2009年10月01日
発見したのですが、農と著作は相性がいいようです。
麦を刈りながら、ストーリーや文章が浮かんできます。
それを夜煮詰めて、さてどんなものが仕上がるか。
宮沢賢治の「農民芸術概論綱要」は成程と思います。
「農」そのものが創造的だから、私はいつも畑に立って感じるのです、これは自然との合作だと。実に喜びと驚きのある創作です。
他の生物も含めて自然8割、自分2割ってところでしょうが。
それくらいがちょうどいい。私はしっかり2割分をやればいいのです。
綾で、「アメ」という不思議な作品と出会いました。最初の数ページで惚れ込み、夢中で読み進めた作品です。
作者は中村行人(なかむらゆきひと)氏。
彼が19歳の時に出版した、イラストと文が奇妙に織り交ざっているユニークな深みのある本です。「アメ」はヨーロッパなどですごく受けるような気がします。海外で認められて日本に逆輸入され、やっとその価値を知らされるということが結構ありますが、この「アメ」もそんな一作ではと思いました。
どうやら綾は不思議な縁が集まる町のようです。
日本一の照葉樹林帯
「賢治の学校」の田んぼ。
白さぎが一羽ときどき姿を現していました。田んぼに白さぎ、それはもう、一幅の絵のように美しい。
立てている棒に空洞があって、その中にはくちばしを大きく開けて親のえさを待っているひな鳥たち5羽。蛙やアメンボやタニシ、そしてマムシまでお出ましになって、田んぼは生き物の宝庫です。マムシは一撃のもと、絶命しましたが…。
綾は一度足を踏み入れたら、心奪われる何かがある町のようです。
そういえば、故筑紫哲也さんが、日本で一番好きな場所にあげていたとか。う~ん、わかるな。
風子
9月26日の地球子屋で参加者の皆さんとスイカをいただきました。
小ぶりではありますが、皆さん「甘い!」「みずみずしい!」と喜んでくださいました。
4月にタネをおろして、それから5ヶ月、時に雑草に埋もれ、時にかぼちゃに占拠されそうになり、バッタやカメムシや最後のほうはきりぎりすまでお出ましになって、スイカの周りをちょろちょろしていましたが、彼らの糞やいろんな微生物から栄養分をもらい、大きくなりました。7月ごろ一度、米ぬかを根元あたりに振りまき、あとは、蔓が伸びやすいようにと周りの草を少し刈ったり向きをずらしたり、というぐらいです、人間がしたことといえば。
5粒種をおろしてできたのがこれ1つと赤ちゃんスイカ2つ。
笑われてしまうかもしれませんね。
でも、とても楽しいのです。少しずついろんな種類があるのが。
どれもいろんな偶然が重なってできる、世界でひとつだけの食べ物です。
百姓百品といいますが、毎年少しずつ増やしていきたい、来年はモロヘイヤとサトイモをやろうねと、一緒に畑をやっている友だちのせっちゃんと話しています。
月~金まで学校に通っていて、帰ってくるとすっかりうす暗く、週末まで畑には行けません(涙)。
畑の神様、どうぞよろしく!!お願いいたします。
人間がお邪魔しないほうが、小動物たちはうれしいかもね。
うちの畑は彼らのパラダイスになってます。
(ばんざい!)
風子
2009年09月21日
またまた種まきの話しです。
「木を植えた男」(ジャン・ジオノ原作)という素敵な童話がありますが、
さしずめ私は「種を蒔く女」。
せっせと一粒ずつ、土に置いています。
米粒の5分の一ほどの種がその何千倍何万倍の大きさになって、美しい形になって、胃袋を満たしてくれるのだから、やっぱ自然のエネルギーはすごいよ!
宇宙を感じます。
ようやく地球子屋(てらこや)ファームの畝をつくり終えて、そこにごぼうと玉ねぎの種を植えました。ごぼうは自然農で育てた巨大ごぼうから種を取ったのと、市販の種を両方植えて、観察していきたいと思います。
(種は「東京賢治の学校」の中の「畑の学校」で分けてもらいました)
あとはちょこちょこと空いているスペースに、春菊やら、かぶやら、大根やら、パセリやら、小松菜と、え~と、あともうひとつぐらいあった気がするんだが、そうそう、キャベツと白菜の種を植えました。
そっと土をかぶせて、後はおてんとさんと虫さんと草々と、もろもろの自然エネルギーにお任せします。合掌。
私も時々訪れて、ちょこちょこと手入れをさせてもらいます。なるべく生態系を壊さないようにと気遣いながら。
とか言っちゃって、この間はみみずさんをざっくり切ってしまい・・・。
畝を作っている時は、いろんな虫さんがびっくりして土から飛び出てきます。なんだかわからない小さな虫々は、パニック状態、大あわてで右往左往しています。安住の地を奪われたと思っているのでしょう。巨大な山のような怪物に。
いつか、私も、「木を植える女」になって、虫や、その他の小動物や、植物たちが生き生きとできる空間をつくりたい・・・な。
小宇宙を感じられるような空間を。
選ばれし者が住む楽園ではなく、この地球上で、いろんないのちがほっとできるような空間を。
まずは、小さな地球子屋&ゆーきちファームでそれを実現したいと思います。
そこから人間さんも、お腹を満たすだけの食物をいただきます。
スイカ、大分出来てきました。
26日の地球子屋で、参加者のみなさんといただけそうです。
大変だ、報告会の準備、なんもできてない・・・・・。
部屋も散らかし放題。やることがいっぱいあり過ぎて、
猫の手も借りたいよぉ~。
食欲の秋です・・・。
風子