しゅーろぐ

ランニングシューズで何か思い立ったら書く・・・そんな感じで。

マラソンのハナシ

誰も教えてくれないマラソンのハナシ9(後編)

後編です。
細かなTipsをボチボチと。

○足の裏にマメを作らない靴下選び
足のマメというのも小さな悩みとして抱えている人は多いでしょう。
私も指先のマメは日常的。
私の場合、シューズや靴下といったウェア類に問題があるというよりは、指の使い方が問題。
指をインソールに突き立てるような感じにしているため、しばしば指にトラブルを起こしている。
どうやら力んでくるとそうなるようで・・・・。直したいところだけどなかなかうまくいかない。

まあ、それはさておき、今回話題にするのは「足の裏」のマメ。特に母指球近辺。
ここに水ぶくれができると、接地するだけで痛くなって大変。
恐らく人によって毎レースのようになるのでは?
私の指と違って、足の裏は道具が問題の可能性が高いので、解説します。

まず、マメ(水ぶくれ、血豆)ができる直接的な理由は、強く押しつけられた状態での「摩擦」だと思われます。
簡単に言えば、「擦れる」ことが問題。
で、擦れるということは動くということ。
動くということは、動くだけのスペース(隙間)があるということ。
そこを踏まえると、最大の要因は、

シューズが大きい

という可能性が一番高い。
ビギナーの人は大きめのシューズを選択する傾向にあるし、厚底シューズはそもそもホールドが甘い。
アッパーの生地・・・特にヒールカップの生地が厚いためにガッチリホールドできず、どうしても足がシューズ内で遊ばないようにしにくい。

まず第一にサイズはキッチリギリギリまで小さめを選択する。
サイズは踵で選ぶのがポイント。踵が入っても入れるだけで痛いくらい窮屈なら、それが限界を超えた小ささ。
踵が入るギリギリまでサイズを小さくして、そのシューズで指先が伸ばせればOK。
まあ、スパイクやレースシューズだと指も全く動かなくなることがありますが(^_^;
それはそうゆうシューズなので、そこでワンサイズ大きくするのはあまり良くないのですが、まあ、それは別の話。

スパイクじゃ無ければ、それでも指先には隙間が生じる。まあ、普通のシューズはそこまで指先をキチキチにしない。
なので、サイズを適性にしてもある程度隙間は生じる。
シューズサイズは適切だけど、足裏にマメができてしょうがない。って人は、そこから先が今回のTips。

足の裏のマメの二つ目の原因は、

靴下の滑り止めです。

最近は高機能ソックスの競争が激しくなっていて、もはや滑り止めは当たり前。
確かに滑り止めがあれば、ソックスとインソールの間は滑らない。
でも、代わりに

ソックスと足裏(肌)との間が滑る。

結果、肌に摩擦が発生するという仕組み。
滑り止めが無ければ、シューズに残ったわずかな隙間によるスリップは、靴下とインソールの間で起こってくれるので、肌へのダメージは極めて少ない。
それをわざわざ無くしてしまった結果、地肌が滑ってマメの原因になってしまう。

足の指や身体のフォームにも影響はあるけど、サイズが合ったシューズなら滑り止めなんて要らない、というのが私の意見なんですが・・・。
少なくとも私は滑ると感じることはほとんど無い。
現実には、滑り止めの無いランニングソックスを探す方が難しい。

しかし、私の靴下は着実に「滑り止めレス化」が進んでいて、手持ちのほとんどが無いです。
練習用にお気に入りのメーカーもあるのだけど、これがまた売っていない(^_^;
県内で安定的に入手できるところがほとんどなく、大会の出店で見かける率が高いので見つけ次第買いまくっています。ちなみに一足500円くらい。

レース用は、3種類使い分け。1足はスパイク用で、これは薄手で生地全体が滑り止めになっているもので、唯一の例外。やはり一度酷いマメができたけど、ガンラップとの組み合わせ限定のようで、他のスパイクなら5000mまでちゃんと耐えられる模様。
そもそも、もうガンラップでレースする予定は無い(^_^;
ともあれ、トラックに関しては痛い目に合ってもスピードロスを削減する方針。

残り2種類は滑り止め無し。これらはロード用。
1足は5本指ソックス。
実のところ滑り止めが無ければなんでもいいのだけど、「比較的指に穴が開きにくい」という理由でR×Lソックスを使用しています。しかし、これまた滑り止め無しは、ホント売っていない・・・。
まあ、ネットで買えば良いって話でしょうが。
これはハーフ以上の長距離用。

10kmまでロードショートは、アシックスのプロパッド。指なし。
まさに「シューズの隙間を埋める」という靴下。
比較的生地が厚いのも好みで大変重宝。量販店にも売っているので入手性もいい。
滑り止めのついているターサープロパッドもあるけど、もちろん買ったことがない(^_^;
R×Lソックスから5本指のプロパッドに移行しようかとも思っているけど・・・・まあ、そこは割と気分の問題だったりします。
つまり、私的には、

滑り止めさえ無ければ、他は割とどうでもいい。

という極致に至っています。
足裏のマメに困っている人は一度お試しあれ。


○炎天下のウェア
冬の汗冷えしないウェアを考えると、実は逆の真夏の暑くないウェアも簡単に答えが出る。
つまり、

汗冷えするようなウェアにすればいい。

まあ、そもそも炎天下で走るなっていうのはあるのだけど・・・。
私の場合は、生活のリズム・体質的に早朝に走るのが困難なので、結構炎天下で走る。
気温30℃を超えて、日差しもあるなら、ロングTシャツがお勧め。
もちろん、生地はポリエステルで速乾性のもの。
汗で濡れるのが前提で、日差しや風で汗が乾くことによる気化熱で身体を冷やす。
と、同時に日差しによる輻射熱も防ぐ。

ロンTだと二の腕が冷える感じで多少なりとも涼しい。
涼しいというか、暑さが軽減されるというか。
更に日焼け止めの量も減るという一石二鳥。

経験的に炎天下では肌をさらす方がむしろ暑い。
ただし、汗で濡れすぎて水分が飽和してしまったウェアは揮発性が無くなってしまっているのでこれまた暑い。
このへんはウェアの生地で結構変わってくるので、ちょうどいい夏用のロングTシャツは探してみる価値があります。
これまたお試しあれ。
・・・炎天下で走る気合いのある人は。


○段階着圧タイツ
最後は、Tipsとはちょっと違います。
クレームとは違うけど、まあ、なんだ、言いたいこと言ってやれって感じなんで聞き流してもらって結構です。

市民ランナーでは当たり前になったタイツの話。
私はタイツはあまり好きじゃないです。まあ、持っているし、使ってますが。
まずレースじゃ使わないし、ポイント練習でも使わない。
基本的に冬場のインナーとしてしか使わない。
突っ張って動きにくいし、裏起毛がないと保温性も無い。防風性もゼロ。
私としては、ウェアとしての魅力を一向に感じない。

タイツの良いところは、慣性による筋肉・脂肪の振動を抑えてくれるという点。
筋肉が肥大している短距離スプリンターや、走るには脂肪がちょっと多すぎる市民ランナーには有効とは思いますが・・・。

そんなタイツも靴下以上に高機能化争いが激しい。
「高機能」の代表格・・・というか、もはや必須となっているのが段階着圧。
脚の下の方が締め付けが強く、上に行くほど徐々に弱くなるというもの。
効果としては、すごく簡単に説明すれば、締め付けることで筋ポンプ作用をサポートして血流を良くする、でいいでしょうかね。
メーカーによっては、一般医療機器として認定されていて、血行促進効果を謳っていたりします。

・・・ツッコミ入れていいですか?

一般医療機器という認定がありますが、医療用機器なんで、「治療の効果が認められる」とされた機器です。
「治療」なんで、そもそも何らかの病気に対する効果が認められるという話。

スポーツの競技力に効果があるという話では無い。

で、何の病気かというと、主に下肢静脈瘤という病気に対して使用されるのが主目的のようです。
下肢静脈瘤がなんなのかはここでは挙げませんが、そもそも筋ポンプ機能がうまく働かない人のための機器です。
更に言うと、

健常者の人に効果が認められたというわけでは無い。

下肢静脈瘤の医療機器としては、通常「弾性ストッキング」という呼び方の方が一般的。
医療機器として認められた「弾性ストッキング」と「段階着圧タイツ」は同じもののハズだけど、それぞれググってみると驚くほど検索結果が違う(^_^;

で、実際に弾性ストッキングがスポーツ・・・ランニングに効果があるのか?というのは、気になる研究者もいるようで、結構論文なんかがあります。
メーカーの論文は無いのか!?というツッコミはちょっと脇に置いて、その論文の結論が実に微妙(^_^;
もちろん「個人の感じた感想」なんてものじゃ無くて、心拍や呼吸など生体指標を調べたものの結果ですが・・・。
私がざっと見た感じだと、

効果があると言うには無理があって、無関係と言うには酷なくらいに差異はある。

そんな感じ(^_^;
ある論文の締めで「そもそも健常者は筋ポンプ機能が正常に働くのだから、ランニングなんて筋ポンプ機能全開の状況ならあんまり差は出ないんじゃない?」的な考察には苦笑いするしかないというか、そりゃそうだろうと同意するというか・・・・。
着圧による心理的要因による影響の可能性も指摘がありましたね・・・。

私的には、効果がある!と感じた人は、是非とも使うべきと思います。
科学的エビデンスがあって、それをひっくり返す体感効果であったとしても、自分が感じたことが何よりも真実です。
私は技術者で、修士課程修了者ですが、割と実体感優先主義です。
理屈に合わなくても良いモノは良いと使う人間です。

でも、「イマイチ効果を感じないけど、体感できないだけできっと効果があるはず!」とか思っているなら、それは多分効果がありません(^_^;

まずは、試してみましょう。
そして、効果があるかないかは、自分で判断しましょう。

メーカーの謳い文句や、他人の感想は、自分のパフォーマンスには関係ありません。

ちなみに私も段階着圧のゲイターを持っていますが・・・・保温のため、他のウェア・シューズとの色の都合上で青を探したら段階着圧がついてきたというオチです。
効果のほどは・・・・どうでしょう?(^_^;


シューズネタが最近なかなかない・・・。
変なシューズが出ることがあっても、話題性があって良いシューズとなるとホントない・・・。
良いシューズは保守的なモデルチェンジに終始しているからなぁ。
まあ、そんな訳で閑話休題的にこんなネタをやりました。
まだ、他にも話題はあるのですが、機会があればまたいつか。

誰も教えてくれないマラソンのハナシ9(前編)3

まさかまたこのタイトルを書くことがあろうとは・・・!

