2019年、最初に紹介する作品はこれ↓

いや、紹介しなくていいから(憤怒)
、とお思いのそこの貴方!この作品は凄いよ、本物だよ!
なんたってブレッド・ケリーの初期作品だよ!おのれケリー!だよ。

あの多くのB級映画ファンZ級映画レビュアーを悶絶させた本物(のつまらない作品)カルト作品。
そういうのを冗談で奇才扱いするなって(笑)

なんで年始の忙しい中、こんな映画観てるのかね、俺は…。
今年一年間、どんな作品を観ても心が折れない様に、ブレッド・ケリー作品をしょっぱなに観ておく……やだよ、そんな年始行事。



製作年:2008年  製作国:カナダ  
上映時間:76分 原題:「ATTKCK OF THE GIANT LEECHES」


監督:ブレッド・ケリー
製作:アンマリー・フリゴン
出演:マイク・コンウェイ/


『恐怖のモンスターパニック 巨大ヒル襲来!』:あらすじ
巨大化したヒルと人間との戦いを描いたモンスターパニック。ある街で住人が次々と行方不明となり、沼で全身の血を抜かれた怪死体となって発見される。自然保護管のスコットは、恋人のグレイシーと共に調査にあたるが……。


●キャラクター………✖、演技の出来ない+華のない役者が揃っている。
 それに加え、誰が主人公で、誰が悪役なのかさっぱり分からない撮り方をしている。

●ストーリー…………✖、ストーリーがあっちゃこっちゃいった結果破綻している。思い付きで撮っていそう。

●カメラ………………✖、悪い。素人レベル。編集もしておらず、基本的に撮った映像の垂れ流しである。

●怪物…………………✖、ゴム手袋や、廃タイヤを再利用して作っていそう。
 怪物なんだが弱い。さらに、退治の仕方が非常にやっつけ気味だ。いや、そもそも映画全体がやっつけ気味だ(笑)






※以下『恐怖のモンスターパニック 巨大ヒル襲来!』のネタバレ↓








予告編はこんな感じ↓




《おいでよ!ケリーの沼》
 さて『ジュラシック・シャーク』『テリトリー』等のZ級作品で知られるブレッド・ケリー監督
マーク・ポロニア監督と比べられる事が多い、一部のマニアの間では有名な監督である。

 マーク・ポロニア監督作品は、まだ笑える要素があるのに対し、こちらは一切ないので質が悪い。逆にそこを笑うしかない。ケリーのパラドックスと命名。

 その恐怖の退屈さは、現代の映画産業に対する一種の挑戦であり、グローバル化、デジタル化が進む世界に対しての、悪意ある侵入者である。

映画と呼ぶにはあまりに酷いクオリティーで、例えるなら「町内会の行事の記録映像に、申し訳程度にモンスターを入れた」様なレベルだ。

 いや、美男美女が映っている確率なら、町内会の記録映像の方が高いと思われる。

ヒル・4
(↑本編より引用:こうやってみるとちょっとかっこいい)

 のっけから映されるいつもの沼
あの『ジュラシック・シャーク』『テリトリー』同じロケーションと思われる。

通称:ケリーの沼

ジュラシック・シャーク(吹替版)
エマニュエル・カリエール
2017-10-26


逆光で映像が黒くなるのも味がある……とは言えねーよ!これは。
予想はしていたといえ、全くカット・編集しているとは思えない垂れ流しの映像が続く。

観賞していた際のメモによると、

開始3分、これはつまらない作品だと断言できる」

観賞6分、早送りしたい。倍速で観ても恐らく評価は変わらない」

「観賞11分、もう、早送りしてもいいよね」

「観賞15分、退屈で死にそうになる」

「観賞17分、くっ、殺せ!」
、と観賞者の精神が、姫騎士状態に陥っていく様が記録されている。
 
 その退屈さは筆舌に尽くしがたく、気づくとまぶたが塞がりそうになる。
一種の快眠効果があり、寝つきの悪い人にお勧めだ。
(なんのお勧めだよ……)

基本的に、怪物が出て来ない。人間同士の、どうでもいいドラマで構成されている。
華のない男女の痴話喧嘩で、映画が錬成されており、観る者の精神を確実に削っていく。

 その、ゆっくりと確実にライフを削っていく様は、まさにヒルである。
ゲンナリする痴話喧嘩、ついでに女の性格が悪いのが、観ていてゲンナリするのにブーストをかける。

その辺は『ジュラシック・シャーク』『テリトリー』と通じるものがある。

テリトリー LBX-755 [DVD]
ブレット・ケリー、、、
エー・アール・シー株式会社
2014-04-25

 
ブレッド・ケリー作品に限った話ではないが、『エイリアン』の主人公・リプリーの表面だけマネをすると、性格の悪いヒロインが一丁上がりで完成する。

そういうのは、強い女性とは違うと思うぞ。


ヒル・1
(↑本編より引用:逆光で影が……映画以前の問題の気がする)


