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先ごろ発売された、「三国志合戦事典」魏呉蜀74の戦い(新紀元社)。知人の写真家・編集者の藤井勝彦さんが春から作っていた本で、出版を楽しみにしていたため、さっそく読ませていただいた。

三国志ファンに、幅広くお勧めできる一冊なので、ここでも紹介しておきたい。
中身は、黄巾の乱から西晋による呉滅亡まで、『三国志』に登場する戦いを、正史をベースに、「三国志演義」の記述と比較したり、地図を参照しつつ追っていくもの。

人物紹介も入って全304ページと、読み応えもあり、これまでありがちだった「演義」に拠りがちだった合戦ガイドとは、一線を画す内容となっている。

上級者にとっては、既知の情報も多いとは思うが、著者が実際に訪れた中国の三国志ゆかりの地の情報も、写真入りで盛り込まれているので、手に取る価値はあるだろう。

藤井さんは、これまでに100ヵ国もの国々を旅し、それらのガイドブックを長年作ってきた人なので、中国への旅行経験も豊富。旅の達人ならではの視点もまた、見どころといえる。

私個人は、中国本土は未訪なので(香港はある)、距離や地形的な問題を語るには、とかく机上の空論になりがちであり、こういう本は参考になる。いずれ、現地を訪れるさいの手引きにしたいと思う。

ただ、本書では合戦のガイドと「ゆかりの地」ガイドが、それぞれ独立した形になっている部分が多いため、欲を言えば、戦場の写真がもう少し載っていて欲しかったのと、合戦ガイドの地図が、現在の地図と比較できればなお良かった。そうしたビジュアル的な要素も、もう少し多いとなお分かりやすかった、というのも正直な感想として、一応書き添えておく。


三国志男 (SANCTUARYBOOKS)

現地・中国の情報といえば、さくら剛さんの、ギャグテイスト満載かつ三国志愛に満ちた「三国志男」もまた有名だが、毛色こそ違えど、どちらも手元に置いておきたい。
 
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