カテゴリ: 獣医さん

みなさま、本日もブログのチェックありがとうございます

今回はチンパンジー担当さんからのお便りです

毎年この時期になるとチンパンジー達の健康診断を行います。

健康診断と言えば、順番に並んで、身長測定や体重測定、また血液検査や胸のレントゲン撮影など順番に並んで集団で行うイメージがありますよね

しかし、いくら知能が高く人間に近いチンパンジー達でも、順番に並んでもらって、獣医が検査を行うことは出来ません

どうするかと言いますと・・・

少しの間寝てもらって、その間にそれぞれの部屋から出して、色々な検査をおこないます。

寝てもらうためには、麻酔をかけなければならないのですが、実はチンパンジー達はこの麻酔が大嫌いです

獣医が麻酔銃を持ってチンパンジーの前に行くと嫌がって、なるべく注射があたらない死角に隠れてしまいます

そこで・・・

まず初めに鎮静剤を飲んでもらい、少しいい気分になった状態で麻酔を打ちやすくします。

ただ、普段飲み慣れてないものをいきなり持っていっても、怪しんで飲んでくれませんのでバレないようにジュースなどに混ぜて与えます。

そして麻酔が効いて寝てくれると部屋から運び出して、獣医総出で一気に検査をします

↓寝ているチンパンジーを通路へ、
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ここで体重も測ります。

その後、

↓胸部と腹部のレントゲンを撮り
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(レントゲンの準備中)

↓採血をして
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↓爪も切って
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↓麻酔をかけないとできない歯科検診もしました
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(歯石を取っています)

他にも、細菌検査のための検体も採取しました。

全て終了すれば寝室に戻して麻酔が醒めるまで観察して終わります。

今回の検査では、6頭みんな異常がなく健康でした
若干体重がオーバーしてるチンパンジーは来年の健診までに計画的なダイエットに取り組みます

 

病気を未然に防いだり、早期発見のためには健康診断はとっても大切です
これは動物たちに限らず人間も同じですね
みなさんはもう受けましたか??


 みなさんこんにちは

 最近暖かくて動物園日和ですね
桜をはじめ色々な花が咲いていて、動物園も華やかです

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 さて、チンパンジーと飼育員と獣医師でこっそり行っていた試みについてご紹介します


 天王寺動物園では、毎年チンパンジーの健康診断をしていることをご存知な方は多いと思います
チンパンジーは体が大きく、とても力が強いため人の力で無理やり体を押さえて検査することはできません。お互いの安全のために、麻酔銃で麻酔薬を注射して、眠ってもらってから検査しています。

 検診の時にチンパンジーに協力してもらって注射を直接打てたら、使う針も細くて良いしチンパンジーにとってもストレスが減って良いね…という話から、チンパンジーの注射練習が始まりました


 しかし…チンパンジーたちはとても頭が良く、普段来ない人が来たり、普段と違うことがあると落ち着かず、注射練習どころではありません。ミナミに至っては、知らない人にはすごい勢いで便を投げてくることも…

 でも麻酔薬は、普段から慣れている飼育員ではなく獣医が打ちたい…
そこで、どこにどうやって注射をするかを考えながら、飼育員は注射のためのトレーニングを進め、獣医はなるべく頻繁にチンパンジー舎に通って餌を渡したりしながらチンパンジーとお互いのことを知るようにしていきました
 6頭一気に始めるのは大変なので、まずはリッキーとミナミから始めることになりました

 初めは獣医が獣舎に入ると便が飛んできたり、餌をあげる手を弾かれそうになったりしていてなかなか進みませんでした
そこで、時々獣医から夕方の餌をあげるようにしたところ、2頭ともだんだんと落ち着いて餌を受け取ってくれるようになりました

 注射は、肩か背中の筋肉に打つのが良さそうだということで、飼育員はアルコール綿での消毒や針金での圧迫で注射の練習も始めました。


 ……そして、かなり時間がかかってしまいましたが…やっとミナミが獣医1人でも肩をアルコール綿で消毒させてくれるようになりました
 飼育員と獣医の2人がいる中で消毒して肩に注射練習をすることもできるようになりました

 こちらはリッキーの注射練習の様子、落ち着いてます
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 ご褒美はリンゴジュース
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 大切そうに飲むリッキー


 実際に健康診断の時に注射するには、実際の針刺しや検診時間に合わせた注射練習など、まだまだステップは必要ですが、頑張っていきたいと思います
 

みなさんこんにちは
寒気が入ってきて大変寒いのですが、園内ではカラスノエンドウ(ヤハズエンドウ)などの
新芽が顔をのぞかせています

動物園では、健康状態を把握するため普段の観察に加え、
体重測定や採血などをおこなっています。
ふれあい広場にいる野間馬の福ちゃんもそのうちの1頭です。

昨年の夏頃から、獣医と一緒に採血のトレーニングを続けてきました
馬は首の血管からが採りやすいので、普段からしていた柵の横に体全体を寄せるトレーニングを利用して、
洗面器に入れたニンジンやリンゴを食べさせている間に、獣医が首を触るという練習から始めました

