November 2007

November 24, 2007

study


table


気がつけば今セメスターも残り1ヶ月。
何か時間が過ぎるのがホントに早くって、
まだ何もしていない気がするのに
もうちょっとで最終プレゼンだ。

課題は個人プレーが功を奏してか
比較的順調といえば順調で、
まあそれなりにやってます。
けどそれはよくも悪くもという感じで、
というのも2年目ともなると
だいぶ環境にも慣れてきて、
ある程度こちらの人の考えていることが
わかってくるし、
何となく出来てしまう感じがするのです。
今の学校にはすごく満足しているし
ここにきて何となく自分のやるべきことが
わかってきた気さえしているのだけれど、
逆に不満がないことが不満というか、
なんだかぬるくなって来ている気がする。
やっぱりスイスの田舎に長いこといるべきじゃ
ないなあという気がしてきた。

もちろんただ教授のウケを狙って
やっているわけではないし、
一応自分なりにきちんとやっているつもりだけれど、
なんとなく物足りないというか。
まあ一時期人格自体を否定してかかるような環境に
いたということもあって
順調に行くことに慣れていないというか、
悔しさをバネにして頑張る方が実は楽だったり。
自分自身で緊張感を保つのが結構難しい。
残念ながら自分は褒められて伸びるタイプでは
ないようです。

そんなことをぼんやりと考えながら
昨日教授と話したら、
模型や図面については基本的にオッケーが出て、
次はディテールが見たいと言われて、
そして素材の話になったときのこと。
自分はコンクリートを使おうと思っていて、
しかも一応その構法とコンセプトを
結びつけて考えていたつもりだったのだけれど、
コンクリートはテクスチャーがごつすぎるのと
技術的に難しい部分があると言われて、
石を使った方がいいと言われた。
それは自分では全然考えていなかったことで
正直びっくりしたけれど、
アシスタントも頷いていてなんか
彼ら的にはそっちの方がいいっぽい。
自分の中では結構もうこれでいけるという
感じだったので戸惑いは隠せなかったけれど、
一方でなんだかそのずれがおもしろく感じる自分もいて、
それもありかなーと思えてきた。
まあ違和感を楽しめるようになったのは
少しは成長したということでしょうか。

正直まだ自分がどうするべきなのかわかっていないけれど、
なんだかわくわくして来たので
あと1ヶ月出来るだけ楽しんで日本に帰りたいなーと思います。

taz001 at 06:08|PermalinkComments(3)TrackBack(0)

November 20, 2007

オレ流


zumthor


今週は課題の中間プレゼンの時期で、
といっても自分のスタジオはなぜか
2週も遅れて行なわれるので
他人のをのぞき見るだけなのですが。

若干スペシャルな出来事としては
Peter Zumthorがやって来ていて、
というのも彼は今年はサバティカルで
本来はお休みなのだけれど
学校としてはやっぱり彼の名前が必要らしくて
もう一人の都市計画の人と合同で
スタジオを行なっているのです。
もうすっかりいいおじいちゃんですが。。

それでスタジオという制度の性格上
ボスの好みがとても色濃く出て、
それはプレゼンの方法にまで及びます。
Zumthorのスタジオだったら素材感のある模型がすべてだし、
Olgiatiであれば逆にシングルラインの真っ白な図面のみで
プレゼンをしなければなりません。
Mateusも例のモノクロ+テクスチャのプレゼンです。

学校全体としてそれなりのキャラクターを
持っているとは思うのですが、
それでもこれだけの差があることには
最初はかなり驚きました。
幸い自分の好みの建築家が揃っているので
一番基本的な部分で悩むことはありませんでしたが、
もし自分の好みでない人のスタジオを取っていたら
かなり苦しむことになったと思います。
こちらで気をつけなくてはならないのは
ボスのスタイルを学びつつ、それをいかに
自分のものにしていくかということで、
相手の範疇に入りながら自分の色を出していく
バランス感覚が必要になってくると思います。
少なくともベースを築くのにはいいシステムで、
近づきすぎず離れすぎず微妙な距離感を保ちつつ
うまいことやっていきたいところです。


taz001 at 21:31|PermalinkComments(2)TrackBack(0)

November 19, 2007

construction


Constructing Architecture: Materials Processes Structures A Handbook


ETHから出ているコンストラクションの本があって、
それがとてもおもしろい。
HANDBOOKって書いてあるくせに500ページを超えてます。

タイトルが「constructing architecture」といって、
コンストラクションという具体的な方法を用いて
建築という抽象的な概念を作ろうとしてるとこがかっこよい。
ちょっと深読みな気もするけど。
目次もコンクリート、鉄、木といった素材にはじまり、
壁、床、開口など建築的部位に続く。
実例ではPeter Maekli、Valerio Olgiati、Bearth&Deplazes、
Miller&Marantaなどクオリティの高いものが揃ってます。

