こんにちは。あけましておめでとうございます。ライブドア技術部会の伊勢幸一です。本年もライブドア、並びにこのTechブログをよろしくお願いします。
このTechブログはもともとlivedoorポータルの開発スタッフ有志によって運営されておりましたが、昨年2009年6月から技術部会が運営を引き継ぎ、ライブドアの全技術職社員がエントリを担当するようになりました。そこで、そもそもライブドア技術部会とはなんぞや?という事からお話します。
現ライブドアは2007年に旧ライブドア(現LDH)からlivedoorポータル部門とデータセンタ部門が独立し、設立された新会社です。それまでライブドアでは事業部制を敷いており各事業部は独立採算で、今現在でもその独立採算事業部制を踏襲しています。従って、たとえ同じライブドア社内であったとしても事業部同士で互いのリソースやサービスを利用するにはそれぞれ対価を支払うという関係です。今までポータルとデータセンタ間には社内同士であっても明確な責任分解(分界)点が設定されていました。事業やITサービスにはこの責任分解点を適正に設定する事は大変重要なのですが、逆に分解点の向こう側に対しては無関心、無責任になりがちになるという弊害もあります。
ライブドアの特徴はWebサービスにおけるマネタイズコントロール、サービスの開発と運営、そしてサーバシステムの運用とインターネット接続、トラフィックエンジニアリングまでを社内部門だけで賄えるという事です。すなわち最終的なサービスマネタイズに要求される性能と品質を、どのような技術、運用で実現するのが最適なのかを一緒に考えられる環境にあります。しかしながら実際には複数の部門に跨った技術的課題を複数部門間で整理調整、そして合意し、供に最適化を図るという事はなかなか難しい作業です。そこで、逆に新生ライブドアでは、マネタイズコントロールからトラフィックエンジニアリングまでという全レイヤにおける一貫した最適化とシナジー効果を実現する事が唯一競争力の源であるという結論に至ったのです。
たとえば、コンテンツを配信する場合、ネットワーク運用担当者がコンテンツの特徴、つまり萌え系なのか社会問題系なのか、PV/UUとマネタイズの関係はどうなのか、どれくらいのコストでどれほどの配信品質を維持するべきなのかを分析した上で、ピークかアベレージか、トランジットかピアリングか、コンシューマ向け回線でもいいのかという事を検討し、どのnext hopへ流すかを判断します。コンテンツ特性を考慮しないトラフィックエンジニアリングにあまり意味はありません。
また、システムとして配信ノードは分散可能なのか、分散すべきなのか、同一VLAN上で構築すべきなのか、遅延はどれくらいまであってもマネタイズに影響は無いのか、画面パーツフレームのどの部分には遅延が許されないのか、どの部分は遅延が許容されるのか、そのためのメモリ、ディスク、ネットワークインターフェースはどこにポイントを置くべきか。CPUクロックで実現するか、マルチコア化で対応するのかという検討を開発者とサーバ運用者が行うのでしょう。それぞれのマネタイズ事情とサービス特性を無視したシステム設計は無意味です。
そういう部門に跨る難しい技術的問題課に対処するため、新生ライブドア設立直後に結成されたのが技術部会です。
ちなみに、ライブドアの技術職ライン職制はこのようになっています。
執行役員
シニアマネージャ
マネージャ
グループリーダ
エンジニア/プログラマ
その他にスタッフ職制として以下があります。
シニアスペシャリスト
スペシャリスト
テクニカルディレクタ
現在のところこの技術部会は技術系執行役員、シニアマネージャ、シニアスペシャリストの9名とサービス部門から事業部長1名、事務局1名の11名で構成されています。
結成当初はそれこそサーバのセットアップ作業の情報伝達フローやメーリングリストの整理、ストレージの投入撤去、アカウント認証システムの入れ替え、新技術の調査検証など細かい問題を取り扱っていましたが、2年もすると部門間における誤認、不具合、わだかまりも解消し、問題課題等の議題はほぼ無くなりました。現在ではテクニカルセミナの主宰、Techブログの運営作業を主軸とし、技術トレンドなどの情報共有、社内BOFや勉強会の開催、技術職の育成教育問題などを手がけるようになって来ています。
昨年2009年は「livedoor」という社名が生まれてから10周年の年でした。また、今年2010年は「DATA HOTEL」というデータセンタが生まれてから10周年を迎えます。
そこで、そのダブル10周年を記念し、今月1月はこのTechブログでも技術系技術部会メンバ9名によるブログリレーを行う事となり、このエントリがそのブログリレーの第一走者です。これからのTechブログにも、ぜひご期待ください。