今季もお疲れ様でした。久しぶりに最終1桁取ることができ、好みの並びを作れたので構築記事を書きます
明確なプレイングや選出がある構築ではなく練度で対応する並びなのでどう記事を書いたものかちょっと困ったりしますが、2ROMとも溶かしたりせず順調に上がっていき安定はしてました。イベルタルが重いとかいろいろ難もありますが、総じて相手に対応するのを軸にした自分らしさ全開の好きな構築を組めて満足度は高めです。いつもながら記事長いですが、読んでいただけたら嬉しいです
【結果】
TN will-ill 7位(2077)
TN Enigma 18位(2050)
【コンセプト】
・役割を限定されにくい強いポケモンで固めて選出パターンと詰め筋を増やし、自分の技量と発想力で相手のやりたいことに対応する
・ダメージレースにも負けないパワーを確保する
【構築経緯】
2ヶ月ブランクがあった+先月から社会復帰してしまったので、とりあえずまずは自分が楽しめる好きなポケモンしよう、ってことで相手に対応する対面・展開・サイクル混在の多様な詰め筋を持つ構築を目指しました。有利不利関係を利用して盤面を動かすダメージレース系のサイクル構築というよりは、盤面を維持しながら役割関係をずらし、見えにくい詰ませ・一貫を目指す対面・展開系の動きをメインにした構築となります。選出択の回避、対応範囲の拡大を意識し、全員がエースにも介護役にもなれる形を理想としました

相手に対応できる詰め構築を目指すにあたり、伝説枠で最も広範囲に攻守両立の動きを通せそうな日蝕ネクロズマから構築をスタート。ザシアン以外の伝説は特殊が多く、物理はダイスチルでの対応も効くため、トータルで見て最も誤魔化し範囲を広く取れそうなHDベース。ダイマしなくても強いほうが取り巻きを自由に組めるのと、この環境で攻め駒としてあまり信用の置ける性能をしていないと感じたので、サイクル維持の役割をきっちりこなしやすいコスモパワー型
相手を詰めるとは言っても伝説2体環境で受けよう・補助しようとしてもそのポケモンの役割は狭くなりがちで選出・構築自体が強くなりませんし、選出択も生みやすくなってしまいます。それは裏の攻め駒への負担偏重を生み 、そのまま処理ルートが固定化された一本道の動きしかできない脆い構築となり、相手に対応の要点を容易に掴まれ破壊されることに繋がります
見えない詰ませ・複数の詰め筋を持った安定した構築を作るには、受け・補助駒自体も詰め筋になりうる単体パワーが欲しく、また攻め駒の動き自体にも補助要素を持たせて展開パターンを増やしたいです。受攻スイッチの受攻のほうはともかく、内容を安定させるにはスイッチ要素のほうは重要と考え、そのコンセプトに合致しそうな取り巻きを試行錯誤して探しました
その際、個人的推しプレイヤーの1人であるつねもりくんが使っていた↓の構築が好きだったので、大いに参考にしました。というか6匹の並び自体は全く一緒です

黒バドレックスに強い中でザシアン入りに選出択になりにくく、役割逆転に繋げやすい展開補助要素を多数持つガオガエンを採用。対面性能を意識してHAベースのイバン持ち

ネクロズマとガオガエンで一貫しやすい地面と水に強く、トリック・対面操作・独自の技範囲で崩しを行えるこだわり眼鏡の水ロトムを採用

ネクロズマが弱いサイクル・嵌め展開系統の構築にテンポを取りやすい身代わり持ちのアタッカームゲンダイナを採用。具体的な対象はルギア、ジガルデ、ナットレイ、テッカグヤ等を含んだ並びです。ダイマを必要としないので取り巻きを強く使いやすいことも評価

ここまでの4匹で幅広い相手に薄く広く対応がききそうだったので、ドラゴンの一貫を切りつつ対面的な構築への切り返し兼対ギミック構築枠としてトリックルーム持ち命珠ミミッキュを採用。ここまでで重い黒バドレックス、ドラパルトに強いこと、トリックルームでガオガエンと水ロトムの役割範囲を拡大できることを評価

最後は地面枠が欲しい、ダイジェットしたい、2匹で威嚇サイクルを形成したい、ある程度早い対面駒が欲しい、水ロトムの役割を軽くしたいなど諸々を踏まえて、カイオーガにも役割を持てる襷ランドロスを採用
【構築の構造】
※個々の役割が多岐に渡るためざっくり
サイクル形成、詰めの核:

崩しの軸:



対面の軸:


切り返しの軸:

