シアターシンドローム(演劇症候群)

北海道の新聞記者の松本悌一による、札幌演劇についてのシアターシンドローム(演劇症候群)ブログ

転勤のお知らせ

皆様、いつもご覧いただきありがとうございます。

このたび、天塩支局転勤を命じられまして、7月より勤務の予定です。

今後は札幌に来て芝居を見た時だけブログ更新させていただくと思います。

ですので、なかなか更新できないと思います。すみません。

変わりにといってはなんですが、



天塩ってどこ? 田舎支局長日記 http://ameblo.jp/teshiocho/

というブログを始めました。よろしければ、ご覧下さい。



今後ともよろしくお願いします。

キャラメルボックス「容疑者Xの献身」2

a814d964.jpg 札幌の斎藤歩さんが出ているというので見てきました。芝居そのものの感想は、「ちょっと遅かった感」でいっぱいです。

 映画化もされたミステリーの秀作。話は面白いのですが、(多分)みんな結末は知っているはず。じゃ、この芝居でどこを見るの?ということになりますが、それがありません。

 ストーリーを2時間15分に押し込めるのに腐心しているのは分かりますが、話を追うだけで、芝居らしさがない。映画を見ているよう。こんな時こそ、セット(舞台装置)がキモになるはずですが、平凡な回り舞台。役者も福山くんが出ているわけでも、柴咲コウちゃんが出ているわけでもなく・・・。せめて映画より早く上演されていれば、もう少し意義はあったのだと思いますが。

 で、歩さんは、3人出てくる刑事の中でも一番主要な役で、ガリレオこと湯川助教授の同級生役。前半のわらかしどころでは、けっこう歩さんらしいノリが見られますが、後半は抑えた演技で、見ている札幌人としてはちょっと物足りないかも。

 今回、当日特定の「チケットぴあ」で購入できるハーフプライスチケットで3500円(正規は7000円)。写真のような気配りもあって、こんなところはさすがキャラメルです。

(2009/05/21 東京・サンシャイン劇場)

弦巻楽団「神の子供達はみな遊ぶ」

 喫茶店で待ち合わせたらしい女性2人。どうやら20年前に日本中で人気を博した超能力のある少年少女の5人組の一人と、彼らの消息を追う雑誌記者らしい。執拗に当時のことを知りたがる記者には、ある強い動機があった。

 8と1/2公演とうたっているように、1時間と短めの作品。始まりは静かで、とっても演劇らしく、それが逆に(作・演出の)弦巻啓太らしくなくて新鮮。序盤、2人が何者なのか分かるまで、引き込まれます。

 中盤以降は、ギャグが多く含まれているのに、あまり笑えませんでした。恐らく、初日でまだ舞台に上がっているだけで精一杯な状態だったのかもしれません。ギャグが、流れの中に埋没しちゃってます。もうちょっとちゃんとギャグが伝わると、メリハリがきいて全体が引き締まるのでは?

(2009/04/23 札幌・シアターZOO)

札幌ハプニング

fdaf95d1.JPG 札幌で演劇ユニット「弦巻楽団」を主宰する弦巻啓太さんらが中心となって立ち上げた「札幌ハプニング」。演劇的手法で街の景色を変えてみようという、とっても楽しい試みでした。

 初回のテーマは「食パンをくわえて遅刻しそうになっている人」を、街なかで実際に演じるというもの。20−30代を中心に、メールなどでうわさを聞きつけた市民約40人が集まりました。中には、学生服のコスプレをした人もいて、やる気まんまん。

 弦巻さんの「あまり仲間内でおしゃべりしない方が、本物っぽく見えます」などという演技指導を受けて、いよいよ出発。地下街オーロラタウンから地下鉄大通駅の改札を抜けてホームで終了という、わずか10分ほどの出来事でした。

 カメラをかかえて後ろ追いかけていた私は、大笑い。だって、さも急いでる風に腕時計を見る参加者とか、小ワザがきいているんです。通行人は何事かと目を丸くしておりました。

 かつて、ヨーロッパ(だったかな?)で街を劇場に見立てたパフォーマンスがあったと聞いたことがあります。きっと今の日本のように、どこか閉鎖的な雰囲気に嫌気がさして始めたのかもしれません。

札幌ハプニング http://blog.livedoor.jp/sap_hap/
(2009/04/16)

劇団イナダ組「コバルト兄さん」3

昨年12月の「東京劇団フェス」でグランプリを受けた作品を再演。

段ボールハウスで暮らすホームレス、コバルト(納谷真大)。ダッチワイフに「アサコ」と名付けて2人の生活を送っていたが、ネットカフェ難民(江田由紀浩)の紹介で新人ホームレス(高田豊)と暮らすことになった。

ボロボロのホームレスを納谷が怪演。いいかげんな性格、振る舞いなど、とってもヘンなやつを演じきっています。逆にいっつもは、オタクなどを絶妙に演じている江田が今回は演技を抑えたのか、難民ぶりがイマイチです。

一番印象に残ったのは、小銭稼ぎの漫画雑誌集めを「もっと真剣にやればいいのに」と言われたコバルトが「こんなこと、真剣にやることじゃないでしょ」と言う場面。こんな達観が、ホームレスではないけれど、僕にも必要です。

ただ、見ていて無駄なシーンが多く、特に後半退屈してしまいました。ストーリー展開には必要な場面なのかもしれませんが、思い切って切っちゃった方がいいのでは?

(2009/04/19 札幌・コンカリーニョ)
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