2008年11月05日

おかわり連発!!

 これで、週末も野球を楽しめます。

 いよいよ日本シリーズは面白い展開になってきました。

 初戦、2戦目とクロスゲーム、3試合目はワンサイドかと思いきや接戦に持ち込む、そして今日の第4戦。負ければ崖っぷちの西武が完勝で五分に戻しました。

 2000年代に入ってからの日本シリーズは「ワンサイド」が多かった。岡監まさかの4連敗とか、中日とハムの2年はいずれも4勝1敗。ダイエー・阪神は4勝3敗でしたが、どちらもホームゲームでしか勝てないという展開でした。

 ただ、ライオンズが出ると一味違う。04年はホームで連敗し崖っぷちに立ちながら、敵地で松坂、石井貴が快投して日本一を中日から奪い取った。西武は粘りがあります。これもかつての「常勝軍団」のDNAなんでしょうか。

●おかわり大噴火!

 昨日一発を放った「おかわり君」中村剛也ですが、今日は2発。まさに「おかわり」でした。2本ともグライシンガーのシュートを打ったのですが、一本目はコースも高さもそんなに甘くないボール。「失投」と呼ぶには酷なボールです。まぁ、見事に打ちました。

 2本目は甘い球でしたが、いずれにしても中村剛也は完全に目覚めたということでしょう。2本目を打った後のベンチに向かって見せ付けたガッツポーズは痺れましたね。

 ただ、おかわり君は日本シリーズでここまで3安打全てが3本塁打。今日の第4打席も三振で、巨人バッテリーとしては今だシリーズ打率2割に満たない中村は是非とも黙らせたい所。どこ投げても打ってくる中島に比べて抑えやすい。

 というわけで、第4打席は豊田がカーブを使ってカウントを整えて、フォークで仕留めた。ストレートは見せ球という攻めをやった。内角一辺倒から中村を悩ませる配球をしていかないと抑えられなくなっているわけです。
 
 明日は上原と仮定して、初球はインコースから入るのか。はたまたフォークや滅多に投げないスライダーから入るのか。2打席続けて初球を打たれたわけで、初球の入り方は非常に興味深い。方や、中村はインコース狙いを捨てて変化球狙いで踏み込んでくるか。このあたりの読み合いも見所です。

 短期決戦の場合、打たれるまで同じ攻めでOKなんですが、打たれた時に腹の探りあいが始まるわけです。2本打ったことで主導権は巨人バッテリーから中村に移った。これは中村にとってプラスになる要素だと思います。


●岸の「緩急」

 まぁ、今日のMVPは岸でしょう。10奪三振で完封勝利。岸の能力を存分に発揮した内容でした。いや、素晴らしかった。

 巨人打線を抑え込んだカギは「カーブ」つまり「緩急」でしょう。ストレートの伸びとキレは抜群だったのですが、カーブがいいアクセントになって巨人打線を翻弄しました。初戦の涌井もそうですが、緩急を付ける投手に弱いんじゃないですかねぇ。「曲がる系」には強いけど、ってイメージですねぇ。CSで川上を打ちましたが、最近の川上はカーブをあまり使わなかった。繊細なボールだし、甘く入るとどこまでも飛んでいく球種ですから、使いにくいってもあるのかもしれませんが。

●乗ると強いライオンズ

 CSでハムを破ったライオンズを見ていて思うに、一度流れを掴むとなかなか手放さない「強かさ」がライオンズにはあります。ファイターズにとってダルビッシュで第2戦を取って、武田勝で連勝して、「ああ、行けるかな」と思いきや、そこから巻き返してきたライオンズは強かった。

 その意味では、第3戦の中村の本塁打が巻き返しの狼煙であって、第4戦で本物になってきた。また、見逃せないのは第4戦にして初めて負けたチームは「無抵抗」だったわけです。第3戦が終わった時点で楽天的だったライオンズに比べて、今日の時点で巨人のショックはデカいと思います。

 巨人としては中村以上に気をつけなきゃいけないのは、片岡・栗山のコンビが機能し始めたということです。実は第3戦も逆襲は片岡の出塁と盗塁、栗山のタイムリーからでした。今日も先制は同じパターンです。あの二人、特に片岡を元気づけさせると厄介ですから、まずはこのコンビの寸断に最新の注意を払う必要があります。

 明日の先発は涌井と上原。第1戦の再戦でしょう。ポストシーズンに入ってからの涌井の出来を考えると、簡単に打ち崩すのは難しそうです。となれば上原の出来が焦点。この選手の負けん気は相当なもので、初戦を落としたのは相当ショックなはずです。ただ、中4日という慣れないマウンド、寒い西武ドームということで、やっぱり西武に流れが来ているかなぁという印象です。

 

ted9aoki23 at 22:50│Comments(0)TrackBack(0) NPB2008 

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