2006年03月25日

Coverdale・Page / Coverdale・Page


Coverdale-Page / Emi(1994/07)
Amazonランキング:34,170位
Amazonおすすめ度:



1.Shake My Tree
2.Waiting on You
3.Take Me for a Little While
4.Pride and Joy
5.Over Now
6.Feeling Hot
7.Easy Does It
8.Take a Look at Yourself
9.Don't Leave Me This Way
10.Absolution Blues
11.Whisper a Prayer for the Dying


David Coverdale (vocals)
Jimmy Page (guitars)
Jorge Casas (bass)
Ricky Phillips (bass)
Denny Carmassi (drums)
John Harris (harmonica)
Lester Mendez (keyboards)

Released March 1993. (EMI Records CDEMD-1041).

Notes/Comments
Produced by Coverdale, Page and Fraser. Recorded at Little Mountain Studios in Vancouver, Criteria in Miami FL, Abbey Road in London and Highbrow Productions in Hook City NV. Engineered by Mike Fraser.

Two singles were released from this album, "Take me for a while" which also contained an acustic version of the titletrack and a 7" edit. It also contained another version of "Shake my tree", aka "the guitar crunch mix". The other one was "Pride and joy" with the track "Easy does it" included.


当時、このユニットの事を知ったのは久しぶりに読んだ音楽雑誌のニューアルバム・レヴューである。
その頃は忙しくてなかなか音楽雑誌を読む余裕も無く、俺にとっては“寝耳に水”の出来事であった。
ビッグネームのアーティストの競演は、ニュース時点では噂で終わったり、アルバムを出す前に解消して短命に終わることがある。
ニューアルバムのレヴューに載っているということは少なくともアルバムは完成したということである。
その頃は仕事に明け暮れて音楽ネタには疎かった。
たまたま時間調整で入った本屋での立ち読みで知った真実に興奮した。
LED ZEPPELIN + DEEP PURPLE という予想外の組み合わせにその衝撃は大きかった。
旬は終わったと思っていたJimmy Page と、Steve Vai というスーパーギタリストの起用により失敗したDavid Coverdale が何をしようとしているのかは不明であった。
とにかくまずはCDを聞くことである。
本屋を飛び出てCD屋に飛び込んで(忙しい時間調整であった)『Coverdale/Page』を購入。

実に素晴らしいアルバムである。
ブリティッシュロックの王道的サウンドである。
そこには元LED ZEPPELIN という肩書きとのジレンマに苦しむJimmy Page の姿はなかった。
スーパーギタリストに振り回され、自分を見失うようなDavid Coverdale の姿もなかった。
とてもゲフィンとの契約消化の為に企画されたユニットとは感じられないクオリティである。
セールス的にも全米5位、全英4位を記録。
ジャケットの「合流注意」の道路標識はなかなかのご愛嬌である。


1.Shake My Tree
  アコギが効果的で、ゾクゾクっとくるイントロ。
  ドカドカしたドラムが骨太なロックを感じさす。
  ハーモニカも緊張感を煽ってくる。
  この一曲だけでも二人が組んだ意味は有ると確信できるナイス・チューン。

2.Waiting on You
  ここの曲でもPage + Coverdale の見事なコラボレーションが聞ける。
  両者の味が上手く融合している。  
  ベテランの二人がもたらす安定感と重厚感。

3.Take Me for a Little While
  ナチュラルなCoverdale を聞く事が出来る。
  Page のアコギとの相性は非常に良い。
  このような“情けない歌詞”を歌うCoverdale はたまらなく良い。
  エレキも曲を適度に盛り上げる。
  “弾きすぎない”ところにPage のセンスの良さを感じる。
  二人の渋さが滲み出ているバラードナンバー。

4.Pride and Joy
  これまたPage のセンスの良さを感じさせる曲。
  John Harris も効果的なハーモニカを聞かせてくれる。
  歌詞はCoverdale 全開ではあるが、エフェクターのかかったボーカルに不満が残る。
  もう少し練ったらCoverdale の味も出せたはずである。

5.Over Now
  Zepっぽい曲。
  残念なことにボーカルにCoverdale らしさはあまり感じない。
  正直に言ってRobert Plant の当て馬と感じてしまう。
  ライブではそこそこに良かった印象がある。

6.Feeling Hot
  猥雑な感じのハードなR&R。
  Page と Coverdale の特徴が如実に出ているわけではないが、二人が一緒にやればこのような曲ができても違和感がない。
  R&Rなんだから、あまり深く考えずに楽しんだほうがお得なナンバー!(笑)
  さあ、頭と腰を振って踊ろう!

