2012年03月12日

ラグビー日本選手権、サントリー王手

 昨日のラグビー日本選手権準決勝はサントリーが東芝に23対8で勝利。花園でNECを一蹴したパナソニックと18日に決勝戦を戦うことになりました。

 サントリーにとってはフラストレーションがたまるゲームだったようだ。



●レフリングを公然と批判するエディ

 試合は点差以上に接戦に感じられた。東芝がよく攻めてサントリーがしのぐ時間帯が長かったことと、東芝が接点で健闘したからだ。実際、東芝は接点でターンオーバーを連発し、サントリーの攻撃にテンポを与えなかった。また、サントリーが接点に人数を割く必要性が生じ、次々とランナーが走りこむサントリーらしいアタックが不発になった。

 サントリーのアタッキングラグビーの魅力は、ボールの受け手がたくさん居て、どこにパスが出るのかわからないため、タックルが絞りにくく、そこにデュプレアから正確なパスが放たれることにある。が、この日は東芝が接点で体を張って、ボール出しを遅らせ、サントリーを苦戦させた。これは、ビッグマッチでは度々ある構図で、W杯でも日本に勝ったトンガは接点に絞って日本を苦しませた。

 が、この日の東芝の接点はちょっと疑惑のにおいが漂う。エディさんは試合後、公然と審判を批判した。

 まぁ、分からなくもない。2年前までラグビーはターンオーバーが非常に多かった。トップリーグでもターンオーバーからの逆襲で席巻したのは三洋電機だった。スーパー15でもこの傾向はあった。そこで、IRBはレフリングを見直し、タックラーがタックルを成立した後、一旦、タックルした手を解かなければ倒した選手のボールに働きかけることを禁じた。この改正でターンオーバーはとても減った。

 このルールに照らしてみても、昨日の東芝はいかにもターンオーバーが多すぎた。エディさんはそこをきちんとペナライズしてほしいとレフリーにクレームをつけたのだ。

 それでもサントリーは立派だった。試合中、選手はレフリーに対する不満そうな態度を見せず、ゴール前でも反則せずに守りきった。その態度は王者に相応しいもので、結局、ペナルティの機会をキックでモノにして勝った。この日の試合はサントリーらしからぬ「守り勝つ」試合だった。

●決勝は?

 パナソニックはNECに41対3という大差で完勝した。かなり充実してきているように見える。トップリーグファイナルは大差となったが、日本選手権決勝の大舞台でパナソニックも相当な集中力を発揮するだろう。3試合続けて負けるわけにはいかない。

 パナソニックとしては接戦に持ち込みたい。精神戦の局面に追い込みたい。序盤からコツコツ得点を重ねて、しのぎ合いを望だろう。

 それでも、サントリーの有利はゆるぎない様に思える。ラグビーは挑戦を受ける側が往々にして不利なのだが、東芝戦でも同じような局面になりながら、精神的にタフなところを見せ付けた。最後までチャンピオンに相応しい試合をしてくれることを期待したい。
 

ted9aoki23 at 21:29│Comments(2)TrackBack(0) ラグビー09〜10〜11 

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この記事へのコメント

1. Posted by hau   2012年03月13日 21:47
5 東芝はさすがでした。今シーズン最後の決勝も楽しみ。決勝は国立で観戦予定です。
2. Posted by hau   2012年03月14日 10:20
対抗戦とリーグ戦の交流戦が始まるとか。こちらも楽しみです。ラグビーファンの裾野が広がると良いのですが。

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