火山山麓のレモンイエロー : 草軽電鉄の記憶

その昔、浅間高原を走った軽便鉃道のこと、その模型など思いついたままに語る、鉃道青年のブログ。

草軽の写真展を開催します!

しゃしんてん

北軽井沢観光協会の協力をいただき、この秋、わたし(小林)の主催で草軽の写真展を開催することになりました。
期間は9月10日(日)から24日(日)まで、会場は群馬県長野原町北軽井沢、そこに保存されている草軽の旧駅舎で、デキ12型の原寸木製模型が目印です。
内容は、草軽が通った軽井沢町・長野原町・嬬恋村・草津町の4町村のうちの長野原町部分に限定したもので、北軽井沢の情景が中心になっています。

ご周知のとおり、国境平の北で群馬県に入ってから、スイッチバックの二度上を通り、栗平・北軽井沢・吾妻・小代を過ぎて、嬬恋の手前までが、この長野原町を通る部分です。その間距離約20㎞、標高1300m近い高原地帯から吾妻川近くまで下りてくるその標高差は400m。ここを走る電車の車窓は変化の連続で、浅間山に抱かれた厳しくも美しい高原風景でした。

今回、竹中泰彦・田中一水・宮松丈夫の各氏のご好意を得て、その珠玉の作品の数々を、未発表のものも多く含めて展示いたします。
そこには廃止間際とはいえ、デキ12型に引かれた列車が生き生きと走ります。また電車だけではなく、各駅の雰囲気や人々の表情などが57年の年月を超えて蘇ります。

 
北軽井沢へは車だと、軽井沢から白糸の滝経由・星野温泉経由、共に約30分。
電車の場合は、JR軽井沢駅から草軽交通のバスで30分。 また、渋谷から北軽井沢を経由して草津温泉へ行く高速バスが1日4往復運行されていますので、これも便利です。
詳細は上記のパンフレットをご覧下さい。
わたし(小林)は、土・日・祝日には会場にいる予定です。またその時にはわたしの拙い模型(Oナロー)も併せて展示させて頂く予定です。

確かに “近くて便利な場所” ではありませんが、あれこれ理由を付けてでも是非足をお運び運下さい。お待ちしております。

〈鉄道青年〉 

秋南澄江さん

みなさまご周知の通り、かつて草軽の通った長野原町・北軽井沢には当時の駅舎がそのまま残っています。
そして、そればかりではなく、隣接する “北軽井沢ふるさと館”は、地域の観光案内の中心であるとともに、草軽電鉄の立派な資料館になっています。草軽電鉄の後身、草軽交通社内に残されていた資料も、今ではあらかたこの資料館に寄贈(貸与)されている、ということです。
さらにひときわ目立つものとして、旧駅舎のホーム跡には、デキ12型電気機関車の原寸大木造模型がディスプレイされていて、ここを訪れる人々にかつての鉄道の存在を示しています。

このように、草軽が通った4町村(軽井沢町・長野原町・嬬恋村・草津町)のうち、草軽の記憶をいちばん大切にしているのが、この長野原町なのです。そして、これらの施設の管理運営をしているのが、“北軽井沢観光協会” です。
そして “北軽井沢ふるさと館”で、いつでも窓口としてお客の対応に当たっているのが、北軽井沢観光協会の職員、今回ご紹介させていただく秋南澄江(あきなみすみえ)さんです。

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秋南澄江さん(北軽井沢観光協会)

北軽井沢は、電車が通っていた時からこの地域の中心で、軽井沢と草津を結ぶバスも当然北軽井沢を経由します。また、最近では渋谷からの草津行き高速バスも北軽井沢を経由する便ができて、より一層賑わいを見せるところになりました。
それらのバスはすべてふるさと館の前から発着します。つまり、訪れる人にとっても帰る人にとっても、この場所こそが北軽井沢の玄関口、になっているわけです。
秋南さんはたいへん明るい方で、誰にでも元気に挨拶をしてくれます。わたしも含めて、秋南さんの顔を見て声を聞いて、“北軽井沢に来た…” と実感する人も多いのではないでしょうか。

そんな秋南さんですが、前述の通りその職場が草軽電鉄の資料館にもなっているわけですので、当然 “草軽の記憶の守り人”、という顔も持っているわけです。
もちろん実際に草軽に接したことはない年齢の方ですし、マニア的な細かい事柄をいちいち述べる、というわけでもありません。ただもっと大らかに、草軽のことを地域の大切な歴史、と考えて、それを愛好するわたしたちマニアのような人間でもすべて受け入れてしまうような懐の深さを感じる、もしも許していただければ、“北軽の母”、“草軽の母” とでも呼ばせて頂きたいような方です。
わたし自身も、正直最初は色々下心もあってお訪ねしていたのですが、今では秋南さんにお会いすること自体が目的になってしまっている部分もあったりします。


そんな中で、いつしかわたしはこの北軽井沢で、草軽に関連した何らかのイベントを開催してみたい、という夢を持つようになりました。
2017年の現在、奇跡的に残されている旧草軽電鉄の駅舎で、写真展を開いたらどうだろう。考えてみるとこれまで見たことのない、マニアの手による草軽電鉄の写真展を、この最高の舞台で、それを自分の手で企画できたら、それはもう草軽を愛好するものの冥利に尽きるはなしではないでしょうか。

2016年の暮、展示する写真についての目処がたったところで、真っ先に秋南さんを通じて北軽井沢観光協会に打診をしました。そのご返事は、
“貴重な写真の数々を地元の皆さんをはじめ、たくさんの観光客の方に見ていただけるのはたいへん有意義なことです。会場は是非ご使用ください”、
という内容でした。

こうして秋南さんとの会話の中から、ひとつ自分の夢が実現する準備ができました。
2017年秋、わたし、小林隆則(浅間模型)主催の草軽電鉄写真展を北軽井沢で開催いたします。

〈鉄道青年〉 

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浅間模型製品第一弾は、ホヘ19!

