お盆シーズン。

今日は建長寺の檀家さん宅で棚経でした。


実はこの質問を受けたのは初めてではありません。今までに何人もの方から聞かれました。
正直に申しますと矛盾していてズバッと一刀両断できる明確な答えはありません。
布教師さんをはじめ、いろいろな和尚さんに聞いてみましたが、やはりそれぞれ答えはバラバラで解釈もまちまち。答えるのは難しいです。

でも私なりの解釈と答えは持っております。


「お盆になるとご先祖様が帰ってくると聞いてますが、ではそうなると毎日手を合わせてお線香を供えている仏壇は何のためのものですか?そこにご先祖様はいないのですか?」

おっしゃる通り

仏壇にいると答えれば、じゃあお盆に帰ってくるのは誰?となるし、
仏壇にいないと答えれば、じゃあ毎日一体誰に手を合わせてるの?となる。

まさに禅問答⁈

お釈迦様は霊魂はないと断言しておりますから仏教本来の教えでは先祖の霊はないことになります。
しかし、インドの仏教が中国、日本と伝わってくる間に、先祖崇拝や霊魂の思想、既成宗教と複雑に絡み合って融合して今の日本の仏教ができあがっているので、お盆のこと以外にも矛盾はいくつもあります。

でも私は粗探しや上げ足を取るようなことではなく、
仏壇は忙しくてなかなかお寺参りができないけど毎日本尊様とご先祖様に手を合わせられるようにと、お寺を小さくして自分の部屋に置いたものだと思っていますし、そこにおまつりしているのは自分の心、心を映す鏡だと思っています。
そしてお盆になると帰ってくるのは、ご先祖様を敬い、感謝し、一年に一度会いたい気持ちの現れとして、信じる自分の心に帰ってくると思っています。お盆の飾りはご先祖様をお迎えする自分の心の荘厳方法です。

異論もあるでしょうが私なりの答えです。

お盆には目に見えない先祖の霊魂がおうちに帰ってくる、そう信じている方はそれも正しいのだと思います。

中にはその霊魂が見えるという特殊能力を持った人もいらっしゃいますし、除霊をするお坊さんもいるようです。私には一切見えませんが、そんな見える人もきっといるんだろうなぁ、と否定はいたしません。

無宗教だと葬儀もせずに病院から火葬場に直行される人が3割以上もいると聞きました。それも人それぞれの価値観で構わないと思います。
でも私にとっては心の拠り所として本尊様やご先祖様があることはとてもありがたいことですし、信心を深めることも大切なことだと思っております。