そんな訳で、宣言通り今回はちょっとシューズから離れた話題。

ウェアのハナシです。

<誰も教えてくれないランニングウェアのハナシ>

シューズについてちょっとコアな話をするこのブログですが、気が付くとウェアに関しても結構なうんちくを語り出せそうになっていたという話。

私は雪国に住んでいるのだけど、雪国のランナーの悩みは冬の練習。
体育館に行ったり、トンネルに行ったり、トレッドミルに行ったりと、普通は様々な工夫をしている。
そんな中で私は、堂々、

365日いつもと同じコースを普通に走る。

つまり、あらゆる天候下で走っている。
厳密には、雷と瞬間最大風速が30mを超えるような状況では危ないので屋内に逃げているけど・・・そんなのは年に2〜3日。
結果、ウェアをしっかりする必要があり、ウェアについてのうんちくも溜まってしまったという次第。

まあ、今年はもう厳冬期終わったけどねぇ (´▽`)

このブログでは、ランニンググローブとしてドラえ○んハンドが有名だけど、それ以外のところでご紹介。
でも、正直ドラ○もんハンド・・・く○下以上の発明(?)ってのは無理なんだけど・・・。
アレは効果もコストパフォーマンスもあまりに劇的すぎる(^_^;
どんな高価なランニング用グローブも、百均の手袋じゃない売り場で売られるものに敵わない。
見た目も解決したものをメーカーが作ってくれれば最高なんだが・・・。
まあ、いいや。

では、語り出すと長いってことは事前ネタ準備のところで判明しているので、サクサクと要点だけ絞って行きましょう!

○汗冷えしないインナー
これが今回のメインネタ。
冬期に長い距離を走ると汗冷えが結構問題になることがある。
これでもかってくらい厚着すると、汗をかいても冷えないくらい暑いってできるけど、重い。
昔はそうだったんだけど、最近はできるだけ最小のウェアで快適温度を目指している。
そんなところから生み出されたTips。

汗冷えしないインナーといえばファイントラックのドライレイヤーが有名。それ以外にも類似したウェアはあるが、要は「濡れないインナー」。
生地が濡れなければ汗冷えもしない、と凄く真っ当ながら不思議な布だ。
身体にしっかり張り付いているのに汗を吸わない。
徹底した撥水で濡れない生地を持って汗冷えを防ぐ。
・・・しかし、これは実際に使ってみるとちょっと問題があった。

布は濡れないけど、身体は濡れる。

布が身体に張り付いているにもかかわらず、身体の表面を汗が滴り落ちるという不思議な状態に。
そして、そこにちょっとした風が入り込もうものなら、身体の表面から直に汗冷えしてしまう。なにせ防風性は皆無だし。

加えて、このウェア自体若干高価で、更にメンテがめんどくさい。具体的には洗濯が気になる。
ネットに入れて普通に入れれば洗濯できそうだが、糸に撥水性を持たせるため洗濯で撥水効果が落ちていくらしく、取説でやたら洗濯に対する注意が多かった。
まだそれほど使っていないので、撥水効果の低下程度は判らないけど、あまり使わないのはそんな面倒くささのせいでもある。

ここでは、あくまで練習で使い減りを気にせず使えるウェアの話をしたい。
性能の高さではなく、実用性の高さだ。
そしてまさに実用性が高い、汗冷えせず、保温性も高く、洗濯も普通にできる冬用インナーをご紹介できる。
コレだ!











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アクリルのセーター。

ちなみにコレはアウトレットで1500円ほどで買った。
ポイントは、アクリルであることだ。
今のご時世毛糸の代わりにアクリルを使うのが一般的だけど、ポリエステルが入る場合もある。
今回は、アクリル100%がお勧め。別に珍しくはないので入手は簡単なはず。

では解説しましょう。
まず、汗冷えのメカニズムから。
簡単に言えば、汗で生地が濡れて、その水分が揮発すると体温を奪って冷える。それだけ。
一つ目の対策は揮発防止。
レイヤーを重ねてめっちゃ厚着すると、一番下のインナーが濡れても乾かないので、暖かく体温に近い温度で濡れたままとなれば冷えない。
ただし、コレだと非常に重い。走り終わった後、バカみたいに重い。

二つ目は生地を濡らさない。
コレがドライレイヤーの考え方であり、アクリルセーターの考え方。
単純に、アクリルのセーターそのものが濡れにくい
更に目の粗い生地であればなお濡れにくい。その場合は、若干保温性や防風性が問題となるが、他でいくらでもカバーできる。
目が粗くても基本的にセーターなんで空気の保有量が多く、普通のロンT並み以上に暖かい。

布の吸水性というのは、繊維の材質以上に繊維の形状(繊維の表面に穴を開けるなど)や編み方も含めて生地となって初めて決まる。
実は、ポリエステルやアクリルといった合成繊維の材質の糸そのものには保水性は無い。
だからこそ速乾性という機能が持たせられる。
水分を素早く吸って、素早く乾く「布」に、生地の構成で調整できる。
逆に綿は糸の保水性が高いために速乾性を持たせられないため、スポーツウェアには向いていない(使っている高機能ウェアもあるけど)。

しかし、「吸湿性」は別問題。
吸湿性は、繊維の材質で決まる
吸湿性とは、蒸気を吸う能力。液体では無く、気体の汗を吸う能力だ。
実はポリエステルの吸湿性はほぼゼロ
スポーツウェアとしてほとんどのものに採用されているポリエステルだが、吸湿性の無さが最大の弱点。
夏場、背中にウェアとの隙間をしたたる汗が不愉快・・・って思いをしたことがあるかもしれないが、蒸気となった汗を吸収できず、ウェアと身体の間の空間の湿度がものすごく高くなってしまっているのが原因。

アクリルも吸湿性は非常に低いのだが、ポリエステルに比べれば、まだマシ。
具体的には、一応ポリエステルの5倍ほどあるようだが、まあ、元が「ほぼゼロ」だし・・・。

しかし、実際に使ってみると、汗で生地は濡れにくいし、蒸気もほどほど吸収するので身体が汗で濡れることもそれほど無い。
ドライレイヤーをちょうど良くデチューンした感じだ。

更にこれを改善する手がある。
アクリルのセーターをインナーとして、その上にレーヨン100%のTシャツを着る。
で、外気温に適したアウターを羽織る。
これが冬場の最強スタイル。

レーヨンの吸湿性は非常に高い。最強と言っていい。
これをセーターの上に着ることで、スカスカのセーターを透過した蒸気を吸ってくれるという構成。
するとレーヨンのシャツはずぶ濡れになって冷たいのだけど、セーターで身体には触れないので冷えない。
Tシャツとセーターの間の湿度が上がらないので、身体の表面が濡れるには、よほどの運動強度にならない限りはならない。
そして、アウターで風を防ぐ。
最強のコンボだ。

問題なのは、レーヨン100%のTシャツってのがレアなところ(^_^;
私はたまたま持っていた(アシックスのA77シリーズのTシャツ)から重宝しているけど・・・。
しかも、レーヨン100%って、普通に着る分には逆にダメ。夏は暑いし、冬は直に着ると汗冷えしまくる。
あくまでセーターとのセットで力を発揮する。

更にアクリルという糸は結構丈夫。洗濯もほとんど問題無い。もちろん、ネットに入れるくらいはした方がいい。
ただ、できれば、柔軟剤は使わない方がいい。柔軟剤は吸水性を上げるので、この場合は避けた方がいい。

まあ、こんな風に工夫を凝らすと非常に快適に走れるという話だが。
実のところ裏起毛処理したロンTなら十分快適に走れる可能性が高いという話(^_^;


最後に、汗冷えに関して、真の最強インナーをご紹介。

毛糸(ウール)のセーターだ。

まず、吸水性が無い。ドライレイヤーも真っ青の撥水性。
そして、吸湿性が最強。レーヨンと同じ最強クラス。
更に糸の保水性が高い。
生地は濡れないのに糸は吸湿して水分を持つ。そしてそれが発熱して、暖かさを保つ。
まさしく最強の冬装備。

ただ、チクチクするし、高価で洗濯が面倒だし、耐久性も問題だから実用性はちょっと・・・・。
しかし、雪山登山とか凍死の心配がリアルにあるような状況では絶対お勧め。
試したことは無いけど、恐らくドライレイヤー以上の機能を発揮してくれるのではないだろうか。
誰か実験してみてください。


まだ小ネタがあるので次回に続く。

誰も教えてくれないマラソンのハナシ8(後編)

3.ブーストフォームの影響とは?

