診療報酬

医療機関が行った医療サービスの対価として受け取る報酬。保険診療報酬と自由診療報酬とにわかれる。



保険診療報酬は、患者を治療した際に、公的医療保険制度から医療機関に支払われる治療代のことをいいます。

公的医療保険制度から何も支払われず、患者の全額負担となるような医療サービスのことを自由診療と呼びます。代表的なものには、美容整形や歯の治療であるインプラント治療などがあります。

国民皆保険のもと、全国民は公的医療保険制度に加入しており、誰もが平等に医療が受けれるようになっています。

ただ、保険診療報酬に関しては、病院の規模や治療内容によって、細かな保険点数が決められており、患者負担の金額にもバラツキがあります。

例えば、慢性疾患の外来患者で、病院から診療所に通う先を変更した場合、全く同じ治療内容でも、診療所の方が高くなってしまいます。


2005/06/19 日本経済新聞 朝刊 9ページ より
 外来の医療費はおおまかに診療基本料、指導管理料、検査・治療料、薬代を積み上げてはじく。再診患者の場合、診てもらうたびに必ずかかる「再診料」が診療基本料にあたる。これは、二百床以上の大病院が最も安く、診療所は最も高い。

外来医療費の違いは診療所と病院の間にとどまらない。図にあるように、病院のなかでも規模によって三通りに分かれる。
 また、高血圧症、糖尿病、高脂血症の患者については、食事など生活習慣の指導料と検査料、処方せん料などをまとめて一定価格とする包括払い方式もあり、診療所と中小病院が利用できる。この結果、生活習慣病の再診患者の医療費は、医療機関と算定方式によって「一物一価」どころか「一物六価」にもなる。

金額的には「初診は診療所や中小病院。再診が続くようなら大病院」と言えそう。ただ、大病院は混雑し、診察時間が不十分な場合もある。医療機関を選ぶときは費用だけでなく、症状の緊急度や診療の質などと合わせて総合判断する必要がある。

 厚生労働省が同じ診療行為や処方でも医療機関によって診療報酬に差をつけているのは、外来患者を診療所や小病院に誘導し、大病院は入院医療に集中させる機能分化を進めるため。規模の大きい医療機関の再診料を低めにすれば、大病院は再診患者の受け入れに消極的になり、診療所などに患者が誘導できるとの判断だ。



まず、病院で医事課に配属した場合、何よりもまず勉強する診療点数のことです。診療点数早見表―〈医科・老人医科〉標準点数と準用点数 (平成16年4月版)という本を使って勉強します。

この書籍で、主要な部分を覚えれば、医療機関の売上の仕組みが見えてきます。そうすれば、窓口で支払う金額の違いについても、より詳しく理解することができます。

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