基本選出を決めていないので全員が軸、補完なしです
重いポケモンは色々いますが、イベルタルを筆頭にカイオーガ、ランドロス、ガマゲロゲ(というか水全般)、歌うラッキー、マンムーなど。あとダイマが残っていない場合にザシアンを捌きにくいです。役割の広い禁止伝説枠が両方地面弱点なのも良くなかったのかもしれません
重いポケモンは色々いますが、イベルタルを筆頭にカイオーガ、ランドロス、ガマゲロゲ(というか水全般)、歌うラッキー、マンムーなど。あとダイマが残っていない場合にザシアンを捌きにくいです。役割の広い禁止伝説枠が両方地面弱点なのも良くなかったのかもしれません
【個別解説】
◆日蝕ネクロズマ(プリズムアーマー)


生意気 204(252)-178(4)-148(4)-134(4)-176(244↑)-87↓
@食べ残し
メテオドライブ / アシストパワー / コスモパワー / 月の光
耐久目安(→はコスモパワー1積み後)
・補正なし252振り黒バドレックスのアストラルビット 61.7~73.5%→41.6~49%(1積みで確定3発)
・補正なし252振り黒バドレックスのアストラルビット 61.7~73.5%→41.6~49%(1積みで確定3発)
・特化イベルタルのダイアーク(命珠) 81.3~97%(105.8~125.9%)→54.9~64.7%(71.5~84.3%)
・特化ゼルネアスの+2ダイサンダー(フィールド下) 58.8~69.6%(76.4~90.1%)
・特化ゼルネアスの+2ダイフェアリー 54.4~64.2%→36.2~42.6%(コスモパワーがほぼ間に合う)
・特化ディアルガのダイアース 45.5~54.4%→30.8~36.7%
・特化ムゲンダイナの拘り眼鏡火炎放射 45.5~54.4%
・特化サンダーの命の珠140ダイサンダー 55.3~65.6%→36.7~44.6%
サイクル形成の核で、攻めに転じるまでサイクルを保つのがメインの役割。一般枠での対策が難しいゼルネアスやムゲンダイナに対してサイクルが成立するのが個性で、従来のネクロズマと違いHDのためジオコンを積んだゼルネアス対面では一回月の光を押して様子見する余裕もあります。HBにしてザシアンに受け出ししても回復しかする余裕がなく後手に回って弱いので、役割対象をずらせるこの型のほうが個人的には扱いやすかったです
正直に言ってネクロズマ自体があまり環境に刺さっていなかったため、攻め駒としての役割には期待せずサイクル維持の役割を重くみてコスモパワー型で使い続けました。崩しのサブプランとしては広範囲に役割逆転を狙えて強力ですが、確率依存で安定しないためなるべく詰めの終点にはせず、相手を消耗させる・ダイマを吐かせるといったことを意識してあくまでも裏に繋げることをメインに考えたいです
ただコスモパワー自体は、急所を考慮しないのであればサイクル下で回復するかしないかの判断に迷った時に安定択として押しやすく、択を減らす技として重宝していました。とはいえ、とりあえず相手の出方を窺おうかなって感覚で押したらポリゴン2が受けに来てそのまま勝ちみたいなことはよくありました
持ち物はサイクル形成の役割を安定させる食べ残し。シビアな体力管理を迫られにくく雑にメテドラを押しやすくなるため、後投げされるイベルタルや黒バドレックスを削る狙いも決めやすかったです。またTOD時に回復を挟む必要が減って攻撃をしやすく、実質的に相手からの急所の試行回数を減らすことにも繋がります。残飯エフェクトも地味に大きいです。ただ環境で主流なメタモンが襷で20ターン丸々稼がれてしまうので、TODを狙う場合に逆TODされないように注意が必要でした。切実にスカーフにして欲しい
◆ガオガエン(威嚇)


意地張 202(252)-176(196↑)-111(4)-115(36)-83(20)
@イバンの実
フレアドライブ / DDラリアット / 鬼火 / 捨て台詞
A:11n B4振りイベルタルにダイバーンで59.7~70.6%B4振りDMサンダーがバーン→晴れバーンで確定
H-D 特化サンダーの命の珠ダイジェット15/16耐え
補助と殴りのハイブリッド型。補助だけだと攻め駒が通りにくい時に一緒に役割を失ってしまうのが弱いと思ったため、イベルタル等構築単位で苦手な相手と打ち合う役割も視野に入るHAベース。舐めて出てくるラッキーを葬った回数もなかなかに多く、相手がこっちの攻め駒にさえ気をつけていれば受けきれると踏んでいそうな場合にはコイツを詰め筋に切り替えたりもしてました。シンプルにダイバーンというダイマ技が強力で環境への通りも良かったと思います
持ち物は詰め筋を少しでも増やす+ステルスロックへの弱さを薄められるイバンの実。サイクルもできる構築でガオガエンの耐性自体も受け出しやすいため、圏内に入れる調整自体はしやすかったです。サンダー等と撃ち合った後に出てくるザシアンなどの相手をそのまま晴れフレアドライブで処理するような流れは度々ありました
対面性能は欲しいけど、役割逆転を主とする今回の詰めサイクルコンセプトには捨て台詞や鬼火が欲しいので折衷案としての型です。ただしHDやチョッキに比べて受け出し性能が格段に落ち、眼鏡黒バドやダイアースだったら吹っ飛んでいくのでどっちが良かったかは諸説。幸いなことにほとんど遭遇しませんでしたが、いたとしても僕自身がガオガエンのような受けをクッションにするというよりは初手に投げがちで使用者の性質にはよく合っている型でした。でも不安な耐久のせいで黒バド対策として安定せず、だいたいミミッキュの選出も強要されがちなのはやはりネックでした
◆ウォッシュロトム(浮遊)