ブーストフォームの材質がなんとなくわかったところで、じゃあ、ランニングに対してどうゆう影響があるか、ということを考えてみます。

・ソールに蓄えられた衝撃エネルギーは、蹴り出しの際に「反発性」として利用される。
・非ブーストフォームでは、ソールの復元・・・エネルギーの返還・・・に時間がかかるので、衝撃エネルギーをすべて蹴り出しに使えない。
・ブーストフォームなら素早く復元して、エネルギーを蹴り出しに有効利用することができる。

と書くと、何ら問題ない、素晴らしい材料です。
が。
これは、万事うまくいった場合の話です。

ランニングの動作を考慮していない、ちょっと短絡気味の結論だと思います。

肝心の『利用』の仕方が、考慮されていません。
そもそも、ソールに蓄えられた着地の衝撃エネルギーは、「反発性」としてどう利用されるのか、それを考える必要があります。

ランニングは、基本的に「水平移動」の運動です。
水平移動させるために、身体を若干上下に移動させる必要がありますが、水平前方向に身体を動かすことためエネルギーの大部分を使わなければなりません。

ソールの変形によって蓄えられた着地衝撃エネルギーを利用とすると、実は、大部分が「垂直方向」に使われることになります。
なぜなら、シューズと接する路面が水平だからです。
水平面に対して反発力を得ようとすると、基本的に鉛直方向に力が発揮されることになります。

ただ、シューズを斜めにすることで、力の向きを斜め上にすることはできます。
しかし、反発力の得る方向としては非常に効率が良くありません。

ソールの反発性から得られる力は、どうしても「斜め上」が限度です。
水平方向のスピードに直結する力としては、非効率的です。


つまり、最大限利用できたとしても、ソールの反発性というのは、あまり効果的ものではないという話です。

ランニングスピードというのは、基本的に股関節の回転運動から発揮されます。
膝関節、足首関節による屈曲は、スピードに与える影響は小さく、限定的です。
姿勢維持、力の伝達という意味では重要ではありますが。

ソールの変形による反発性を、股関節の回転に利用する、というのは正直ムリがあります。
力の向きが全く異なります。

従って、ソールの反発力というのは、前進の際に身体を浮かせる・・・ジャンプに利用するのが自然です。
上にジャンプしても速く走れるわけではない、というのは多くの人に理解しやすいと思いますが、ジャンプするエネルギーを節約することにソールの反発性を利用する、というのが現実的なエネルギーの使い道です。

ジャンプするエネルギーを節約した分、スピードを上げることにエネルギーを振り分ければスピードアップが図れる気がしますが、そもそも身体を浮かせる(ジャンプする)筋肉と、身体を前進させる筋肉は異なります。
前進するための筋力がアップしない限りは、あまりスピードアップすることは期待できないでしょう。

以上から、まずは、「ブーストフォームはエネルギーの節約になっても、直接的なスピードアップにはあまり期待できない」ということが言えると思います。


そして、ここから先が問題です。
ブーストフォームの特性が、害にもなり得るという点です。
力の大きさとか、力の向きとは別に・・・力の発揮するタイミングの問題です。

ソールの反発性が、走ることに最も有効活用できるタイミングはいつか?
それは恐らく、(着地の瞬間を別にして)足が路面に対して最も力をかけている瞬間だと思います。
最も力を入れている瞬間に、最も反発する。
・・・当たり前のようなのですが、シューズのソールには衝撃吸収(この際、そう言っておきます)という役割があることを考えると、実は二律背反しています。

その瞬間、ソールは潰れきっている必要があります。
力を入れた瞬間、更に潰れるようならばスピードを出すためのエネルギーも蓄えることになります。
ソールが潰れきってエネルギーを吸収できない状態・・・これがソールに求められる本質的な「反発性」です。
この状態なら、発揮した力のすべてを路面に伝達することができます。

潰れきった状態ではソールの復元力も最大限になっています。
先述の通り、「反発力」の大小はソール材質に依りません。
ブーストフォームであれ、そうでないソール材料であれ、潰れきることは必須であり、そしてその状態であればソールの材質は問われません。

問題となるのは、ソールにかかる力が抜けてきた瞬間です。
すなわち、脚の力が抜けてきた瞬間です。

ソールにかかる力が抜けると、ブーストフォームであれば素早く復元が追従し、その復元力が足にかかります。
例えば、力が抜けて50%まで力が減少した瞬間にソールの変形が50%まで戻っていればあまり問題はありません。
ソールの復元力と脚の力の抜け具合がうまく釣り合った状態です。
しかし、力の抜け具合と、ソールの復元状態が同一であるとは限りません。

通常のソールであれば、恐らくソールの復元力が、脚の力の抜けるスピードに間に合わないことがほとんどと考えられます。
つまり、脚から力が抜けていて、例えばソールの変形が50%のまで脚が移動しているにもかかわらずソールの復元が50%に達していない・・・ソールの復元を置き去りにして脚だけ先に浮いている状態・・・が通常だと思われます。
この状態であれば、脚は、ソールからの復元力を一切受けることはありません。

しかし、ブーストフォームはその早い復元力で脚の移動に追従して脚に力を返そうとします。
ポイントとなるのは、ソールの復元位置と、脚にかかっている力が同じではないところです。

つまり、ソールが50%の復元位置にある時、脚の筋力が最大時の50%になっているとは限らないのです。

問題となるのは、ソールの復元位置が50%の時に、脚の筋力がもっと弱い・・例えば0%に近い状態になっているような状況です。

この時、ソールの復元力が脚の筋力を上回ることになります。
そして、ソールの復元力は、脚の関節を強制的に動かそうとする状態になります。

脚の筋力がかかっていない状態とは、関節が拮抗筋ではなく、自然な状態・・・重力に従って伸びようとしている瞬間です。
この瞬間にソールは、脚の関節を動かそうと復元力を働かせてきます。

・・・ごちゃごちゃになってきそうなので、まとめます。

ブーストフォームは、脱力して脚の関節が伸びようとしている瞬間に、脚の関節を曲げようという方向に力がかかる場合がある。

このタイミングでかかるブーストフォームの復元力は、ムダどころか害があります。
関節の曲がる方向と逆の方向に力がかかっている状態はエキセントリックと呼ばれる状態ですが、筋肉にとっては最もダメージを与える状態です。
この時の復元力は、身体をジャンプさせることに使われることなく・・・関節の回転方向と逆方向に使われ、結果的に筋肉にダメージを与えることにエネルギーが使われることになるのです。

こう書くと非常に走りにくい状態のように思えますが、恐らく体感的には異なります。
外力によって、脚関節が曲げられようとする感触・・・脚が押される感触になるはずです。
・・・それは、ブーストがかかったように身体が押される感触です。

実際には、その力は走行に使われることがほとんどなく、筋肉に吸収されています。
しかし、筋肉に吸収されているが故に押されているように感じる。

これが、ソールの過大な「反発性」が招く弊害と考えています。

実際には、2つのパターンが考えられます。
一つは、踵に入ったブーストフォームが与える影響です。
踵のブーストフォームが復元するタイミングは、体重移動の瞬間です。
着地から蹴り出しに向けて、接地した脚が前から後ろに移動する瞬間です。

多くの人は、体重が後ろに移動し蹴り出しの瞬間になると膝関節は脱力して伸びる方向になります。
この瞬間、踵のブーストフォームが復元しようとすると・・・伸びようとしていた膝関節、伸びようとしていたハムストリングが押されることになります。
このパターンでは、ハムストリングが負担を受けることになります。

これは、私が直に体験しました。
ちょうど、ハムストリングを故障している時だったのでてきめんでした。
最初は全く違和感無く走れましたが、1kmで違和感を感じ、3km走った時点でハムストリングの悪化を感じました・・・。

二つ目のパターンは、爪先にブーストフォームが入った場合です。
この場合は、足首に関与します。
蹴り出しの瞬間、足首は伸びます。足首が伸びるというのはふくらはぎが収縮している状態ですが、伸びきった状態というのは実は大きな力はかかっていません。
関節が最も力がかけられるのは、中間角度の位置です。足首が伸びた瞬間は、既に力が抜けつつある状態です。
この時、爪先のブーストフォームの復元力がかかると、足首が曲げられる方向に力がかかります。
結果、ふくらはぎは縮みつつあるのに伸ばされる方向に引っ張られる、という事態になります。
これまたエキセントリックという状態です。
・・・実はエキセントリックというのは、筋肉痛を発生する原因です。(というより、エキセントリック以外はあまり筋肉痛の原因にならない)

ブーストフォームを履いたらふくらはぎが筋肉痛、というのは、まさにこの状態ではないかと思っています。

今説明したパターンと併せて、拮抗筋の方にもダメージが行く可能性はあります。
太ももの前と、スネ、それぞれダメージが行く可能性がありますが、与える影響としてはハムストリングとふくらはぎの方が大きいのではないかと思っています。

もちろん、この2パターンから外れて、全く影響がないという人もいるはずです。というか、います。

ソールの早い復元力に追従して、早い関節駆動をしている人です。
または、筋力の脱力の瞬間が極めて短い人です。

・・・端的に言えば、「速く走れる人」です。
そういった人は、ブーストフォームの弊害を受けることがないでしょう。
そして、ブーストフォームの恩恵も問題なく得られるはずです。

ただ、ブーストフォームの恩恵というのは・・・正直、大きいとは思えません。

単に速く走るためのシューズというのであれば、ソールが硬いシューズが一番なのです。
ソールが変形しなければ、いつでも発揮した力の全てが路面に伝わるのですから。

しかし、着地のエネルギーを「反発性」として、使えないのでは?という疑問はあるかもしれません。
確かにソールの変形によって着地のエネルギーを一時保存しておく場所がなくなります。

