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まーたコイツだよ。新聞を眺めていたら全面広告で嫌でもドカーンと目に飛び込んでくる。しかも同日の新聞の別面に、関連会社「夢グループ」の類似商法の全面広告があった。全くしつこいな。前回 同社掃除機の記事を書いた以上、今回も書かないわけにはいかない!…と義憤に駆られて今キーボードに思いの丈をぶつけている。

久方ぶりに同社のWebサイトを見てみると、ページ左下に「謹告」という小さなリンクがあった。何かと訝って押してみると、同社が販売した空気清浄機の性能について、虚偽の表示をしたことについての周知と謝罪の文章があった。この手の周知は通例HPの上部、最も目立つところに摘要と併記して配置すべきものであって、ページの下部片隅に目立たぬように配置するべきものではない。どこまでも狡猾だ。平成28年3月15日とごく最近掲載されたもの。この不名誉な周知はきっと数週間で引っ込めることだろう。

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本件により、お客様をはじめ、取引先様に多大なるご迷惑をおかけしてしまったこと、心よりお詫び申し上げます。今後はこのような事態が再発しないよう、表示及び品質管理体制を強化し万全を尽くす所存でございます。
定型文通りのなんて空疎な謝罪。誠意の欠片さえ感じられない。謝罪文という神妙であるはずのページで、右側に大特価セールの広告を差し込むあたりとか。ちっとも反省してないよこれ。というのも、この周知を掲載した5日後の20日に、本件のノートPCの全面広告を出稿したのだから。その新聞広告でさえ、2008年に消費者庁から表示改善命令を受けたのと本質的に同じ様式の広告なのである。その様式というのは、前回の記事で述べたように「二台目以降は~円」という売り文句。
消費者庁による勧告内容(ノートPCとは別商品の):
イ)ユーコーは…(中略)…実際の販売価格に比し著しく高い価格を比較対照価格として併記しているが、当該比較対照価格で販売した実績はないものであり、実際の販売価格が著しく安いかのように表示していたものであった。
対照価格での販売実績がないことを指摘されたため、この業者は手口を変えて「二台目以降は~円」《ただし一台目限定の特別価格に比して著しく高額》というやり方に改めて商売を続けている。これで一応は法的問題をすり抜けたものの、それでも二台目を商品本来の品質や性能に見合わない法外な価格で売りつける詐欺まがいの商法は看過できない。

今回は老人なら誰もが信頼するメーカー・東芝の名前を前面に押し出してきた。「安心の日本メーカー」「大手ブランド東芝」といった言葉が紙面に並べ立てられ、かつて日本製黄金時代を生きた お年を召された紳士淑女の皆様には、心くすぐられる謳い文句ではないだろうか。読者層が中高年以上の新聞という媒体に広告を出し、挿画にも老夫婦が描かれていることからも、欺きやすい高齢者を主な標的顧客層に据えていることが判る。「写真印刷やハガキ作りにも!!」とある横には「※内容によっては、別途ソフトが必要な場合がございます」と但し書きが。全くその通りだよ。あと専用ソフトだけでなく、印刷にはプリンタも必要だからその旨書いとけ。パソコン本体から紙が出てくると思い込んだ老人がいるかもしれん。

私も初め、おっ二万とはお安いと惹きつけられたものの、そこはまやかしの魔術師・ユーコー、下の方に「再生PC」とある。"再生"というと聞こえはいいが、要は"中古"である。「長期保証」というが、たったの90日=3か月。「安心の日本メーカー」製で「再生技術が認定された国内業者(←具体的にどこ?)」で修繕されたと自負しているなら、最短でも二倍の半年保証でも請け合えるはずだ。なお新品の保証期間は通例 購入から一年間。

商品仕様はWin7 HP, 40GB HDD, 1GB RAM等々。HDDとRAMは最低水準。メモリ1GBでは買ったが最後、常時最大ストレスで艱難辛苦のパソコンライフを送ることになるだろう。40GBの中古か新品かも判然としないHDDでは「思い出の写真・動画もたっぷり保存!!」するのは心もとない。容量の面でも、HDDの耐用性の面でも。もしHDDが中古なら思い出の写真が一瞬にして吹っ飛ぶことも起こりうる。ところで今40GBの低容量内蔵HDDってあるのか?あと「型番/Satelliteシリーズ」って、それはシリーズ名であって型番ではないんだよ!型番まで記載すると何か不都合でもあるのかな。

こんな半分ゴミ同然の機種が二台目約8万とは驚きだ。まあ二台目を買う"全盲"の消費者はさすがにいないと思うが…いやそうであってほしい。ちなみに財布に8万もあれば、老人が大好きな国内メーカーの性能の良い機種を新品で買えます。詳しくは家電量販店の折り込みチラシでもご覧ください。競売サイトでも見れば、中古でも二万で状態や性能のよりよい機種が見つかりそうなものだ。二万でも多くの点を割り切れば新品の低性能機種を買える。試しに価格コムをひやかしてみると、海外メーカーのノートPC(Win10 Home, 32GB SSD, 2GB RAM)が22,800円。高齢者がPCを遊び半分で始めるなら+3,000円でこれを買ったほうがいいだろう。本件の広告ではOffice(KINGSOFT製)搭載機種も併売している。KINGSOFT Office 2013 Personalは約4千円なので、Office非搭載型との価格差=5千円はまあ…適正範囲内か。

オプションサービスに「初期設定サポート実施中 ― 自宅にネット回線がない!」などとあるが、一体どんな設定をして送ってよこすのかは謎。ネット回線がない状況で一体どんな接続設定をするというのだ?無料Wi-Fiに接続できるようにWi-FiをONにしておくとか?…ご冗談を。「初心者入門講座ソフト」のDVD-ROMを5千円で併売しているが、その手の入門用書籍を買ったほうが安上がりだ。

こういう悪質な企業は往々にして本社直通の電話番号を公開していない。公開しているのは注文用のフリーダイヤル(0120)とかナビダイヤル(0570)のみ。本社は東京都にあるから03で始まる直通電番があってしかるべき。お問い合わせのページを見てもフォームがあるだけ。被害にあった人は本社に直談判しに出向くしかないね。こんな企業をいつまでも野放しにしておいていいんだろうか。古物商許可を剥奪してほしいね。