これまでに、一般口座で株式譲渡益がある場合の確定申告書の作製法について説明してまいりました。
今回は応用編マニア編として、外国株式を保有し、配当を得た方の「外国税額控除」について説明していきたいと思います。これをご覧いただければ、確定申告における外国税額控除の書き方がおわかりいただけることと思います。

※その6に相当する、申告書の最終作成過程の記事は飛ばしてまず気が向いたこちらの記事を先に出します。

まずはモデルケースの題材となってくださる方にご登場いただきましょう。
今回ご登場いただくのは「配当次郎」さん。
源泉徴収票は以下の通りです。
H28_配当次郎3
え、どっかで見たことある源泉徴収票ですって?
は、はい。ごめんなさいごめんなさい。前回ご登場いただいた「妻帯太郎」さんと氏名、住所、勤務先違いなだけで金額一緒です。(まぁ要するに手抜きです)

今回ご登場の配当次郎さん、昨年の株式関連の取引状況は以下の通りです。

  • F1のドライバーも着用しているヘルメットを製造販売しており、米国での販売シェア90%を占める超有名企業、「プロテクター・アンド・ガクブル」株を1000株保有(米国株)
  • 昨年株式の売却は行っていない
  • 「プロテクター・アンド・ガクブル」からは計2回、下記の配当を受領
  配当:2016/4/1  1株あたり50セント
     2016/10/1 1株当たり60セント
  • 証券会社から、下記の「外国株式等 配当のご案内(兼)支払通知書」が送られてきている
という設定でお話させていただきたいと思います。

外国配当4A
  ↑4月1日入金された「外国株式等 配当のご案内(兼)支払通知書」

外国配当4B
  ↑10月1日入金された「外国株式等 配当のご案内(兼)支払通知書」


まずはこれまでの確定申告書作製サイトの入力方法に従い、配当太郎さんの給与所得等について入力してください。
今回は省略いたします。詳しくは弊ブログ「確定申告をして税の仕組みを学ぼう! (その3続編) 株式譲渡益の確定申告をやってみよう!(平成28年分更新版)」をご覧ください。



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 1. 外国税額控除入力の前に(配当所得の申告)
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外国税額控除の項目を記入する前に、まずやらねばならない大事な入力項目があります
それは、既に源泉徴収されているこの配当の内容をきっちりと確定申告書に載せることです。

まず整理します。配当を受領した場合の税務処理は以下の三通りあります。
  1. 証券会社経由で源泉徴収されているので、申告不要の制度を利用して課税関係を終了させる。
  2. 証券会社経由で源泉徴収されているが、敢えて「総合課税の確定申告」をする。
  3. 証券会社経由で源泉徴収されているが、敢えて「申告分離の確定申告」をする。

(1)は株式譲渡益がなかったり、医療費控除などがなく、確定申告をしないでいい方には便利な方法です。
株式の配当を得ていても、この制度のおかげでわざわざ確定申告しなくてすむわけです。

しかし、今回、外国税額控除を実施しようとしている方については、この方法ではダメなのです。問題の原因は「課税関係が終了」という扱いに行き着くのですが、仮に確定申告書に(2)または(3)の方法で確定申告することを明示しないと、納税者は(1)の申告不要制度を利用したとみなされ、税務当局はその配当については「課税関係終了」すなわち、その配当はそもそもなかったのだ、と受け取ります。

これはあとで詳しくお話しますが、そもそも外国税額控除を受けるためには、外国と国内で二重課税されており、かつ、国外での所得(今回の事例の場合、外国株からの配当)があることが必要です。

この事例で仮に(1)の制度を利用したとみなされると、外国株からの配当がそもそもない=国外で得た所得がない、ということになり、後者の条件を満たさなくなってしまいます。

従って、外国税額控除の項目入力前に、所得の項目で、この外国株からの配当を配当所得として申告する(入力する)必要があります。

では具体的に入力方法を見ていきましょう。

配当を入力する場所は「収入金額・所得金額入力」画面の「配当所得」の部分です。既に配当さんの給与所得は入力済みです。「入力する」を押します。
2017-02-16 (1)

すると、「金融・証券税制(入力項目の選択1)」が現れます。
2017-02-16 (2)

