2011年11月16日

森福の一世一代

 日本シリーズは2勝2敗のタイになりました。ドラゴンズも敵地で連勝、一方ホークスも敵地で連勝。いやはや、本当に野球は面白いです。

 今日は、森福。6回無死満塁で一世一代のピッチングでした。



●高卒のちっぽけな左腕

 
 森福は私にとって思い出深い投手です。

 何年前かな? 神宮で行われたスポニチ大会にシダックスの試合を見に行きました。ちょうど、エースの野間口がジャイアンツに入団した次の年の春で、今やファイターズの左のエース・武田勝がシダックスの大黒柱でした。監督は野村克也さんでした。

 そのシダックスに愛知の豊川高校から入社したのが森福でした。身長は175センチ程度。ストレートは130キロ程度の投手でしたが、登板した森福はどんどんストライクを取って、打者を打ち取っていました。一言で言うと度胸がある。それだけが取り柄の投手でした。いかにアマチュアとは言えども、高卒一年目で登板機会を得ることはなかなかできません。ノムさんは森福のそういう特性を見抜いて積極的に起用していたのでした。当時はもっと上から投げていました。

 そのちっぽけな高卒左腕がノムさんをほれ込ませた片鱗が、今日出ましたね。6回1点リードで無死満塁。リリーフとしては一番の見せ場で存分に楽しんでいました。ストライクゾーンでどんどん勝負できる。この度胸は教えてもどうなる話じゃないんでしょうねぇ。今日は森福がすべてでした。日本シリーズ史上に残る歴史的なマウンドでした。

●ファルケンボーグのイニングまたぎ


 昨日、馬原を使えないことでホークスのブルペンが苦しくなったと指摘しましたが、今日は常識外れの森福2イニング、ファルケンボーグ2イニングという継投で、終盤打者12人を完全に封じ込めました。ファルケンボーグは手がつけられないですね。

 レギュラーシーズンではイニングまたぎは推奨できない継投です。今日の継投で明日以降、2人の起用には不安が残ることも事実です。しかし、石橋をたたいているだけでは橋は渡れません。今日はホークスの投手起用の勝利と言って良いでしょう。

 ただ、ホークスも決してらしい勝ち方をしているわけではありません。そこは注意が必要です。

●明日以降は

 
 五分に戻したことでホークスが有利に働いているように感じます。ドラゴンズは中継ぎで山井を投入し、5戦チェン、6戦吉見で一気にキメに行く構えでしたから、今日の敗戦はちょっと悔いが残るでしょう。接戦で中盤は押せ押せでしたから。

 ホークスは明日和田でしょうかね。明日はどちらが先に王手をかけるか。エース同士の投げあいになりそうです。果たして落合監督はどのように感じているのでしょうか。短期決戦に強い中日というイメージですが、冷静に振り返ると落合監督は過去4回日本シリーズに出場していて、勝っているのは2007年の一回だけなんですよね。意外と日本シリーズに弱い? 

 さて、明日はどう転ぶでしょうか??

ted9aoki23 at 22:51│Comments(0)TrackBack(0) 2011NPB 

トラックバックURL

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