5.Engagement(共感創造)の法則

力を出し切れ!

モチベーション→動機→「ある行動を選ぶ理由」
超一流でもモチベーションに左右される!
例えば、どれだけセルフモチベーションコントロールに優れたスポーツ選手でも、
観客がいなくなり、監督は理不尽で、チームメイトと不仲であれば、
モチベーションは下がるはず。
そして、チームメンバーには、様々なモチベーションがある。
人事の関連用語では、チームに貢献しようとするモチベーションを、
他のモチベーションとp区別する意味合いもあり、
「Engagement=エンゲージメント」と呼んでいます。
「チームとメンバーの結びつき」という意味です。

【モチベーションを科学する】
エンゲージメントを高めるための4Pがあります。
1.Philosophy(理念・方針)
2.Profession(活動・成長)
3.People(人材・風土)
4. Privilege(待遇・特権)

1.2.3は「感情報酬」に
4は「金銭報酬・地位報酬」に位置づけられる。

チームとしてのエンゲージメントの総量を高めるために、
4Pのどれでエンゲージメントを高めるのかを
戦略的に絞り込むことは有効なアプローチです。

例えば、4Pの魅力がそれぞれ70だったとします(総量は4×70=280)。
そして、それぞれのPに対してエンゲージメントが高まる4人が集まったとします。
この場合、4人ともエンゲージメント度合いは70になり、
チームとしてのエンゲージメントの総量は、70×4=280となります。

もう一つのチームはPhilosophyの魅力が100
それ以外の3Pはそれぞれ60だったとします(総量は100+3×60=280)。
総量は先ほどと同じです。
しかし、4人ともPhilosophyによって
エンゲージメントが高まるタイプだとすると、
エンゲージメントの総量は、100×4=400となります。

エンゲージメントを高めるためには時間やお金などの投資が必要になります。
エンゲージメントという観点から投資対効果を高めるためには、
4Pのうちどれをチームの一番の魅力にするかを定め、
そのPをエンゲージメントの源泉とするメンバーを集め、
そのPに絞って魅力を高めることが重要です。

【エンゲージメントを生み出す方程式】
報酬・目標の魅力(やりたい)×達成可能性(やれる)×危機感(やるべき)

ベーカリースタッフにおけるエンゲージメントを考えてみましょう。
お客さまがたくさん訪れ、パンを食べて笑顔になり、
リピート客が増える(報酬・目標の魅力)
そのために、毎週1品の新商品を開発する(達成可能性)
それが達成できなければ、商品開発チームから外される(危機感)

メンバーのエンゲージメントを高めるためには、
「リーダーが情熱的に語りかけることが大切だ!」
というのは、間違っているとは言えませんが、より重要なのは、
「メンバーのエンゲージメントを高める方程式をチームに埋め込むことが大切だ!」
という考え方です。

【チェックリスト】
□そのチームでは金銭報酬や地位報酬だけでなく感情報酬が提供されているか?
□そのチームではメンバーに何に共感してもらうかが明確になっているか?
□そのチームにはメンバーがチームの魅力を感じる仕組みが埋め込まれているか?
□あなたは自分が何を求めてチームに参加しているかを明確にできているか?
□あなたはチームメンバーの共感を生み出すことに貢献できているか?

※事例 〜マッキンゼーの4P〜
OIP




マッキンゼーはProfession(活動・成長)の魅力。
多くの社員が「若いうちから難しくて、大きくて、新しい仕事ができる」
という動機で働いています。自分がどんな案件を担当するかということの方が、
どんな同僚と働くかよりも大切だと考える社員が多い印象です。
従って、マッキンゼーのようなProfession型のエンゲージメントの場合は、
例えば「企業を変革するプロジェクトを実現する」
というゴールを定めたら(報酬・目標の魅力)、
プロジェクト内の役割をアソシエイト、コンサルタント、
プロジェクトマネジャーなどのプロセスに分けます(達成可能性)。
そして、自分に割り振られた役割に見合った貢献ができなければ、
役割が制限されるなどのペナルティを課します(危機感)。

※事例 〜リクルートの4P〜
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リクルートはPeople(人材・風土)の魅力。
社員の方々に入社動機を聞くと、ほとんどの人が
「魅力的な先輩がいたから」と仰います。
一方で「情報メディアの仕事がやりたかったから」という方は
ほとんどいらっしゃらない印象です。
またリクルートの社員の方々は
「上司が部下を『握る』という独特の言葉を使われる時がありますが、
職場の人間関係によってモチベーションを
ドライブさせていることを象徴している言葉だと感じます。
従って、リクルートにようなPeople型のエンゲージメントの場合は、
例えば「一体感のある組織をつくる」というゴールを定めたら(報酬・目標の魅力)、
職場内の役割をリーダー、マネジャー、ゼネラルマネジャーなどの
プロセスに分けます(達成可能性)、そして、貢献ができなければ
職場で賞賛される機会をなくしていくなどのペナルティを課します(危機感)。

※事例 〜ディズニーの4P〜
OIP (1)




ディズニーはPhilosophy(理念・方針)の魅力。
「夢の国」「ハピネス」「ファミリー・エンターテインメント」などの
コンセプトに惹かれて働いている人が多く、ディズニーで働けるのであれば、
施設や職種、給与は問わないという人もいらっしゃるように感じます。
従って、ディズニーのようなPhilosophy型のエンゲージメントの場合は、
例えば「ハピネスを日本中の人々に提供する」
というゴールを定めたら(報酬・目標の魅力)、
途中の目標を「1000万人、2000万人、3000万人の来客を集める」
などのプロセスに分けます(達成可能性)。
そして、ゴールやプロセスへの貢献が少なければ、
組織に所属できなくなるなどのペナルティを課します(危機感)。