2012年12月

渋谷君への手紙 《似たもの同士の日伊政界は相変わらず三流ですね》



「渋谷君

 

イタリアのモンティ首相が辞意を表明して騒ぎになっています。そこには日本で自民党の安倍さんが、ゾンビ的復活を果たしたのに合わせるように、前首相のベルルスコーニさんが政権復帰を目指して立ち上がったことが関係しています。世界は狂っている・・

 

という趣旨のメールを君に書き送ろうと考えていたら、北朝鮮がミサイルを発射、とのニュースが世界中を駆け巡っていますね。日米韓の3国は、かの国の発射延期の陽動に見事にひっかかった訳だが、特に世界最強のアメリカのスパイ衛星とインテリジェンスが騙されたことは、けっこう深刻な問題なのではないでしょうか。

 

少し武者震いをしている昨今の日本の世論が、本格的に奮い立ち、核武装論などの強硬な意見が力を得ていくのではないか、と僕はひそかに恐れています。日本の極端な右傾化は当然良くないことですが、わが国の世論をそこに向かわせているのは、北朝鮮や中国や韓国やロシアの行動でもある訳ですから本当に困ったものです。

 

それらの国々は、日本が武に傾き過ぎて間違いを犯した過去を忘れたのでしょうか。日本の間違いによって大きな被害を受けた悲劇を思い出さないのでしょうか。再び間違いを犯さないよう自重しなければならないのは、もちろんわれわれ自身ですが、彼らにも少し自制してほしいと願わずにはいられません。

 

閑話休題。

 

イタリアのモンティ首相は財政危機のこの国を確実に健全な方向へと導いていると思います。しかし、増税の余りの大きさと性急の割りには(あるいはそのせいで)、景気の回復が遅く国民の不評を買っているのも事実。前首相のベルルスコーニさんは自らの経済失策をすっかり忘れて、ここぞとばかりに首相批判を強め、ついには次期宰相候補として名乗りを上げた訳です。

 

僕も正直に言って、モンティ首相の増税策は拙速に過ぎると思います。方向性は間違っていないが、増税額が余りにも大きく且つ取り立てが急速で激しい。

「国民が平等に痛みを分かち合う」がモットーの財政再建策は、一般の人々も富裕層も巻き込んで苛烈に進められています。こういう場合、もっとも苦しい思いをするのは例によって貧しい人々であり、富裕層は文句を言いながらも余裕はある、というのが通例でした。

しかし、今回の増税では富裕層、特に旧家や古い資産家層の疲弊が激しく、いささか様相が違っている。収税の速度と金額を少し落とさなければ、人々は持ちこたえられないのではないか、というのが多くの専門家の見方になりつつあります。

 

バラマキ財政が得意だった前首相のベルルスコーニさんは、反モンティと減税をスローガンに政権奪還を目論みそうですが、彼の真意は、政界に影響力を温存して窮地を逃れたい、というところあたりでしょう。なにしろベルルスコーニさんは、所有企業の脱税容疑や未成年者買春容疑で起訴されたりなど、多くの不徳を糾弾される身なのですから。

イタリア国民の多くはもちろん、
EU各国の国民や政治指導者たちも、呆れ顔で前首相の動向を監視しています。僕もそうした見方に同調する一人です。

 

日本の総選挙への動きも詳しく見ていますが、日本とイタリアの政界ってホントに良く似ていますね。2国とも先進国で、文化や創造性など一流の多くの優れたものに恵まれながら、政治はいつも三流。

かつて政権を投げ出した自民党の安倍さんが返り咲くのは、この国の前首相ベルルスコーニさんが甦ることと同じくらいに恥ずかしく、情けないことだ僕は思います。健康状態が良くなかった、という安倍さんの個人的な問題は百歩譲って許すとしても(一国の宰相たる者は死ぬ覚悟で仕事をするべきと僕は思いたいけれど)、あの自民党に再び政権が渡るというのは、日本の民主主義の底の浅さを如実に示すもので僕は慙愧に耐えない。

