皆さんのPC環境ではいくつのモニタを使っていますか?
昨今、液晶パネルの低価格化が進み、すっかりPC用モニタはCRTから液晶へシフトしました。20/21インチの製品も数年前の17インチ程度の価格になり、液晶モニタを複数導入することはそれほど敷居の高いことではなくなっています。
4年ほど前、初めて17インチCRT+17インチ液晶でデュアルモニタを体験した時はその便利さに感動しました。月日は流れ、現在は20インチ3枚+17インチ1枚という構成で稼動しています。

とても快適な開発環境を堪能していますが、一部同僚には変態扱いされています…。
さて、マルチモニタには大きく2つの形態があります。
さらに 1 は一般に、
- モニタ毎で独立したモード(セパレイト)
- 全モニタを1つとみなすモード(ビッグ)
- 他モニタと同じ表示をするモード(クローン)
それぞれ利点がありますが、今回は主に 1-a についていくつか紹介したいと思います。
■マルチモニタを使うメリット/デメリット
- メリット
・同時に多くのウィンドウを重ならずに開ける
・ウィンドウサイズをより大きくできる
・モニタ毎に作業を分けられる(資料を参照しながら、別モニタでコーディングするなど)
・広々としてて気持ち良い
- デメリット
・表示性能が落ちる場合がある(1枚のビデオカードで2画面出力する場合など)
・モニタの設置面積が物理的に大きい
・安いとは言ってもやはりそれなりにお金がかかる
・配線が大変
・引越しが大変
■マルチモニタ環境を快適にするコツ
今までの経験から会得したコツです。
- メインモニタはなるべく自分の正面に配置する
マルチモニタ環境では頭を動かす頻度が相当多くなります。
最も使用するモニタに正対することで、首などの疲労が軽減されます。
- モニタごとに系統別(または目的別)にアプリケーションを隔離する
メリットにも書きましたが、このモニタで何がしたいかを明確にすることで、作業スピードの向上が見込めます。
- マウスポインタの移動速度を自分の限界ギリギリまで速くする
速度が遅いとそれだけ腕や手首を移動させなければなりません。
手首のスナップで両端に届く程度をお勧めします。
- キーボードショートカットをうまく利用する
一見、マルチモニタ環境でのキーボード操作はマウス操作より面倒くさそうに思えますが、慣れると色々なところでマウスより素早く目的を達成することができます。
後ほど紹介する UltraMon などをうまく利用しましょう。
- モニタのサイズと解像度を合わせる
全て同じ製品を使うのが理想です。
ただし、余ったモニタを有効に使いたいなど、常に理想通りいくわけではありませんよね。
その場合は、できるだけモニタの上端を揃えることお勧めします。
- モニタは3枚がベスト
特殊用途(オンライントレードなど)以外では、4枚以上あってもほとんど作業効率は上がりません。
■マルチモニタ環境を快適にするアプリケーション
- UltraMon シェアウェア
マルチモニタ環境で作業していると、いろいろと不満が出てきます。
・タスクバーがプライマリモニタにしか出ない…
・マウスでウィンドウの移動が面倒くさい…
・モニタまたいでウィンドウの最大化したいなぁ…
・マウスカーソル見失った…
こんな不満を一気に解消するのが UltraMon です。
主な機能は、
・モニタ毎にタスクバー表示
・キーボードショートカットによるウィンドウのモニタ間移動
・モニタ全体に対してウィンドウ最大化
・プライマリモニタの中央にマウスカーソル移動
など、こういうのがあったらなぁというものが実現されています。
他に似たようなもので Oscar's Multi-Monitor taskbar があります。こちらは UltraMon に比べて機能がやや劣り使用環境も限定されてしまうのですが、フリーウェアですので自分の環境が許せばこちらを使うのもいいと思います。
- Quick Window フリーウェア
キーボードで多彩なウィンドウ操作ができるようになります。
サイズ変更、移動、位置/サイズの保存/復元など。UltraMon と組み合わせて使うことでより便利になります。
- Launchy フリーウェア
- Orchis フリーウェア
Launchy は Bluewind のようにキーボードからキーワードを打ち込むタイプのランチャーです。
アプリケーションだけでなく、ファイル、フォルダ、URL などを開くことも可能です。ホットキーで表示する際、常にプラマリモニタに表示されてしまうのが少々難ですが、Skin がカッコいいので、ヴィジュアル派の方には Bluewind よりお勧め。
Orchis は階層メニュータイプのランチャーです。
ランチャーだけでなくファイラとしての機能も持ち合わせています。起動方法を細かく設定できるのが特徴です。常にマウスカーソルの位置に表示されるのも便利です。
- TopDesk シェアウェア
(日本語:http://www.panda.co.jp/topdesk/index.html)
Windows で Expose を実現します。
いくらマルチモニタで広いからといって、漫然とウィンドウを多数開いていくと見失うこともしばしば。そんなときは一覧表示にして華麗に見つけましょう。いくつか同系のものが存在しますが、マルチモニタをしっかりサポートし、一番滑らかな動作をするのはこれだと思います。
- Clow フリーウェア
タイトルバーに表示する時計です。
作業中でもタイトルバーを見るだけで時間確認できるので、いちいち時間見るために頭動かすのがイヤ、常に時間を気にしているくらい忙しい、な方々にお勧め。
- ぴたすちお フリーウェア
これは特にマルチモニタでというわけではないのですが、便利機能満載なのでお勧めです。特に、強力なスナップ機能やマウスの動作カスタマイズは一度使うと手放せなくなります。
- [番外編] MetaVNC フリーウェア
VNC を使いリモートデスクトップすることができます。
透過させることでビューワ側の環境とブレンドされたようになり、タスクバーも共有されるのでシームレスに操作やウィンドウ移動が可能になります。
Synergy いいけど机にモニタ置く場所がない、自宅にあるマシンをGUIで使いたい、などなど、マルチモニタの大画面を生かしてローカルデスクトップに表示してしまうのも面白いかもしれません。
マルチモニタは導入が簡単なわりに、すぐに快適な環境を提供してくれます。今はノートPCでも簡単にできますので、機会があったらぜひ試してみてください。
さぁ皆さんも大画面ワールドへ。