2021年05月04日

マイシティ

マイシティ2020年ドイツ年間ゲーム大賞ノミネート作のマイシティ。このゲームは、3つのエピソードで構成された8つのチャプター、 全24のエピソードを通してひとつのストーリーを遊びます。初めは何もない空き地から、次第にさまざまな建物を配置していき、繁栄した都市へと成長させていくという、タイル配置系のレガシーゲームです。




レガシーゲームとは、ゲームを進むなかで新しいルールが追加されたり、コンポーネントが次々と変化していくゲームのことです。

マイシティ


マイシティでもルールが途中で追加されますが。どのような変化があるのかは、最初は誰もわかりません。そのルールは封筒の中に隠れているのです。そして、エピソードを進めていくにつれて封筒を開けて、新しいルールを確認していきます。

どんな変更があるのか?
 
新しいコンポーネントは何なのか?


そんなワクワク感がこのゲームの魅力です。


最初は空き地だらけの個人ボード。一部のマスには木や岩が描かれています。

マイシティ


手番では、建物カードをめくり、その建物タイルを個人ボードに配置していきます。いっせいに全員が同じ建物タイルを置くのです。

マイシティ



この時、かならず一辺は他の建物タイルに接するように置くとか、川を横断してはダメとか、いくつかの配置ルールがあります。


マイシティ

  

どのように配置していくかを考えるのが楽しい、そして悩ましい。

タイルを配置をしたくない場合は、ひとつ減点にはなりますが、パスもできます。得点効率をよーく考えよう。

マイシティ


こうして、最終的な街の完成度によって、木は1本につき1点、岩は1個につき−1点といった感じで得点を計算します。

マイシティ


得点に応じて、各プレイヤーがポイントを獲得します。そして、次のエピソードに向けて個人ボード上にシールを貼っていきます。

マイシティ


このシールによってプレーヤー間に差がうまれます。また、得点条件も変化するため、常に新しい戦略を考えることになるのです。

マイシティ


マイシティは、シンプルなタイル配置とレガシーシステムが融合した新しいタイプのゲームです。

ストーリーと共に展開される新しいルールが絶妙なスパイスとなって、プレイヤーを魅了します。

マイシティ


ゲームの仕組み上、同じメンバーで繰り返し遊べる環境が必要となりますが、それがあるなら最高に楽しい時間を過ごすことができるでしょう。

なお、多くのレガシーゲームは、一度遊ぶと2度と遊ぶことができないのが特徴ですが、本作では全24エピソードをクリアしても繰り返し遊べるように、リプレイ用ルールが用意されています。

思考:★★☆☆☆
運占:★★☆☆☆
手順:★★☆☆☆ 
人数:2〜4人
時間:30分×24回
デザイナー:ライナー・クニツィア
2020年ドイツ年間ゲーム大賞ノミネート

tarouimo at 12:49|PermalinkComments(0)

2021年02月25日

天下鳴動

天下鳴動戦国時代は、守護大名だけでなく農民や商人出身でも実力があれば戦国武将になれる実力社会でした。誰もが天下統一を目指す下剋上の時代。その目的のためなら裏切りやだまし討ちだってなんでもあり。まさに 群雄割拠の天下鳴動。この乱世で各領国の拠点の城を攻め落とし、最後に天下を治めるのは誰でしょう!?





天下鳴動は戦国時代をテーマに、戦国武将となって天下統一を目指すゲームです。


【ゲームの流れ】

ゲームボードは日本が11分割された地図となっていて、各城に城チップを置いてゲームスタートです。

天下鳴動


城チップには数字が書いてあって、大きいほど価値が高い城というわけです。これらの城に自分の兵を送り込んでその城を落とし、城チップを取ります。ゲーム終了時、獲得した城チップの数字の合計がもっとも多いプレイヤーがゲームに勝利します。

ゲームは前半の進軍フェイズと 後半の合戦フェイズに分かれています。勝負どころのメインは前半の進軍フェイズです。後半の合戦フェイズは、前半の答え合わせのようなイメージで考えどころはありません。


【進軍フェイズ】

プレーヤーは順番に3つのサイコロを振って、その目で、いずれかの城に自分の兵コマを置きます。3つのうち、選んだ2つの出目を足した数が兵コマを置く城となります。そして、残ったひとつのサイコロの目で、その城に置ける兵コマの兵の数が決まるのです。

