2010年01月18日
米国流・欧州流
またまた、しばらくぶりです。
ご無沙汰してしまっていてすいません。
一月はどうも憂鬱です。野球もまだまだ先だし、サイクルロードレースもまだまだ先。キャンプインや春のクラシックレースまではちょっとあるし。
というわけで最近は結構見ているのはアメリカンフットボールです。
「ブラインド・サイド」という本を読んだのがきっかけですね。
この本、なかなかなものでした。貧しい少年がひょんなことからフットボールに出会い、大学フットボールのスター選手になるという話なんですが、フットボールという競技の変容を絡めて書いているのが、マイケル・ルイスの技ですねぇ。この人、マネーボールという本も書いていますが、非常に上手いです。
で、フットボールを見ていると、米国のプロスポーツってのはなんともよく出来ていると感心してしまいます。
ご無沙汰してしまっていてすいません。
一月はどうも憂鬱です。野球もまだまだ先だし、サイクルロードレースもまだまだ先。キャンプインや春のクラシックレースまではちょっとあるし。
というわけで最近は結構見ているのはアメリカンフットボールです。
「ブラインド・サイド」という本を読んだのがきっかけですね。
この本、なかなかなものでした。貧しい少年がひょんなことからフットボールに出会い、大学フットボールのスター選手になるという話なんですが、フットボールという競技の変容を絡めて書いているのが、マイケル・ルイスの技ですねぇ。この人、マネーボールという本も書いていますが、非常に上手いです。
で、フットボールを見ていると、米国のプロスポーツってのはなんともよく出来ていると感心してしまいます。
アメフトを見ているとまず気がつくのは審判の多さ。私の愛するラグビーなんぞは主審が一人でアシスタントレフリーが二名。サッカーもそうだが試合のコントロールは主審一人が担う。
サッカーは審判の目をごまかしてファールまがいのプレーをするのも横行している。まぁ、審判のレベルの低さも味方にせよと言わんばかりで「神の手」みたいな話も起こりやすい。
そこに行くとアメフトは凄い。何せ7人ですよ、審判が。主に担当しているのは4人のように見える。一番偉い審判はマイクが付いていて、反則が起こるために仰々しくカメラの方を向いて観客に説明する。フィールド内では4人が目を光らせ、反則を見つけるや黄色い旗をパッと投げる。とにかく全てがテレビ的だ。
こりゃ、審判に対する考え方が違うんですなぁ。ラグビーの場合、そもそも審判はいなかった。何か問題があればキャプテン同士で話し合って解決してきた。ラグビーは殊更フェアプレーであることを求められるけれども、ラグビーはそもそもフェアにやらないと試合が流れないので、やる方もやられる方もつまらない。後年、審判を置くことになるのだけれども、ラグビーの場合は自ずと審判に求める役割はルールの遵守よりも、ラグビー精神の尊重が求められる。四角四面に笛を吹いていては試合は面白くならない。
これがアメフトになると違う。審判はあらゆるフェーズを監視している。何せよくわからないが、アメフトは相手に対するコンタクトに種々の規制があるようだ。とてもじゃないが一人じゃ見切れないし、見切らないとゲームはアンフェアになる。コンタクトにより強い規制を置くバスケットボールもそうだけれども、バスケも3人の審判を置いて厳しく監視している。米国流は「公正」こそが正義なのだろう。
「公正」と言えばアメフトのチャレンジというルールも極めて面白い。審判への異議申し立てが正式に認められている。ラグビーやサッカーにはない極めて異質なルールだ。チャレンジとは微妙な判定があった場合、「ビデオを見てくれ」と要求することが出来る。要求どおり誤審だった場合、審判は誤審を認め、誤審でなかったらタイムアウトの権利が一回減らされる。
見ているほうは非常に興奮するし、結果も分かりやすい。テレビ的なのだ。ラグビーで最近「テレビマッチオフィシャル」ってのが一般化していて、トライシーンに限ってテレビ判定が導入されている。野球でも最近はホームランに限ってテレビ判定をという議論もある。これは極めて難しい問題。審判の権威に関わる問題なのだが、見ている方の面白さ、ビジネスとしてのスポーツの伸長に歩調を合わせるならば、テレビ審判の導入もやむを得ないかもしれない。
しかし、私は誤審もスポーツの一部と思っているので、アンリの神の手についてはアイルランドに同情はするけれども、フランスを非難する気にもなれない。審判が試合を左右するなんて良くあることで、それを持って勝者を責めるのはナイーブ過ぎる。
あと、アメフトを見ていると「時間」に対する概念が非常に面白い。サッカーとラグビーはランニングタイムで行われるし、ロスタイムなんていうわかりにくいルールもある。ただ、ラグビーは最近、タイムキーパー制が導入されている。
アメフトは極めて異質だ。大体、時間が止まる場合と、止まらない場合が混在し、いかに時間を使うかに腐心する。これはバスケットもアイスホッケーもそうだけれども、最後の1分1秒は見ているほうは時計と睨めっこして、あと何秒あるから逆転が可能か不可能か計算する。
