01って書いてある! 2年前ってどういうこと!? 俺はこんなにも長い夢を見ていたのか?

 というわけで、実は2年の間に引越しをしたり、タピオカ鍋という名前の存在が夜空のお星様になったりしていたのですが、そんなことは構わずに更新してみます。
 気が向いたら、PSoCALOID以降、寝ている間に小人さんたちが作ったものを上げていこうかと。

 それではおやすみなさい……

Make: Ogaki Meeting 01に出展します。

20100911_blog

どうも、お久しぶりのタピオカ鍋です。

先日(と言っても5月……)Make: Tokyo Meeting 05では歌う8ビットマイコンのMIDI音源psocaloidを展示しました。その勢いで9/25-26のMake: Ogaki Meeting 01 (MOM01)にも出展します。

今回の展示物はpsocaloidに加えて、全く関係ない何かを準備しています。もしうまくいったら出せるかなと。現状、や ば い!ですが。

もしうまくいかなかったらゴメンなさいの意味も込めて、psocaloid試作1号を2台ほど量産してみました。よほど好きな人にぎりぎり買ってもらえるか?という値札をつけて展示しておきます。売れ残り上等!

Ogaki Meetingという名の通り、会場は岐阜県の大垣市です。お近くの方でお時間がありましたら、ぜひ弾きにいらしてください。

Make: Tokyo Meeting 05 お疲れさまでした。

お疲れさまでした。
おかげさまでMake: Tokyo Meeting 05のタピオカ鍋ブースは、特に事故や故障もなく展示をすることができました。
おこし下さった方々、ありがとうございました。

今回初出展だったのですが、psocaloid自体についてや展示まわりでいろいろと発見がありました。
簡単に言うと、見た目が地味な作品は初見のお客さんには解りづらいので、うまく誘導して説明する必要がある、と。
あと、見た目を綺麗にして立ち止まりやすい雰囲気を作らなきゃなあとも思いました。プレゼン奥が深い。

頂いた意見を参考に、少しずつ気長に改良していきたいなあと思っています。
取り合えずノイジーなのを直して、楽器として使えるようにしよう。そのうち。

ではでは、以降もよろしくお願いします。

Make: Tokyo Meeting 05に参加します。



前回の書き込みからもう1年以上間が空いてしまいましたが、お久し振りのタピオカ鍋です。
いつの間にか本拠地を東京から京都に移しつつ、のらりくらりとシンセのモジュールを足したり、いろいろ工作をしてました。

さて、本題。
5/22-23のMake: Tokyo Meeting 05というイベントに参加する事になりました。
場所は東京工業大学 大岡山キャンパスです。mtm05全体の詳細についてはmtm05特設サイトをご覧下さい。

今回展示するのは「PSoCALOID」です。
DIP8ピンのPSoC(ぴーそっく)というマイコンがMIDIキーボードからの信号を受け取ってアイウエオーと歌うものです。

MIDI信号を読んで波を出力し、声っぽい音に加工するフォルマントフィルタまで全部がマイコンの中に入ってる、というところが自慢ポイントです。
写真はPSoCALOIDのアップ。

PSoCってなんだよ!知らんよ!という方も、PSoCいいっすよね!という方も、キーボードと並べておくのでぜひ試しに弾きに来て下さい!

アナログシンセを作る(第三十二回:NG+SH編)

synth32_01
 うわ、いつの間にかビルダーズサミットからけっこう経ってる!
 今回は、そのアナログシンセサミットで「あるとよい」と言われたシリーズのひとつ、ノイズ源とサンプルホールド回路をあわせたものを作ってみました。

 ノイズを発生する石としてはAVR、ATtiny85を載せました(写真左上)。これは以前Chuckさんから譲っていただいたもので、シフトレジスタとXORでM系列ノイズ出すだけなのに85載せちゃうのもったいない!45でも力が余るよ!とか考えたのですが、まあこれしか手元にないしな、という感じで載せました。フィルタ回路はRJBさんのサイトで見た回路から(OPAMP右上)。
 このノイズ出力をそのまま出すのとは別に、パネルの裏側でサンプルホールド回路のオーディオ入力に入れてあります。一応外部からパッチして切り替えられるようにもしてありますが、ほとんどこのままで使うかと思います。同様にサンプルホールドに入る一定周期のパルスもAVRで作り出したものを入力してあります。周期可変、外部入力も可。
 サンプルホールド回路は、ca3080さんのサイトのものを引用(大体写真下半分)。この回路はさらに「エフェクター自作&操作術」という本からの引用とのこと。なるほど、FETを通してコンデンサに電荷を貯めるわけか。

 いじってみるとこれが面白い。ノイズの音をVCFにつなげてしょわーんしょわーん。VCOの音と混ぜてじょんじょん。サンプルホールド出力をVCOやらVCFやら適当なところにいれてぴらぺろぷれぽれぺぴぱらぷるぽれ。ひとつモジュールを作って動かしてみるたびに、こんな風に何かが広がって気持ちいい。

参考
ca3080さんサイトのサンプルホールド回路 - 出せる音のかっこいい例が。

読んだ本

森見登美彦「夜は短し歩けよ乙女」(文庫)
 軽快な語り口、偶然に偶然を重ねてできていく縁。
 こういう人々と暮らせたら、毎日だと少々こたえるけれどそれにも増して面白いお祭りの日々。
 達磨好きにおすすめ。

黒田硫黄「大金星」
 黒田氏の描く登場人物は、みんな一生懸命生きているけどどこかで登場人物を楽しんでいる。
 黒田氏の描く女性は、目が強くて綺麗。

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 悪友yu氏に倣って今年初めから、プレーンテキストの読書ログをつけはじめた。けっこうマメなので、続けるのは容易。これは数年経つと面白いものになりそうだ。

読んだ本

 久しぶりに、読んだ本2009。

小方 厚「音律と音階の科学」 - 903円
 純正律、平均律と周波数の話や、人が「協和している」と感じる周波数をもとにドレミファソラシドが作られるという話、ドミナントとかサブドミナントって何なのか、など、理論と直感の両方から解説しているので面白い。
 これを読むと、平均律じゃないところでいい感じの音が出るシンセを作ってみたくなるかも知れない。もしくは、「平均律ってちょっとずれてるのか」とピアノで和音を弾いてみたくなるかも知れない。

萩尾 望都「イグアナの娘」(文庫)
 友人に、これと「ポーの一族(1)」、「完全犯罪」を借りて読了。
 できるなら思春期以前から何度も読み返してみたかった作品たち。ああ、各方面の人たちが絶賛するのもうなづける。
TapiokaNabe?
sweacco
生息域:京都〜東京
 電子工作をしたり、本を読んだり、街歩きしている時がハッピー。

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