2016年06月
2016年06月22日
新国立劇場 『 夕鶴 』 2016
新国立劇場のオペラ『夕鶴』、早くも稽古場での練習は終わり。次はオーケストラ合わせ、そして劇場入りです。
世田谷ジュニア合唱団の子供たちも頑張っています。彼らのはつらつとした輝きに勇気と元気をもらっています。前回、2011年の公演で一緒だった子の中には音大生になっている人もいて、良い歴史が繋がりつつあることを感じます。
新国立劇場のインタビュー記事です。
つう・与ひょうが語る『夕鶴』の魅力
この公演の後は鑑賞教室公演と続きます。
グローバル資本主義がもはやあたりまえになり、経済原理や市場原理に様々なことが変化し、国境もあいまいになりつつある今、この物語は次世代の方たちにはどのように映るのでしょうか。
私自身もこのオペラを通して、自分たちがどこからきて、どこへ行こうとしているのか、歌い演じながらも考えていきたいと思います。
今回は日本を代表するプリマのおひとり、澤畑恵美さんと組みます。
ぜひ、日本が誇る演出家、栗山民也さんの素晴らしい舞台をご覧になっていただきたいと思います。世田谷ジュニア合唱団の子供たちも頑張っています。彼らのはつらつとした輝きに勇気と元気をもらっています。前回、2011年の公演で一緒だった子の中には音大生になっている人もいて、良い歴史が繋がりつつあることを感じます。
新国立劇場のインタビュー記事です。
つう・与ひょうが語る『夕鶴』の魅力
この公演の後は鑑賞教室公演と続きます。
グローバル資本主義がもはやあたりまえになり、経済原理や市場原理に様々なことが変化し、国境もあいまいになりつつある今、この物語は次世代の方たちにはどのように映るのでしょうか。
私自身もこのオペラを通して、自分たちがどこからきて、どこへ行こうとしているのか、歌い演じながらも考えていきたいと思います。
2016年06月13日
君! カッコ良いぞ!
梅雨入りを実感する湿度の高い地下駅。
地上よりも少し高い気温が、その湿度をさらに不快にする。
ホーム階に降りると、タイミングよく電車が入線してきた。 二時間近く、個人稽古をした後で足が棒のように重い。出先から帰社する人であろうスーツ姿の人々が下りるのを待ってよたよたと乗り込むと、車内は立っている人も多いのに座席がちらほらと空いていた。
どうせ数駅で乗り換えだ。だが座って一呼吸つきたかった。しかし空いている席めがけて一目散というのも避けたい。自分より優先度が高そうな人がいないか、少しだけ気を配りながら、先に座っている乗客との接触がなるべく少なそうな席を見回した。
ちょうどドアが閉まろうかという時、目の前で降り遅れかけた乗客が立ち、二人分の席が空いた。それならと座りかけると目の端にそこへ向かって動く影が見えた。見ると小学生高学年だろうか、男の子だった。彼の後ろには妹とおぼしき少女がいた。私は一人、なにも二人分空いている席に座る強い理由はない。瞬間的に反対側の空いている一人分の席に座った。
彼は妹を隣に座らせると、私に向かって小さく、しかししっかりと会釈をしてくれた。高い知性と責任感を感じさせる表情だった。妹と思われる少女は、とてもかわいいセンスの良い眼鏡をしていた。しかしそのレンズはとても厚く、非常に度の強そうなものだった。視力に若干のハンディがあると思われる妹を気遣う彼は凛々しく、本当にカッコよかった。
私は返礼にわずかに微笑んだ。すると彼もわずかに微笑んでくれた。ささやかだが、確かなやり取りがそこにあった。
私はさっきまでの疲れを忘れるほど気持ちが良かった。暗澹たる気持ちにさせられるニュースばかりが取りざたされるなか、一方では彼のような次世代がいる。しかし私たちは、彼らにどんな社会を受け渡そうとしているのだろうか。彼らの為にも、斜に構え、批判を吐き捨てるような言動は厳に慎まなければと強く思った。
地上よりも少し高い気温が、その湿度をさらに不快にする。
どうせ数駅で乗り換えだ。だが座って一呼吸つきたかった。しかし空いている席めがけて一目散というのも避けたい。自分より優先度が高そうな人がいないか、少しだけ気を配りながら、先に座っている乗客との接触がなるべく少なそうな席を見回した。
ちょうどドアが閉まろうかという時、目の前で降り遅れかけた乗客が立ち、二人分の席が空いた。それならと座りかけると目の端にそこへ向かって動く影が見えた。見ると小学生高学年だろうか、男の子だった。彼の後ろには妹とおぼしき少女がいた。私は一人、なにも二人分空いている席に座る強い理由はない。瞬間的に反対側の空いている一人分の席に座った。
彼は妹を隣に座らせると、私に向かって小さく、しかししっかりと会釈をしてくれた。高い知性と責任感を感じさせる表情だった。妹と思われる少女は、とてもかわいいセンスの良い眼鏡をしていた。しかしそのレンズはとても厚く、非常に度の強そうなものだった。視力に若干のハンディがあると思われる妹を気遣う彼は凛々しく、本当にカッコよかった。
私は返礼にわずかに微笑んだ。すると彼もわずかに微笑んでくれた。ささやかだが、確かなやり取りがそこにあった。
私はさっきまでの疲れを忘れるほど気持ちが良かった。暗澹たる気持ちにさせられるニュースばかりが取りざたされるなか、一方では彼のような次世代がいる。しかし私たちは、彼らにどんな社会を受け渡そうとしているのだろうか。彼らの為にも、斜に構え、批判を吐き捨てるような言動は厳に慎まなければと強く思った。
2016年06月11日
梅雨の晴れ間に輝く緑に
第16回金谷ホテル音楽祭のために日光に来ています。
今日6/11(土)は「桐五重奏団メンバーによるソロと室内楽」でした。
どんなに時代が変わろうと文化芸術の素晴らしさ、大切さ、そしてその険しき道を長きにわたって歩んでこられた歴史を感じさせる素晴らしい演奏を聴かせていただきました。ありがとうございました。
そして明日6/12(日)は「歌のア・ラ・カルト」の公演。今年はオペラ「カヴァレリア・ルスティカーナ」、オペレッタ「こうもり」と「メリー・ウィドウ」、日本歌曲に童謡などなど沢山の歌を。1時30分からです。
私はトゥリッドゥと、アイゼンシュタインを。どちらもダメ男ですね。
御来場予定の方、どうぞお楽しみに。
朝晩は涼しくなるものの、日光も夏の装い。梅雨の晴れ間に緑がまぶしい。ホテル横に立つ巨木を見上げ、その悠久の時に想いを馳せます。
2016年06月01日
ヴェルディ「レクイエム」 新宿区成立70周年記念コンサート
出演情報です。
ご都合の許す方、よろしければご一緒に!
※定員に達したため募集は締め切りました。
たくさんのご応募ありがとうございました!
新宿区成立70周年記念コンサート
ヴェルディ「レクイエム」 合唱団員募集
ヴェルディ「レクイエム」 合唱団員募集
本番:2017年2月18日(土) 18:00開演予定
会場:新宿文化センター 大ホール
指揮:アンドレア・バッティストーニ
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
ソリスト:安藤赴美子(Sop.) 山下牧子(Mez.Sop.) 小原啓楼(Ten.) 妻屋秀和(Bass)