 

ならば民主党や第3極勢力の未来の党、維新の会、みんなの党などに期待するのかというと、それもあたらない。乱立するイタリアの各政党と同じで、新鮮味も真実味も政権担当能力も無いように見えます。

 

でもそうした中で、唯一期待できる政治家が日伊両国にいます。いうまでもなく僕の独断と偏見による主張であり、たぶん多くの人々が僕に賛同し、それと同じくらいにたくさんの国民の皆さんが嫌悪感を示すと思いますが。

 

まずイアタリア。消去法で考えた場合、現首相のマリオ・モンティさん以外にはこの国を財政危機から救える者はいないと思います。ベルルスコーニさんなんて論外。また次の総選挙で勝つと見られている中道左派「民主党」党首のベルサニ書記長もX.。彼は政権を取ればモンティ路線を引き継ぐと公言しているが、あまり信用できないと思います。政権奪還後は即座に、6月に不完全な形ながら成立した勤労者過保護の労働法「条項18」の改正をチャラにしてしまいかねないし、モンティ首相の進める財政改革も端折ってしまう可能性がある。

ドイツ的堅さがイタリアの柔軟に合わないきらいはあるものの、この経済危機のさ中ではやっぱりモンティ首相の継続が一番の選択ではないか。彼は辞意を表明したものの、総選挙を経て政権を継続担当する可能性も十分にあります。
 

日本の選挙戦も見ています。自民党の安倍さんに関しては前述した通り。民主党の野田さんは、政権公約を反故にするなど数々の失策に終始した党の党首というだけで、次期政権からは遠ざけられるべきでしょう。期待していた維新の会の橋下さんは、傲慢無礼な言動が見苦しい石原さんと手を組んだ時点でアウト。たとえ石原さんが総理になる器(僕はまったくそうは思いませんが)だったとしても、日本国を代表する者としては彼のお粗末な言動はいただけない。他の小党の党首たちも大同小異で今ひとつぴんと来ません。

 

そうやって消去法で残ったのが、そう、君の大嫌いなあの小沢さん!というのが僕の結論です。

 

不可解な検察審査会の強制起訴、執拗なマスコミの小沢バッシング等に僕は疑問を持ち小沢さんに同情してきました。そのこととは別に、僕は豪腕と言われる彼の政治手腕を経済、外交、安全保障などの分野で首相として十二分に発揮するところを見てみたい。特に外交ではアメリカにNOと言える政治家は日本では彼以外にはいないと思います。

 

最初は少しはアメリカとの関係がギクシャクするかも知れません。しかし、アメリカは小沢さんが反米ではないことを知っているから、筋を通してNOというべきところをNOと主張するであろう彼を、いずれはきっと尊重するに違いない。

 

小沢さんは習近平さんを始めとして中国にも幅広い人脈を持っているようです。従ってかの国との仲が冷え切っている今こそ、小沢さんが首班となって関係修復を図るべきです。これ以上中国との関係が悪化するのは、わが国にとって経済的にも安全保障上も極めて危険なことだと思います。

君が小沢さんを全く信用せず、彼の政治手腕というか、政治手法に強い嫌悪感を抱いているのは良く知っています。が、僕はこのことに関しては、友人の君と真っ向から対立する立場を取ります。
                                            それでは」

 

 

スカラ座初日の。また雪降りの日のことドモ。



雪&カテリーナ

2012年12月8日土曜日、朝6時半の気温-8度。最低気温は-10度。

 

昨日の夕方から降り始めた雪が積もって、外は一面の銀世界。


初雪ではないが、この冬一番の雪らしい雪景色。

 

ウサギのカテリーナが遊び、食べ、生きているブドウ園も、庭園も、屋敷周りも真っ白。

 

2012年12月8日 ブドウ園雪景色①

2012年8日 カテリーナの木
カテリーナお気に入りの木の下の芝も濃い雪化粧

2012年12月8日ブドウ園雪景色②

でも雪の積もらない廃屋や空間はたくさんあるから、彼女はきっとうまく身を護っているだろう。いつものように。

 

