感動した絵本を紹介します。
子どもたちは友だちをどんな風にみているのでしょうか。
谷川俊太郎さんの友だち観は、きっと子どもの心を温めてくれるだろうと思います。

絵があるともっと伝わると思います。


「ともだち」

文・谷川俊太郎
絵・和田誠

引用
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ともだちって かぜがうつっても へいきだって いってくれるひと。

ともだちって いっしょに かえりたくなるひと。

ともだちって おかあさんや おとうさんにも いえないことを そうだんできるひと。

ともだちって みんなが いっちゃったあとも まっててくれるひと。

ともだちって そばにいないときにも いまどうしてるかなっておもいだすひと。

ともだちなら たんじょうびをおぼえていよう。

ともだちなら びょうきのときは おみまいにいこう。

ともだちなら たびにでたら えはがきをかこう。

ともだちなら かりたものは きちんとかえそう。

ともだちなら いやがることを するのはよそう。

ひとりでは もてない おもいものも ふたりでならもてる。

ひとりでは とどかない せなかも ともだちがいれば かいてくれる。

ひとりでは こわいよるみちも ふたりであるけば こわくない。

ひとりでは つまらないことも ふたりでやれば おもしろい。

ひとりでは できないことも ともだちとちからを あわせればできる。

しかられた ともだちは どんなきもちかな。

なかまはずれに されたら どんなきもちかな。

しっぱいを わらわれたら どんなきもちかな。

ないしょばなしを されたら どんなきもちかな。

やくそくを やぶられたら どんなきもちかな。

じぶんの いいたいことは はっきりいおう。あいての いうことは よくきこう。

わるくちは いったていい、でもかげぐちを いうのはよくないな。

けんかは したっていい、でもひとりを たくさんでいじめるのは ひきょうだ。

おかあさんや おとうさんや せんせいにいいつけるのはずるいんじゃないかな。

なかなおりするには けんかするのとおなじくらいの ゆうきがいる。だけどわるかったと おもったら「ごめんね。」とあやまろう。

すきなものが ちがっても ともだちはともだち。

ことばが つうじなくても ともだちはともだち。

としがちがってても ともだちはともだち。

おかあさんと おとうさんも ときどきともだちみたい。

にんげんじゃなくても ときにはともだち。

 

どうしたら このこのてだすけが できるだろう。あったことが なくてもこのこはともだち。

このこのために なにをしてあげたら いいだろう。あったことが なくてもこのこはともだち。

おかねもちのこ まずしいこ、どうしたらふたりとも ともだちになれるだろうか。

だれだって ひとりぼっちでは いきてゆけない。

ともだちってすばらしい。

 

ともだちとてをつないで

ゆうやけをみた

ふたりっきりで

うちゅうにうかんでる

そんなきがした

 

ともだちとけんかして

うちへかえった

こころのなかが

どろでいっぱい

そんなきがした

 

ともだちも

おんなじきもちかな

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