ところが、ランナーは・・・人の身体自身が、エネルギーを一時保存することができます。
筋肉、腱、靱帯・・・脚関節を動かす部位にエネルギーを保存することができるのです。

つまり、着地のエネルギーを、足底筋膜が、アキレス腱が、ふくらはぎが、ハムストリングが吸収して一時保存し、蹴り出しのエネルギーとして再利用できるのです。
(SSC:Sprint Shortening Cycle というメカニズムです。検索すると勉強できます)
上位ランナーは、このメカニズムの使い方が非常に上手です。
そして、使えるエネルギーとしては、ブーストフォームより遥かに効率的です。
上位ランナーが、ぺらっぺらでガッチガチのソールのシューズでフルマラソンを走れる仕組みが、そこにあると思われます。

ケニアやエチオピアのランナーがブーストフォーム・・・Adizero Adios Boost(アディゼロジャパンブースト)を履いていますが、ハッキリ言ってそれはプロとしての「仕事」です。
良いものだから履いている、というよりは選択肢がない、というのが現実的なのでしょう。
彼らが、日本人と同じ薄底のシューズで走らない理由は、機能であることはほとんどないでしょう。
好みでは無い可能性は高いですが、彼らも薄底のシューズを履きこなしてフルマラソンを走ることは十分可能でしょう。

ただ、ブーストフォームは薄底のシューズと違って、衝撃吸収・再利用を筋肉以外・・・ソールを使うことができます。
そこに先述のようなデメリットを受けないのであれば、薄底シューズよりも筋肉を使わず、メリットを受ける可能性は十分あります。
ありますが・・・日本人トップランナーは、ブーストフォームを知った上で使っていませんね・・・・。
彼らの声を聞いたわけでは無いのですが、私が想像する彼らの感想は、
「爪先にブーストフォームが入ると柔らかくて走りにくい」
「踵にブーストフォームが入っても役に立たない上に走りにくい」
ではないでしょうか・・・。

上位ランナー向けの素材だと思うのですが、上位ランナーは特に使いたがらない傾向のようです。
箱根駅伝を優勝した青山学院大が、実はブーストフォームを全然使っていなかった、というのが好例です。
かといって、下位ランナーには使いこなしが難しい。

・・・正直、居場所がないんじゃないかなぁ、というのが私の率直な感想です。



これで、ブーストフォームの話は終了です。
私も実際に買って試して(通勤用シューズになりました(^_^;)体感して思った通りだったので、もう満足です。
ついでいうと、ニュートンも似たような影響を受けると思いますが、まあ、試したことがないのでそこは分かりません。ニュートンはふくらはぎが痛い、って声は度々聞きましたが。
ブーストフォームに関しては、販売店からも「人によって良し悪しがある」という声がチラチラ聞こえています。
感触はともかく、実用的効果はあまり・・・というのは、余計な世話ですね。
ただ、販売店からそうゆう声が散発する中、ランニングシューズの全ブースト化というのは、正直参りました。
私的には、アディダスの選択肢がほぼ潰えました。
ああ、でも、匠戦ブーストあたりは使ってみたい気もしますね・・・・。
(自称)ランニングシューズオタクとしては、実用性を抜きにして買ってしまうかもしれませんね(^_^;

誰も教えてくれないマラソンのハナシ8(前編)3

この話題久しぶりですね。
前回に次回予告みたいなことを書いた気もするのですが。

ボツになりました。

3記事分くらい書いた(!)のですが、「うーん、イマイチ!」とそのままお蔵入りです。
その時の内容は、小分けして他のところで出していこうかと思います。

で、今回は、(なぜか)リクエストがありましたので、それに応える・・・ついでに、私もハッキリさせておきたいとも思っていた話題です。

<誰も教えてくれないブーストフォームのハナシ>

サブタイに固有名詞がきました。
今話題(?)のブーストフォームについて、科学的に分析・考察した結果を書こうという、極めてマジメな企画です。
ただ、もちろん、

結論はあんまり役に立たない

という、このシリーズの特徴は踏襲したいところです(^_^;

まずは、いつも通り免責させてください。
今回、話題はブーストフォームという、特定メーカーの特定の材料・・・つまりは、特定の製品について話をするわけですが、

ぶっちゃけ、否定的な内容になります。

ただ、先述の通り、あくまで私の勝手な「科学的な分析」の結果であり、それが間違っている可能性も十分あります。
また、正しい・間違っているということにかかわらず、

『使っていて、いいものはいいだろう!?』

という意見があれば、それを私が否定できるものではありません。
つべこべ言ったって、良いモノは良い!というのは、真理です。
使っている人達に対し、「使わない方がいいよ」というものでは、断じてありません。
私自身、考えに考え抜いて、出した結論とやっていることが全く違うことは多々あります。理論より体感が重要、というのは否定されることではないと思いますので。

ともかく、あんまり信用されても困る、ということを前提に、あくまで一般市民ランナーのイチ意見として聞き流してもらえればいいかと思います。

さて、前置きが長くなりましたが、本編も長くなる予定です。気合いを入れていきましょう!


まず、今回の全体の流れを説明しておきます。

1.ブーストフォームとは?
2.ランニングシューズのクッションとは?
3.ブーストフォームの影響とは?

最後の結論に向かって、二つの説明が必要と思っています。
飽きずに最後まで付き合ってもらえれば・・・・特に何もいいことがない・・・ですね・・・。
まあ、いいや。

1.ブーストフォームとは?
改めて言うまでもありませんが、アディダスのミッドソールの材料のことです。どうでもいいことながら、大学時代に先生から「材料」と「材質」の言葉の使い分けを口うるさく言われたのを思い出しました・・・(「材料」はもととなるものの、そのものの名称、「材質」は「材料の性質」であり材料名ではない)。

この材料をアディダスは、ランニングシューズのほぼ全てに搭載しているのが現状です。
その材料の材質について考えてみよう、ってハナシです。

ここで、予め宣言しておきます。
アディダスのサイトは見ずに書きます。
予断は入れません。あくまで、私の、私だけの見解と言うことで書きます。必然、間違えが増える可能性が高まりますが、そこを踏まえて読み流してください。

さて、ブーストフォームですが。
興味がある人なら、まず間違いなく触ったことがあるはずです。どうゆう材料という認識でしょうか?
やはり、

「反発性の強い材料」

と思っている人が多いかと思います。
が、私の認識はちょっと違います。
私の認識では、

「復元が早い材料」

です。
ただ、復元が早い材料のことを「反発性が強い」と呼ぶというのであれば、そうだと思います。
しかし、よーく考えてみると、反発性・・・反発が強いわけではありません。
ちょっと例を挙げて説明します。

仮に同じような柔らかさの2種類の材料・・・ブーストフォームと、ブーストフォームじゃないミッドソール材料(一般的なEVAなど)があるとします。
共に、指で押してみると同程度凹む材質だとしましょう。
・1平方cmあたり1kgの力を加えると10mm凹む
・1平方cmあたり0.5kgの力を加えると5mm凹む
あくまで例としての材質です。実際の材質は知りません。

ここで、1kgの力で押している状況を考えます。

指でソール材料を1kgで押して10mm凹んでいる状態の時、ソール材料は1kgの力で指を押し返しています。

たぶん、中学理科で分かるレベルだと思いますが、すごく当たり前ですね。いわゆる、「力が釣り合っている状態」です。
この時、ブーストフォームでも、ブーストフォームじゃなくても、ソール材料が押し返す力は、指を押す力より大きいことはありません
これまた当たり前の話なのですが、ソール材料を1kgの力で押して、2kgの力を返す物体というのはありません。
あり得るのなら、外部から指の力以外の何らかのエネルギーを加えなければいけません。
エネルギー保存の法則というものですね。
なので、どんなソール材料であれ、押した力以上の力で押し返されることはありません。

この説明だけで、ブーストフォームの反発『力』が強いということはない、ということは理解してもらえると思います。

では、ブーストフォームを押した時のあの「反発性」は何なのでしょうか?
それを理解するには「時間」という特性が必要です。

再び、1kgの力で押している状態を考えます。
10mm凹んでいる状態ですが、ここで力を0.5kgに弱めます。すると、凹ませる量は5mmになります。
5mm凹ませている時は・・・やはりソール材料にかかわらず0.5kgの力で指は押し返されることになります。
ただし。
それは、0.5kgに力を緩めて釣り合った状態の話です。
力が釣り合うまでの間・・・1kgから0.5kgに緩めた瞬間、ソールの変形が10mmから5mmに移行する間。
この間の力の伝達状況は、ブーストフォームとそうでない材料で大きな違いが現れる・・・はずです。

力を0.5kgにした瞬間、指の位置は5mmのところまで押し戻されなければいけませんが、それはソールの変形の復元する速度に追従することになります。

例えば、
ブーストフォームじゃない材料が1秒かけて5mmの状態に復元するとすれば、
ブーストフォームは0.5秒で復元する。


そうゆう違いがあるはずです。
これを、1kgの力をかけた状況から一気に0kgにした場合はどうなるでしょうか。
ソールの変形は0mmになりますが、力を緩めた時点で指の位置が10mmの位置に残っていれば、指先はソールの反発力で押し戻されます。
ブーストフォームであれば、その復元力が非常に早いため指が一気に戻されます。
力そのものは非ブーストフォームと変わりがなくても、力がかかる時間が半分になると、「衝撃力」としては倍になります。
結果、指ははじき飛ばされるような感覚になるわけです。

「力の大きさ」に、「力がかかる時間」が考慮されると「衝撃力」として扱われます。
復元による衝撃力が大きい。
これが、ブーストフォームの「反発性」の正体だと考えます。


2.ランニングシューズのクッションとは?
次に、「クッション」「衝撃吸収」について考えてみます。
ブーストフォームの「反発性」からちょっとずれた話題な気がしますが、もちろん後で話が合流します。

ランニングシューズのミッドソール材料は、着地の衝撃を吸収する。

これは、常識のように認識されているかと思います。まあ、エリート向けレースシューズのようにペラペラに薄いソールのものもありますが。
そして、これまた当然のように・・・実はちょっと違うんですよ、というところからスタートです。

本来、ソールは着地の衝撃を吸収してる訳ではない

というと、意外かもしれませんが、よく考えるとやっぱり当たり前なんですね。

衝撃を吸収=エネルギーを吸収
ということになるはずです。
では、本当に吸収するなら、そのエネルギーはどこにいくのでしょうか?