質問で、「平成28年中に株式・投資信託・公社債の売却をしましたか?」と聞かれます。
今回の配当さんの場合は売却はしていませんので、ここはいいえを選択します。
仮に「はい」を選択した場合、株式の譲渡益等の入力項目が出てきます。今回は株式関係はパスになります。

続いて「金融・証券税制(入力項目の選択2)」が現れます。
2017-02-16 (3)

まず、
(1) 特定口座で、配当・利子等の受領をしましたか? は今回一般口座ですので「いいえ」になります。

続いて(2) 特定口座(源泉徴収口座)以外で、受領した配当について、お答えください。
 ①申告する上場株式や公募株式投資信託の配当等がありますか。

と聞かれますので、ここは「はい」となります。はいと答えることで、我々は税務当局に「配当を申告不要制度で亡きものにするのではなく、申告するぞ。記録に残すぞ」ということを宣言するわけです。

続いて②についてはいいえで結構です。今回は米国上場株式の配当のみですので。

続いて(3)は利子等になります。今回の事例では申告すべき利子はありませんので、受領したか? について「いいえ」と答えるか、受領したか? は「はい」だが、利子等について源泉徴収済であれば特段申告の必要がないので下段の「申告しますか?」に対していいえで構いません。
(今回の事例では、配当さんは個人向け国債等で利子を受け取っているが、利子について申告不要制度を利用するのでわざわざ申告はしないという回答になっています)

続いて配当所得について確定申告をすると決めた上で、先ほど示した(2)の総合課税か(3)の申告分離課税か、を選択します。
2017-02-16 (4)

一般的に、所得税は累進課税制度をとっているので、高所得の方は源泉分離課税を選択したほうがお得で、無収入の方などは総合課税を選択したほうがお得な場合が多いのですが、このあたり、住民税や社会保険関係の所得認定が様々な計算式で成り立っていることから、個々の事例でどちらを選ぶといいのかの損得は本当に事例次第です。
今回は配当さん自身の損得は別として、「申告分離課税」で申告書を作成してみたいと思います。
(多くの給与所得者の場合、申告分離のほうが良い可能性が高く、多くの方に参考になると考えるからです)

申告分離課税での入力画面「金融・証券税制(上場株式等の配当)」です。
2017-02-16 (5)

上部にわかりやすく 「申告分離課税」 であることが明記されています。

ここでは配当を1件目、2件目と書き加えて表を作っていくことができるのですが、おそらく皆さん、多くの会社から複数の配当を受領していると思われますので、ここは明細票を別紙(下に示すようなExcelの表)にすることにし、ここでは最終結果だけを1件だけ入力するようにします。もちろん、別紙でこのExcel表を添付します。

Excel表

このExcel表はあとで出てくる外国税額控除の計算の際にも共用できるようになっておりますので、まずはこの表を別途作成しましょう。
作成には証券会社から送られてくる「外国株式等 配当のご案内(兼)支払通知書」(かそれに類似した名前の報告書)を転記すれば完成します。

配当に関する収入金額には、米国で10%源泉徴収された後、国内で課税前の配当総額を記入し、源泉徴収税額の欄には既に配当から源泉徴収されている国税と地方税の総額を記入します。(Excel表から簡単に転記できるはずです)

数字を入力すると下段に1項目目として反映されます。
2017-02-16 (6)

これで入力を終了し、次へ進みます。

すると「金融・証券税制(入力項目の選択2)」に戻り、
「特定口座以外での配当」を訂正・削除 ボタンの右に 「入力済み (上場株式の配当等:申告分離課税)」と今までポイントとして抑えてきた大事な内容が確認できます。

2017-02-16 (7)

さらに先へ進むと、「総合課税の所得」の「配当所得」の欄に「分離課税の配当所得の入力有」と表示され、「配当は総合課税にしなかったよ!」ということがわかります。
2017-02-16 (10)

さらに下の「分離課税の所得」の欄には先ほどの配当所得(申告分離課税)として109,800円が計上されていることがわかります。
※総合課税を選択した場合は上部の「配当所得」の欄に数字が入ってきます

これで外国税額控除の準備段階である配当の申告に関する入力が終わりました。続いて大本命の外国税額控除の入力に移りましょう!