控えめ 157(252)-#-136(68)-154(116↑)-136(68)-107(4)
@こだわり眼鏡
ハイドロポンプ / 雷 / トリック / ボルトチェンジ
C:無振りカイオーガが雷で確定(92振り以上で確定だけどなんとなく気持ち悪いから11nまで振った)
C:無振りカイオーガが雷で確定(92振り以上で確定だけどなんとなく気持ち悪いから11nまで振った)
B:特化ザシアンのじゃれつく 13/16耐え
D:特化カイオーガの命の珠潮吹き15/16耐え、持ち物なし雷91%で2発耐え
カイオーガへの対面選出要員兼ムゲンダイナとともにサイクル構築への崩しを行う枠。ランドロスやルギアに強いところを評価して採用。スカーフカイオーガならワンパン可能ですが、チョッキで潮吹きから入ってこられると痺れてもらわないと対面負けちゃうかわいいポンコツ洗濯機
トリックで性急にアドを狙うよりかはボルチェンやハイポンを振り回してダメージレース戦を仕掛けることが多かったですが、ハイポンも命中難なのでひよってトリックしにいってザシアンに着地されてありゃーってなることも度々。割り切ってちゃんとハイポン押す必要があるポケモンだと思いますし、そこが弱いところだと言えます。当てさえすればHBポリゴン2にも半分近く入り、普通に強かったです
カイオーガ入りには対面選出の要として選出しますが、刺さるように見えても体力がシビアで使いどころの判断は難しめ。うまく襷ランドで数的有利や有利盤面を作ったり、ミミッキュのトリックルームを絡めたりといった工夫が必要です。環境トップのザシアンカイオーガに安定させる気ないの構築としてどうなの?とは思いはしましたが、ゴチルゼル入ってるのを見るとやる気なくなりますし、なんだかんだ心配してるわりに勝てるので気にしないことにしました
対面系ならミミッキュと合わせて捌くだけで比較的有利ですが、ムゲンダイナの選出を強要される場合には不利になってしまいがちなので、その場合は選出を割り切って対面選出で勝ちに行ったほうが正直に言って勝算は高かったです
◆ムゲンダイナ(プレッシャー)


控えめ 225(76)-#-115-210(204↑)-115-179(228)
@黒いヘドロ
ダイマックス砲 / 火炎放射 / 身代わり / 毒々
H:16n+1
H:16n+1
S:最速110族抜き
C:なるべく火力が欲しいので余り全振り
前期のMVP。耐性・Sライン・技範囲ともに優秀で、ザシアンにも基本的に不利とはいえ行動はできるため、サイクル色の強い並びでは扱いやすいポケモンだと思います。ゴチルゼルを考えなければ、ですが(一応ダイマ砲でHBなら後投げは咎められますが、投げないほうが無難です)
ネクロズマは攻撃技を中心にした相手を詰ます能力は高いものの絡め手全般が苦手なため、それらを含んだサイクルやギミック構築にはムゲンダイナが崩しとして活躍しました。テッカグヤが基本こちらの身代わりを割れないのがネクロズマと合わすうえで便利で、初めての竜王ルールの時に使って強いと感じた型だったので今回も採用。環境に蔓延る変化技をシャットできる他、対面操作技を全て半減できるのも地味に強く安心感のあるアタッカーでした
こちらの技構成や火力の高さが相手視点で見えにくく机上論以上に崩し性能が高くてイージーウィンを生みやすいです。例えば、身代わり毒々放射まで見せたあとに残り1つを再生と読んで出てくるポケモンにダイマ砲を当てて勝ちというパターンは多いです。火力があるので単純にホウオウ+1で受け回されて凌がれる、といったことがなくなります
カイオーガザシアンには出さないほうがいいですが、受けが見えると選出しなきゃいけない気持ちになり、結局受けが出てこないで負けてたのは構築として問題がありました。人の良心を信じていたのでラッキーには歌わないでくださいポケモンしましょうってお願いすることで対策としましたが、要望はあまり聞き入れてもらえませんでした。そりゃ強いんだから使うに決まってる、対策してない僕が馬鹿でした、反省。とはいえ、歌うが当たってもいい確率で勝負できることのほうが多いので割り切りました
◆ミミッキュ(化けの皮)


