2018年02月27日

館長逸話5

『三人の師』
三人の師
昔、中国の武術の世界では偽物が横行していたそうです。その多くは大道芸のような見せ物的な武術であったと言います。花拳繍腿(かけんしゅうたい)とは、花の拳に刺繍の足と表すように、華やかなだけで武術的な価値のないことを指します。私達もついだまされそうになりますが、映画のような派手で見栄えの良い技ほど疑わしいものです。

命がけの闘いとなった場合、少しの油断や不覚が命取りになります。鋭利な刃物を持った相手をイメージすれば納得出来るかと思います。無駄な動きが命取りになることは想像に難くありません。そのような闘いほど地味で単調な動きになることは必然です。自分が学んでいた技が、いざという時に役に立たないことほど落胆することはないでしょう。

このような中、本物の武術家に巡り会うことは、正に修行の成果を左右する重要な問題であり、修行が多少遅れても師匠探しに没頭することは当然のことだと思います。武道の教えに「三年修行が遅れても良師を選べ」という言葉があるように良師に師事することによって、人生に彩りが加えられ、さらに豊かなものに変わることでしょう。

私は幸運にも「大山倍達」、「澤井健一」、「中村日出夫」の三人の偉大な師に巡り会うことができましたが、これは奇跡に近い出来事であり、私は三人の師匠から言葉に表すことができないような貴重な教えを受けました。これからも生涯をかけてその教えを体現して参ります。武道の世界で師弟の関係は本質的なものであり、その教えに従って修行は一生続くものです。


tenkafuken at 21:41│Comments(0)

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