「KAZUとは(出会って)十何年になりますけど、ずっとやさしい。ずっと大きい。」

樽木栄一郎さんが昨日、duoのステージで言った言葉だ。

今回のイベントの空気そのものを表現しているようにも思えた。

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愛すべき人柄と確かな技術を持つドラマー&パーカッショニスト、KAZU(=小林和弘)。過去には東京ディズニーランドのキャスト、バンド「サルーキ=」のドラマーを経て、これまで多くのアーティストとの共演を務めてきた。そして2008年、彼はついに発起人となる。

「僕はこれまでライブハウスやストリートで、たくさんのいい音楽、そして、いい人間に出会ってきました。でも、常々思っていたのはせっかく出会っても活かしきれる場所がない…ということ。だったら、この際つくってしまえと。」(2008年3月、KAZU公式ブログより抜粋)

こうして始動した「Music Gallery Zuzu」。第一夜目は四谷天窓.comfortから始まり、以来いろんな場所でイベント自体が成長しながら回を重ねてきた。初期の頃のミーティングでは、出演者の理解を求めるにはどうすればよいか、涙をポロポロこぼす彼の姿もあった。

KAZUはこう振り返る。

「当たり前だけど、全イベントの日にちも場所も出演者も全部覚えてる。なんの曲やったとか、誰が来てくれたとか、どんな演出をしたとか、リハーサルはどんなだった、とかも。それだけ毎回賭けてる。」

そして今回、第九夜目にして渋谷duoのステージへ。

「いくつもの夜の色んな想いが絡まりあってる。叶うんだな~「夢」って。」

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(写真左:本番直前のKAZU)



18時30分開場。延べ202名のお客さんが集まる。

会場にはALLaNHiLLZ(アランヒルズ)の匠さんの姿もあり、こんな話をしてくれた。

「duoはアコースティックなライブをやる場所の規模としては、境界線みたいな場所。今日はこれまでのMusic Gallery Zuzuのメンバー全員来るんじゃないですかね。」

確かにその言葉通り。お客さんにまざり飛び抜けた実力を持つミュージシャン達が続々と。懐かしい顔にもたくさん出会えた。

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19時15分、パーカッションソロからの渾身のスタート。

出演者は登場順に、KOTEZ(ブルースハープ)、佐藤嘉風(vo/gt)、岡崎恵美(cho/etc)、さいとうわたる(pf)、佃太郎(gt)from 東京60WATTS、なかむらしょーこ(ba)、高橋てつや(vo/gt)from サニーペッパーズ、杉浦琢雄(pf)from 東京60WATTS、CAN'NO(vo)、オオニシユウスケ(gt)、ダイナマイトしゃかりきサ~カス[are ゆうき、たろう、KWANI](cho)、寂空Jack(津軽三味線)/神永大輔 -耀山- (尺八)/樽木栄一郎(vo/gt)/町田謙介(vo/gt)。[敬称略]

「バラエティに富んだ出演者。いじわるな言い方をすれば、KAZU君の趣味。」

町田謙介さんの言葉だ。 

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KAZUはイベントの主催者であると同時に、全出演者のバックで演奏する。というより、嬉しそうに叩く。一緒に歌う。笑顔で。

今回のステージの特筆すべきは、これだけのトップミュージシャン達が入れ替わり立ち替わり、音楽を止める事なく場を繋いでいく事。通常で言うところの「入れ替え」が存在しない、音の繋がりを大事にして観るものをひき付ける、本物のエンターテインメント “ショー” を垣間見た。

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たった数曲程度で、惜しげもなく立ち去ってしまうアーティスト達。その余韻に浸る間もなく、また新しい音が生まれてくる。それは、たぎる和のグルーブ感から、ありえないくらいのグルーブ感まで....言葉で書くと意味不明だが、その感覚は会場にいた者だけの特権だろう。

ラストセッションではお客さんを巻き込み、会場全体が総立ちのままエンディングを迎えた。

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余談だが今回の「四谷天窓10周年記念 tenma-duo 6days」、実はKAZU自身、初日の1月16日からこれまで4日連続でduoに顔を出し、ゲストでも出演している。そして5日目の今日も顔を出すとの事。そういった出会いや繋がりを大切にする人、そして目標達成まで努力を惜しまない人が、KAZUである。(四谷天窓 高橋)

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