2008年04月15日
鶴ちゃんの大ファインプレー
本日の埼玉西武・北海道日本ハムは3対3で引き分け。
好プレーありミスありの試合だったんですが、8回ウラにファイターズのピンチを救った捕手・鶴岡の大ファインプレーに熱視線です。
好プレーありミスありの試合だったんですが、8回ウラにファイターズのピンチを救った捕手・鶴岡の大ファインプレーに熱視線です。
●その手があったか!!
3対2、ハム1点リードで迎えた8回。通常ならば武田久、マイケルのリレーで逃げ切るところなのだが、久は2日前のマリンでワンアウトも取れずにサヨナラ負けを喫している。そこで、先発の武田勝を続投させた。
しかし、明らかにいっぱいいっぱい。西武は片岡の二塁打で追いつき、さらに片岡の三盗、代打江藤の四球で一死一・三塁でバッターは3番中島。いかにも大ピンチ。ハムは2番手で一軍経験の少ない星野をマウンドに送りました。
負けを覚悟するシーンです。
内野は前進守備、強い当たりは間を抜けるし、三塁走者の片岡は盗塁王。普通の内野ゴロでも生還してくる場面です。しかも、ハムは8回表に無死満塁で無失点に終わっている。
悲しい気分で見守っていると、星野の初球、外に構えた鶴岡がおもむろに右ヒザを立てると、次の瞬間、鶴岡は素早く三塁に牽制球を投じ、片岡を刺したのだ。
一・三塁で西武はイケイケ、ハムは意気消沈となっている場面で、思いもよらないプレーで形勢を逆転させた鶴岡にワンプレー。見ていて思わず「その手があったか!」と唸ったプレーだった。
一義的には片岡のミスだろう。絶対にやってはいけないプレーである。一死の場合、三塁走者はライナーゲッツーにも気をつけなければならないので、無用に飛び出してはいけない立場。ただ、片岡は脚で食っている選手。一死一・三塁における三塁走者は走塁の腕の見せ所なのだ。
ハムの野手陣は片岡の精神面を逆手に取ったのだろう。三塁手の尾崎が非常に落ち着いてベースカバーに入ったところを見ると、サインプレーだったかもしれない。
鶴岡の動きはわずかに早いように見えた。ヒザを立てる動きを察知していればけん制は予期できた。ただ、右打者だったので、動きを見えにくくしていた。
何と言っても素晴らしいのは鶴岡の思い切りだ。この場合、捕手の三塁けん制は2度は通用しない場面。例え、刺せなくても三塁走者のリードオフを抑止する効果があるが、裏を返せば悪送球で即勝ち越しにも繋がる。非常にリスクのあるプレー場面で、思い切って初球に刺しに行けたのは、その直前に三盗を許した鶴岡の捕手としての意地があったのではないだろうか。三盗はバッテリーとして「油断」が無ければ成立しない。120%セーフになる場面じゃなければ行ってはいけないシーンで、三塁を陥れる片岡はさすが盗塁王と舌を巻く他無い。三盗は悪送球イコール一点にもつながり、守備側としては非常にいやらしいプレーだ。それを仕掛けた片岡とやり返した鶴岡。非常に見ごたえある攻防だった。
二死一塁になったら、流れはハム。中島は明らかに気落ちした感じでファールフライを打ち上げ、バックネットギリギリで好捕したのもまた鶴岡だった。この辺に、野球の神様の存在を感じてしまうのだが。
●盗塁の緊張感
ハムとしては勝ち試合を危うく落とすところを鶴岡によって救われた格好。勝ち試合を落とした悔しさもあるものの、負けなかった安堵感もある。
この試合、8回・9回・10回の3イニングで盗塁成功2つ、失敗が2つとあった。ハム、西武共に機動力を使えて、終盤一点の攻防になるとこの機動力が非常に効いてくる。見ていて非常に緊張感があり、面白い展開だった。
西武はいろんな意味で「若い」野球をしている。片岡のミスもその一端なのだが、リスクを怖れず思い切ってプレーしている姿勢には好感が持てる。やはり今年の西武は一味違うようだ。