閑話休題 ~知らなくてもいいムダ知識~

先程までに配当所得について申告分離課税を選択し、申告書を作成しました。
作成された最終成果物の申告書の一部を見てみましょう。

2017-02-16 (16)

所得の内訳として、給与所得と配当所得の両方が記載されています。
申告したことで所得が増えたことになります。
さてここで、今までまったく話題にしなかった住民税について余談として考えてみたいと思います。
住民税についても申告不要を選択しなかったことから、地方公共団体に上記配当所得があったことが税務署経由で情報が渡ることになります。
そうすると、住民税が増えちゃう? あれ、もう源泉徴収で徴収済みだよね? と思うのは当然かと思います。この問題を解消するのが以下の項目です。

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「配当割控除額」、これは地方公共団体に対し、この人は配当所得分として地方税をこんだけ源泉徴収されてますよ(納付済ですよ)、という情報を渡すための項目です。

この情報があるの配当について二重課税されることはありませんので御安心ください。


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 2. 外国税額控除の情報入力
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さてここからが本題、外国税額控除の入力です。
控除の入力は2種類あります。まず1つ目が社会保険料控除や生命保険料控除等の「所得控除」で、収入から「控除」することで課税所得額を減らすことができます。この計算のあとで所得税を計算することになります。所得税率を掛ける前ですので、減額される所得税は 控除額×所得税率 ということになり、控除額の一部が減額されるだけになります。
もう一つが「税額控除」で、これは所得税を算出後、税額そのものを控除するもので、控除額がまるまる還付額となります。

外国税額控除は後者になり、計算された控除額(後述しますがこの計算式がややこしいのです)還付されます。

そもそも外国税額控除とは、外国からの所得について、現地の仕組みとして源泉徴収で課税され、さらに国内で課税された場合(個人投資家の場合、外国株の配当のみが該当でしょうか)、国内外で二重課税になってしまうことから、その救済策として「外国で徴収された税相当額について、特別に国内の税金から還付してあげるよ(ただしいろんな条件あり)という趣旨の制度(ざっくりした言い方です)です。
実はこの(ただしいろんな条件あり)が曲者で、ちょっと工夫しないと外国に納税した金額満額は返ってきません。これも実例を出してあとで見てみたいと思います。

さて、確定申告書作成サイトの外国税額控除の入力は、所得控除入力後、その先の「税額控除・その他の項目の入力」内にあります。
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税額控除の項目の一番下に「外国税額控除」の入力場所があります。「入力する」を押してください。
すると、「外国税額控除(明細書)」の入力項目が出てきます。
2017-02-11 (4)
ここに外国でどのように税金を納めたのか、といった内容を記入します。
この明細書の作製フォームを見ると、配当を貰ったたびに1回毎に入力するように見えます。
これは先程の配当所得の記入と同じで、Excel表で別紙とし、最終結果1件だけを入力するようにします。
別紙明細書はさきほどのものが流用できます。

Excel表


提出の際にはこのExcelの一覧表と証券会社から送られてきた「外国株式等 配当のご案内(兼)支払通知書全部を別添で提出します。
下記のように入力していきます。
  • 国名:米国
  • 所得の種類:配当 ※米国ETFの分配金も配当で通じると思います
  • 税種目: 空欄
  • 納付確定日:私は、1年まとめてなので「年末の日付」を記入しています
  • 納付日:私は、1年まとめてなので「年末の日付」を記入しています 
  • 源泉・申告:源泉 (で既に外国に徴収されているという意味)
  • 所得の計算期間: 1年まとめてなので「年始~年末の日付」を記入しています
  • 相手国での課税標準:米国での課税前の額面の配当額(ドル建てと円建て)
  • 左に係る外国所得税額:米国で源泉徴収された税額(ドル建てと円建て)
 ※前述のExcelの一覧表で数字は計算できているはずです

2017-02-16 (11)


また、最後に「2 国外所得の計算」の入力項目があります。

国外所得の金額を入力してください: とありますので、二カ国で税を引かれる前の大元の配当総額である122,000円を転記します。

その下では「3 外国税額控除の繰越控除余裕額又は繰越控除限度額の計算」とありますが、今回の配当さんは初めての外国税額控除の入力なので空欄で結構です。
ただし、2回目以降の場合、ここに数字を入れることが重要になってきます。「外国税額控除の繰越控除余裕額」「繰越控除限度額」とかいう用語がそもそもわかりにくいのですが、ここは翌年以降大事になってくる数字だということを覚えておいて損はありません。(最後のほうでこの繰越については触れます)
2

