T-BOX通信

美術情報

五月晴れの空と新緑の木々の景色

 五月晴れの空。新緑の木々。 空の色は青く澄み、距離感が無い。 一方の木々は最近降った雨を吸い込み、生き生きとそれぞれの緑を競っている。 緑はそこ!にあり、距離感がある。 
 遠近感の無い青と遠近感がある緑が同居している景色は心の世界を拡げてくれるように感じた。 そして二つの空間を持つ国旗はあるのだろうかと考えてしまった。 日本の国旗は白地に赤く丸がある。
 白字は遠近感が無いのだろう。 だから、白字は「空」と認識し、「赤い丸」は太陽と無意識に誘導されてしまうのだろう。 
日本国旗の様な視覚の認識方法を使った国旗は他にもあるのだろうか? 例えばウクライナ国旗は上が青で空を、下は黄色で麦畑の大地を表している。 国土の風景を色自体で象徴している。 精神の象徴か解らない。 
フランスの三色旗は自由・平等・博愛を表している?ので、風景ではない。
パラオは日本国旗と似ているが色が違う。 戦前日本が占領し、統治したからだろうか解らない。
                                  高橋盛夫

負の掛け算

世の中には何か特殊な才があり、優れたことをできる人が沢山いる。
更に優れた同志が結びつくと、すごい事をして世の中を変えてしまう。
私みたいに何もできない奴は負(ー1)である。
才が無い負の人が私の所に来るとどうなるかと考えている。
数学的な式に置き換えると(ー1)×(ー1)=1になるそうだ。
そんな者が沢山集まると、負が正になるのではと勝手に思ってしまう。
              高橋盛夫

花一輪の勝

桜が咲く時期になると思い出す。 写真家のアラーキーと生け花作家の中川幸夫の展覧会が銀座一丁目の画廊で開催した事があった。
アラーキーは様々な「花」の写真を壁面全体に飾った。生け花の「花」を潰す意図が有ったのだろう。一方の中川幸夫は土に苔を被せ、桜の太い木を一本横たえる様にした。そしてKさんの庭から畳1枚分くらいの泥が付いた敷物を置いた。桜の木は葉と花が全て取られていた。ところが展覧会が始まって暫く経っていたので、「一輪の花」が咲いていた。彼は全ての「葉と花」が無い状態を見せたかったが桜が裏切った状態だった。
写真家は「花」を活けられない。生け花作家は「ある瞬間の時間」を持続できない。
私の記憶に中心にあるのは「一輪の中川幸夫の花」だ。
Yさんの話では初日のパーティで、みんな中川さんの所に集まり、ポツンとアラーキーが居たとの事。
Yさんが「たまには負けることも良いんじゃないか」とアラーキーに言ってやったとの事。
アラーキーと中川幸夫は規制の世界を根本からひっくり返そう戦っていた。Yさんがそんな二人をぶつけた企画だった。
勝ったのは「一輪の花」で二人とも負けたと私は思っている。何故なら今もその一輪の花の記憶だけが強く残っている。       高橋盛夫
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