意外と知らない「企業CM」の目的(その3)社会貢献型CMは「社会」と「企業」の架け橋しに【CMマーケティングアイ】

2009年06月17日
CMマーケティングアイ
マーケティング

企業広告編も第3回目になりました。今回の「CM マーケティングアイ」では、社会貢献を訴求した企業CMを分析していきましょう。

 環境問題や発展途上国での医療従事など、様々な問題に対する企業活動を紹介するタイプの「社会貢献型企業CM」。果たして、そのようなタイプの企業CMにはどのような効果があるのでしょうか。

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【今回のCM&Topic】
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◇◆  意外と知らない「企業CM」の目的  (その3)
◆◇  社会貢献型CMは「社会」と「企業」の架け橋しに
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  写真フィルム事業で国内最大手のメーカーと言えば「富士フイルム」。毎年お正月には「お正月を写そう〜♪」というサウンドロゴでお馴染みのCMをオンエアしています。そんな富士フイルムも、フィルム業界の最大手メーカーとして、企業CMを放送しています。では、2007年にオンエアされた企業CM、「マンモグラフィ編」をクローズアップしてみましょう。

 

  CMに登場するのは富士フイルムの研究員の女性。この女性が、「まさか自分が乳がんの研究をするとは思っていなかった」「早く検診を受けて欲しい」などと、等身大の思いを語ります。その言葉は、「乳がんの撲滅」を掲げる「ピンクリボン活動」が、富士フイルムという企業の願いであり、姿勢であることを伝えています。CMの最後に世界は、ひとつずつ変えることができる。というナレーション。これは富士フイルムの企業メッセージです。

 

  「ピンクリボン活動」とは、乳がんの撲滅、検診の早期受診を啓蒙・推進するために行われる世界規模のキャンペーンです。乳がんは日本人女性の25人に1人が罹るといわれており、特に壮年層(30〜60歳)の女性では、がん死亡原因のトップとなっています。

 

  富士フイルムではCMだけでなく、企業活動としても、ピンクリボン運動への支援を行っています。

 

 

  では、このようなCMによって、どのような効果があるのでしょう?もちろん、このCMによって、「社会貢献をしているよい企業」というイメージがつくことは想像に難くありません。しかし、そのような表層的なイメージアップのためだけに、莫大な出稿料を伴うテレビCMを放送するでしょうか?

 

  富士フイルムはフィルム業界の最大手です。フィルムだけでなく、カメラや双眼鏡など、あらゆる商品を世に送り出しています。そんな中、富士フイルムが乳がん検診に使用する医療機器「マンモグラフィ」を作っているということは、その商品の特異性もあり、なかなか一般に知られることがありません。

 

  このCMは、「へえ、富士フイルムってそういう商品も作っているんだ」と、視聴者に対して深い印象を与えることができるでしょう。また、そのような「技術力の高さ」をアピールすることによって、富士フイルム製品に対する強い信頼を醸成することも考えられます。

 

  さらに、主力商品である「FinePix」が身を置くコンパクトデジタルカメラ業界は、既に飽和市場と言われて久しい業界です。画期的な機能が登場しない中、前回「CMマーケティングアイ」で紹介したホンダと同じように、イメージによって購買が大きく左右される成熟した商品となってしまいました。

 

  そんな中で創出される「マンモグラフィによって社会貢献をしている」というイメージは、技術の裏づけを通して、富士フイルムのイメージ形成に大きく貢献することとなります。結果、身近な商品である「FinePix」の売上伸張にも一役買うことができるというわけです。

 

  そして、企業はそのイメージによって得た利益によって、さらなる社会貢献活動を続けることができるようになるのです。このような好循環にテレビCMが一役買っているということは、テレビCMにかかわる身としてもうれしい限りです。

 

 

  富士フイルムCMインデックス

  http://fujifilm.jp/cm/

  富士フイルム「乳がんと闘う」特設サイト

  http://and-fujifilm.jp/cancer/index.html

 

  *)動画・画像は広告主のホームページへのリンクとなります。リンク先が変更されている場合がありますがご了承ください。

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