エネルギーは巡り巡っていて、突然消失したり生成されることはありません。あくまで、形態を変えているだけです。

ソールという部品は、着地の衝撃を自らが変形することで「一時的に」吸収します。
具体的に言えば、着地の衝撃を、ソールを変形させるエネルギーに変換しているわけです。
そのソールの変形は、放っておけば元に戻ります。
元に戻れば・・・?

着地の衝撃エネルギーを再び脚に返すことになります。

実際には、いろいろとエネルギーは発散します。音、熱、路面への振動・・・大気や地面にエネルギーは放出されます。
しかし、脚が路面に接していて、その状態でソールの変形が復元される限りは、多くは脚にエネルギーは返還されます。
路面はほとんど受け取ってくれません。固すぎてエネルギーを受け取る術・・・具体的には変形する・・・がないからです。

しかし、脚が宙に浮いていれば、ちょっと話は変わります。
ソールは脚以外にエネルギーを渡せる相手が出てきます。大気です。そちらの方がエネルギーを返す相手としては簡単なので、大気を動かす、という形でエネルギーを発散させます。

つまり、脚と路面が接している間にソールが復元されれば、着地の衝撃は脚に返りますが、路面から脚が離れた状態で復元されれば、着地の衝撃エネルギーは大気に放散されます。

ソールの反発性というのは、着地によるエネルギーをソールに一時保管して、後で蹴り出しの際に利用する、というものになります。

着地の衝撃は、体重の3〜4倍と言われていますので、その大半が脚に返ってくる・・・となると、脚に多大なダメージを受けるような印象ですが、そうはなりません。

仮に60kgの人の着地の衝撃力が3倍の180kgとしましょう。
その力は、ソールの変形によって一時吸収されます。
ここで、やはり「時間」という特性を考慮する必要があります。

仮にソールの変形が0.1秒で完了するとすれば、180kg分のエネルギーが0.1秒でソールに蓄えられるということになります。
そして、その復元が0.3秒でなされるとすれば・・・0.1秒あたり60kg分のエネルギーが脚に返ってくるということになります。
・・・これは、「60kgの人が単に立っている」と同じエネルギーです。
ただ、立っているだけで、いつでも60kg分のエネルギーを脚に受けている訳ですから。

つまり、シューズの衝撃吸収とは、借金の分割払いのようなものです。

一瞬で大量のエネルギーをソールに溜め込んで、それを徐々に脚に返すことで脚への負担を軽減する。

場合によっては、(脚を浮かすことで)返済を免除することもできます。
それは確かに「吸収」と同義かもしれません。

さて。
ここまで説明してくると、先にしたブーストフォームの解説と繋がっているのがわかるかと思います。

ブーストフォームは復元が早い=着地の衝撃エネルギー返還が早い

借金の返済猶予期間が短い(^_^;
そんな材料なんですね。ブーストフォームは。

さて、次から本題です。

ではそんなブーストフォームは、ランニングに対してどうゆう影響があるのでしょうか。

続きます。

誰も教えてくれないマラソンのハナシ(7)その43

スカイセンサーは日本でしか売っていない、という話の続きです。
ガラパゴスだと何が問題か?

数が全然足りない。

ともかくこれに尽きます。ヨーロッパやアメリカといったランニングが普及している大国で売れないというのは、例えば、世界で売っているGT-2000と比べれば圧倒的に数が少ないハズです。
GT-2000とソーティマジックを比べれば、使っている材料の量はマジックの方が半分以下のハズなのにマジックの方が高いは、まさに数の論理です(生産国の違い(ベトナムと中国)もあるかと思いますが)。

工業製品というのは、同じものをたくさん作るほど安くなります。
特に材料なんかは、一気にどーんと作ってしまったほうが安く作れます。
ところが、スカイセンサーグライドで使っているミッドソールは、新規開発品で他には使われていません。
さらに、スカイセンサーが日本でしか売られていない上に、その日本の中でもスカイセンサーのボリュームはそれほど大きくありません。
なにせ、レース用です。キロ4分前後で使うことが前提ですから、使う人自体少ないのです。

推測ですが、ミッドソールつま先側で使っているスピーバはターサージャパンなどと共通だと思われます。でないと、やってられないはずです。あれだけ少量の材料を、少量生産のシューズのためだけに作るのはコストがかかりすぎです。
一言にスピーバと呼ばれる材料があっても、その硬さは様々です。トレーニング用(例えばGT-1000など)で使われているものと、ターサージャパンと、ソーティトレーナージャパンで全部異なると思われます。
ターサージャパンなどは更に少量生産ですが、それでも共通化すれば新規調達は不要です。
問題は、新規に開発した踵側のソライトです。
このソライトのコストダウンにゲルフェザーを使うことにしたようです。
つまり、ゲルフェザーに共通のミッドソールを使用することにしたのです。

ゲルフェザーも実はガラパゴスなシューズです。日本でしか売られていません。
その理由はハッキリ分かりませんが、海外では日本のように「軽量トレーニングシューズ」というニーズが少ないだけではないかと考えています。
共にガラパゴスなシューズに同じ材料を供給して、なんとか数を確保しようとしたというのはまっとうな理由です。

新しくなったゲルフェザーグライドの先代フェザーファインは、まだ2代目でした。先々代のゲルフェザーGSは3代目までありましたから、フェザーファインも3代目があっても良かったはずです。

さらに、アシックスでは「ゲルフェザーグライドはつま先側が固いと感じるかもしれません」としています。それは先代のフェザーファインとの比較でしょうが、まず間違いなくつま先側のスピーバの影響でしょう。(フェザーファインまでは、ミッドソールはトレーニング用の柔らかいスピーバのみ使用)
レース用のスピーバを使用しているので当たり前なのですが、そこに若干のミスマッチを感じます。

以上から、私は、基本的にスカイセンサー用に開発したミッドソールをゲルフェザーにも1年前倒しで採用した、と推測しています。

それはかなり早い段階で決まっていたのではないかと思います。
新しいスカイセンサーの新規企画と同時のはずです。
しかし、一方で「開発中、急に状況が変わったのでは?」と思わせる出来事がありました。

いわゆる「アベノミクス」で引き起こされた急激な円安です。

ゲルフェザーとスカイセンサーとの共通化の背景には、恐らく原材料の高騰があると思います。
ミッドソールの材料、つまり原油がずっと高止まりしているのです。だからこそ、これまで以上にコストダウンを余儀なくされたのではないかと推測されます。

そこにきて、アベノミクスです。
国外に売れば円安はメリットになります。
しかし、国内にしか売らない製品にとって、円安は原材料を高く買わなければならないだけでデメリットのみです。
恐らく開発中だったであろう昨年末に、スカイセンサー/ゲルフェザーには凄まじい逆風が吹いたことになります。

ミッドソールはこれ以上共通化製品を見つけられない。
アッパーは、昨今では多色展開が必須です。これも削れられない。
インナーソールは完全に汎用品でコストダウンしきっている。
あとは・・・アウトソールしかないのです。

ようやく結論にたどり着きました。

<コストを削りきった結果、アウトソールを安いものにせざるを得なかった。>

スカイセンサーグライドに使われているアウトソールには、過去似たものに心当たりがあります。
昔ラインアップされていたデューリストというシューズです。
軽量・安価なシューズで、価格的にはライトレーサーの位置にあったと記憶しています。
あのシューズのアウトソールがこんな感じだったと思います。
デューリストの最大の特徴は、軽いことでした。
あのアウトソールは、軽量化に貢献したはずです。そして恐らく、コストダウンにも貢献したのでしょう。

もう一つ使われていたのは、ソーティサイバー。
軽量化の鬼。
もちろん、アウトソールは軽量化のために使われていたのでしょう。

共にグリップレベルは低いです。
まあ、よくよく使い込んでみると、スカイセンサーグライドもジョグぐらいなら全く大丈夫です。濡れた路面でも大丈夫です。
ただ、「凍った路面でもジョグなら滑らないで普通にできる」という私ですが。

ともかく、アシックスとしては、ギリギリレース用ソールとして成立するというものなのでしょう。
しかし、現実的には、濡れた坂でツルツル滑りまくって泣かされ・・・私がこんな記事を書き始めた次第です。

実のところ、仕方が無いかなと思っています。
細かい理由は後から考えましたが、なんでこのソールか考えた時に即座に「コストか!?」と思いついたので、製造業の設計でコストダウンと戦っている人間としては設計者の気持ちも分かりますし・・・・。

しかし、このアウトソールは、耐久性もないんですよ・・・・。
それはもう、「軽い」以外に取り柄がない・・・。
イメージとしては、ターサージャパンのデュオソールの倍速で減ります。

・・・・。
たぶん、グリップで苦労しなくても、これはいいイメージを持たれないと思うんですが・・・・。

来年以降、何か手を打ってくるのか。
それとも傍観するしかないのか。
まあ、普通に考えて、「2」になってもアウトソールはいじれないですね。

来年以降、急激なスカイセンサー離れ、ゲルフェザー離れが発生しないか!?
それとも、ミッドソールが好評で販売を伸ばす(維持)か!?
さて、どっちに転ぶでしょうね?