慣れてくると爪楊枝やペンの先を使い、少しずつチクっとする刺激を我慢する練習に切り替えました。
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この時は普段のトレーニングに使っていた2~3cmに切ったニンジンとリンゴを使っていました。
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しかし、チクっとする刺激で首を柵から離してしまうこともたびたびあり、
「食べる」行動にもっと集中してもらうために、ニンジンをみじん切りにし、
ふすまを混ぜた餌に変えてやってみました
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すると、刺激に対しても首を柵の近くにしたまま、今では針を刺してもほとんど動かないで
採血できるようになりました
12月の末には特別な検査のため、2日連続の採血にもチャレンジしましたが、
全く問題なくさせてくれました。

採血のトレーニングは続けていますが、餌入れ洗面器を見ると福ちゃんの方から
近づいてくれるようになりました
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検査の結果、血糖値が少し高いことがわかり、
獣医と相談しながら、給餌の内容や方法もだんだん変えていっています

これからも元気な姿の福ちゃんにぜひ会いに来てくださいね

野間馬担当飼育員

みなさん、こんにちは
今回は、1月末に行った、チュウゴクオオカミ・楽楽(ララ)のヘルニア(疑い)の確定診断、その後の手術について報告します。

昨年11月に、楽楽に麻酔をかけて検査した時のようすはこちらの記事をご覧ください。


11月の検査の結果、ヘルニア(疑い)と診断された楽楽の臀部の腫瘤について、天王寺動物園と連携協定を結んでいる大阪府立大学 獣医臨床センターに協力を依頼し、軟部組織外科診療科スタッフチーム(※)に来園してもらい、天王寺動物園での診断、そしてその結果によっては手術を行うことになりました。

楽楽には麻酔をかけてひと時眠ってもらい
(吸入麻酔のため気管挿管しています)
ララ麻酔

この腫瘤を検査しました。
(楽楽のおしり)
inguinal hernia

今回の診断にあたっては、装置更新の際の画像評価のためにキヤノン医療用品株式会社 西日本支店からお借りしていた、超音波診断装置のハイエンドモデルである”Aplio a Verifia V”のデモ機を使用させていただき、術前超音波検査を行いました。

その結果、外陰部横に確認された膨らみは、上行性に辿ることができ、鼠径部にできたヘルニア孔から腹腔内容物が飛び出した鼠経ヘルニアであると診断されました。
また、当初片側性と思われていましたが、両側性に同様のヘルニアが確認されました。

ララエコー検査

鼠経ヘルニアとは?
腹腔内容物(腸管や脂肪)が、腹壁に生じた(又は生来有する)欠損部(脆弱な部分)を通じて飛び出す状態のことです。

幸い内容物は腸管などではなく脂肪でしたが還納が難しいと判断されたので、その切除とヘルニア孔を閉鎖する修復手術の適用となりました。

ララ手術

楽楽は術後管理のため病院に一泊してもらいましたが、翌日にはオオカミ舎に戻り普段どおりの生活を送っています。
らら

※
大阪府立大学獣医臨床センター軟部組織外科診療科
科長/教授 秋吉秀保氏
副科長/特任助教 平田翔吾氏

大阪府立大学獣医臨床センター動物看護師
藤本知美さん、大西里加子さん、草竹詩央里さん



みなさん、こんにちは

今回は、天王寺動物園のアイファー(爬虫類生態館)のバックヤードで暮らす、
ちょっとムチムチしててポテっとしててウルウル(白目の部分の色素が濃いので黒く見えるだけなのですが・・)しててヒョウモントカゲモドキみたいにビビッドではないパステル調のモルフ(注:色や柄のこと)がとてもかわいい、
ニシアフリカトカゲモドキ・・・

診察したところ、はっきりとした原因は分かりませんでしたが、下腹部に咬傷のような傷口が。。。
開いていたため、麻酔をかけて眠ってもらい
(これから麻酔をかけますよー)
ニシアフリカトカゲモドキ麻酔
(イヌ等用の麻酔マスクにすっぽり。まさに全身麻酔です。)

おなかの傷口の壊死した組織をきれいにし(デブリードマンといいます)、縫合しました。
(ニシアフリカトカゲモドキのおなか)
ニシアフリカトカゲモドキ縫合

どうぞお大事に
ニシアフリカトカゲモドキ
(麻酔から覚めたところで、ちょっと寝ぼけ眼。。。)



ビビッドなヒョウモントカゲモドキはこちらです
ヒョウモントカゲモドキ

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