2007年10月03日

佐藤はヤクルト、中田は日ハム

 ごっつあんです!!
 
 思い出深いドラフトになりましたよ。佐藤はヤクルト、中田は日ハム。何度でも言うぞ!佐藤は、ヤクルト! 中田は日ハム!!

 むははははは、気分いいです。やっぱりうれしいものです。

 率直に言って、佐藤は楽天、中田はオリックスに行ってもらいたかったんですけどね。うれしい限りです。

 佐藤は背番号11でしょう、やっぱり。遠藤には悪いけど。ヤクルトのアイドルと言えば11と昔から相場が決まってます。それに、佐藤ヨシノリと言えば、奥尻島が生んだ大投手・佐藤義則ですよ。阪急の背番号11でした。というわけで11で。

 中田はやっぱり「6」かなぁ。幸雄さんの6と小笠原の2が空いている。どっちも重いんですけどね。やっぱり右の長距離砲と言う意味では6がいいんじゃないでしょうか。ローマ字も幸雄さんの使い回し出来るしね。

 ただ、佐藤も中田も一年目から大活躍するかというと、うぅぅぅん、ちょっとどうなんでしょう・・・



●中田は10年に一人になれるか!?
 大阪桐蔭の中田翔は清原、松井に匹敵するスラッガーと言われています。確かにそう思います。清原、松井と中田に共通するのは体のでかさ。今年、石川県にある松井秀喜ベースボールミュージアムを訪ねたとき、展示されている松井の高校時代のユニホームに目が点になりました。異常にデカイ。帽子もデカイ。ついでに、ユニホームが異常に黄色い・・・(笑)。
 中田の映像を見て、下半身の充実に驚きました。なんて体なんだ・・・こんな体で3年間金属バット振り回して、よくぞケガ人が出なかったと思います。ほとんど殺人的な体。あんな体をした高校生は清原、松井以来でしょう。中田は飛距離も凄いし、打球の速さも規格外です。
 清原、松井と共通するのは「伝説」という意味でもそうでしょう。清原の高校時代は言うに及ばず、松井も5敬遠で伝説となりました。中田伝説は180メートル弾でしょう。昨年秋の近畿大会で放った一発でしたが、まぁ、そんなに飛ばす高校生はいませんよ。ただ、中田伝説は甲子園ではあまりないんですけどね。
 中田は技術的に脆い部分もありますし、大舞台で打っていない印象もあります。まぁ、それでも凄い素材。日ハムには是非とも大きく育ててもらいたい。本人は三塁をやりたいという希望もあるそうですが、札幌ドームの外野を考えると内野の方がいいでしょう。ピッチャーやっても一流のセンスですから、鍛えれば割とすんなり順応する気がします。下手したら開幕5番三塁なんてのも期待しちゃいますが、ハムのスタイルにすんなり順応できるか。一年は二軍に置いといてとも考えちゃいますが、ハムファンとしては、思い切って来年1年中田にホットコーナーを預けたい。ハムの野球に最も欠いている長打力を持った逸材ですから、それが凶と出ようと構いませんよ。守備、走塁は目を瞑るから、来年いっぱいでセギノールを追い出してくれ、というのが偽らざる気持ちです。


●佐藤は結構苦労する 
 ヤクルト・佐藤ってのはなかなかイメージ的に合う気がする。華奢な体つき、子供じみた顔つき、それでいて155キロ投げるというのは神宮に似合うように思うなぁ。
 ただ、佐藤は正直言って一年目はキツイと思います。現時点では。
 佐藤の魅力はスピードボールですが、現時点では右打者の外角にしかそのボールが行きません。甲子園で右打者の内角に放る姿を見た記憶がありません。佐藤のフォームだと右打者の内角はシュート回転して、死球になってしまうのです。左打者だと外角に放れますが、どちらかというとシュート回転してしまう。右打者の外角一辺倒でも高校生は抑えられますが、プロでは難しいです。
 もう一つ不安な要素は、制球が今ひとつラフな感じがすること。高校とプロの最大の違いはストライクゾーンです。プロの厳しいゾーンに戸惑うと、フォームを崩したりする危険性があります。ヤクルト高井、巨人辻内のパターンですね。
 ここ数年、高卒ルーキーの活躍が相次いでいます。私が監督なら北京五輪代表には成瀬、涌井、ダルビッシュ、田中マー君は絶対連れて行きますね。成瀬は4年目、涌井とダルは3年目、マー君にいたってはルーキーですよ。それでこれだけの数字を残せるのですから、最近の高卒ルーキーは「即戦力」なんです、ほとんど。
 彼らに共通しているのは制球力です。プロのゾーンにほとんど苦労せずに順応できました。成瀬はストレートのキレを磨き、涌井は直球と変化球のフォームを変えずに全ての球種を投げる技術を磨き、ダルは球威とスピードを磨きました。そこに行くと、マー君はほとんど高校のときのまんまで1年目から11勝もするんだから、彼はやはり10年に一人の逸材です。
 逆に騒がれた割に苦労しているのが寺原、高井、辻内。3人に共通しているのは球速が騒がれた点です。佐藤はそれに近い・・・。

が! 