次回予告です。
小難しいことがダラダラ長く続くこのコーナーですが、いよいよ(?)小難しさに輪をかけます(^_^;
次回は、「物理」のお話です。
しかも、高校物理になるのかな?

「慣性モーメント」

出てきますよ。
ん?一時高校物理からも外れていた??
分からなかったら、予習をお願いします(^O^;)/

誰も教えてくれないマラソンのハナシ(7)その33

つづき。

スカイセンサーネオは、ターサーと競合しちゃっているという話からです。

そもそもスカイセンサーとターサーは競合しているんじゃないの?
っていう話でもあります。
事実、アシックスは、スカイセンサーとターサーは同格で、好みで選んでください、というスタンスです。

しかし、実際にはちょっと違います。
先述の通り、スカイセンサーは「柔らかい」というアイデンティティがあります。
そのせいで、ターサーよりも「ちょっと遅い人向け」「どちらかというとトレーニング向け」という位置づけで扱われていることの方が多いのです。

なので、厳密に競合していることはありません。
「ターサーよりもちょっとソフトなのがいいな」
というニーズを汲んできたわけです。

ターサーというブランドは、日本において強大です。
ただのランニングシューズの名前としては、最強です。
いつか、新潟シティマラソンのスタート地点(最前列付近)で、皆の足元をチェックしたら半分くらいがターサーだったというくらいです。
他社どころか、同じアシックスでもターサーにケンカを売っても勝ち目はありません。

スカイセンサーもターサーに比べると遥かにブランド力に劣るので、真っ向から競合したらターサーにユーザーと取られるのが目に見えているので、アシックスとしても「同格だよ」といいつつ、違いを出していたはずです。

ですが、スカイセンサーネオでかなりキャラクターが似てしまったのです。
恐らく、あまりにレーシーなスカイセンサーは、社内でも葛藤があったのではないかと想像しています。
販売店としても、ターサーではなく、スカイセンサーを薦める理由も少ないので売りにくかったのではないでしょうか。

また、スカイセンサーには「フラットソール」という特徴もあります。
私はこの特徴を最も気に入っているのですが、フラットソールにこだわる人はかなり少ないです。
正直、営業的なメリットにはならないでしょう。

もう一つ、これは私の邪推のしすぎかもしれませんが、他社競合の絡みもあるように思えます。
このクラスのシューズは、ともかくターサーが強いというのは既に書きましたが、それは他社にとって一番影響があります。
ミズノのウェーブスペーサーも、アディダスのアディゼロジャパン・匠シリーズも(匠は若干クラスがずれていますが)も、苦戦しているはずです。
ですが、微妙にターサーを避けて独自の土俵を作っているメーカーがあるのですね。
ナイキです。
ナイキの柔らかさはオンリーワン、という感じです。
私の印象では、上位ランナーほど練習用にナイキという人が多いです。

ルナスピード/スパイダー、ズームスピードライト/ST/ケージ・・・若干ターサーとクラスがずれているものもありますが、少しずつソール厚さを変えて幅広いレベルを受け入れられるようにしてあって、更に安売りが激しい。
価格に加え、箱根駅伝有力大学を囲った(なんとシューズを無償提供!)戦略で、広告を出さずに宣伝するという手法でシェアを伸ばしています。
これまでアシックスはガチで対抗している様子はなかったのですが、ナイキのシューズにぶつけれるシューズがないというのも困る、という面があったはずです。
そこでスカイセンサーをナイキの特徴とぶつければ、ターサーがカバーしきれないニーズを拾いつつ他社のシェア拡大の歯止めになるはずです。

というような背景があって・・・・スカイセンサーはなんとしても「柔らかいミッドソール」でなければいけないという判断が、アシックス内で下されたと想像しています。
実際に履いてみて、私には「なんとしても」という意志を感じましたね。
それでできあがったミッドソールは、既に先行して出ていたターサージールのミッドソールよりも更に柔らかく、それでいて反発性もあって、軽量といういいことづくしのソールになっています。
・・・まあ、この反発性というのもクセ者なんですが・・・別の話なので今は挙げません。

かくして、ターサーの競合を避け、「いかにもスカイセンサー」というソールができました。
私は、いいソールになったと思っています。
後は、スカイセンサーネオやジャパンで使っているウェットグリップという実績のあるハイグリップゴムのアウトソールを貼り付ければ、完璧・・・・だったハズなのです。

しかし。
ウェットグリップはつきませんでした。

その事情は、スカイセンサーの・・・というより日本の特殊事情が関係します。
つまり、ランニングシューズにおいても日本は「ガラパゴス」なのです。

恐らく、スカイセンサーは日本にしか売っていません。

ざっと調べた感じですが、ヨーロッパ、アメリカ、中国で売っていないようです。
ターサーは辛うじて他の国でも売られているようですが、日本から見れば型落ち品ですね。今、ターサージールは日本にしか売られていないと思われます。
ましてや、ジャパンシリーズは、海外のサイトでは影も形もありませんね・・・。

日本にしか売っていないとどうなるか。

製造業関係の仕事に就いている人なら容易に分かりますね。
そうでなくとも想像が付く人が多いと思います。

原価が高くなるのです。

まだまだ、つづきます。

誰も教えてくれないマラソンのハナシ(7)その23

つづき。

まず、「なんでモデルチェンジするか?」というところから考えてみる必要があります。
長年ランナーをやっている人ならわかると思いますが、

必ずしも性能を良くするためにモデルチェンジしているわけでは無い

というのがミソです。
すごく良いシューズだ!ってお気に入りになって履いていたら、モデルチェンジしてすごい駄作になっていた・・・というのは、(今回に限らず)良くある話です。
なので、アシックスはジャパンシリーズというものを用意したんですね。
「これは良いものです。故に変えません」
最近モデルチェンジしましたが、ソールは同じで、ヒールのホールドを良くしたというマイナーチェンジ。変更するなら、ともかく「良くなる」ことを目的としています。ベテランランナーからすると、これこそが本質的なモデルチェンジなんですが・・・・。

大半のモデルは違います。

ともかく、マーケティングのため、売り上げの為にモデルチェンジします。

悲しいかな資本主義。

ずっと同じモデルを売り続けると飽きられるんです。
色も変えなければならない、なんか新しい機能もつけなければならない。

ともかく変わり続けなければならない。

これが、定番シューズの宿命です。
その変わり続けるスパイラルから抜け出すのは相当なブランド力が必要で、このへんはターサーブランドがあったからこそのジャパンシリーズなんだろうな、とは思います。
つまりターサーなら、飽きられても買ってくれる。
これにスカイセンサーとフリークスがうまく追従できたのが、ジャパンシリーズというわけですね。
さらに、ミズノもウェーブスペーサーブランドを利用して模倣するわけですが、まあ、このへんは別の話です。

ともかく、変わらなければいけないので、モデルチェンジした。
アシックスでは、ターサー/スカイセンサーはそれを2〜3年をメドにしているようです。(ジャパンシリーズ以外)
スカイセンサーネオは3代目(3年目)になり、4代目を迎えることなくモデルチェンジの時期でグライドが誕生したわけですが、ここで、スカイセンサーグライドの企画起案背景が非常に重要になってきます。

ちょっと、最近のスカイセンサーの系列を考えてみましょう。
私の記憶だけで書いているので間違いはあると思いますが、新しい方から

スカイセンサーネオ(3代)

スカイセンサーブリーズ(2代)

(ジェネレーサー(2代))

???

スカイセンサーNRってのを昔使っていたんだけど、ジェネレーサーとの間に他にあるのかどうなのか・・・。
まあ、あんまり細かい所はどうでもいいんですが。
ジェネレーサーはスカイセンサーでは無いのですが、フラットソールという意味で同じ系統です。
ただ、このモデルは(樹脂)デュオソールを使用していたんですね。
ソライトを使ってかなり軽量にして、デュオソールがアウトソールの大半を占めるというかなりレーシーなシューズでした。
しかし、樹脂デュオソールを使用したせいか、「スカイセンサー」の名前はもらいませんでした。
この間、スカイセンサーは定番モデルから外れ、ジャパンのみのラインナップです。

ブリーズは、スカイセンサージャパンに近い状態でスカイセンサーとして復活しました。
当時のスカイセンサージャパンは今のものより柔らかい感触で、ブリーズもソライトでそれに近い状態のようです。残念ながらこの頃私はスカイセンサージャパンに執心だったので買っていません。

その後、ネオが、「ゴム(ウェットグリップ)のデュオソール」という新技(?)で登場します。
そもそも、デュオソールというのは、基布にトレッド(つまりアウトソール)を配した意匠のことです。グリップが欲しいので小さな硬質樹脂を配するの一般的になっていますが、そこに柔らかいゴムを配したのですね。

3代さかのぼってみましたが、これで分かることがあります。
つまり、

<スカイセンサーは、柔らかいソールじゃないとスカイセンサーじゃない>

アシックスがそう作ったのか、ユーザーがアシックスにそうさせているのか、イマイチハッキリしませんが、ともかくそうゆう存在になっています。
なので、硬い樹脂のデュオソールを使ったジェネレーサーは「スカイセンサー」の名前をもらえなかったようです。良いシューズでしたけどね。