意地張 159(228)-156(252↑)-100-#-129(28)-116
@命の珠
じゃれつく / 影討ち / トリックルーム / 呪い
A:特化。ダイフェアリーがB4振りサンダーに142~(ダイマ時に命珠反動3回分あれば非ダイマサンダーが落とせる)
A:特化。ダイフェアリーがB4振りサンダーに142~(ダイマ時に命珠反動3回分あれば非ダイマサンダーが落とせる)
D:余り。特化サンダーの命の珠暴風13/16耐え、特化カイオーガの雨熱湯確定耐え
黒バドレックスへ先制技を撃てること、ドラゴンの一貫を切れること、エースバーンに最悪択を仕掛けられることまで加味しつつ、主に対面構築や展開ギミック系統の構築への切り返し枠として採用。不特定多数を切り返しやすい要素をしっかり持ったこの環境で最もミミッキュらしい使い方だと思っていて、ダイウォール感覚でトリックルームを押してからダイマで切り返せるのは独自の性能で非常に強力でした。なんならトリックルーム→ダイウォールは実質的に2連ダイウォール
コイツがいることで剣舞ランドロスやイベルタルなどのダイマ圧力による誘導に乗せられず詰め筋を考えやすかったのが良く、不意に当たるバトン構築などにも心穏やかに対応できました。水ロトムやガオガエンも実は対面の撃ち合いに強いので、そちらに繋いで〆てもらうことも多かったです。トリックルームで疑似的に拘りスカーフ持ちの役割として扱うことができ、サイクル構築に重要な上から叩ける誤魔化しの攻め駒枠として勝利に貢献してくれました。この環境、強い一般スカーフ枠がいないのでサイクル構築を作る難易度が上がっていると思います
◆ランドロス(威嚇)


意地張 164-216(252↑)-111(4)-#-100-143(252)
@気合の襷
地震 / 空を飛ぶ / 蜻蛉返り / 剣の舞
誤魔化し枠その2。もともとはスカーフでしたが役割が薄く、構築としてカイオーガに対する勝率をもう少し上げたかったので最終日に襷に変更。ここまでの5匹の役割を薄く広くカバーすることで過労死しがちなポケモンの役割負担を減らすことに貢献してくれたり(特に対カイオーガ時の水ロトムの負担)、シンプルに対面・崩しの駒として働いてくれたりと、スペックの高さで役割を柔軟に持たせやすく選出に組み込みやすかったです
ただ対ザシアンを期待して選出しますが、削られると容易に縛られてしまうため地面無効と択を生みやすいのが難点。そんなにダイジェットもしないと思ったので、ザシアンが乱数次第で落ちる火力重視の意地っ張り。単純にミラーで下から蜻蛉帰りを押したかったというのもあります
技構成は諸説ですが、襷はカイオーガ意識での採用意図が強く、構築内に崩せる積み技・加速手段もないので構築の動きに幅を持たせられるこの構成で良かったと思います。岩技を撃ちたいホウオウは裏で対処ができるので蜻蛉帰りを優先。サイクルをする以上は相手の情報収集に繋がる技はあって損がなく、テッカグヤを呼びつつムゲンダイナを着地させたり、構築単位で若干重い白バドレックスを削ったりできました
【感想】
【感想】
久しぶり、というか実に1年ぶりにちゃんと結果出せて嬉しいです。好きなポケモンを貫こうとしたのが良かったのかも
最終1桁に残れたのはおこぼれ感もありますが、社会復帰したてで1位を目指すモチベとかもまだなく3時に撤退してる身なので許してください。いずれ平和ボケがさめたら1位目指していこうと思います。とはいえ撤退直前には2ROM目も207x(たぶん2074か5)まで上がっててそこで4桁の方に負けて終わりにした形で、2ROM両方最終1ページラインまで来れたのは素直に頑張ったと思います。老害にならずにすみそうで一安心
上位が負けた時のお零れにあやかれるのも2ROM両方勝ててた時の特権なので、堂々と最終1桁を喜ぼうと思います。押し付け環境でしっかり自分のやりたいポケモンが出来て良かったです
コメント
コメント一覧 (2)
単体でも強い6匹がそれぞれシナジーあるの素晴らしいですね。
単体ではトリル珠ミミッキュがとくに汎用性高そうだと思いました。
この環境ではザシアンが多すぎてアタッカーミミッキュを信用できてませんでしたが、同じ型を構築に組み込んでみます。
ただの感想ですみません・・・
トリルミミッキュは使い勝手良かったので是非是非