こういうスリルはアメリカ的スポーツに多いようにも思う。テレビ的で公正なのだ。
テレビ的と言えば、アメフトのCMを入れる工夫はどうにかならんもんだろうか。生で見ていると試合時間の3分の1はCMなんじゃないだろうか。ここまでテレビ的だと多少の反発も生まれてしまうが。
こうつらつら考えていると、アメリカのスポーツビジネスってのは良くできている。テレビ的に出来ている。バレーボールがラリーポイント制になったり、卓球が11点1セットになったりも全て「テレビ的」という話しだし。
こういろいろと考えていると野球がつくづく特徴的なスポーツだと思う。フィールドの形もどのスポーツよりも独特だし、大体マウンドなんてほかのスポーツじゃ考えられない。まぁ、どのスポーツにもどのスポーツなりの面白さがありますわね。
サッカーは審判の目をごまかしてファールまがいのプレーをするのも横行している。まぁ、審判のレベルの低さも味方にせよと言わんばかりで「神の手」みたいな話も起こりやすい。
そこに行くとアメフトは凄い。何せ7人ですよ、審判が。主に担当しているのは4人のように見える。一番偉い審判はマイクが付いていて、反則が起こるために仰々しくカメラの方を向いて観客に説明する。フィールド内では4人が目を光らせ、反則を見つけるや黄色い旗をパッと投げる。とにかく全てがテレビ的だ。
こりゃ、審判に対する考え方が違うんですなぁ。ラグビーの場合、そもそも審判はいなかった。何か問題があればキャプテン同士で話し合って解決してきた。ラグビーは殊更フェアプレーであることを求められるけれども、ラグビーはそもそもフェアにやらないと試合が流れないので、やる方もやられる方もつまらない。後年、審判を置くことになるのだけれども、ラグビーの場合は自ずと審判に求める役割はルールの遵守よりも、ラグビー精神の尊重が求められる。四角四面に笛を吹いていては試合は面白くならない。
これがアメフトになると違う。審判はあらゆるフェーズを監視している。何せよくわからないが、アメフトは相手に対するコンタクトに種々の規制があるようだ。とてもじゃないが一人じゃ見切れないし、見切らないとゲームはアンフェアになる。コンタクトにより強い規制を置くバスケットボールもそうだけれども、バスケも3人の審判を置いて厳しく監視している。米国流は「公正」こそが正義なのだろう。
「公正」と言えばアメフトのチャレンジというルールも極めて面白い。審判への異議申し立てが正式に認められている。ラグビーやサッカーにはない極めて異質なルールだ。チャレンジとは微妙な判定があった場合、「ビデオを見てくれ」と要求することが出来る。要求どおり誤審だった場合、審判は誤審を認め、誤審でなかったらタイムアウトの権利が一回減らされる。
見ているほうは非常に興奮するし、結果も分かりやすい。テレビ的なのだ。ラグビーで最近「テレビマッチオフィシャル」ってのが一般化していて、トライシーンに限ってテレビ判定が導入されている。野球でも最近はホームランに限ってテレビ判定をという議論もある。これは極めて難しい問題。審判の権威に関わる問題なのだが、見ている方の面白さ、ビジネスとしてのスポーツの伸長に歩調を合わせるならば、テレビ審判の導入もやむを得ないかもしれない。
しかし、私は誤審もスポーツの一部と思っているので、アンリの神の手についてはアイルランドに同情はするけれども、フランスを非難する気にもなれない。審判が試合を左右するなんて良くあることで、それを持って勝者を責めるのはナイーブ過ぎる。
あと、アメフトを見ていると「時間」に対する概念が非常に面白い。サッカーとラグビーはランニングタイムで行われるし、ロスタイムなんていうわかりにくいルールもある。ただ、ラグビーは最近、タイムキーパー制が導入されている。
アメフトは極めて異質だ。大体、時間が止まる場合と、止まらない場合が混在し、いかに時間を使うかに腐心する。これはバスケットもアイスホッケーもそうだけれども、最後の1分1秒は見ているほうは時計と睨めっこして、あと何秒あるから逆転が可能か不可能か計算する。
こういうスリルはアメリカ的スポーツに多いようにも思う。テレビ的で公正なのだ。
テレビ的と言えば、アメフトのCMを入れる工夫はどうにかならんもんだろうか。生で見ていると試合時間の3分の1はCMなんじゃないだろうか。ここまでテレビ的だと多少の反発も生まれてしまうが。
こうつらつら考えていると、アメリカのスポーツビジネスってのは良くできている。テレビ的に出来ている。バレーボールがラリーポイント制になったり、卓球が11点1セットになったりも全て「テレビ的」という話しだし。
こういろいろと考えていると野球がつくづく特徴的なスポーツだと思う。フィールドの形もどのスポーツよりも独特だし、大体マウンドなんてほかのスポーツじゃ考えられない。まぁ、どのスポーツにもどのスポーツなりの面白さがありますわね。