2010年03月23日

岡監3連勝!!!

 パリーグ開幕。勝ったり負けたり、いよいよシーズンが始まったなあ。

 そんな中われらが岡監3連勝でありました。

 岡監野球はやっぱり面白いなぁ。



●日程の妙を真に受ける岡監

 オリックスは全て1点差で3連勝。逆転ありサヨナラありで、岡監采配の面白さがにじみ出た3連戦でした。

 今年のパリーグは土曜日から3連戦やって、中4日開いて26日から3連戦をやる変則日程。先発投手は5枚から6枚必要なわけで、この変則日程のなかでどういうローテを組むかが注目でした。

 そんな中、岡監だけが「先発4番手も日曜日に放らせたらええやん」という発想をしました。

 もう何度も触れていますが、岡監野球の真髄は「究極の一戦必勝」。全ては甲子園のシーズンシートでタイガースを応援していたのが、岡監野球の原点にして永遠なんです。恐らくスタンドでタイガースが負けるのが悔しかったのでしょう。岡監にとって「必要な負け」というのはあり得ない。今日見に来たファンのために、目の前の試合を全力で勝ちにいくってのが岡監野球なんです。

 その上で、3連戦の継投を見ていると非常に面白い。初戦はエースの金子が完封。長いシーズンを考えると、中継ぎから抑えという勝ちパターンに持ち込みたいところですが、岡監は「1点あれば十分よ」と金子に完投させたのです。

 一転、2戦目は継投策。負けパターンでも勝ちパターンの中継ぎ投手を惜しげもなく投入し、逆転を手繰り寄せました。これも、月曜日から中4日試合間隔が空くからこそ出来る采配。先の事も全く考えていないわけではありませんね。

 そして、極め付きは3戦目。先発の山本を3回で諦め、4回からローテーションの一角・岸田を投入。この投入が当たりました。当たればとことん押すのが岡監流。9回は抑えのレスターを投入する選択肢もありましたが、「そら、今日は岸田よ」と言わんばかりに、続投を命じたのです。

 この岸田が9回に1点を失って一打同点まで追い込まれるのですが、ここでぶれないのが岡監なんですなあ。ここで慌てふためいて抑えを投入することは、悪い采配です。それならば最初から投入しておけばよかったわけですから。抑え投手は無死走者なしの場面で投入するのは鉄則で、ここでブレない岡監采配は見事と言っていいでしょう。少なくとも武田勝を下ろした某監督よりは。。。

 その他にもカブレラを開幕スタメンから外してみたら、2戦目、3戦目で本塁打連発したり、田口を使えば3安打だと思ったら、翌日はスタメンから外したりと、選手を上手く起用している印象です。思うに田口はベテランだから、使う日と使わない日をはっきりさせているのかもしれません。

 というわけで、岡監の用兵は非常に選手一人ひとりに繊細な印象で、型にはまった阪神時代よりも、柔軟さと頑固さを織り交ぜ、「一戦必勝」の姿勢がさらに明確になった3連戦だったと思います。

 まぁ、たった3試合で全てを見通すことは出来ませんが、やっぱり岡監は注目だなあ。


●打線のつながりが新境地のロッテ

 ド派手なボビーから地味な西村新監督に替わったロッテ。ライオンズ相手に2勝1敗ですから上出来でしょう。成瀬、俊介、唐川の先発3枚が好投し、上々の開幕シリーズでした。

 ロッテの2試合目を見に行ったのですが、ロッテは昨年までボビーが変幻自在の選手起用を行うのが特徴でしたが、これは選手からすると自分の役割が試合によって変わって、なかなかしんどかったのではないでしょうか。

 今年は、かなりオーダーが固定できそうで、1番2番は西岡とルーキーの荻野。西岡はキャプテンとして充実している印象ですし、荻野は新人王へ元気一杯。二人の機動力は他球団にとっては脅威でしょう。3番は経験ある井口、4番にはキム・テギュンが座ります。キム・テギュンは変化球に苦労していますが、慣れてくれば打率は結構残すでしょう。5番にはもう一皮むけて欲しい大松ですが、これが5番に固定されて結構いい活躍をしていました。6番サブロー、7番は福浦か竹原・今岡あたりが指名打者で入り、8番里崎、9番今江。こりゃ、なかなか充実の打線で、キムと荻野という新戦力がラインアップに加わっていることで、昨年にはない打線の厚みを感じます。