7.Easy Does It
  出だしからボーカルがイケてなく、Coverdale の魅力はほとんど感じない。
  と言うよりも、はっきり言ってCoverdale には無理がある楽曲。
  Robert Plant が歌えば別の次元へ持っていく事が出来たかもわからない。
  そのせいか曲も中途半端な感じで、アルバム的にもこの曲の必然性をあまり感じない。
  唯一、必然性を感じるのはこの曲の後に次の「Take a Look at Yourself」を聞くとホッとする(笑)
  「Take a Look at Yourself」の布石的な曲と感じてしまいます。

8.Take a Look at Yourself
  Coverdale らしい歌声が聞けるナンバー。
  『Into The Light / David Coverdale』(2000)『Restless Heart / Whitesnake』(2002)に影響を残している曲。
  Page のギターは必要以上に目立たないが、Coverdale の歌をしっかりとサポートしている。
  実に好感を持てる仕上がりである。

9.Don't Leave Me This Way
  基本的にはZEPっぽいブルースナンバー。
  「Over Now」や「Easy Does It」のようにCoverdale が空回りすることなく迎合している。
  “目から鱗”と言うほどの驚きはないが、Page + Coverdale の相乗効果は感じられる。

10.Absolution Blues
  典型的なブリティッシュスタイルのハードロック。
  ギターが実にかっこ良い。
  Coverdale も健闘している。
  Page と Coverdale が組んだ意味がある一曲である。
  曲の最後にCoverdale の「アウォ!アウォ!」が久しぶりに聞けた(笑)

11.Whisper a Prayer for the Dying
  Coverdale 頑張ってます!
  Page と Coverdale の双方の魅力が融合。
  7分近い長尺曲であるが聞き飽きない。


このユニットでの活動は、アルバム一枚と日本ツアーのみで活動停止。
当初、ワールドツアーを予定していたが、Page は念願のRobert Plant とのユニットをスタートさせるためにユニットを解消。
そのためにユニットにはワールドツアー用にレンタルした機材のレンタル費が残った。
機材費を回収するためにCoverdale は同機材を使ってWhiteSnakeを再結成してツアーを敢行。
Robert Plant とのユニットをスムーズにスタートさせるために、ケチで有名なPage にしては珍しく太っ腹に金で解決。
それぐらいにRobert Plant とのユニットはPage にとって意味があったのでしょう。
尤も金銭的にもRobert Plant とのユニットで充分にお釣りはくるでしょうけど(笑)

Coverdale はゲフィンとの契約消化の為にCoverdale・Page を組み、そのツアーの機材代を回収するためにWhitesnakeを再結成。
聞いた感じだけでは良くない印象であるが、キャリア的には行き詰まった状況から脱皮できたのではないだろうか?
Page にとってもCoverdale・Page での成功は、更なる伝説の踏み台としてのメリットは大きかったに違いない。
そういった事象において『Coverdale・Page』はブリティッシュハードロックの歴史において重要な位置にあり、非常に値打ちのあるアルバムである。



[おすすめサイト]

ロック馬鹿  〜Rockin' Every Day 〜  

ROCKMARKET

OOH LA LA - my favorite songs

TARO's RooM : 今日の一曲


トラックバックURL

この記事へのトラックバック

1. Coverdale-Page/COVERDALE-PAGE (カヴァーデイル-ペイジ)  [ OOH LA LA - my favorite songs ]   2006年03月26日 14:25
Coverdale & PageCOVERDALE & PAGE[ジャケットの写真をクリックするとリンク先のAmazonで試聴できます。] Coverdale-Page [FROM UK]  元LED ZEPPELIN(レッド・ツェッペリン)のJimmy Page(G.ジミー・ペイジ)??

この記事へのコメント

1. Posted by たろう   2006年03月26日 09:11
どうもです。
TB&コメント、どうもでした。
私もこのアルバム大好きです。多少カバーデイルの方がツェッペリンを意識してる部分が垣間見得ますが、ツェッペリンファンとしては大満足でした。
やっぱりペイジ大先生はさすがですね。
2. Posted by axis_009   2006年03月26日 09:56
なんだかんだと言いながら、発売当時はかなり聴きこんだアルバムです。もう少し派手になるのかなと予想していたのですが、思ったよりブルージーで結構気に入ってました。
もう一枚ぐらい聴いてみたかったプロジェクトです。

今後ともよろしく。(^^♪
3. Posted by うっちー   2006年04月01日 15:58
皆さん、コメントありがとうございます。

これからもお付き合いください!
よろしくです。

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔   
 
 
 
amazon