2010年01月27日
トップリーグfinal
もういくつ寝るとキャンプイン♪
キャンプインにはニュース見てー♪
捕らぬ狸を数えましょうぅ〜♪
早く来い来いキャンプイン〜♪
というわけでいよいよ来週月曜日は2月1日です。楽しみですねぇ。私がもっとも好きな四文字熟語は・・・いやいや、ここは我慢我慢。
もうしばらくラグビーモードで行きます。野球好きの方も我慢して寄ってもらえると幸いです。一応、ラグビーに疎い人でも分かってもらえるように書いているつもりなんです、これでも。
キャンプインにはニュース見てー♪
捕らぬ狸を数えましょうぅ〜♪
早く来い来いキャンプイン〜♪
というわけでいよいよ来週月曜日は2月1日です。楽しみですねぇ。私がもっとも好きな四文字熟語は・・・いやいや、ここは我慢我慢。
もうしばらくラグビーモードで行きます。野球好きの方も我慢して寄ってもらえると幸いです。一応、ラグビーに疎い人でも分かってもらえるように書いているつもりなんです、これでも。
●東芝が一番面白い!
ジャパンラグビートップリーグ王者を決定するプレーオフファイナルがいよいよ日曜日に迫ってきました。東芝と三洋の対戦です。
東芝はレギュラーシーズン3位。「二強」のサントリーを崩して決勝進出。勝てば2年連続5回目の優勝です。過去6年で4回優勝しているわけですから、やっぱり地力が違います。
昨年12月に東芝とクボタの試合を見る機会がありました。実際に見ていると東芝のラグビーは面白いんですねぇ。ラグビーはパスゲームかキックゲームかというのは、永遠の命題です。自陣からは出来るだけキックを使って敵陣に入るのがオーソドックスなんですが、それだとゲームは単調になります。つまらない。
東芝はクボタ戦の前半、その単調なゲームに付き合いましたが、後半流れを変えました。自陣からでも積極的にボールを持った選手は相手に当たっていきます。そしてボールは繋がります。もちろん、キックも織り交ぜるのですが、自陣からのランにも対処しなければならず、東芝のペースで試合が進みました。
東芝のコンセプトは攻撃ラグビーです。サントリー戦も後半、東芝の攻め抜く姿勢が目立ちました。自陣からでも走っていく。その結果、何度かチャンスが生まれました。特に後半、ロックの望月が自陣から70メートル近く走りきってのトライは圧巻でした。東芝の攻撃性が色濃く出たトライでした。
東芝ラグビーの面白さは攻撃性とともにあるのは「立って繋ぐ」という明確な意図です。ラグビーは大きく分けると「立って繋ぐ」派と「ラックで繋ぐ」派に分かれます。ラックとはタックルされて倒されボールを地面に置いて後続の選手に繋ぐことです。
ラック派のメリットはラックが出来ればオフサイドラインが形成されることです。例えば敵の防御網を破って前に出て、そこでラックが出来ると守っている側はラックの後ろ側に回り込んで次の守備に備えなければなりません。戻りきる前にボールが展開されると、戻れなかった選手は全てオフサイドになりプレーに参加できません。自然と数的優位が作れる、というわけです。ただ、デメリットは防御網を破れないと優位性は発揮されない点や、相手の守備陣形が整ってからボールを展開していてはいつまでたっても守備網を敗れない点です。
一方、「立って繋ぐ」派の代表は東芝なんですが、立って繋ぐとオフサイドラインは形成されませんが、相手が守備陣形が整う前にどんどんボールが回されることになります。ある程度セットされた局面だと守備が有利なんですが、崩れた場合攻撃側が圧倒的に有利になります。
ただ、「立って」には大前提として相手に倒されては勝負になりません。東芝の選手は一人ひとりが強いので相手にタックルされても容易には倒れません。立って味方が来るのを待ちます。フォローする選手も「倒されない」と確信があるから、他のチームよりフォローに「深さ」があります。「倒される」と思えばぴったりとボールキャリアーに着いて倒されたらすぐにボール確保に身を挺さなければなりません。しかし、東芝の選手は倒れないから、つかまったときに後ろの選手はボールを確保すべきか、捕まった選手からのパスをもらいに行くか判断する時間があります。このわずかな判断を時間をボールキャリアーが頑張って確保するから東芝のラグビーは面白いのです。
もっと根本的なことを言えば、東芝の選手は倒される気がさらさらないから、時々抜ける。そもそも「倒されてラックで繋ごう」と考えて当たる選手と「ふっ飛ばしてやる」と考えて当たる選手では倒される頻度も違う。ビッグゲインが生まれやすいわけです。
ここまで賢明な方はお気づきだと思います。
「もし倒されたらどうするのか? どうなるのか・・・?」
東芝が予期せず倒されるとチャンスは一点ピンチになります。ターンオーバーです。
●守備から流れを作る三洋