前回は浅間模型立ち上げるのおはなしをいたしました。
その浅間模型の最初の製品として、先日までこのブログでご紹介をしていた草軽の病客車、ホヘ19型を製作いたしましたので、この場でご報告いたします。
スケールは1/48、16.5㎜。真鍮製組み立てキットです。

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所属しているOナローモジュール倶楽部(ONMC)の代表である川村きよしさんに、草軽に所属した車両の図面をおこして頂いて以来、わたしにとって、このホヘ19型は是非とも製作してみたい車両のひとつでした。否、筆頭、といっても過言ではなかったのです。

なぜ写真1枚残されていないこの車両に心を奪われてしまったのでしょうか。
ブログの記事でもおはなししたように、ホヘ19は貨車から改造されて客車になった車両です。車両のサイズや妻面などを見ると、そのまま貨車の面影を残していますが、全体をみれば(図面だけですが…)、粗野な中にも大正から昭和初期にかけての特徴的な、凝った意匠を見ることができます。
軽便鉄道の “病客車”、という極めて特殊な車両ではありますが、どこかアメリカ的な雰囲気も感じさせつつ、あくまでも美しい日本の客車です。そこにつく巨大な台車と車輪の醸し出す雰囲気は、他の草軽の車両とは全く違った大きな魅力を感じさせます。これを、図面という二次元の世界でなく、三次元で再現できたら、と思っただけでもうわくわくしてしまったのです。


ただ記事でも書いた通り、ハンセン氏病患者輸送用という用途で運用されたこの客車は、その誕生のいきさつからして曰くがありました。そこにはその当時の患者が舐めなければならなかった辛酸の消し難い事実があり、またそれらの問題はまだ、“遠い過去の歴史” にはなっていないのです。
単にマニア的な興味本位のみで、この車両にアプローチしようとするのは、ある意味ナンセンスなことなのかもしれません。
しかし、“マニア的な興味” でなければわからないことも多くあるはずです。現にこのホヘ19型に関しては、写真も全く発見されていない上に、具体的な証言ももはや得ることは多分不可能なことでしょう。
草軽が好きでかこの車両に興味を持って、そのいきさつを調べて記事にしてみなさまに読んで頂く、そしてそれがどのような形態のものだったのか、模型として再現してみる。それができるのはむしろ、“マニアの特権” と考えることにしています。


模型のことにはなしをもどしましょう。
スケールは1/48、16.5㎜ゲージ。一応 “On30” です。
写真からはどのような印象を持たれるでしょうか?。
“せっかく細かい部分まで作り込めるOスケールなのだからもう少し…”、といううご意見ももちろんあるでしょう。
ただわたしは、逆に “Oなのだから、◯◯しなければならない…”。という考えには賛同できません。やりたい方がそのように工作すればいいだけのことです。
それを “できない”(わたしのように…)人が、“かくあるべき” と考えて思い詰めると、やがて鉄道模型そのものを憎しみの対象のように感じ始めてしまいます。

だから、いいわけではあるのですが、わたしが作ったり考えたりする鉄道模型は、 “超絶” とは対極のところにあるもの、といってもいいものかもしれません。たとえ超絶な工作はできなくても、もっと気楽に明るく鉄道模型の工作は楽しめる、ということを完成写真から感じて頂けたなら幸いです。

とはいっても、それをお客さまに買って頂く、という以上、それはプロの仕事になります。なんら言い訳、能書きは通用しません。
ですので、矛盾するかもしれませんが、いい加減なものは作っていないつもりです。
今までのキット製作の経験から、“こうだったらやりやすいのに…” と考えた部分もいくつかありますし、“木造車” の雰囲気を強く出すために、重量が出てしまうというリスクをおかしても、全体0.5㎜厚板を使用することにこだわりました。
また、ディティールアップのためには、よきベースとなるようにも心がけたつもりです。

あと、ガレージキットの強みなのかもしれませんが、使用する素材、パーツは可能な限り同包しました。
これは、細かい素材やパーツを別に模型屋へ買いに行かなければならない、というのが自分にはとてもストレスだった、という経験があったからです。そして、ようやく行った模型屋の店頭で、“在庫切れ”“入荷未定” の宣告を受けたときのあのショック!。みなさまも経験があると思いますが、やり場のない怒りと共に、モチベーションも限りなくゼロ近くまで落ちてしまいますよね。
わたしはそれがいやだったので、その分値段は上がっても、作り始めから完成まで責任を負えるものを目指しました。
いくらか、というと、税込 ¥27,000- の予定です。

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来月東京ビッグサイトで開催される国際鉄道模型コンベンション(8/18~20)で、城東電軌様との共同出店をいたします。
ぜひお越し頂き、Oスケールならではの質感・重量感をお確かめください。
なお、18日(金)のみ、わたし(小林)は売り場に不在です。19・20(土・日)はおりますのでお声がけください 。

最後になりましたが、今回の浅間模型立ち上げ、製品の製作には、城東電軌、鵜藤様の全面的なアドバイスを頂きました。この場を借りてお礼を申し上げます。

〈鉄道青年〉

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