天下鳴動


サイコロの目の組み合わせから「どの城を狙っていくのか」を いくつかの選択肢から選んでいきます。なお、1回だけなら振り直しもできるので、状況によっては振り直しのチャンスに賭けても良いかも知れません。


天下鳴動


また、進軍フェイズの間に1回だけ「軍略カード(後述)」を使用することができます。
全プレイヤーが兵コマを置ききったら、進軍フェイズは終了。後半の合戦フェイズに移ります。


【合戦フェイズ】

合戦フェイズは「2」の城からスタートし、「3」「4」「5」・・と順番に各城ごとの勝敗を決めていきます。当然、兵コマが もっとも多いプレイヤーが勝者となり、その城のチップを取って得点します。

天下鳴動


そして、ここからがこのゲームのキモ。なんと勝利した城からは、隣接する城に対して援軍を送ることができるのです。その結果、「劣勢かと思ったら援軍によって大逆転!」なんてことが起こります。

天下鳴動



この援軍によって地滑りともいえるほどダイナミックに勢力が変わっていくのが、これがこのゲームの面白いところ。この効果を見越して どのように兵コマを送り込んでいくのか、前半の進軍フェイズでの戦略眼と手腕が試されるのです。


【軍略カード】

さらに絶妙なスパイスとなっているのが さまざまな効果がある軍略カードの存在。

天下鳴動


カードの効果で 自分の兵コマを追加したり、ライバルの兵コマを追いやったりできます。

天下鳴動


これらの効果を、上手に使えば戦況を有利に展開していくことができます。ただし、使えるのはひとり1回だけ。タイミングも重要です。

最後に天下を治めるのは誰でしょう!?



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「天下鳴動」は戦国時代の雰囲気に浸りながらプレイできる良作です。プレイ時間も30分程度と気軽に遊べ、運と戦略のバランスも丁度良い。

援軍効果をイメージしながら「どの城でどのように勝負していくか」をあれこれ考え、プレイ中はずっと楽しい。ここで求められるのは柔軟性。巡りめく戦況をみながら 派兵する城や軍略カード選びに最善を尽くします。その一方でサイコロ運に翻弄されることもしばしば。

天下鳴動


勝つか負けるかは紙一重。わずかな潮目の変化で、雪崩をうったように一気に勝負が決まってしまいます。実力だけでなく運も味方に付けないとダメなのは、戦国時代に通じるものがあるのかも。はじめてプレイした時には、身震いするような感覚になりました。


思考:★★★☆☆
運占:★★☆☆☆
手順:★★☆☆☆ 
人数:2〜4人
時間:20〜40分
デザイナー:与儀新一

tarouimo at 20:56|PermalinkComments(0)

2021年02月19日

テラフォーミングマーズ

テラフォーミングマーズ2021年2月18日 アメリカ航空宇宙局(NASA)の新たな火星探査車「パーシビアランス」が 火星に無事着陸したとのニュースが飛び込んできました。

今後、2年近くにわたり、生命の痕跡を探すほか、火星では初めて小型のヘリコプターの飛行試験を行うなど、将来の有人探査に向けた調査や実験を行う予定とのこと。




これは、すごい!すごいですよねー。

パーシビアランス


火星探索─これまで多くの人が追いかけてきた夢。その夢の途中の物語。心が痺れます。



航空宇宙工学が大好きだったものとして、今後の動向に目が離せません。



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さて、今回紹介する「テラフォーミングマーズ」は、火星(マーズ)を改造して居住可能な惑星にする(テラフォーミング)ことをテーマにしたボードゲームです。

ゲームボードはまさに火星全体を模したゲームボード。

最初は何も存在しない火星。そこから気温を上昇させ、森林を育むことで酸素を排出させ、生命の源となる海洋を育んでいきます。

テラフォーミングマーズ



そのために、革新的なテクノロジーを活用し、斬新な試みや驚くようなアイデアを繰り広げていきます。あなたは、これらのプロジェクトを遂行する巨大企業となり、様々なプロジェクトを遂行します。

火星開拓の要素は全部で3つあります。

1.酸素:火星の緑化を進めて、酸素濃度を上げていく。

2.温度:凍てつく火星の温度を上昇させていく

3.海洋:生命の源である海洋を育んでいく。


これらの3つの地球化指数が一定以上になれば、人類が居住可能となりゲームは終了。この時、最も火星開拓に貢献した企業が勝利します。

人類の新時代を先導するのはどの企業!?