ヒル・5
(↑本編より引用:おかしいのはこの作品だ……w 背景がケリーの沼)


「平和な田舎町に突如怪物が現れ、人々はパニックになる」、といったこの手の映画の正統なプロットなんだが、進行が雑なのと、誰が主役で悪役なのかサッパリな撮り方のせいで、ストーリーがサッパリ頭に入ってこない。
 そのため、観賞を始めてしばらくは、人間関係の把握に手間取る。

 華がないだとか、演技力がどうのこうのの問題じゃなく、単純にキャラクターのフォーカスの仕方の問題だと思う。
 主役は主役らしく撮るべきだと思う。
いや、主役がはっきりしてもどうなのよ?、てレベルの作品だけどねw


ヒル・2
(↑本編より引用:怪物襲撃シーン。ゴム手袋かなんかだろうか?)


 ストーリーも滅茶苦茶である。
 もともとたいした話ではないが、無駄に話があっちゃこっちゃいった結果、訳がわからなくなる。
ヒロインの過去の恋愛話の下りはいらない。この際のヒロインのドヤ顔が腹立つw

 巨大ヒルが出現した原因も、「恐らく昔の工場で使われていた化学薬品のせい」と言うのがなんとなく分かるがかなり適当に放り投げる。
 その後、老医師キャラが、説明できない不思議な力でヒルの住処を探しあて、なんでそうなのか一切説明せず、唐突にダイナマイトで自爆する。

ワケがわからないよ。

じゃあ、巨大ヒルがタフなモンスターかと言えば、そうではなく、その後、木の棒で適当に刺し殺されており、自爆で命をかけて葬る必要性が微塵も感じられない。

監督は、撮っていてこの展開が変だと思わなかったのだろうか?


どうなのよ、ケリー?教えておくれよ、ケリー!

どうでもいいが、このシーンでダイナマイトを沼に投げる。爆発は当然適当なCGのため、老俳優が自分でボートを揺すって衝撃を再現……その時の老俳優のドヤ顔がなぜか印象に残った。

bug_character_hiru



《おのれケリー!》
ここからは、雑多な感想を記す。

●テンポが悪い
 いつもの話なんだが、テンポが悪い・展開の仕方が下手くそ。
怪物の生息地は沼なんだが、沼と街を無駄に行ったり来たりする。
「新しい展開に入る」
    ↓
「適当な理由で街に帰る」
    ↓
「また新しい展開で沼に行く」
    ↓
「また適当な理由で街に帰る」
    ↓
(以下ループ)

、といった様に、RPGのチキンプレイみたいな事をやっており、いっこうに話が進んでいかない。
「おっ!クライマックスか!」
、というところでもそんな事をやる。コントか。


●映像は垂れ流し
 相変わらず、特に意味のないシーンを延々と垂れ流す。街のモブ同士(そもそも主人公がモブくさい顔だが)の意味のない会話が多く、肝心のストーリーがどこかに行ってしまう。

 さらに悪い事に、その会話がつまらない。

もう、どうすりゃいいんだよ……。


●映像が粗い。
いつものハンディカムか?
映画を名乗るなら、やっぱり最低限の機材はいるという事が分かる。

●沼で人が死んでいるのに、三日ほどバカンスを続けている女子大生。
 この手のお色気担当のキャラクターにツッコミを入れるのも野暮だが、さすがに頭悪すぎだろ。
そもそも、この景観のたいしてよくない沼に何をしに来ているのか。
 お色気担当の割には大して色気をふりまかない。挙句の果てには怪物と大して絡まずに、適当にフェードアウトしやがる。

何しに出て来たんだ?こいつら。

本作で一番「とりあえず、お約束なんで出しました」といった感じの適当なキャラクター達だった。


全体的にキツイ作品だった。
レンタル屋の棚に見つけてもそっとしておこう。
アンタッチャブルな存在。


【感想まとめ】
●総評:ランク外
●なんで出回っているのか不思議でしょうがない作品。
●鑑賞は勧めない。観る人は覚悟して観よう。
●おのれケリー!