さて、ここで入力は終了です。
戻りますと、外国税額控除額が入力されています。配当さんの場合、3,028円と入力されています。
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ここであれっ? と思った方は鋭いです。振り返ってみましょう。配当さんが米国で源泉徴収された10%の源泉徴収額は合計110ドル、ざっくり為替レート計算しても11,000円程度は取られているはず
なのに外国税額控除額はたったの3,028円。外国で払った分特別に返してくれるんじゃなかったの? と思うのですが、ここで出てくるのが外国税額控除の計算式です。
非常に面倒くさい計算式になっているのですが、確定申告書作成サイトでは全部自動で計算してくれています。
ここで、先回りして最終成果物の「確定申告書(PDF版)」の外国税額控除の部分を先に見てみましょう。

1 外国所得税額の内訳

の部分では、先ほど記入したとおり、1年間合計の外国での課税標準額と外国で源泉徴収された額がそのまま記載されています。
ここは特段問題ありません。
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2 本年分の雑所得の総収入金額に算出すべき金額の計算

の欄は空欄です。これは昨年も外国税額控除をやっていて、いろんな繰越(後述します)がある場合に記載されています。今回の配当さんの場合は空欄でOK。
16

そして一番のキモがこの下です。

3 所得税の控除限度額の計算
4 復興特別所得税の控除限度額の計算

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ここを見ていただきますと、まず①で配当さんがこれまで年末調整までに支払った所得税等と外国株の配当の源泉徴収額の合計が書かれています。
(株式の売却益等があった場合はその申告分離課税分も加わっているはずですが今回の配当さんの場合はそれがないので源泉徴収額そのものが記載されている)
次いで②は所得の総額。今回申告分離課税を選択した配当所得も加わっています。また、ここで注意が必要なのは、この所得額は社会保険料控除等を控除する前の金額であるということです。(確定申告書作成サイトでは自動的に正しい数字を計算して表示してくれていますので、税制を研究しているマニア以外の一般投資家の方は気にしなくてオッケー)

そして③が国外所得総額です。先ほど、外国税額控除の入力時に、外国から得た配当の大元の配当額を記入しましたが、その数字です。

そして最後の計算、④がキモです。

控除限度額④(日本国が温情で特別に還付してくれる額)は ① × ( ③ ÷ ② ) という式だと決められています。

この式をじっくり見てみると、④を増やすにはいくつかの方法があることがわかります。

 (1) ①の額を増やすこと
 (2) ③の額を増やすこと
 (3) ②の額を減らすこと

です。このうち、手っ取り早く④を増やす方法は (2) の国外所得総額を増やすことです。
配当さんの場合、この国外所得額の数値が小さい(かつそもそも収めている所得税額①が少ない)ために、計算式上、控除額が3000円程度と小さく抑えられてしまっているのです。

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そしてこのあと、マイナンバー等の入力をし、最後までやると、このように「外国税額控除関係」の書類も自動作成されます。
2017-02-11 (12)

そして最終成果物としての確定申告書も下記のように作成されます。
2017-02-16 (14)


さて、これでひととおり確定申告書の作成はできましたが、残念ながら配当さんは少額の還付しか受けられませんでした。なぜでしょうか? すこし仮の事例で考えてみたいと思います。

ここで「たとえば」の話として、配当さんの勤務先は「みらい商事」なる純和風な社名にも関わらず、なぜかグローバル企業で、配当さん、実は給与300万円のうち、120万円を外国所得として受け取り、180万円を国内所得として受け取っていた、と仮定します。(実際は会社の仕組みとしてありえない話なのですが、国外所得が多かったらどうなるかの例としてそういう設定にさせていただきます)
するとどうでしょう。
2017-02-16 (22B)


③の国外所得が122,000円(配当分)+120万円、で合計1,332,000円と入力されました。
すると、さきほど3,000円程度とシブチンだった④の金額(控除限度額)が32,141円と計算されます。
2017-02-16 (25)



配当さんが米国株配当として米国で源泉徴収された金額は110ドル(円貨で12,200円)でしたので、控除限度額が源泉徴収額を超えています。
「控除限度額」があくまで「限度」なので、実際に還付される金額は実際に支払った外国税分まで、すなわち32,141円還付ではなく12,200円の還付(外国税額控除額)となるわけです。