菜園

数日前から雪の予報が出ていたので、僕は一昨日初体験の仕事をした。仕事というか趣味というか、遊び。

 

豊作だった菜園のダイコンの多くを、訪ねてくれる友人達に進呈したあと、残りの全てを収穫して土中に埋めた。

 

そういう保存方法があると知ってはいたが、実際にやるのは初めて。埋めたのは大小20本余り。 


2012年12月1日~8日 009

形のいいのは友人らにプレゼントして、残ったのはいびつな形のものが多いが、それでも完全有機栽培のおいしいダイコン。捨てる訳にはいかない。

 

2012年12月1日~8日 011

葉を切り落として根の部分を下にして埋め、一部を逆に差し立てて埋めた。さらに数本は葉を付けたまま埋めた。どの形がより長く新鮮さを保つかの試み。

 

翌日、そこに予定通りに雪が降り積もった。今後少しづつ掘り起こして食べるか、春まで待って一斉に掘り起こしてみるか、ちょっと楽しみ。

 

スカラ座&イタリア危機


昨日、12月7日はミラノスカラ座のシーズン初日。例年のならわし。

 

昨年の同じ日、モンティ首相はナポリターノ大統領と申し合わせてオープニング公演に顔を出した。イタリア財政危機のまっただ中で、国民に苦痛を押し付ける経済緊縮策を発表した直後のパフォーマンスだった。

 

モンティ首相は今年もオープニング公演を観劇した。そこにはナポリターノ大統領の姿はなく、オペラ好きの首相のプライベートな時間というふうで大きなニュースにはならなかった。

 

モンティ内閣の誕生以来、毎日が緊縮財政策の発動と言っても過言ではない。だからあらためてニュースにならないが、イタリアの経済状況は深刻。

 

あらゆる緊縮策のうち、固定資産税や所得税等の加増がもっとも国民生活への影響が大きい。直接の打撃に止まらず、増税のあおりを受けての消費の低迷から景気の落ち込みが激しい。

 

妻の実家の伯爵家は、税金の支払いでもはや半潰れ状態。伯爵家よりも経済基盤の弱い(かつての)貴族家の中には、既に破産の危機にあるところも少なくない、との噂も。

 

今の税制があと数年も変わらずに続けば、妻の実家の伯爵家も潰れる可能性がある。モンティ政権の増税策はそれほど過酷だ。

でもそれはイタリア国家にとって必要なことだから仕方がない・・

 

 

ああ、ハルマフジ・・マジかよ、ドジだよ、恥ジなんだよ



「大関2場所連続全勝優勝」の勲章を引っさげて横綱になった日馬富士は、九州場所でまさか驚嘆なぜ?ビックリの5連敗。ついには9勝6敗のぶざまな成績で千秋楽を終えた。

 

大関2場所連続全勝優勝というのは、大相撲史上最強の横綱であろうあの双葉山と名横綱貴乃花の2人しか成し遂げていない大記録である。

 

僕はそれを踏まえて日馬富士が大横綱になる可能性があると考え、あちこちでそう書いたり発言したりもした。でも日馬富士は新横綱の場所で早くも挫折し、相撲ファンに大きな失望と不安を与えた。

 

横綱になって初めての場所で信じられないような醜態を演じたから言うのではないが、日馬富士が横綱昇進前の2場所を無敗で快進撃していた間も、どこかに常に頼りない感じを漂わせていたのは紛れもない事実である。

 

それは彼の軽量から来るものであったり、スピードを盲信した勇み足的な動きだったり、カッとなって攻めが乱暴になったりする戦い振りにあった。要するにどっしりとした安定感が欠落していて、見る者は常にハラハラドキドキしながら観戦する羽目になるのである。

 

勝ち続けている限りハラハラドキドキ感は決して悪いことではない。むしろそうあった方が観客は喜ぶ。たまに負けるようなケースもファンは許す。しかし、15日間の大相撲の本場所で横綱が5連敗もしては話にならない。それはブザマ以外の何ものでもない。