東芝と対峙するのは三洋電機。レギュラーシーズンは1位通過。ここ数年でもっとも強く、日本選手権は現在2連覇中の三洋ですが、不思議とトップリーグ王者とは縁がありません。社会人選手権時代を含めて未だ単独優勝はない(同点引き分けはあり)のも不思議でなりません。「イアン・ウイリアムスの呪い」かもしれません。
内容的には三洋は最強です。三洋のスタイルはキックを主体に敵陣に入り込み強いタックルとターンオーバーからの一気の攻めを得意としています。自陣で相手ボールという局面でもチャンスと見るやボールを奪い取り、一発で相手ゴールラインに迫ります。
原動力はロックにアイブス、ヒーナン、フランカーにユ・ヨンナム、NO8にホラニと所謂「外国人選手」が並ぶFW陣です。トップリーグのルールだと外国人は3人、アジア人プレーヤーが一人同時に出場が可能です。ホラニは日本国籍を取得しているため、能力の高いFWを形成することが可能なのです。
この4人のうち2人でタックルしボールを奪うと、残った二人は密集に寄らずにスペースのあるところでボールが回ってくるのを待ちます。そこにボールを供給し相手守備を切り裂いていく。息ぴったりの「住み分け」が光ります。
この強いFWを自在にコントロールするのがSOのトニー・ブラウンです。トニー・ブラウンはとにかく最高のプレーヤーです。正確無比のキックと戦術眼で攻撃をリードし、守備となると鬼神のような働きでタックルしまくります。とにかみ見ていて仕事を黙々とこなし、信頼を勝ち取る。男の鑑、であります。
●噛み合いそうな顔合わせ
東芝は自陣からでも積極的にボールを展開し、三洋はキック主体で攻める。この構図だと東芝が有利に見えます。しかし、こういった局面で相手ボールを奪い一気にトライまで持っていける三洋ですので、三洋も東芝が自陣から攻めてくるのは望むところというところでしょうか。
東芝にしてみれば三洋と蹴り合いに応じるようだと勝機は少なくなります。リスクはあっても大胆に攻めるのが東芝の真骨頂ですから、危険を冒しても攻めることになります。
というわけでお互いに「望むところ」で戦うので面白い決勝戦が予想されます。三洋はサントリーとのレギュラーシーズンの試合で極度にキックに偏ったゲームを展開しました。今回はそうはいかないでしょう。前回は「出し惜しみ」のような感もありましたが、今回は東芝を相手に安易にキックを蹴ることは危険な局面も予想されます。とにかく、東芝がキック処理から攻めるときほどチャンスが生まれやすいですから。
一つゲームを左右する可能性があるのはスクラムです。三洋は最近、異常にスクラムが強いです。東芝は走ってボールを繋ぐラグビーなんである程度スクラムを犠牲にしているフシもなくはありません。三洋はここを一つの「崩しどころ」と捉えていることは予想され、東芝もどの程度対応できるかは焦点です。
いずれにしても、ボールが動く面白い決勝になることが予想され、期待も高まります。
ジャパンラグビートップリーグ王者を決定するプレーオフファイナルがいよいよ日曜日に迫ってきました。東芝と三洋の対戦です。
東芝はレギュラーシーズン3位。「二強」のサントリーを崩して決勝進出。勝てば2年連続5回目の優勝です。過去6年で4回優勝しているわけですから、やっぱり地力が違います。
昨年12月に東芝とクボタの試合を見る機会がありました。実際に見ていると東芝のラグビーは面白いんですねぇ。ラグビーはパスゲームかキックゲームかというのは、永遠の命題です。自陣からは出来るだけキックを使って敵陣に入るのがオーソドックスなんですが、それだとゲームは単調になります。つまらない。
東芝はクボタ戦の前半、その単調なゲームに付き合いましたが、後半流れを変えました。自陣からでも積極的にボールを持った選手は相手に当たっていきます。そしてボールは繋がります。もちろん、キックも織り交ぜるのですが、自陣からのランにも対処しなければならず、東芝のペースで試合が進みました。
東芝のコンセプトは攻撃ラグビーです。サントリー戦も後半、東芝の攻め抜く姿勢が目立ちました。自陣からでも走っていく。その結果、何度かチャンスが生まれました。特に後半、ロックの望月が自陣から70メートル近く走りきってのトライは圧巻でした。東芝の攻撃性が色濃く出たトライでした。
東芝ラグビーの面白さは攻撃性とともにあるのは「立って繋ぐ」という明確な意図です。ラグビーは大きく分けると「立って繋ぐ」派と「ラックで繋ぐ」派に分かれます。ラックとはタックルされて倒されボールを地面に置いて後続の選手に繋ぐことです。