各プレイヤーの企業はゲームボード上の火星に自分の都市や緑地を配置していきます。

都市は緑地が隣接した方が価値が高い。また海洋に接していればさらに魅力的。どのように配置していくかをライバル企業の動きもみながら、頭の中はフル回転です。


テラフォーミングマーズ



このゲームの1番の特徴は、全部で200種類以上も存在する火星開拓プロジェクト。


テラフォーミングマーズ


微生物・植物・動物の力を用いて緑化を進める平和的なプロジェクトから、隕石衝突や核爆発で一気に気温を上昇させるような荒業もあります。これらバラエティ豊かなプロジェクトを繰り出しながらゲームは進んでいきます。 

テラフォーミングマーズ



また、これらのプロジェクトを担う企業も複数あり、それぞれ独自性のある得意分野を持っています。

テラフォーミングマーズ


例えば、気温を上げるのが得意だったり、規模が大きいプロジェクトに強みがあったり、効率的に緑化ができる企業だったり。

これらの企業の特徴を最大限に生かすために、毎回違った戦略を取ることになります。

テラフォーミングマーズ



火星開拓の貢献度によってポイントを稼いでいきます。さらに、特別な貢献によってボーナスポイントである褒章や称号を獲得することもできます。後半はこの褒賞や称号を巡るバトルにも熱くなります。


テラフォーミングマーズ



火星を舞台にした陣取り合戦。多種多様なプロジェクトの数々。称号・褒章を巡って競う個性豊かな企業たち。

まさに超大作と言えるボードゲーム。


火星開拓という壮大なテーマに痺れ、個性的なプロジェクトの取捨選択に唸る。毎回異なった展開になるリプレイ性の高さも大きな魅力。

テラフォーミングマーズ



この魅力にすっかりやられてしまったボードゲーマーは数知れず。数々の傑作ゲームのなかでも 「やっぱり テラフォーミングマーズ がナンバーワン!!」 というファンが世界中に溢れています。

テラフォーミングマーズ


もちろん、じゅん・ぴえ〜る・ケロピョンチョも そのひとりです。

思考:★★★★★
運占:★★☆☆☆
手順:★★★★☆ 
人数:1〜5人
時間:90〜120分
デザイナー:ジェイコブ・フリゼリウス
2017年 ドイツゲーム賞 1位

tarouimo at 18:12|PermalinkComments(0)

2021年02月14日

ラビリンス

ラビリンスラビリンスは、壁と通路が次々と変わっていく迷宮で宝さがしをするゲームです。ドイツゲームの古典的な存在で1986年のドイツ年間大賞にノミネートされています。





ゲームボードは迷宮内部で入り組んだ通路にお宝が描かれています。これらはタイルになっていて、このタイルを動かすことができます。

ラビリンス


プレイヤーはこの不思議な迷宮のなかを移動して、お宝を獲得していきます。


ラビリンス

しかし通路は入り組み、行き止まりや袋小路もあって、簡単にはたどり着けません。

ラビリンス


そこで、端からタイルを差し込んで通路をスライドさせて、ルートを整えていきます。

ラビリンス


タイルを入れるとボードの反対側の1枚が押し出され、その列のタイルがすべてズレます。

ラビリンス



繋がっていたはずの通路が途切れたり、反対に思いもよらないルートができたり・・・まさに魔界の迷宮です。

ラビリンス


こうして、変幻自在の迷宮のなかでコマを動かし、所定の数のお宝をゲットしたプレイヤーが勝利します。


シンプルに「こうやって、ああやって・・」とあれこれルートを考えるのが楽しい。

狙いのルートを塞がれたかと思ったら、今度は新しい活路を閃いたり。どんでん返しの連続といったドラマも生まれ、なかなか盛り上がります。

ラビリンス


ラビリンスはゲーム中に通路が変わるという仕掛けの面白さが光ります。魔界の迷宮でお宝さがしというテーマも明快でワクワクします。

ラビリンス


さらに短時間で勝敗が決する手軽さも相まって、とても優秀なファミリーゲームです。

思考:★★★☆☆
運占:★★☆☆☆
手順:★★☆☆☆ 
人数:2〜4人
時間:30分
デザイナー:マックス・コベルト
1986年 ドイツ年間ゲーム大賞ノミネート

tarouimo at 13:09|PermalinkComments(0)