2010年07月
JRバス東北又はJRバス関東の一般路線バスと接続する、JR東日本の一部の駅の出札窓口では、JRバス線単独乗車となる定期券をマルス端末により発売しています。画像では、その一例として、JRバス関東の多古線と接続する成田駅発行の定期券を示しています。
成田駅の他にも、バスが発着するターミナル駅の近くにJRバスの窓口がない箇所等で同様の取り扱いが行われているようです。
券面の右下に、「額」の文字が表記されているとおり、金額入力機能を用いて発行したようですが、詳しい操作方法は不明です。運賃表は出札窓口に備え付けられていました。
着駅として指定した「東町」は印字されず、ゴム印を押印して対応しています(ただし、少し触れただけで文字は消えてしまいました)。
上段は、成田湯川駅から空港第2ビル駅方面(京成本線方面)への京成線の乗車券です。「成田スカイアクセス 京成線」と、路線愛称と会社名が併記されています。
中段は、成田湯川駅から印西牧の原駅方面(北総鉄道線方面)への連絡乗車券です。北総鉄道線への連絡乗車券は、特殊な運賃設定方法によるためか、通常の連絡乗車券の様式となっていませんが、「成田湯川」の文字の下に、「印旛日医経由」と表記されます。また、運賃欄の上には、「成田スカイアクセス」と、路線愛称のみが表記されます。
下段は、新京成線の北習志野駅から成田湯川駅までの連絡乗車券です。接続駅は新鎌ヶ谷駅となり、京成津田沼駅経由での京成本線方面への連絡乗車券と口座は区別されて設定されています。ここでも、運賃欄の上には、「成田スカイアクセス」と、路線愛称のみが表記されています。なお、新京成線の駅では、旧型の押しボタン式の券売機では、成田スカイアクセスへの連絡乗車券は発売しておらず、新型のタッチパネル式の券売機のみでの発売となっています。
聞くところによると、京成では発駅及び発行箇所欄が常備式となった補充券類の印刷は取りやめたようで、今後、残券を払いきった場合には、全て補充式の券に移行していくようです。
◇平成23(2011)年6月2日(追記):成田スカイアクセスの開業日(平成22(2010)年7月17日)に、京成の旅客営業規則が改正され、画像の券のように各券片を切り離して使用できる様式(有効期間が各券片に表記される様式)になっていたことを確認しました。したがって、同社線の各駅に設備されていた従来の様式の補回は廃止となったものと思われます。
駅の管理は従前と変わらず、北総鉄道が行っていますが、新たに「京成線の駅」としても開業することになったため、京成の補充券が各種設備されました。
画像では、補片の大小兼用券と小児専用券を示しています。いずれも、発駅及び発行箇所欄が補充式となっており、以前の記事、京成 補充片道乗車券の臨時請求券で紹介したものと、一見すると同じように思われましたが、裏面の特定都区市内等に関する注意書きがなくなっています。また、印刷方法が変わったためか、表面も若干光沢を帯びたような印刷となっています。
私は未収集ですが、成田湯川駅に設備された券も同じもののようです。
17日の、成田スカイアクセスの開業に伴い、北総鉄道線各駅(印旛日本医大駅を除く)と、成田湯川駅、空港第2ビル駅及び成田空港駅との相互間に回数券が設定されました。発売券種は、普通回数券のみとなっており、昼間割引回数券及び土・休日割引回数券は設定されていません。
京成線の各発売駅では、券売機に口座が設定されましたが、北総鉄道線の各発売駅では、各区間に対して常備回数券を設備しました。券売機及び改札端末のいずれにおいても、口座を設定することができなかったようです。
各発売駅とも、成田湯川駅と成田空港駅への2区間の設備を基本としていますが、空港第2ビル駅と成田空港駅への運賃が異なる駅(秋山駅及び白井駅が該当)では、別に空港第2ビル駅への券も設備されました。また、それぞれ小児専用券も設備されています。
新たに設備された常備回数券には、旅客機のシルエットと「Narita SKY ACCESS」の文字から構成されている、新地紋が用いられています。発行会社名である「北総鉄道」の文言と、路線愛称である「成田スカイアクセス」の文言が併せて表記されている点が特徴的です。
◇参考(北総鉄道)
◇平成23(2011)年6月4日(追記):本文において、「京成線の各発売駅では、券売機に口座が設定されましたが」としていますが、一部区間の回数券については、同じ様式の常備回数券により発売されていることが分かりましたので、別途、記事を投稿しました。また、記事タイトルを変更しました。
片町線には、学研都市線の愛称が付けられていますが、片町駅が廃止となった以降も、正式な路線名は片町線のままです。
マルス券の経由欄では、路線名を表記する場合には、「線」を略して表記するのが原則ですが、路線名と同じ駅名が存在する場合には、混同を避けるため、「線」を含めて表記することになっています。これに該当するケースとしては、桜島線や高崎線等が挙げられます。
片町線の場合では、片町駅が廃止になった以降も「片町線」と、「線」含めて表記されています。本来であれば、「片町」としても問題はありませんが、マルスシステムの改修を行っていないため、片町駅が存在した名残りが、現在でも経由欄に見られるわけです。
京成成田→成田空港間の所要時間は8分で、「スカイライナー」の他にも料金不要の列車が運転されていますので、それほど需要があるようには思われませんでしたが、実際に見ていると京成成田駅から乗車する旅客は意外と多く見受けられました。
ご承知のとおり、今月17日の、成田スカイアクセスの開業に伴い、新ルートでの「スカイライナー」は同駅には停車しなくなり、現行の「スカイライナー」を踏襲した「シティライナー」が新設されます。
「シティライナー」での、同区間の特急料金は500円のままであり、かつ、この特急券の券面には「スカイライナー」の文言はありませんので、同日以降もそのまま使用できるようにも思われますが、「シティライナー」は全車禁煙となるため、「※1・8号車以外は禁煙車です。」との表記があるこの券は引き続き使用することができず、新券に切り替わるものと思われます。
◇令和3(2021)年5月14日(追記):記事タイトルを変更しました。
MV999