2018年12月15日

世界に響け広島の第九!2018

ブログ、またすっかり更新をサボってしまいました。スミマセン。。

今日は広島に来ています。
広島とはこれまでなかなかご縁がなく、演奏では初めての訪問。そして広島の地は十代の頃、青春18きっぷで訪れて以来、実に34年ぶりです。

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優れたプロダクトを生み出すMAZDAや三年連続リーグ優勝のカープなど活気ある広島。一方で7月の豪雨ではたくさんの方が犠牲となりました。また、戦後73年が経ち風化の危機もあるようですが広島は核爆弾被害地としての名前でもあります。

世界は二次大戦後の均衡状態から枠組みが大きく変化する激動期になり、何が本当で何がフェイクなのか、何を信じたら良いのかますます難しい時代に。

一方、インターネットの普及は生活の様々なことを便利にしてくれていますが、エコーチェンバーやフィルターバブルといった言葉に代表される、情報のタコツボ化がもたらす他者への不理解、断絶が問題になっています。

それでも私たち人間は進歩していると私は思っていますが、今年3月に亡くなってしまった理論物理学者のスティーブン・ホーキング博士が警告したような、人類規模の大きな惨事は避けられるのでしょうか。

この演奏会のタイトルにもある「ともに歓び、ともに未来へ。」という言葉は、私にはこれまで以上に重く、難しく、そして大切に感じます。私たちはこれまでより少しでも良い社会を、子どもたちに引き継ぐことができるでしょうか。社会を担っている私たち大人の力が、言わば大人力が試される時だと感じています。
一人の大人として、音楽家として、心して演奏に向かいたいと思います。






tenor_keiroh at 14:13|PermalinkComments(0) 演奏予定 | つぶやき

2018年08月26日

古都の高い空に鳴響く警告

京都市交響楽団 第626回定期公演 ブリテン「戦争レクイエム」にたくさんの御来場、ありがとうございました。完売公演でした。
また、京響コーラスの皆さん、京都市少年合唱団のみんな、本当に素晴らしい演奏でした。みなさんと共演できて幸せでした。京都市少年の中には、ロームシアターでのフィデリオで共演したメンバーもいてとても嬉しい。

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帰りの新幹線の中でこれを書いています。
終演後のレセプションでもお話ししたことですが、この曲はとにかく特別です。

ブリテンは生涯一貫して反戦を貫いた作曲家でした。日本との関係も深く、過去には昭和15年に皇紀2600年奉祝曲として、この戦争レクイエムとはまた別の曲、「シンフォニア・ダ・レクイエム」を作曲しています。当時の政府は、謝金は支払ったようですが、祝祭にふさわしくないとして演奏はされなかったようです。余談ですが昨年、クリストファー・ノーラン監督の映画「ダンケルク」で話題になったダンケルクの戦いは、まさにこの年に起こっています。

最近、個人的に「ファッションの時代の終焉」を感じています。ここでいうファッションとは、事象の背景や経緯をあまり考慮せずにその表層を活用するという意味です。
最近、アメリカの高校生がプロムにチャイナドレスを着ていた写真をSNSに挙げたところ、文化盗用だとして炎上したことがニュースになっていました。また、フェアネス、サスティナビリティといった考え方も通底するものがあるよう感じるし、さらには「意識高い系」などと比喩する風潮も、大きく捉えればこの流れに対するカウンターなのかも知れません。

音楽の世界も、こうした時流には無関係ではいられないように感じています。
いま、その場所で演奏され、そして聴かれる音楽。そこはもう社会や歴史、そしてその地域から独立したものにはなり得ない時代。この演奏にも大いなる意味があるはず。私も今回、平成という時代が終わろうとするこの時代に、京都で、この「戦争レクイエム」を演奏し、多くの方に聴いていただいた意味を、もう一度よく考えてみようと思います。

この戦争レクイエムの作詞者であり、第一次世界大戦に従軍し、休戦一週間前に25歳で戦死したウィルフレッド・オーウェンの言葉を、ブリテンはスコアの冒頭に書き記しています。

“My subject is War, and pity of War.
私の主題は戦争、そして戦争の哀れみ。

The Poetry is in the pity...
その詩は その哀れみの中にある。

All a poet can do today is warn.”
警めること 
それが詩人がいま出来ることのすべて。

-Wilfred Owen




tenor_keiroh at 20:51|PermalinkComments(0) 演奏会報告 | つぶやき

2018年06月27日

WAR REQUIEM 2018 in Kyoto

今日は梅雨の晴れ間、東京はいきなりの30度超え。いかがお過ごしでしょうか。
長いあいだ、更新できず申し訳ありません。サッカーのワールドカップinロシアでは、各国代表チームの健闘が続いていますね。