 この打線が3連戦はよく繋がりました。元々打線のつなぎが魅力のチームで、オーダーを固定すれば自ずと役割も明確化されて、いい傾向にあるように感じます。

 ここの課題は投手陣でしょうが、唐川、大嶺といった若い投手が結果を残せば、なかなか厄介なチームです。あとはブルペンの仕上がり次第でしょうか。

●機動力が光るソフトバンク


 ソフトバンクは昨年の王者・日本ハムに敵地で2勝1敗と勝ち越し。打線ではとにかく小久保が元気です。ここの打線もなかなか強烈で、9番に昨年26本塁打の田上が座るという充実の布陣です。

 開幕シリーズでは本多、川崎の充実が目を引きました。イメージはないのですが、12球団最多盗塁の本領を発揮してくれました。一昔前の「重量打線」のイメージを払拭して、かからないといけないようです。

 ただ、3試合目はホールトンが大崩でワンサイドゲームに。先発投手陣がどれくらい安定するか。ソフトバンクはそこに懸かってくるでしょう。後ろの摂津、ファルケンボーグ、馬原は相変わらず安定しているようですから、そこまでどうやって繋ぐかでしょうねぇ。2戦目の大隣が力投したのは収穫でしょう。

●打線が繋がればやっぱり強いが、不安もあるハム

 ファイターズは連敗スタートでしたが、3試合目は1回と2回で大量14点を挙げてホークスに一矢報いました。昨年同様打線のつながりは驚異的です。

 ダルビッシュ、武田勝で落としたのは痛かったのですが、それ以上にブルペンの不安は結構深刻。早くも江尻が二軍落ちしましたが、それ以上に心配なのは抑えの武田久。

 何せ昨年144試合通して無敗だった久が、わずか開幕2戦目で負け投手になってしまった。しかも本塁打を打たれて・・・。昨年の日本シリーズで亀井、阿部と連発を食らって負け投手になっているわけですから、実は公式戦2連敗です。

 特に武田は低めにボールを集めるのが身上なんですが、昨年わずか1本の被本塁打を自身の開幕戦で食らうってのはどうも。。。抑え投手に必要なのはハートですから、その部分が傷ついてはいないのかと、ちょっと心配です。これで、連続して抑えに失敗するようだと、ハム連覇への青写真は大きく修正を余儀なくされるところなので、ここは注目です。

●西武は打線のつながり待ち、ブルペンも弱いか?

 すっかり打線のチームというイメージが定着した西武。開幕戦は中島と新戦力のディー・ブラウンが本塁打を放ち、破壊力で勝利しましたが、2戦目、3戦目は打線が沈黙して連敗しました。

 岸が打たれたのがちょっと心配ですが、ここは打線が繋がってくれば自然と勝ちだすでしょう。問題は、昨年同様ブルペンです。あのヨシナガサユリ様も「シコースキーが抑えたのは良かった」とコメントしているように、西武ファンにとってブルペン問題は非常に深刻。

 藤田太陽あたりがセットアッパーになるのかもしれませんが、今のところあまり形らしい形が見えません。西武はココ次第でしょうねぇ。


●まさかの3連敗、嫌な流れの楽天
 
 岩隈、マー君、永井の3本柱を投入し、全て1点差で負けた楽天はかなりショッキングな開幕となってしまいました。

 早くも監督の無策振りが一部報道で触れられていますが、まぁ外国人監督らしいといえばらしい采配でした。あまり気にする必要はありません。中軸の充実振りは他球団と見劣りしませんし、先発投手陣もブルペンも悲観するほど悪いわけではありません。

 とは言え、去年、急に強くなった印象のあるチームですから、一旦自信を失うとガタガタといく可能性もあります。あまりネガティブにならずに頑張ってほしいものです。


●やっぱり今年も混戦だ!

 パリーグは毎年なんですが絶対的に強いチームがなく混戦が続いています。去年も1位と3位のゲーム差はわずか6・5。セリーグは22ゲームも開いていたわけですから、実力の拮抗度が伺えます。

 というわけで、今年も混戦。いち早く流れを掴もうとするオリックスがまずはいい結果を残しましたが、10月のクライマックスシリーズも視野に、長い目でチームの勝ちパターンをどうやって作っていくか。まずは交流戦を睨んで、各チーム5割前後で終始していくのではないでしょうか。

ted9aoki23 at 20:37│Comments(0)TrackBack(0) NPB2010 

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