ラック派のメリットはラックが出来ればオフサイドラインが形成されることです。例えば敵の防御網を破って前に出て、そこでラックが出来ると守っている側はラックの後ろ側に回り込んで次の守備に備えなければなりません。戻りきる前にボールが展開されると、戻れなかった選手は全てオフサイドになりプレーに参加できません。自然と数的優位が作れる、というわけです。ただ、デメリットは防御網を破れないと優位性は発揮されない点や、相手の守備陣形が整ってからボールを展開していてはいつまでたっても守備網を敗れない点です。
一方、「立って繋ぐ」派の代表は東芝なんですが、立って繋ぐとオフサイドラインは形成されませんが、相手が守備陣形が整う前にどんどんボールが回されることになります。ある程度セットされた局面だと守備が有利なんですが、崩れた場合攻撃側が圧倒的に有利になります。
ただ、「立って」には大前提として相手に倒されては勝負になりません。東芝の選手は一人ひとりが強いので相手にタックルされても容易には倒れません。立って味方が来るのを待ちます。フォローする選手も「倒されない」と確信があるから、他のチームよりフォローに「深さ」があります。「倒される」と思えばぴったりとボールキャリアーに着いて倒されたらすぐにボール確保に身を挺さなければなりません。しかし、東芝の選手は倒れないから、つかまったときに後ろの選手はボールを確保すべきか、捕まった選手からのパスをもらいに行くか判断する時間があります。このわずかな判断を時間をボールキャリアーが頑張って確保するから東芝のラグビーは面白いのです。
もっと根本的なことを言えば、東芝の選手は倒される気がさらさらないから、時々抜ける。そもそも「倒されてラックで繋ごう」と考えて当たる選手と「ふっ飛ばしてやる」と考えて当たる選手では倒される頻度も違う。ビッグゲインが生まれやすいわけです。
ここまで賢明な方はお気づきだと思います。
「もし倒されたらどうするのか? どうなるのか・・・?」
東芝が予期せず倒されるとチャンスは一点ピンチになります。ターンオーバーです。
●守備から流れを作る三洋
東芝と対峙するのは三洋電機。レギュラーシーズンは1位通過。ここ数年でもっとも強く、日本選手権は現在2連覇中の三洋ですが、不思議とトップリーグ王者とは縁がありません。社会人選手権時代を含めて未だ単独優勝はない(同点引き分けはあり)のも不思議でなりません。「イアン・ウイリアムスの呪い」かもしれません。
内容的には三洋は最強です。三洋のスタイルはキックを主体に敵陣に入り込み強いタックルとターンオーバーからの一気の攻めを得意としています。自陣で相手ボールという局面でもチャンスと見るやボールを奪い取り、一発で相手ゴールラインに迫ります。
原動力はロックにアイブス、ヒーナン、フランカーにユ・ヨンナム、NO8にホラニと所謂「外国人選手」が並ぶFW陣です。トップリーグのルールだと外国人は3人、アジア人プレーヤーが一人同時に出場が可能です。ホラニは日本国籍を取得しているため、能力の高いFWを形成することが可能なのです。
この4人のうち2人でタックルしボールを奪うと、残った二人は密集に寄らずにスペースのあるところでボールが回ってくるのを待ちます。そこにボールを供給し相手守備を切り裂いていく。息ぴったりの「住み分け」が光ります。
この強いFWを自在にコントロールするのがSOのトニー・ブラウンです。トニー・ブラウンはとにかく最高のプレーヤーです。正確無比のキックと戦術眼で攻撃をリードし、守備となると鬼神のような働きでタックルしまくります。とにかみ見ていて仕事を黙々とこなし、信頼を勝ち取る。男の鑑、であります。
●噛み合いそうな顔合わせ
東芝は自陣からでも積極的にボールを展開し、三洋はキック主体で攻める。この構図だと東芝が有利に見えます。しかし、こういった局面で相手ボールを奪い一気にトライまで持っていける三洋ですので、三洋も東芝が自陣から攻めてくるのは望むところというところでしょうか。
東芝にしてみれば三洋と蹴り合いに応じるようだと勝機は少なくなります。リスクはあっても大胆に攻めるのが東芝の真骨頂ですから、危険を冒しても攻めることになります。
というわけでお互いに「望むところ」で戦うので面白い決勝戦が予想されます。三洋はサントリーとのレギュラーシーズンの試合で極度にキックに偏ったゲームを展開しました。今回はそうはいかないでしょう。前回は「出し惜しみ」のような感もありましたが、今回は東芝を相手に安易にキックを蹴ることは危険な局面も予想されます。とにかく、東芝がキック処理から攻めるときほどチャンスが生まれやすいですから。
一つゲームを左右する可能性があるのはスクラムです。三洋は最近、異常にスクラムが強いです。東芝は走ってボールを繋ぐラグビーなんである程度スクラムを犠牲にしているフシもなくはありません。三洋はここを一つの「崩しどころ」と捉えていることは予想され、東芝もどの程度対応できるかは焦点です。
いずれにしても、ボールが動く面白い決勝になることが予想され、期待も高まります。