『変な給食』
 学校給食は決して嫌いではなかった私だが、どうしても食べられない料理もあって、そのひとつがキュウリとワカメの酢の物。なかなかノドを通らなかった。

 今では、酒のサカナみたいな酢の物を、コッペパンと牛乳に合わせる方が間違っていたと分かる。献立が非常識だったのだ。
 このように非常識な献立の学校給食を、写真付きで紹介しているのが本書。著者の幕内秀夫は管理栄養士で、学校給食の改善を訴える運動を展開しているそうな。

 キツネうどん&イチゴ蒸しパン&牛乳、桜エビのかき揚げ&味噌汁&黒糖パン&牛乳、酢豚&ジャムトースト&蜜豆&牛乳…こんなのばっか。
 全国各地の学校給食の献立表から、問題視すべきメニュー73点を再現してある。主食も副菜も判然とせず、何をどんな順番で食べるべきなのか見当もつかない。
 「好き嫌いをするな」と言われても、おいしく食べることが難しい。「よく噛んで食べろ」と言われても、パンや麺は念入りに噛む必要がない。

 私が小学生だった時代から、学校給食の非常識さは改善していないのではないか…と思ってしまう。本書が取り上げた献立が、実際は少数の例外に過ぎず、味と栄養のバランスが整った献立が大部分であることを願いたい。

 学校給食への全面的な米飯導入を、著者は強く訴える。ゆっくりと消化吸収される米飯は、腹持ちが良いので間食を防ぎ、肥満を防ぐ効果がある。自然と和食中心の献立になるため、砂糖や油脂の摂取量が減る一方、魚や野菜がたくさん食べられる。食料自給や地産地消の観点からも合理的だ。
 給食は“食育”という教育であり、子供たちに媚びてファストフードさながらの献立を用意すべきではない…と著者は主張する。好き嫌いとは別の次元で、国語や算数と同じようにきちんと学ばせなければならない。

 娘が通う小学校は大丈夫だろうか? 配布されている献立表を見てみたら…げげっ!! ジャージャー麺にチーズパンとな!?