ウチの学校ではだいたいセメスターの半ばを過ぎたあたりで
ディテールの話が入って来始めると、
みんなでこぞってこの本を片手に図面を描き始めます。
特に去年の課題では素材がレンガで、
1/20で図面を提出しなくてはいけなくって、
その上教授がこの本を編集した人のパートナーだったので
スタジオではほぼ一人一冊持ってました。

自分の作品で詳細まで考えるとやっぱり全然
イメージの範囲が広がっておもしろいです。
やっぱり一回やっておくと次からかなり楽だし。
今回は規模は前回よりはだいぶ大きいけれど
できるだけディテールまでしっかり考えたいところです。


taz001 at 00:38|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

November 17, 2007

opening


study01


敷地がVeneziaで、教授がかなりファサードについて
うるさく言っていたので、
やっぱり開口も周りに倣っていなければいけないのかなーと思って
一生懸命開口のリズムやらプロポーションやらについて考えていて、
模型を作っているところへ教授が通り過ぎて一言、
「いやあ、その開口はありえないんじゃない?
別にクラシカルな建築作ってるわけじゃないんだから。」
そして製作中の模型を見ながら
「もっと空間のイメージを作っていかなきゃダメだよ。
この模型完成させたらもっと他の開口考えてみて。」
まだダメだとわかっているものを作るほど
つらいことはありません。。

スタジオ制の場合、教授の好みが結構露骨にでるので、
それに従うにせよ歯向かうにせよ、
学生もそれを踏まえた上でどうするのか考えなくてはなりません。
ただこちらの読みが検討外れの場合もあって、
そんなときにはこんなことが起こります。

まあダメ出しもいっぱいされましたが、
少しずつだけどイメージは出来てきていて、
最後に「It's nice!」と言われたので、
褒められるのに弱い自分はすっかり
ご機嫌になってしまいました。

taz001 at 23:47|PermalinkComments(2)TrackBack(0)

November 14, 2007

new old


siza


何かモノを作っていると、
ついつい新しいとか古いとかいう話を
すぐにしてしまいがちだけれど、
こういった工業製品的な時間軸の捉え方は
実は建築にはあまりあてはまらなくって、
だいたいいいものはその両方の要素を
同時に含んでいる。

Alvaro Sizaはそんなことを感じさせる建築家の一人で、
彼の作品にはこれみよがしな真新しさはなくて、
伝統やコンテクストを重んじているけれど、
どこか今までに経験したことのないところがある。
それは彼の茶目っ気も含んだ独特のセンスから
来ているのかもしれないけれど、
そういった個人の表現が全面に出てきたときに
感じるような嫌らしさもない。
西沢立衛が指摘していたように、
彼にかかるとシンメトリーさえも
何か別のものに転換されてしまう。

それは今自分では何なのか言葉にすることは
できないけれど、
きっと言葉にすることのできない何かが
重要な役割を果たしているのだと思う。
去年教わった建築家がSizaの全集の最初に載っている
Kenneth Framptonの文章について
「あれが建築だ」とまで言っていたので、
それが補助線になりそうだ。
といっても英語でなかなかの分量があるので
時間がかかりそうだけれど。。



taz001 at 06:05|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

November 12, 2007

natural


home


ちょっとプレゼンが続いたので、
週末は久々にゆっくり。
部屋の掃除とか洗濯なんかをして
一息入れる。
基本的にずぼらなので、
こうゆうことをマメにできる
習慣を身につけたいなあ。

天気も良くって窓を全開にして
ついでに玄関も開けたら
風が通って気持ちよい。
周りも静かだしのんびりと読書。
『天然コケッコー』のサントラ聴きながら
柴崎友香の小説を読んだら
すごく落ち着いた。
やっぱrei harakamiの音楽はよい。

「もうすぐ消えてなくなるかもしれんと思やあ、
ささいなことが急に輝いて見えてきてしまう」

というセリフはすごく好き。
早くDVD欲しい。
それでみかん食いながらお茶飲んで、
あとはこたつだなーという感じ。

気がついたらもうセメスターも半分を過ぎて、
こっからはおそらくあっという間。
なので来週からまたテンション上げて頑張らねば。


taz001 at 03:55|PermalinkComments(2)TrackBack(0)

November 11, 2007

matter


gigon&guyer


こちらでは早いうちから素材を考えなければいけなくって、
空間をイメージし始めた時点で
その素材まで考えなくてはならないと言われた。
それはやっぱりこちらの人が建築をより物質的に考えているからで、
ただのスチレンボードではなくてそれはあくまで
何らかの物質性を持ったマテリアルであると常に考えなくてはいけない。
素材がコンクリートであるといったところで、
それがどのような構法でできていて、
どのようなテクスチャーを持ち、
どのような色であるのかまでイメージしなくちゃならない。