先代のスカイセンサーネオもその流れで、「ウェットグリップ(ゴム)」のデュオソールという新技を採用したわけですね。
今度の新しいスカイセンサーも同じ流れでも良かったはずです。しかし、そうはなりませんでした。
そこには、アウトソールが単に柔らかいゴムを使いだけでは済まない事情が垣間見えます。
つまり、ミッドソールをなんとしても柔らかい、新しいものを新規開発しなければならないという事情があったように見えます。
その事情とは、スカイセンサーネオとターサーゲイルとの兼ね合いです。

実は、スカイセンサーネオとターサーゲイルは、ミッドソールがほぼ共通です。いや、もちろん、セパレートソールとフラットソールという違いはあるのですが、恐らく、素材とヒールの高さは共通です。
シャンクの補強の仕方にも違いはありますし、違うソールなのは間違いありませんが、共通プラットフォームと言っていいでしょう。

これは、ちょっと珍しいことでした。
というのも、先述の通り、スカイセンサーは「柔らかい」ことが売りです。
なので、基本的にミッドソールもターサーよりも柔らかめにすることが多いのです。
しかし、同じミッドソール素材となった・・・しかも、アウトソールも「デュオソール」(ゴムだけど)。その結果・・・

スカイセンサーは、ターサーと競合することになったのです。


つづきます。

誰も教えてくれないマラソンのハナシ(7)その13

宣言通りにどうでもいい話題に行きます。
どうでもいい話題をくどーく続けるこのコーナー。ニーズは無くとも書きますよ?


【スカイセンサーグライドのアウトソールは、どうしてああなった?】


本当にどうでもいい。


マイシューズで紹介したとおり、雨で愕然とするレベルでグリップの無さを示してくれたスカイセンサーグライドのアウトソールについて考えてみようと思います。
なんであんなアウトソールになってしまったのか?
メーカーは、技術者は、どうしてあのソールを選択したのか?

うん。
どうでもいい。

ここでそんなこと書いてもグリップは良くなりません。メーカーに直談判した方がはるかにマシですね。

なお、予め宣言しておきます。2点ほど。

1.メーカー(アシックス)を批判するつもりはありません。純粋に「どうしてこうなった」を考え抜きたいと思います。
2.当方アシックスと無関係です。故に、これから書く内容は全て推測です。さもなくば妄想です。真に受けないでください。(真に受けてもどうしようも無いですが)

というところで、推理を始めましょう。

そして、結論を書きましょうか!

結論は、

「コストが合わなかった」

以上です!

・・・終わったらマズイ。

今回は、この結論に至る長くて深くてどうでもいい推理が本題です。

今日は本腰入れて書こうかと思っていましたが、明日早起きすることにしたのでここまで。また小出しに書いていきます。脳内シミュレーションでは今回も長文です(^^;

次回予告代わりにキーワードをいくつか。

・ゲルフェザー
・ガラパゴス
・アベノミクス
・競合

うーん。答えを書いているも同然ですな。ってそうでもない?

誰も教えてくれないマラソンのハナシ(6)その4

小出しにすれば楽にかけるだろうと思ったらもっとしんどかったという話その4です。
今回含めてあと2回、次回はオマケなので今回で打ち切りたいと思います。深くツッコむとともかく長い話になってしまうので。

臓器に対して、運動を適応させることを考える、というのが前回までの話です。
何故そうゆう考え方をするかというと、この考え方ならば、この話冒頭の「意味の無い練習」に陥る可能性が低いからです。
臓器には、走る為に明確な役割があります。それを知っていればかなり的確に練習ができます。

例えば、冒頭にでてきたいわゆるATトレーニングは、酸素を最大に使う運動の下限で走る練習です。一杯いっぱいに酸素を使っている練習なので、酸素を使ってエネルギーを生み出す能力を鍛えることができる、という寸法です。
・・・視点を変えると、400mのダッシュでも酸素を最大に使っていたりしますが・・・。
さておき。

臓器を意識して鍛えれば的を外さない、というのは今回のお題ですが、以下のことをできておくことが前提条件として重要です。

1.臓器の役割をある程度把握していること。
2.自分の(臓器、または走る為の生理機能についての)弱点を把握している、またはある程度絞り込んでいること。
3.トレーニングの原理に沿っていること。

1.については、まあ、知らなくてもなんとかなりますが、できるだけ知っていた方がいいです。知らなければその分「イメージ」になるので、精度が下がって的を外す可能性は高くなります。

2.が結構難しいですね。レベルが高いランナーほど重要です。前述しましたが、初心者ほど気にする必要はありません。ありとあらゆることが弱点です。適当に走るだけでも、まんべんなくランニングに必要な能力は付いていきます。
ずっと練習を積み重ねてきたランナーほど自分の弱点を正確に把握するのが難しいです。

「スピードがない」と思っているランナーを例にします。
「スピード」では当然漠然としすぎてダメです。スピードは能力と言うより、能力を発揮した結果ですから。
ではスピードを発揮するための能力を持つ場所・・・すなわち臓器はなんでしょう?
筋肉?
代謝系?
(※エネルギーを生み出すための臓器・器官をまとめてこう呼ぶことにしています。関連するのはミトコンドリアがメインですが、酸素供給能力も含まれるので心臓・肺・血液・血管などが深く関与します。あくまで私の勝手な言葉の使い方ですので注意ください)
脳・神経?(=この場合「根性」)

フルマラソンはイケルのに10kmが遅い、という原因を特定の臓器のせいにするというのは、なかなか難しいです。
1.と2.でわかると思いますが、上位ランナーほど、運動生理学の知識が重要になります。でないと、ことごとく練習が的を外す可能性があります。
実は、これこそ今回の結論です。

ランナーであるなら、誰かから聞いたトレーニング方法を真似するよりも、生理学を勉強して、悩んで考えて試して悩むほうが、絶対に有益です。

3.については、質の高い解説書には載っていたりするのですが、私なりにかみ砕いて、「走ることに慣れる(適応する)」という観点から説明してみます。
言われてみれば当たり前のハズなのですが、意外とこの原理を踏み外している人がいます。

原理1:疲労が生じる程度の負荷であること。
・・・疲れは「適応し切れていない」証です。だからこそ、次に適応できるように身体は成長してくれるのです。最低限、疲れると感じる運動をする必要があります。

原理2:回復することで身体は適応する。
・・・回復無きトレーニングはありません。回復し切れていないと言うことは、前回の負荷に対して身体が変化している途中と言うことです。この状態で練習を繰り返すと言うことは、作りかけの部品を壊してまた作りかけて壊すことを繰り返すことになります。

原理3:負荷は徐々に増していくこと。
・・・同じ負荷(=練習)を繰り返すだけでは、その練習に慣れるだけです。

原理4:かけた負荷の性質に限定した適応しかしない。
・・・ちょっと何を言っているか分かりにくいですね。
例えば、筋肉としては、長い距離を走れば走るほど長く走ることに適した筋肉ができるということです。
距離を踏めば、フルの後半で失速しない筋肉ができると思いますが、「ペースをキロ4分から3分50秒に上げる」というのは別問題ということです。
月間走行距離に頼っていると失敗する好例ですね。
しかし、「ペースを上げる」ことに対して、距離を踏むことが全くのムダかと言えば、そうでもないのが難しい所です。視点を筋肉ではない所に向けるとムダではないことに気がつきますが、ここでは説明はしません。
違う例で言うと、ピッチャーは速く球を投げられるような筋肉になっています。すなわち腕の筋肉の収縮スピードに優れています。筋の収縮スピードに比例するのは、実は筋肉の長さです。ですので、ピッチャーは意外とひょろっとした感じの体型(腕)で、筋肉はあまり太くありません。
他方、砲丸投げは強い力が必要です。力の強さに比例するのは筋肉の太さです。従って、砲丸投げの選手の腕は非常に太くなるわけです。
似たようなことが、短距離選手と長距離選手にもあります。体型の違いは練習の質の違いでもあります。

原理5:適応するにも限界がある。
・・・基本的に限界とは、練習による成長を、加齢による衰えが上回った時のことだと思っています。
しかし、それ以外に「無理なものはムリ」ということがあります。
例えば、赤血球の数や肝臓・筋肉に貯められるエネルギー量は割と簡単に限界が定まります。
ただ、赤血球(ヘモグロビン)は、EPO(エリスロポエチン)を摂取すればかなり増やせます。自己輸血という手もあります。いずれもメジャーなドーピング方法です。競技生活(と健康)を破滅させるには良い手段かと思います。
また、骨格や筋肉繊維の数も成長期を過ぎればどうしようもありません。
成長期を過ぎる、というのはかなり大きなポイントになります。
成長期に長距離をやっていたというのは相当なメリットですし、そうでなくとも他のスポーツをしていれば相当有益ですが、何もスポーツをしていなかったという人が大人になってランニングを始めたというのは、かなりのハンデを背負っていると思っていいです。
もちろん、先天的なものは言わずもがなで大きな影響を受けます。いわゆる才能ってヤツです。
しかし、一方で、人の身体を限界まで鍛えるというのは相当困難です。基本的には、自分の限界のわざわざ定める必要はありません。
過労さえ避ければ、ひたすら練習を積んで成長を期待しましょう。