ハムは脇役にケガ人続出で今が我慢のしどころか。まぁ、この時期、「鎌ヶ谷ファイターズ」を楽しむのも悪くないです。
3対2、ハム1点リードで迎えた8回。通常ならば武田久、マイケルのリレーで逃げ切るところなのだが、久は2日前のマリンでワンアウトも取れずにサヨナラ負けを喫している。そこで、先発の武田勝を続投させた。
しかし、明らかにいっぱいいっぱい。西武は片岡の二塁打で追いつき、さらに片岡の三盗、代打江藤の四球で一死一・三塁でバッターは3番中島。いかにも大ピンチ。ハムは2番手で一軍経験の少ない星野をマウンドに送りました。
負けを覚悟するシーンです。
内野は前進守備、強い当たりは間を抜けるし、三塁走者の片岡は盗塁王。普通の内野ゴロでも生還してくる場面です。しかも、ハムは8回表に無死満塁で無失点に終わっている。
悲しい気分で見守っていると、星野の初球、外に構えた鶴岡がおもむろに右ヒザを立てると、次の瞬間、鶴岡は素早く三塁に牽制球を投じ、片岡を刺したのだ。
一・三塁で西武はイケイケ、ハムは意気消沈となっている場面で、思いもよらないプレーで形勢を逆転させた鶴岡にワンプレー。見ていて思わず「その手があったか!」と唸ったプレーだった。
一義的には片岡のミスだろう。絶対にやってはいけないプレーである。一死の場合、三塁走者はライナーゲッツーにも気をつけなければならないので、無用に飛び出してはいけない立場。ただ、片岡は脚で食っている選手。一死一・三塁における三塁走者は走塁の腕の見せ所なのだ。
ハムの野手陣は片岡の精神面を逆手に取ったのだろう。三塁手の尾崎が非常に落ち着いてベースカバーに入ったところを見ると、サインプレーだったかもしれない。
鶴岡の動きはわずかに早いように見えた。ヒザを立てる動きを察知していればけん制は予期できた。ただ、右打者だったので、動きを見えにくくしていた。
何と言っても素晴らしいのは鶴岡の思い切りだ。この場合、捕手の三塁けん制は2度は通用しない場面。例え、刺せなくても三塁走者のリードオフを抑止する効果があるが、裏を返せば悪送球で即勝ち越しにも繋がる。非常にリスクのあるプレー場面で、思い切って初球に刺しに行けたのは、その直前に三盗を許した鶴岡の捕手としての意地があったのではないだろうか。三盗はバッテリーとして「油断」が無ければ成立しない。120%セーフになる場面じゃなければ行ってはいけないシーンで、三塁を陥れる片岡はさすが盗塁王と舌を巻く他無い。三盗は悪送球イコール一点にもつながり、守備側としては非常にいやらしいプレーだ。それを仕掛けた片岡とやり返した鶴岡。非常に見ごたえある攻防だった。
二死一塁になったら、流れはハム。中島は明らかに気落ちした感じでファールフライを打ち上げ、バックネットギリギリで好捕したのもまた鶴岡だった。この辺に、野球の神様の存在を感じてしまうのだが。
●盗塁の緊張感
ハムとしては勝ち試合を危うく落とすところを鶴岡によって救われた格好。勝ち試合を落とした悔しさもあるものの、負けなかった安堵感もある。
この試合、8回・9回・10回の3イニングで盗塁成功2つ、失敗が2つとあった。ハム、西武共に機動力を使えて、終盤一点の攻防になるとこの機動力が非常に効いてくる。見ていて非常に緊張感があり、面白い展開だった。
西武はいろんな意味で「若い」野球をしている。片岡のミスもその一端なのだが、リスクを怖れず思い切ってプレーしている姿勢には好感が持てる。やはり今年の西武は一味違うようだ。
ハムは脇役にケガ人続出で今が我慢のしどころか。まぁ、この時期、「鎌ヶ谷ファイターズ」を楽しむのも悪くないです。