学生のうちからそういったことを考えさせるのは結構大変なことで、
というのも実現可能性がない以上具体的な検討が難しくて、
実際の効果を確認することは不可能であるからだ。
だから例えば日本のように空間構成やら社会的意義みたいなのに
集中して実際のプロジェクトでは不可能であるような
可能性を示すという考え方も的を得ている。
けれど最近竣工している若い建築家の作品などを見ていると
学生作品の延長で模型がそのまま実寸大に建ち上がったようなのが
けっこうあって、その境目がなくなっていることを考えると、
やっぱりたとえそれ自体が強い提案性を含んでいなくても
少なくともそのトレーニングは積んでおくべきかもしれないとも思う。
そしてそれと建築的コンセプトを強く結び付けて
考えることができればそれはなかなかおもしろい。

スイスの建築家は有名な人を含めて口数が少ないので
その考え方を言葉で伝えられることはあまりないけれど、
その態度自体が彼らの考え方を強く示しているとも言える。
と言いながらGigon&GuyerのAnnette Gigonの文章を
見つけたので引用します。


要するに、私たちの仕事とは材料に関わることであり、
敷地に関わることであり、光と色彩、
そして機能に関わることである
ーただ最終的には、これらを超える何か
(私たちの目を惑わせ、心を満たす何か)
を実現したいと考えている。
それにはひたすら、材料(大地から抽出され、
自然から採取され、加工・処理されたもの)あるのみ、
建築あるのみ、である。


taz001 at 08:05|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

November 10, 2007

thickness


paspels02


スイス建築は壁がとても厚くて、
日本にいたときには考えもしなかったようなことを
考えさせられることがある。
例えば壁厚が600mmともなると開口でガラス面が
外側に合っているか内側に合っているかでまったく印象が違う。

Valerio OlgiatiのPaspelsの小学校は、
その空間構成には前から注目していたのだけれど、
よく見てみるとその開口のガラス面の位置が
内部の構成を反映していて、
その上それが構法とも結びついていることを
知ったときはビビった。
コンクリートの壁が二重になっている部分と
コンクリートに木が張ってある部分で
ディテールが違っていて、
それが結果として外観にも現れている。

空間構成とディテールが相互に強く結びついているのは
とてもおもしろくて、今回の課題でも
早いうちからディテールと結びつけて
考えたいと思ってます。
1/200と1/20を同時に行き来できるような
思考法を身につけられたらなーと。


taz001 at 07:45|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

November 09, 2007

gesso

gesso


こっちに来てカルチャーショックを受けたことの一つに
ジェッソは塗るものじゃなくて打つものだというのがある。
てっきりスタイロに塗るものだと思ってたら、
粉を水と混ぜて型枠に流し込むものでした。

こっちの模型の作り方はとてもマッシブで、
切るよりは削る、塗るよりは打つです。
そういった感覚の違いは物質の捉え方や
果てはおそらく空間の認識の仕方にも関係していて、
彼らはより3次元でモノを知覚している気がする。
保坂和志の「季節の記憶」の中で
2次元を組み合わせて空間を認識することは
いったん空間を分解して解釈しているから
より抽象度が高いみたいな話があったけれど、
そう言われてみると逆にこっちの方がプリミティブな
認識の仕方をしているようにも思える。

で、敷地模型をジェッソで作ったのですが、
1/200ですべての開口まで作らされました。
それでこいつ、自分の5倍ぐらいの重さです。

taz001 at 05:37|PermalinkComments(2)TrackBack(0)

November 03, 2007

critica02

critica02


とりあえずプロジェクトの最初の講評が終わりました。
やっぱり最初に見せるときが一番緊張して、
なおかつどうせうまいこと喋れないので
前もってきちんと準備をしておかなければならず、
さらには他がみんなグループワークをやっている中で
一人での作業なので作業量は当然増えるし
まあちょっと疲れました。

それとこっちの人たちはダイアグラムには
まったく興味がなくって、
具体的なモノしか興味がありません。
なのでプレゼンもむやみに手数を増やすのではなくて、
図面と模型だけでいかに自分の考えを伝えるかが重要でした。

それで前日はもちろん朝方まで作業。
微妙に時間があったので家に帰って休もうと思ったのが間違いで、、、
案の定寝坊しました。。。
そのおかげでプレゼンの順番が最後の方で
長いこと待たなければならずめんどくさかった。

プレゼンの方はまあうまくいって、
というか自分のきちんと考えたところは理解してもらえて、
それで慣れないところはやっぱりダメ出しされました。
それはファサードと素材および構造についてで、
自分は最初からそれらを決めることができなくて、
何パターンも出せるけど決定打がないみたいな感じでした。
でもやっぱり彼の関心はそこにあって、
それがないと話にならない見たいな感じでした。
確かにH&deMのボリュームスタディはテクスチャーついてたしなあ。

なのでつぎはファサード、素材、構造です。
何かすごくスイスっぽい。

taz001 at 23:47|PermalinkComments(2)TrackBack(0)