2014年01月07日

こだわっていること

少しお話長くなりますが。


しばらく続いた円高のメリットもあったのか、ここ1,2年のあいだに、可愛らしいパッケージの輸入紅茶が多く出回るようになりました。

イギリスやフランスの雑貨ブームにもうまくのったようで、雑貨店を中心によく並んでいて、業務用に使われているケースもありますね。

見た目が可愛い  のはどのブランドにも共通の長所です。



中身をみてみますと、紅茶の葉っぱの原産国はインドやスリランカ、ケニヤetc. 

その葉っぱはドイツあたりのお茶問屋に船で運ばれ、そこでブレンドやフレーバリングがほどこされます。

それをイギリスやフランス、アメリカのブランドが購入し、自国や人件費の比較的安い国でティーバッグに加工します。

それがまた遠路はるばる日本へ  



原産地で製茶された段階から、ずいぶん時間が経過しているケースもあります。
紅茶は長期間もちますが、実は作りたてにはそれなりのフレッシュな香りや渋みがあり、時間経過とともに減少します。

こう考えますと、原産国からたくさんの国を経由して製品になった紅茶は、だいぶ年をとってしまっているかも。



デコラージュの紅茶を気に入ってくださるお客様が多いのはおそらく、こまめに原産国から直輸入することが多く、茶葉そのものがフレッシュだからではないかと、最近考えます。

さらに、フレーバリングは日本の香料を使い、数か月ごとに生産しているのもフレーバーの劣化が少ないのだと思います。

どうしてもヨーロッパを経由しないと入手できないものもありますが、日本に入荷したら異物除去を行い、すぐアルミ袋に密閉します。



ヨーロッパブランドの紅茶は密閉性が低い袋に入っていることも多いのですが、これはヨーロッパの気候が乾燥していて、紅茶が湿気を吸いにくいから。日本の湿度では少々心配です。

箱からフルーツの香りがしたら一瞬わくわくしてうれしいですが、実は香りがもれているのかもしれません。 



適した土壌と気候のもとでよく育った生葉を、短時間のうちに乾燥した紅茶に仕上げるのは、茶が育つ土地でしかできないこと。 

それより後の加工については、可能な限り、高い品質管理ができる日本の工場でやろう、と。

何年も紅茶の仕事にたずさわる中で、試行錯誤しながら都度ベストと思われる方法を選んできた結果。


今年もブレずに励みたいこと。 みなさまどうぞよろしくお願いいたします。 

tea_decollage at 09:45│Comments(0)

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