これは米国で源泉徴収された満額が戻ってきたということを意味します。
2017-02-11 (21)

2017-02-11 (24)

このように、外国税額控除の金額は個人の所得や国外所得の金額で大きく変わってしまうことを覚えておいてください。特に、国内で所得税を納めていない年金生活者の方、専業主婦の方などは、計算式上①の納税額がゼロですので、外国税額控除額が計上できません。

また、今回、配当さんの場合は国外所得が配当分しかなく、少なかったたため、満額の還付が受けられなかったことになります。

しかし、しかし、配当さんには嬉しいお知らせが2つあります。
まず1つ目は、配当さんは控除限度額の関係で所得税約3,000円の還付しか受けられませんでしたが、実は控除限度額は住民税にもあり、住民税がいくばくかの額が減額されます。(確定申告後の6月の住民税決定時に計算されます)
2017-02-16 (21)地方税

そしてもう1つが、今回所得税でも住民税でも還付してもらい損ねた、源泉徴収済満額12,200円と今回の外国税額控除額(約4000円)の差額は「お預け」になっていて、実は翌年以降、還付してもらえる可能性があるのです! 上図の右下部分の8,284円がその「お預け」の部分です。

この数字を翌年の確定申告の際に記入し、翌年以降に先ほどの④の控除限度額に大きな数字が来た場合、このお預け分が外国税額控除額として復活し、その年に還付されるのです!

なお、この項目の転記は、確定申告書作成サイトを利用し、昨年分のデータを保存しておいた場合、そのデータを流用することで自動的に流し込みが行われるという、極めてナイスな仕組みになっており、実は細かいことを理解していなくてもうまいことデータ入力してくれるスグレモノなのです。
(株式や先物の譲渡損失の繰越についても同様の流し込みが行われます)

ということで、配当さん、今年は満額の還付は受けられませんでしたが、お預けが8千数百円あります。
来年以降、国外所得を増やすことでこれを取り戻してみてはいかがでしょうか?

(お知らせ)
ここ以降の記述について、大人の事情により当初の記載から大幅に変更を行いました。

さて、では何が国外所得にあたるのか、これが極めてセンシティブでありまして、まさに「地雷案件」ともいうべき状況なのであります。この解釈について、実務家、法律家等で異なっており、見聞きするところでは税務署レベルでも対応がまちまちのようです。

一般的に、こういうマニアックなネタについて、税務署に尋ねるのが確かに正しい方法論なのですが、税務職員が必ずしもこの制度について精通しているとは限らず、特に確定申告期間にこのような面倒な案件の相談に行くとお互いが不幸になる可能性が高いことを申し添えます。

また、前述したように、解釈については「非常にセンシティブ」でありますので、以下のツイートをご覧いただき、読者各位にあっては適切なご対応をされることを望みます。



一言で言えば、 お前ら空気読め! これに尽きます。

なお、追加でまた面倒なお話をいたしますが、先ほどの「一部分を外国の給与で貰っていた場合」の例のように、仮に国外所得が大きく、控除限度額>外国税額控除額であった場合(要するに枠が余った場合)はこの「枠」を繰り越すことができ、翌年外国所得額が少なかった場合でもこの枠を有効利用することができます。
2017-02-16 (26)


ということで、非常にマニアックな外国税額控除の計算と申告書の作成、御参考になりましたでしょうか?

なお、くどいようですが上記の解釈は私個人が法令、通達等を常識的に解釈して私自身が申告に利用している方法を記述したものであり、税務当局がこの方法が正当である、と保証したわけではありません

また、読者の皆様の個別の事例については私が何かしらのコメントをすることは法令上できませんので、無資格の一般人ではなく、税理士さんや公認会計士さんにお尋ねいただくようお願い申し上げます。個人的にはにわかで一般論の解釈している私のような素人ブロガーではなく、信頼できる税理士さんに委ねるのが適切だと思います。

謝辞:
本記事執筆にあたり、当初記述した内容に当方の認識違い等があり、適切な数字になっていなかった箇所がありました。御指摘いただいた方に感謝申し上げます。
また、貴重な経験の情報を御提供いただき、配当所得の申告が必須であることを教えていただいた方にも深く感謝申し上げます。