さて、公演告知です。チケットは2018年5/19から発売されています。チケット発売前にお知らできず申し訳ありません。

おもて
実はこの作品、マエストロ高関とは、以前、ゲネプロ(最終リハーサル)まで行ったことがあります。2011年3月12日に本番を予定していた公演でした。前日に起こった震災によって公演は中止に。それ以来、マエストロに会うたびに合言葉は、戦争レクイエム!でした。いよいよそれがかないます。
ソプラノの木下さんとはこの演目でも、ロームシアター京都オープニングの『フィデリオ』や、2月の『ローエングリン』でも共演していてもはや気分は戦友。一方、バリトンの大西さんとは初めて。彼はジュリアード音楽院に留学し、現在はシカゴリリックオペラに在籍する若き俊英。共演できるのがとて楽しみです。


日時:2018年8月26日(日)2:30pm 開演
会場名:京都コンサートホール・大ホール
出演者:高関 健(常任首席客演指揮者)
木下 美穂子(ソプラノ)
小原 啓楼(テノール)
大西 宇宙(バリトン)
京響コーラス
京都市少年合唱団
曲目等:♪開演前2:00pm〜プレトーク、
終演後〜レセプション
ブリテン:戦争レクイエム op.66

チケット:2018年5/19から発売
S:¥5,000
A:¥4,500
B:¥3,500
お問合せ先:プレイガイド
チケットぴあPコード:349-199
ローソンチケットLコード:58094助成:公益財団法人アフィニス文化財団
 
「音楽文化の担い手としてのプロ・オーケストラが主催する、わが国ならびに各楽団が活動の重点を置いている地域にとって意義がある企画」として選ばれました。

♪当日残席がある場合のみ発売:学生券
 (S:¥2,000  A:¥1,500 B:¥1,000 )
※学生券は、開演1時間前から発売。
※本公演では休憩がないため、後半券の発売はありません。
※本公演ではP席の発売はありません。

♪未就学のお子様のご入場はお断りいたします。
♪託児ルームあり(1歳以上未就学児/定員10名/有料:お子様1人につき¥1,000/公演1週間前までに京響075-711-3110へ要予約)



tenor_keiroh at 22:00|PermalinkComments(0) 演奏予定 

2018年03月22日

オペラ《夕鶴》FM放送

ローエングリンにご来場下さった方、ありがとうございました。終わってからご挨拶も含め、書こうとおもっていたことはたくさんあるのですが、その前に取り急ぎ告知を。

本日、3月22日(木)19:30〜21:10から、NHK-FM『ベストオブクラシック』で2017年9月30日に行われたオペラ《夕鶴》が放送されます。
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東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団 -
【ゲスト】高関健
(東京シティ・フィル常任指揮者)
【ご案内】田中奈緒子

「歌劇「夕鶴」第1部から」 團伊玖磨・作曲
木下順二・作詞
(32分43秒)
「歌劇「夕鶴」第1部から」 團伊玖磨・作曲
木下順二・作詞
(45分02秒)
つう…(ソプラノ)腰越満美
与ひょう…(テノール)小原啓楼
運ず…(バリトン)谷友博
惣ど…(バス)峰茂樹
(児童合唱)江東少年少女合唱団
(管弦楽)東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
(指揮)高関健

〜東京・ティアラこうとう大ホールで収録〜 
(2017年9月30日)


番組の都合で、前半・後半と二回に分けて、全編が放送されるそうです。

第2回放送日(後半分)4月4日(水)19:30〜21:10




tenor_keiroh at 12:46|PermalinkComments(0) 近況 | 演奏予定

2018年02月24日

ローエングリン、そのパースペクティブに

東京二期会オペラ劇場
オペラ《ローエングリン》
の公演が続いています。
今日は第3公演、通称「福井組」の2日目です。明日はいよいよ今公演の最終公演、通称「小原組」の千秋楽です。
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この作品のオーディションを受けようと決めたときからずいぶん時間が経っていますが、今思うとあっという間だったなと感じています。ちなみに二期会では特別な場合を除き、主要なキャストはオーディションによって選ばれています。

お話ししたいことはそれこそ山のようにあるのですが、なによりもこのパフォーマンスはご来場下さるお客様のもの。今回のような演出の読み替えも含め、この作品を多くの方に体験して頂けたらと思います。

この役は私にとっては大きな挑戦でした。そして苦しい苦しい時間を、たくさん過ごしてきました。まだまだ反省点も至らない点も多いとは思いますが、多くの方のたくさんの助力によってここまで来ました。近しい者にはたくさんの犠牲を強いてきた時間でもあります。それら多くの思いを背に、明日もう一度、舞台に向かいます。ご来場予定の方、どうぞご期待下さい。


tenor_keiroh at 13:00|PermalinkComments(1) 演奏予定 | 近況
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ギャラリー
  • 世界に響け広島の第九!2018
  • 古都の高い空に鳴響く警告
  • WAR REQUIEM 2018 in Kyoto
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  • ローエングリン、そのパースペクティブに
  • 浜離宮ランチタイムコンサート2017
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