 佐藤にはマー君級のスライダーがあります。これは、寺原、高井、辻内とは異なる点。佐藤のスラは140キロ出ますからね。こんな高速スライダーを投げるのはプロでもいません。マー君が11勝てたのはスライダーでいつでも三振が取れたからです。佐藤のスラもそういう「食える球種」です。佐藤は球速を追い求めるより、ストレートの制球、特に右打者の内角にきっちり放ること、スライダーで空振りを取るコツ(配球含む)を掴むこと。この2つが出来れば、相当勝ちますよ。ストレートは速いし、終盤でもスピードが落ちないんですから。この2つの課題をどれだけのスピードで克服できるのか注目です。

 否定的に書きましたけどね、まぁ、佐藤は教えたくても教えられない素晴らしい能力を持っていますから。あとはハートの問題だけです。来年、松坂の一年目みたいになっていてもちっとも不思議じゃない投手ですよ。

●どっちが上か
 今回のドラフトでは佐藤に5球団、中田に4球団が入札しました。これが不満なんだなぁ。やっぱり、中田の方が上だと思うんですよねぇ。いくら150キロ投げられても勝てなきゃ意味ないですし、勝てる投手ってのはいくらでも出てくると言っては語弊がありますが、1年に一人くらいはいるものなんですよ。
 ところが、中田ほどの飛距離を持っている選手って、今後10年は確実に出てこないですよ。その意味では中田に入札した球団は正解だったと思います。もちろん、佐藤もとんでもない投手ですけど。どうもピッチャーの方が評価が高くなるのは、スカウティングの方向性としては間違っていると思いますけどね。

●唐川もお忘れなく
 最後に、広島とロッテが入札した唐川ですが、映像をちょっと見た限りでは、非常にバランスがいい腕の振りをしています。ゆったりした腕の振りから145キロがビシっと来る。これは教えても出来ることではないですし、極端な話、変化球の腕の振りでストレートが来るってことですから、これは非常に厄介。その意味では実戦的なピッチャーだと思います。各球団は「どうせ競合するんだから」ということで、佐藤、中田に集中したと思うんですけど、レベルとしてはかなり高いです。

●南高から、ねぇ・・・
 楽天1位の札幌南・寺田龍平にはぶったまげました。北海道の人なら、札幌南ってどんな学校か、知っていますよねぇ。すんごい進学校ってか、正真正銘の進学校ですよ。道内ナンバーワンと言っても過言ではありません。野球部も最近強いんですけどね。
 そこから、プロに入るとは…いや、恐れ入りました。もちろん、情報は入っていましたよ。でも、外れとは言え1位ですからねぇ。北海道生まれ北海道育ちでは盛田幸妃(函館有斗)以来でしょ、確か。それが、南高からですか。。。いやー、凄い。
 最初の2、3年は体づくりでしょうね。レベルの高い野球に馴染めるだけの頭はあると思います。


ted9aoki23 at 23:13│Comments(2)TrackBack(0) ドラフト候補評 | プロ野球

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この記事へのコメント

1. Posted by 野球狂   2007年10月04日 12:27
昨日はドキドキしてドラフト中継みてました。
中田はいい球団に入りましたね。
でも、私は福岡SBに当てて欲しかったなぁ。
長嶋監督は松井を育てました。
そして、王監督最後の大仕事として中田を海の向こうの連中もぶったまげるような怪物に育て上げるのをみてみたかったような気がします。

佐藤をとりにいった球団はそれぞれ思惑があるのでしょう。
楽天は地元、横浜は主力が若い右打者、そして中日は去年堂上をとっている。

で、何故巨人までが佐藤??
私にはわかりません。
去年は堂上を指名してる訳でしょ。
なんで今年は中田じゃないのか。
巨人の主力打者は30〜34歳。
おっしゃるように打者の素材はそうそうでてこないですよ。

ひょっとして顔で選んでる??
それとも、既にカープからFAで右の大砲をとってくる予定がある???

私はくじを外した事よりも、中田を指名しなかった事にがっかりでした。
2. Posted by 純正野球ファン   2007年10月04日 23:22
野球狂様
 確かに巨人の佐藤指名はらしくない印象ありますねぇ。結局、巨人が中田より佐藤の方が上と評価したんでしょう。わからんでもないんですけど…。中田は穴が見える選手でもあるんですよねぇ。
 あと、顔で選んでるってのは結構あると思います。
 ただ、藤村を指名したってのはユニークでしたね。巨人らしくない。確かに藤村の脚は10年に1人ですよ。まぁ、あれだけの脚があったら、外野で使うんでしょうね。

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