対馬 

  伊勢参りをする弥次さんと喜多さんはもちろん人間ですが、昔は犬も参詣の旅をしたそうです。寛政12年(1800年)3月、対馬村(現・山形県)の九左衛門さんが飼っている白黒のむく犬が行くえ不明となりましたが、5日には越後の柏崎まで達し、伊勢参りをしていると考えた道中の人々から銭を振舞われ、合計1貫700文を得て、港や町や村を継送りにされ、15日に帰って来ました(『三川町史資料集』第22集、九左衛門文書)。
 現代もテレビで、白い犬が家庭で立派なお父さんをつとめる様子を見せてくれますから、犬の神社参詣は当然かも知れませんが、旅への憧れと共感に満ちた、ウィットに富む事件です。写真は本日、三川町対馬の皇大神宮。(奥山けい子)