 

体重だけではない「軽さ」を克服しない限り、日馬富士は史上最悪の情けない横綱になる可能性もある。そしてそれは今にはじまったことではないのだ。

 

それでも僕は、日馬富士が秋場所の千秋楽で白鵬を倒して横綱昇進を決定的にした相撲を見て、彼が真に強い力士になったと心から思った。

 

その相撲で日馬富士は立会い鋭く踏み込んだものの、横綱白鵬のそれが勝って不利な態勢になった。直後、白鵬右四つの組み手の左を巻き変えて双差しになった。巻き変える動きは相手に付入る隙を与えることが多く危険だが、この時の日馬富士の動きは素早くしかも安定感があった。

 

それでも白鵬はさすがの横綱、日馬富士の態勢のわずかな乱れを見逃さず、チャンスと見て一呼吸置いたあとすぐに寄り立てた。そして日馬富士の腰がわずかに伸びた瞬間を捉えて、巻き変えられて上手になっていた右腕で強力な投げを打った。いつもの「軽い」日馬富士ならここでこらえ切れずに投げ飛ばされてもおかしくなかった。

 

ところが日馬富士はびくともしなかった。幕内最軽量の体重がまるで巨大な鉛のカタマリになったのでもあるかのように動じなかったのである。日馬富士はそのあと、攻めて攻めまくる、攻めの連続から振り回すような下手投げを打つ。こらえ切ろうとした横綱はイヤイヤをするように大きく回転したあと、地面に這いつくばった。

 

大一番の勝負の分かれ目、圧巻は、疑いもなく日馬富士が白鵬の上手投げをぐっとこらえた瞬間の重さ、強さだったと僕は思う。そこを見て、あ、日馬富士は白鵬とはホントに力が拮抗しているんだな、と僕は実感したのだった。

 

大横綱白鵬に匹敵するほどの「重さ」が加わった地力に、日馬富士独特の瞬発力を活かした立会いの鋭い当たりがさらに速く厳しくなれば、彼はたちまち同様に軽量だった千代の富士並みの大横綱だ!と僕はその時確信したものだった。

 

それなのに、ああそれなのに、フタを開けてみると新横綱の場所での仰天の大崩落。あまりの出来事に僕は脱力してしまった。まだ大横綱への道は開かれているとは思うが、けっこう悲観的な気分。

 

突然のようだが、彼が日本人女性を妻に選ばなかったことまで暗い材料に見えて仕方がない。今後もしも険しい道が続いた場合、良くも悪くも古い日本が凝縮されて存在する大相撲界で生きる彼にとっては、奥さんが日本人である方が何かと助けになると思うのだが。


実は、外国人力士は日本人女性と結婚したほうが為になる、というのが僕の独断と偏見に基づく持論である。

日本の心が分らずに不祥事を起し続けて、ついに引退にまで追い込まれたあの横綱朝青龍も、もしも日本人女性を妻にしていたなら、あるいは状況が変わっていたのではないか、とさえ僕は本気で考える。

その意味では、応援している大関把瑠都が、白人女性と結婚したのも気がかりである。ロシア人の奥さんは、たとえ日本が大好きだったとしても、把瑠都自身と同様に日本文化や人情の奥深い機微までは中々理解できないこともあるのではないか。

そういうとき逆に、しっかりとした日本人女性が配偶者なら、相撲の師匠の導きとはまた違う、内助の功的な助け舟を出すことができる。そこは日本の伝統と文化が充満する独特の大相撲世界。外国人が完璧に空気を読めるようになるまでには、相当の時間がかかるに違いないのだ。それどころか、あるいはそれは永遠に来ないのかもしれないのである。

九州場所で把瑠都が大関から陥落することが決まったのは、そのこととは恐らく関係がないだろう。しかし、長期的にはやはり何らかの影響が出てくるかもしれない、と考えるのはただの杞憂だろうか・・ぜひ杞憂であってほしいと思う。

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