原理6:大きな負荷は大きく適応(成長)できるが、回復に時間がかかる。
・・・細々した練習をコツコツ積むか、どーんと大きな練習を一回やるかで効果が異なるのは当然です。一般論的に前者の方が有効なのが経験的に分かっています。「40km走はしない方がいい」と断言する指導者もいます。
実際の所は、人それぞれだと思います。それほど人の個性に差はあるはずです。
しかし、いずれにしてもメインは「細々した練習をコツコツ」です。故障リスクもありますから。

原理7:負荷を繰り返しかける必要がある。
・・・例え大きな負荷だろうと、1回きりでは効果はたかが知れているということです。
本当の初心者なら、1回の練習でも相当な効果はあるでしょうが。
結果に表れるような効果を得るなら何度も繰り返す必要があります。原理6と合わせて、そうゆう意味でも「特訓」というのはあまり意味がありません。


細々した原理はまだあるのですが、この辺で打ち切ります。
最後に、ちょっとしたコツのようなものを紹介します。

練習対象を「臓器」毎にバラバラに見ると、各臓器の疲れ具合と回復具合は同じではないことが分かるはずです。
更に言えば、疲労の回復方法も異なります。
筋肉ならタンパク質を摂取して、安静にする必要があります。
肝臓の貯蓄エネルギーが減っているなら、グリコーゲン(糖類)を補給する必要があるでしょう。
それぞれに適した回復方法が必要ということですが、回復スピードも異なります。
それを利用して、臓器毎にかける負荷を分散するという手があります。
例えば、40km走をレースペースに近いスピードで走れば、筋肉も内臓も大きな負荷をかけられますが、同時に全身に大きな疲労を背負ってしまうので、その後しばらく全く走れないという事態を生みかねません。
原理6や7を考えるとあまり賢いやり方とは思えません。

しかし、筋トレと40kmLSDだったら?
なんとかできそうで、回復も早そうです。筋トレの疲れ(だけ)だったら、酷くても数日で抜けるでしょう。
・・・ただ、実際に40kmペーランの代わりに筋トレと40kmLSDを実施しようという人は滅多にいないと思いますが。
あくまで考え方の例としてです。ちなみに疑似フルマラソンとして本当にやってみるのもアリです。

もう一つ実例を紹介します。
月間走行距離信仰主義に対する警鐘でもありますが、否定する気もありません。
ただ、「走行距離」について、ちょっっっっと考えてみると奥が深いことに気がつきます、という話です。

「3日で30km走った」

とします。その中身が、

・毎日10kmを3日続けた

・30km走って2日休んだ

で効果が異なることは分かりますね?
どちらがいいかは人によって違うと思いますが、おおざっぱに、目標レースが短いなら前者がいいと思いますし、長いなら後者がいいように思えます。
フルをやるなら後者の方がいいと思いますね。

次は、ちょっとひねりを利かせて、

・20km走って1日休んで10km走る

一番バランスが良さそうな気もしてきますが、2回に分けるメリットはなんでしょうか?
もう少し具体的にしてみましょうか。

・20kmペース走をやって、1日休んで、10kmジョグ
・20kmジョグをやって、1日休んで、10kmペース走
・20kmジョグをやって、10kmペース走をやって、1日休む

どうでしょう?同じ効果だと思いますか?
私は同じでは無いと思います。この調子だと、組み合わせはどんどん広がる気がしますね。
上記3つの中で、私の考えでは、3つ目がキーポイントだと思います。

実は、もう1パターンあります。意外と抜け道です。

・1日に10kmを3回走って、2日休んだ

朝食前に走り、朝食を食べて休んでから走り、昼食を食べて休んで走る。
さらに、ペースも変えるとすれば・・?

身体にどんなことが起きるでしょうか。
考えてみてください。
私としては、(人によっては)30km一回よりもフルマラソン向けの練習と考えています。

「3日で30km走る」がものすごく奥深くなってきた気がしませんか?

考えれば考えるほど、
「距離を踏む」
という言葉も、きっと奥深くなるはずです。

単に距離を稼ごうとしているだけでは、もったいないです。
ひたすら考え抜くと新しい発見があって面白いものです。



結局小出しがどんどん長くなってしまいました。
次回オマケの話をちょっとして終了です。

誰も教えてくれないマラソンのハナシ(6)その33

よくあるメニューの決め方は、

○○をすれば△△が鍛えられるの速くなる

というもの。だから○○(に入るもの)をやることになるのですが。
ちょっと言い方を変えると、

△△を鍛えるために○○をする

です。こっちの方がしっくりきますかね?

よくあるパターンが、

「スピードを鍛えるためにインターバルをする」

話の流れ的にこれが間違っている、といいたい・・・と思われるでしょうが、微妙です。
それが、正しくてうまくタイム向上に貢献することもあるでしょうし、うまくいかないこともあると思います。
ただ、「安直ですね」とは思います。
そして、恐らくはその発想に至った考え方の過程は正しくはないです。
つまり、それがうまくいくのは「たまたま」です。
インターバルという練習が、「たまたま」その人の必要な練習だった、という可能性が高いです。
つまり、いくらでも「意味の無い練習」に陥る可能性が高かったと言えます。

問題は、「インターバルをする。」と至った目的が「スピードを鍛える」という所です。

マラソンが速くなるには、練習メニューを決める考え方過程こそ一番重要だと思うのですが、意外と軽んじられている・・・というか深く追求されていない気がします。
「そんことはない、考えている」という方も多くいると思いますが、世に溢れている情報は、とてもよく考えられた結果のものとは思えないんですよね・・・。

とりあえず、ありがちな仮定の話で進めます。
「スピードを鍛えるため」

スピードって何ですか?

100m走のタイムを向上するってことですか?

と聞けば、「いや、そういうものではないけど・・・」という問答がなんとなく想像できてしまうのですが・・・

「はい。100m全力疾走のタイムを向上したいです。0.5秒くらい。そうすれば、マラソンが速くなると思っています」

ちょっとそんな考え方をする人に会ってみたい。
私的にちょっとニヤリとして、マラソンの練習方法について、是非ディスカッションをしてみたいです。

・・・話が逸れそうになりましたが、よく練習方法を考える時出てくる言葉
「スピード」
この言葉を基準にメニューを決めている限りは、的が外れて「意味の無い練習」を重ねる可能性は大いにあります。
なぜなら、スピードというのは、ただの「結果」だからです。しかも、極めて漠然とした。

人によって違うでしょうが、
「スピードを鍛えるために」
というのを、

「5000mを16分台で走れるよう鍛えるために」

と言い換えても同義です。
課題と理想の結果をごっちゃにしてしまっているのです。

そして、課題の把握があまりに漠然としすぎているのです。

課題を見つけて、それを改善する、というのは、ある程度走り込んでくると必然の考え方です。
初心者は課題を敢えて見つけなくとも伸びます。なぜなら、ありとあらゆる能力に課題を抱えているからです。
何をやっても速くなれます。

しかし、ある程度練習を積んできた人だと、自分の弱点を的確につかめていないと、せっかく練習しているのにタイムには反映されないという事態に陥ってしまうのです。
・・・今、(フルマラソンに関しては)自分に返ってきている気がしますが・・・。
さておき。

「スピードを鍛える」
なんて考え方は、極端に課題把握がお粗末な例です。
もうちょっと深く考えるのが、一般的ではないかと思います。

「筋持久力を鍛える」
「心肺機能を鍛える」
「AT(LT)を向上させる」

長くマラソンに関わっていたり、勉強をしてくるとこうゆう考え方をしてくるはずです。
しかし、私はそれでも「あいまいさ」が残っているために、的を外す場合があると思っています。
なぜなら、「スピード」と同様、筋持久力も、心肺機能も、ATも能力発揮の「結果」だからです。

鍛えるべきは、「能力」ではないですか?

つまり、「能力」の把握の仕方が曖昧なまま練習方法を考えるので、的を外す可能性があると思っています。

人の能力・・・運動生理学は専門的になるので大変難解です。
それを深く考えて練習方法を決めるのは、専門知識が必要・・・と思うかもしれません。

しかし、専門知識が無くても、運動生理学が深く分からなくても、よく考えてみると練習精度は上げられるはずです。そのためにも「練習を積むと何故速く走れるようになるのか」を単純化しました。

人は練習をすると、その運動状況に

慣れ=適応する

のです。

何が?

臓器が。


「この練習をすれば、○○は△△に適応してくれるから速くなる。」

この「○○」にはヒトの臓器が入ります。
マラソンに関わる、ありとあらゆる。

心臓。
肺。
肝臓。
血管。
血液。
筋肉。
etc・・・

できれば、もっと細かく。

赤血球。
ミトコンドリア。
横隔膜。
大腿二頭筋。
etc・・・

「△△」には、目標・・・もしくは理想とすべき結果が入ります。

具体例。
「有酸素性代謝(いわゆる有酸素運動でいいですが)・・・すなわち、酸素を使ってエネルギーを生み出すことを繰り返せば、ミトコンドリアが、たくさんの酸素を使ってたくさんのエネルギーを生成できることに適応してくれるから、速くなる」

十分、具体的ですよね?
とりえあえず、「ミトコンドリアが酸素を使ってエネルギーを生み出す」ことを知っていれば出てくる発想です。
ミトコンドリアどこにあるとか、実物の形とか、エネルギーを生むメカニズムとか、そんな知識は要らないです。

もっと言うと、ミトコンドリアを知らなくてもいいんです。
「なんだか分からないけど、酸素を使ってエネルギーを生み出す器官が」
という認識で十分です。

まず、これが、普段とりあえずやっているジョギングの(私にとっての)目的です。
基本のキホン。

こうゆう考え方をする指導書がないのが、私的に疑問・・・。

続きます。






・・・小出しの割にしんどくなってきた・・・・。
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