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寝る間も惜しんで読んだノンフィクション作品ベスト3を教えて! に参加中!
せっかくなんで新書版も、

新書は経済系とか歴史系で面白いのが多いので何を選ぶかですが。読み物としても面白く、且つできるだけ面白さが一義的でない内容で選んでみました。

やっぱりね、ハードカバーは高いのよ。かさばるから家にもなかなか量置いておけないし。
 


ルワンダ中央銀行総裁日記 (中公新書)
服部 正也
中央公論新社
2009-11

わざわざ僕が紹介しなくてもいいくらい有名な本だけど、やはりベスト3となると入れざるを得ない。

こういうタイトルでありながら内容は非常に面白く活劇という感じ。1960年代にルワンダの中央銀行総裁になった日本人が何を感じどう動いたかという本。

旧ベルギー領であるルワンダは当然お雇い外国人として多数のベルギー人が赴任していたのだけど、そのベルギー人がルワンダ人は後進的だから自分たちが面倒見てやらなければならないという態度で接するのを、

自らルワンダ人と接して得た経験により筆者が「そんなことはないだろう」と喝破し、特権をはぎ取り、政策によって国を改善していく様は感動すら覚える。

筆者の越権行為に怒鳴り込んでくるルワンダ人の大臣も、筆者の目論見やそれによってどういう効果がもたらされるであろうかを聞くうちに

「大変納得できた。自分は大統領と新政権を樹立し政権の座についたが、多くの同胞を経済的苦境から救うことができず苦々しく思っている。ついては、これから新たに制定される税制に関して協力いただけないだろうか」

と、味方になってくれた上に新たな仕事まで増えるのは見ていて微笑ましいです。

読み終わったらきっと勇気がわいてくると思います。

さぁ、これを読んだら次はホテルルワンダの男だ。




生物の進化に関係する本で近年読んだ中では一番面白かった。

東南アジアにセキショクヤケイなる或る鳥がおります。

この鳥は大きくなっても体重は900g、卵も年10個ほどしか生みません。しかも縄張り意識が強く良く喧嘩もするという。

その鳥が現在の、およそ生後45日にして体重3000kg、年に生む卵は300個の鳥に生まれ変わったのか。

いや、何故そういう風に進化したかというのは実際分からないのだけど、家畜として飼育するならセキショクヤケイより有用な鳥が他に全然居るではないかという所から話が始まります。

恐らくいわゆるニワトリは、当初肉を取るための経済動物ではなく、鳴き声や見た目、もしくは縄張り意識が強いことから闘鶏のための愛玩動物として飼育されたのが、いわゆるニワトリの始まりなのではないかと考察していきます。

外適応(本来違う目的のために進化した部位が他のためにも役に立つこと)によって生物が進化する内容の本としては珠玉の出来だと思います。

 


第一次世界大戦における超インフレをドイツがどのようにして乗り越え、且つ経済を成長路線に乗せたかという内容の本。

これはシャハト博士って人が主導して経済の立て直しを進めていくのだけど、

ヒャルマル・シャハト

本の内容自体はちょっと曖昧な点が多いので鵜呑みはいけませんが、確かにインフレといえば必ず話題に上がる第一次世界大戦以降のドイツのインフレは歴史的一大事なのでそれを本にすれば楽しめるのも当然でしょう。

僕は経済政策によって国家の経済が良くなるというのを実感として感じたことはないのだけど、この本の内容のようなことが実際に起こせるというなら経済学というのも価値があると思う。

と言うか、政策で経済を高めることは出来ないって主張してる人は経済学の存在価値をなんだと思ってるのかは純粋に不思議。

経済は門外漢なのでいまいちよくわからない点があるのですが、経済の本は今現在に活かそうという姿勢が強すぎて本として面白くない本が多いのが個人的な印象です。いや、探せばあるんだけどね。一般的な本読みが経済の本はあんま読まないので面白い本が埋もれている印象がある。

日本が江戸時代に税金を主に米でとってるのも、先だっての安土桃山時代、日本国内で花柄を製造せずに輸入に頼ってたから貨幣の価値が安定しなくて、よって価値が安定している米で徴収するという、

ソ連崩壊期におけるマルボロ、北朝鮮におけるチョコパイの様相を呈していて面白い。

撰銭

忘れがちというか、さっぱり覚えてなかったけど、この時期ってまだ金本位制で他国との貿易においてその国の金の保有量が常用な意味を持ってた時代なんですよね。例えば石油とか、貿易の際には外貨ではなくて金で決済をしないといけないのね。

無論、この本に書かれている内容も結果的には人類にダメージを与えるために行われた行為であり、ナチスの行動を一ミリでも肯定するものでも出来るものでもないということもこの場で申し置いておきます。



新書は最初から安くて非常にありがたいんですが、すぐに絶版になってしまうのが困りモノですね。

最近、少しずつキンドル版とかも出てきて絶版の本を何冊か僕も買ったのだけど 、権利者が存命でなかったり古い新書の名著を早く電子書籍で復刊してほしいよ。朝鮮銀行とか犯科帳とか。