March 18, 2009

after reducing architecture


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Mendrisioに行ったら、ちょうどいいタイミングで
Valerio Olgiatiの展覧会がやっていた。
前にETHでも見ていたのだけれど、
今回はコンパクトな場所で、印象が結構違って見えた。

会場に入るとまず目を引くのが巨大な白模型なのだけれど、
気になったのはリファレンスの数の多さで、
たぶん数そのものは増えていないのに
会場の広さのせいで以前より多いように感じた。
彼はスイスの建築家の中では他の人たちと距離をとっていて、
というのもおそらく彼の父親、Rudolf Olgiatiの影響が強くて、
父親とは逆の道を進もうとどこかで決めたのだろう。
(逆にRudolfの考えを受け継ごうとしているのがPeter Maerkliだ。)
そして父親に変わって彼に大きな影響を与えたのは篠原一男である。
もっとも未だ彼は日本に来たことがないらしいが。。
まあそれはともかくスイスにおいては通常重視されるコンテクストを
設計の手がかりとはせず、
彼の言うところの「空から降ってきた建築」を
最近は作ることが多いけれど、
それでもこの幅広いリファレンスの数々は、
彼が決してただ自分のオリジナリティだけを信じているわけではなく、
建築の歴史においての視点を広く持っていることを伺わせる。
(ちょっと話はそれるけれど、「空から降ってきた建築」とは逆に
「地面から生えてきた建築」ということも言っていて、
それはRudolfにとっての白であり、彼にとっては赤なんだと
いつだったかアシスタントが言っていた。)


日本にいる時はとても寡黙で思慮深い人なんだろうと思っていたが、
実際会ってみるととてもおしゃべりで人当たりもいい。
そしてなにより本当に知的な人で、
学生へのクリティークは本当におもしろい。
彼が設計する際の手がかりとしようとしているのが『アイデア』で、
セメスター中は幾度となくこの言葉を繰り返し聞かされる。
(彼のスタジオでは毎回まずはじめにひとつテーマを設定して、
そのあと規模を選び、それ以外はすべて自分で決めて設計する。
このやり方自体も篠原一男からの影響を感じられずにはいられない。)
ただそれでも日本と決定的に違うと思うのが
それをモノレベルまで落とし込んでいる点で、
(個人的にはPaspelsの小学校の壁と開口の関係がすごく好きだ)
今回の展覧会でも彼が通常発表しているような
シングルラインの真っ白な図面ではなくて、
きちんと寸法まで入った詳細図面だった。

ロシアの美術館のコンペ案を見ればわかるように、
彼のスタイルが少しずつ変化を遂げているのも確かで、
この展覧会および作品集も今までのまとめとして位置づけられている気がする。
来年からはGSDでも教えるみたいだし、
これからどんどん世界的にも活躍しそうな予感がする。




taz001 at 03:21│Comments(0)TrackBack(0)

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