歴史上の偉大な人物の中でも坂本竜馬の人気っぷりは凄いが、俺は敢えてダークヒーロー岡田以蔵を推したい。
幕末の四大人斬りにも数えられたほどの剣術の達人であった。にも関わらず不器用な人柄で、信じていた者に裏切られ、最期は何とも哀しい死を遂げた以蔵。
この人の人生を儚く、美しく、哀しく思う。

数年前、宴会の送迎の帰りにコンパニオン達と飲んで帰った。(俺は飲めないけれど)
福岡市内の居酒屋だったがどういうわけか「岡田以蔵」と名前のついた日本酒を置いていたのだ。聞くと店主が大の坂本竜馬好きだそうで、竜馬縁の物なら何でも買い集めているという。例の日本酒もそれで、高知の酒造に直接連絡して譲ってもらったらしい。

「おーい竜馬!」を観ていたので名前は知っていたが聞けば聞くほど以蔵という人が好きになった。

竜馬と武市半平太の幼馴染みで、半平太に剣術の腕を買われ師事していたが、この人、世渡り下手というか誤解されやすいというか、信じる人のために黙々と自分の手を汚していく。最終的にはその人に口封じのため毒殺されそうになる。(実際は獄死)
沖田総司と同等レベルの腕があったというのに、何とももったいない話だ。
家族は持たずに生涯独身だったようだ。
辞世の句もなんだかすごい。
君が為尽くす心は水の泡
消えにし後は澄み渡る空

我々小市民と同じだよなぁ。竜馬とは違う。何か偉業を為したわけではない。次々と人を斬っただけだ。
だから感情移入できるのかもしれない。

ちなみにその酒は、キリリと辛口で香り立ちもよく、うまかった。