February 2017

February 26, 2017

ハリウッド黄金時代を題材にしていたり、オマージュを捧げた映画が好きな私は、ポスターを見た瞬間から絶対に見たい!と思っていた映画でした。アステアやケリーが活躍していた頃のミュージカル映画へのリスペクトを色彩、レイアウトなど意識しながら、下手にレトロ感を出している訳でも無く、素敵なポスターでした。



主演はライアン・ゴズリング(ドライブが良かった)と、エマ・ストーン。彼女は個人的にスパイダーマンでのヒロイン役がとても印象的だった女優さんです。目と口が大きく、静止画で見るより動画で見る方が素敵さがよく分かるタイプの女優さんです。



ハリウッド黄金期のミュージカル映画へのオマージュを捧げた…という触れ込みを見ていたので、もしザッツ・エンタテインメント4が制作されて、それに集録されるとしたらどのシーンになるだろう?という視点でどうしても見てしまいましたが、映画の冒頭でそれはいきなり来ます。超長回しで見せ方、仕掛けも圧倒的ですが、このシークエンスには主演の二人は出ていない!



その後季節がwinter→spring→summer→autumそして…起承転結のその後…のような展開の要所要所に明らかな雨に歌えばオマージュなシーンや、あの宙に登っていくのはアステアのあれだよね?と思うような演出が随所に見られ、とても楽しい映画でした。



という一方、私の様な見方で見ている映画ファンはどうしても感じる寂しさがあったと思います。ああ、もうアステアもケリーもいないんだな…卓越したダンサーであり、シンガーでもあり、スターとしての格も高く、映画業界内での地位も高い、文句なしの超スーパースター。



歌は本作主演の二人とも上手いし、ピアノも、ダンスも凄い。でも、『スターが芸達者ぶりを披露した』という以上のレベルではない。比較対象がアステア・ケリーでは誰でもそうなってしまうのは仕方の無いことではあります。

ハリウッド全盛期のミュージカルにオマージュを捧げるって言うなら…と思うところもあります。当時はヘイズ・コードもあり、セックスをにおわせるシーンが描けなかったので、ラストで主人公たちが両思いになって終わり、という展開が普通だったのに、本作ではすでに中盤でそれがある。そして、終わり方がスカッとしたハッピーエンドではい。

毎週のように新作の大作ミュージカル映画が公開され、観客にもミュージカル映画を見るリテラシーがちゃんとあって、それでも観客の予想を毎回超えてきたアステア・ケリーの凄さはあるけど、現代はそういう時代ではないわけで、リテラシーの無い客を相手にこれはそういう映画なんですよと言って思うがまま作った映画がアカデミー賞最多ノミネートなんてされるわけも無く、この映画のバランス感覚は完璧で、監督が天才なのは言うまでも無い。1作でハリウッドの歴史を意識しながら現代的な映画になっているのはすごすぎる。



個人的に好きだった演出は、監督の前作『セッション』の鬼教官だったあの人がいいタイミングで出て来て、一瞬ハラハラさせるところ。分かりやすいけど、楽しくていい。あそこはヒロインの願望のシーンなので切な過ぎるシーンではあるけれど。あと、ヒロインのルームメイトがちゃんと舞台を見に来てたっていうところ。3人とも美人だし、性格もいいところがいい。

楽しい映画をありがとう!エマ・ストーン綺麗だった!


teretoumiro at 00:25コメント(0) 
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